“えっ?”と、二度聞きしたくなる…岩手ソウルフードの旅|旅人:井門宗之

2015-10-30

 

 

 

 

井門P「ゴルちゃんよぉ、久々に岩手のアイツの顔、見たくねぇかい?」

 

ゴル「岩手も随分色んな場所に行きましたからねぇ。で、誰です?」

 

井門P「ふっ…丸顔の、丸顔の天使サ…。

 

ゴル「えっ!?

あぁっ!丸顔の、丸顔の天使ね!」

 

 

思わずディレクターのゴルちゃんが二度聞きしてしまうその丸顔の天使とは、

FM岩手アナウンサーの阿部沙織さんです。

KIKI-TABIでの登場は初めてになりますが、別の番組では一緒にバスツアーをしたり、

電話出演してくれたり、とにかく岩手のラジオ界に欠かせない人。

*ゴメンね、なのに「丸顔」ばかり強調して(笑)

今回の岩手編はこのサオリンこと、阿部沙織さんと共に旅をしようじゃないかと。

更に言えば今回は久々に岩手の内陸を旅しようじゃないかと。

聴いたリスナーさんに“岩手、楽しそう!”と言って貰おうじゃないかと。

中村部長(放送部の偉い方)に運転して貰おうじゃないかと。

 

…えぇ、えぇ、そういった運びで企画が決まっていきました。

そして折角サオリンと共に巡るなら、美味しい岩手の旅にしたいと考え、

今回テーマにしたのが…

 

“えっ?”と二度聞きしたくなる、岩手ソウルフードの旅!

 

岩手県はですね、とにかく広いんです。

今回の旅はそれを痛感する旅でもあったのですが、そうですねぇ…面積で言うと、

四国四県がすっぽりと入ってしまう広さ(笑)←もう笑うしかない。

この広大な岩手県には、それはそれは個性的なソウルフードがそこかしこに存在している!

多少強引でも、ロケの時間よりも移動時間の方がかかりそうでも

ミラクルがご飯休憩を取ってくれなかったとしても、

岩手の美味しいソウルフードをサオリンと巡ろうじゃないかと。

 

 

 

 

 

 

 

さて、とにもかくにもソウルフードです。

皆さんは岩手の美味しい食べ物と言うと何を思い浮かべますか?

ふんふん、はいはい、三陸の海の幸ね、えぇ、あっ!わんこそばね、あるね。

お~、冷麺きましたか、ふんふん、まめぶ汁も良いですねぇ。おっ、短角牛!

挙げていくとキリが無いほど、美味しい物はあるのですが、

そんな中でもサオリン曰く「三大麺」の一つ、じゃじゃ麺。

 

 

井門P「えっ?じぇじぇじぇ??」

 

サオリン「東京に帰れっ!

 

 

という訳でサオリンにも最大級の賛辞で返して貰いましたが、

まず最初のソウルフードはじゃじゃ麺です。

 

 

 

 

 

 

 

盛岡市にはいたる所に“じゃじゃ麺”を食べさせてくれるお店があるのですが、

その中にあっても人気店がこちら「2代目ぱんだ食堂」。

盛岡市の本宮にあり、駅からは車で10分~15分程度。

お店の中はカウンターとテーブル・座敷席に分かれ、

壁にはじゃじゃ麺の美味しい食べ方の写真が貼ってあります。

 

 

 

 

 

 

 

井門P「サオリン、じゃじゃ麺は盛岡でポピュラーな麺なの?」

 

サオリン「えぇ!飲んだ後はじゃじゃ麺を食べて〆にする方も多いですよ。

じゃじゃ麺のポイントは麺を食べた後なんですけど…ふふふ(笑)」

 

 

不敵な笑みを浮かべるサオリン。

それはただ単にこれからの試食に「オラ、ワクワクすっぞ!」状態になっているからなのか、

それとも「じゃじゃ麺の奥深さを伝えられる高揚感」から来るのかは分からない。

ただ一つ言える事は、この子、食べ物ロケにこれ以上ない幸福を感じているという事だけだ。

そう言えば「幸福」と「空腹」は何となく似ている…。

――空腹で食べ物ロケに臨んで、更なる幸福を手にする。

サオリンのプロ根性、ここに見たり!!

 

 

サオリン「昼もガッツリ食べましたけどね!

 

 

(´・ω・`) (´・ω・`)サオリン

 

そんなやり取りをしつつ、お店の高橋充さんにお話しを伺いました。

もともと初代「ぱんだ食堂」は何十年も地元の方に愛されたお店だそうで、

区画整理の際に惜しまれながら閉店したものの、

2代目が初代の味をそのままにお店を引き継いだのだとか。

 

 

 

 

 

 

 

高橋「じゃじゃ麺のポイントは麺と味噌ですが、

味噌は先代の味をそのままにして、麺にこだわりを持ってやってます。」

 

井門P「僕はじゃじゃ麺初体験なんですが、ど・ど・ど・どうすれば良いですか?」

 

 

『郷に入りては郷に従え』という言葉がある。

ひょっとしたらその店独特のルールがあり、

余所者が知らずに振舞って返り討ちに遭う可能性も…(ないない)。

 

 

高橋「まず麺の上に味噌が乗ってますので、それを具と一緒に思いっきり混ぜてください。

その時にテーブルの上にある、味噌・酢・ラー油・ニンニクも足してよく混ぜる。

ウチの店はそこに粉海苔を入れるんです。」

 

サオリン「じゃじゃ麺のお店は色々ありますけど、

私、粉海苔は初めてですね~(ジュルリ…)」

 

高橋「この粉海苔がウチの店のポイントかもしれませんね。」

 

 

こうしてじゃじゃ麺の食べ方レクチャーを受けていると、

ついに三大麺の一つ、じゃじゃ麺が到着!!

 

 

 

 

 

 

 

白くて少し幅広の麺は見るからにモッチモチ!

そして具は麺の白が映える胡瓜と長葱を刻んだもの。そしてその上に味噌が乗っている。

どこか清々しささえ感じさせるじゃじゃ麺。岩手の麺界を魏呉蜀の三国志に例えるなら、

「わんこそば」=「魏」、「冷麺」=「呉」、「じゃじゃ麺」=「蜀」。

新天地を目指し、成都に都を構えた劉備の蜀にピタリとハマるのではないだろうか!?

いや、そこまで大袈裟じゃないんだけどさ。

 

郷に入りては郷ひろみ。出会いは億千万の胸騒ぎ。

その格言通り、高橋さんの言う通りに少しずつ調味料を足して混ぜてみる。

すると、どんどんと麺がお化粧をし、最高の状態に!!

 

 

 

 

 

 

井門P「これは…もう絶対に旨そうだ…。」

 

サオリン「いや~、たまりませんね!!」

 

井門P「ではお先に…いただきます!!(ズルズルズル~~)

あ~~~~~~~~~!!!!旨いっっ!!!!!

麺の喉越しね、そして味噌の香りにトッピングした粉海苔!

最高の組み合わせじゃないですか!!」

 

サオリン「では私も…(ズズッズズズッ!!)

美味しいです!粉海苔、良いですね!!

 

高橋「有り難うございます!」

 

 

 

 

 

 

 

出来たて茹でたてのじゃじゃ麺は、言うまでも無く美味しく、

それもその筈で「ぱんだ食堂」では麺は特製の生麺を使用しているとの事。

だからこそ茹でるのにも10分程の時間を要するのだとか。

サオリンと二人でチュルチュル頂いていたら、あっと言うまに麺が無くなった。

 

 

サオリン「ここからですよ!じゃじゃ麺は麺を食べ終わった後に、

チータンが楽しめるんです!」

 

 

見ればテーブルの上の調味料の隣に、器に入った生卵がいくつか。

壁の「じゃじゃ麺の美味しい食べ方」の所にも「チータンの食べ方」が書かれている。

 

 

高橋「麺を食べ終わったら生卵を割り入れて溶いて、

そこに麺の茹で汁を入れるんです。これをチータンと呼ぶんです。」

 

 

聞けばその生卵も岩手産高原卵を使用。

素材にとことんこだわっているのであります。

郷に入りては郷ひ(ry

早速卵を割り入れて、茹で汁を入れて貰いました。

 

 

 

 

 

 

 

じゃじゃ麺の余韻が口に残る中、

あっさりしたスープが再びじゃじゃ麺の極みへと誘っている。

ここにも味噌・酢・ラー油・ニンニク・粉海苔を足して、ひと口啜ると…

 

 

井門P「あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ~~旨いっ!

じんわり身体に沁み渡っていく旨さだわ~~!」

 

サオリン「飲んだ後はここまで来ないと〆になりません!」

 

 

いきなりじゃじゃ麺で圧倒された感はありますが、

盛岡のソウルフードは最高のおもてなしをしてくれました!

高橋さん、御馳走様でした!!

 

 

 

 

 

 

 

続いては盛岡から車で1時間30分弱、九戸村であります。

とは言え今回は2泊3日のロケ、放送ではそう言う順番でご紹介していますが、

実際の行程はなかなかのもので…(笑)

ロケ隊の我々は金曜の夜に岩手に入り、その日「ぱんだ食堂」を取材。

翌土曜日はまず岩泉町まで移動(大体2時間)、そこから九戸村まで(大体1時間30分)、

九戸村から一戸町(大体30分)、一戸町から盛岡(大体1時間30分)…

一日の移動時間およそ5時間という行程だった訳であります。

(ロケ隊を追いかけてくれたリスナーズ!土曜はこういう行程だったのです。)

なんせ岩手県は広いっ!!





 

 

 

 

そんなこんなで九戸村です。

九戸はFM岩手の支局がある場所。

 

 

サオリン「ここで“”が待ってますよ♪」

 

 

 

 

 

 

 

ここでのソウルフードを頂く前に「道の駅おりつめ オドデ館」、

施設長の秋元光浩さんにお話しを伺いました。

 

 

秋元「道の駅の入口でFM岩手を流してますから、

井門さんの声はいつも聞いてますよ~!こんな顔して喋ってるんだねぇ(笑)」

 

 

朗らかに笑う秋元さんは、身体全体からその優しそうな人柄が滲み出ている。

まずはこの「オドデ館」の“オドデ”について聞いてみました。

 

 

秋元「元々は民話からきているんですけど、上半身がフクロウ、

下半身が人間の妖怪が折爪岳におりまして…その名をオドデ様と。」

 

 

オドデ館の入口近くにはその“オドデ様”の像がありまして、

なかなかに可愛い。こちら素敵な撮影スポットになっております。

なんとなく秋元さんに似ていなくもない??(笑)

 

 

 

 

 

 

 

秋の空と心地良い風が九戸を通り過ぎていく。

オドデ館の前ではFM岩手九戸支局の局員達が勢揃いして迎えてくれた。

笑顔がとても清々しくて、こっちまで嬉しくなってしまう。

実はこの日、中にあるどでんスタジオで逆取材を受けてしまいました(笑)

 

 

 

 

 

 

 

“なっちゃん”こと新毛さんと“ひろ姉”こと久保さんに進行して頂き、

ちょこんとスタジオに座る井門P。

質問の内容よりも、二人の真っすぐな所が凄く印象に残っていて。

なんかラジオ業界に入りたての頃を思い出した。

真っすぐで、分からない事だらけで、でもそれを分かろうと努力して。

今はあの頃の自分が描いていた場所に立っているのかもしれないけど、

きっと失ってしまった物も多いと思うのです。

出来る限り、真っすぐでいよう。ひたむきに、前向きに。

自分は一人で自分じゃなくて、リスナーさんがいるから井門宗之でいられるんだ。

それを忘れないように、初心はいつだって思い出せるように。

…逆取材を受けた後、そんな事をぼんやり考えました。

そう思わせてくれた九戸支局の皆さん、本当に有り難うございました!

 

あっ、違う違う。これ、井門宗之のBlogじゃねぇ。

KIKI-TABIの旅日記だった…。イケネイケネ。

九戸支局の皆さんの逆取材中に、実は岩手のソウルフードを頂いたんです。

それが…煎餅の天ぷら&甘茶!!





 

 

 

新毛「何も言わずに、まずこちらのお茶を飲んでみてください!」

 

井門P「見た目は普通のほうじ茶っぽい色をしているけど、

では頂きます。(ズズズ…)

あま~~~~~~いっ!!!!!

 

 

そうなんです!甘茶はその名の通り、とても甘いお茶。

ところが砂糖もハチミツも甘味は何も入っていない!そしてノンカフェイン!

 

 

秋元「昭和60年代に何か特産品を出そう、って動きがありまして、

ガクアジサイの葉からこの甘茶を作ったんです。

甘茶はあれですね、お釈迦様の花祭りで飲まれるお茶でもありますね。

今ではこの甘茶、岩手県ではここ九戸村でしか生産していないんですよ。」

 

 

肝心な部分は秋元先生のレクチャーが入る。

そしてもう一つの煎餅の天ぷら。

 

 

秋元「コレはね、ふにゃふにゃです(笑)」

 

井門「(笑)いや、ふにゃふにゃって。

とりあえず、いただきまーす!!(モグモグモグ)

あっ、ふにゃふにゃだねぇ。

 

 

 

 

 

 

これは南部煎餅に衣をつけて揚げたもので、

おやつに食べられるそうだが、力を使う農作業の合間に食べられていたとか。

確かにこの油分は力仕事の合間に身体が欲しそうだ。

ひと口食べると「ねぇ、ムネコ?グロス変えた?」ってなくらい、

唇がテッラテラになること間違いなし!!

 

 

秋元「九戸は山の風景がいつでも楽しめます。

そしてここは九戸政実が生まれた場所。九戸の人はそれを誇りに思っているんです。」

 

 

オドデ館を後にする時、振り返ると秋元さんと九戸支局の皆が、

僕らの姿が見えなくなるまで手を振り続けてくれた。

ずっと、ずっと、笑顔で手を振り続けてくれた。

 

 

サオリン「こういう所も岩手の人の気質なんですよ。

お別れの時は見えなくなるまで手を振る人、多いんです。」

 

 

 

 

 

 

 

実は以前、僕が担当する「OH! HAPPY MORNING」という番組の中で、

「盛岡の人にとって福田パンはソウルフードです!」というメールが届いた事がある。

僕はその時まで福田パンの存在を知らなかったのだけど、

「福田パンってどんなの??」と一言放った瞬間、

それは赤壁の戦いで魏軍から放たれた弓矢の様に始まった。

 

――僕は定番のアンバターです!

 

――毎回トッピングに悩んじゃう…。

 

――盛岡に来たら一度は食べて欲しい!

 

――東京亀有にも「吉田パン」という同じ様なお店があります!

 

…止まらない福田パン愛。

これは盛岡に行ったなら一度は食べねばと考えていたところ、

今回のソウルフード企画である。

 

 

ミラクル「しっかりロケ先に入ってるでゲスよ。へへへ。

しかも社長のインタビュー、押さえてるでゲス。」

 

サオリン「えっ!!福田パンの社長ですか!?

なかなかインタビューは受けて戴けない方ですよ!」

 

中村部長「私もお会いした事ないです。凄いですね!社長ですか。」

 

東京のミラクル先生「へへへ…。

 

 

 

 

 

 

 

福田パンは創業が昭和23年と言うから、僕の母親と同い年という計算になる。

取材日は日曜日と言う事もあり、店の外の駐車場はお店を訪れる車で一杯だ。

そしてパンを買い求める人の列も途切れる事がない。

 

 

サオリン「井門さん、見てください!このメニューの多さ!

初めてお店に来た時、30分以上ここで悩みましたもん(笑)」

 

 

 

 

 

 

 

 

お店に入るとすぐ目の前がカウンターになっていて、

お客さんの注文をテキパキとさばくお姉さん達が働いている。

その上を見てみると、あるわあるわ(笑)そのトッピングの多いこと。

そう、この福田パンは、注文するとコッペパンの中にトッピングを入れてくれる、

自分だけのオリジナルコッペパンサンドが作れるお店なのだ。

 

毎回同じ物を注文し、頑固一徹を貫くもよし。

その都度違う注文で、メニュー制覇を企てるもよし。

 

 

サオリン「いえ、ここのトッピングの組み合わせは、

2700通り~3000通りあると言われていますから!」

 

二代目「パンッ!

 

 

おぉ…あまりの組合せの多さに東京から二代目の声が聞こえたわい…。

とにもかくにもお話しだ。

3代目の社長・福田潔さんにお話しを伺った。

 

 

 

 

 

 

 

福田「おじいさんが始めたんですけど、

最初は食材が揃わなくて。パンを作るというよりも、

果物などをジャムに替える仕事をやっていたみたいです。」

 

 

それがいつしかコッペパンに具材を挟む、今のスタイルに。

地域の方のみならず、全国から福田パンを目指しやってくる方も多い。

社長はとても穏やかな方で、この人が携わるなら、

ここのパンは美味しいんだろうなぁ…って思わせてくれる。

 

 

井門「社長、これだけ種類がありますけど、

社長が一番好きなトッピングはなんですか?」

 

社長「そうですねぇ…。悩みますけど、チキンミートかなぁ。」

 

 

笑顔でそう答えてくださる福田社長。

きっと誰よりも一番、福田パンの事が好きでたまらないんだと思う。

そんな社長を見ていたら、僕らも食べたくなってきた。

 

 

サオリン「私も相当悩みましたけど、決めました!

井門さん決まりました??」

 

井門P「よしっ!!ワイも男やっ!

井門らしいやつでいったろやないか!

…でも最初はサオリンから注文してね…(オドオドオドオドオド)

 

サオリン「そう…なりますよね?(笑)

では…コホン。すみません!まずは定番のあんバター1つと、

たまごとチキンミートカラシ多めで。

あと、オリジナルにコンビーフをお願いします!」

 

 

なんの迷いもなくテキパキと注文するサオリン。

そしてまた一切の迷いもなく、コッペパンに調理していくお姉さん達。

 

 

サオリン「私、ここの皆さんがどんなに混雑していても、

注文を聞き直したのを見た事がありません!」

 

井門P「これぞまさにプロフェッショナル!

…ってワイの番やな…。よっしゃ!

お姉さん、オリジナル野菜サンドにカレーや!」

 

 

結局、この男はどこへ行ってもカレーなのだ。

きっとフランスへ行っても、イタリアへ行っても、京都に行ってもカレーなのだろう。

どうせならインドに住めばいいのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

井門P「うわっ!凄いボリューム!!

これ僕の両手の上に乗せていっぱいになるサイズだね!」

 

サオリン「そうなんです。女の子なら一つでお腹一杯になっちゃう!

私は2ついきますけどね!」

 

ゴル「よっ、丸顔の天使!

 

 

ってな訳で社長も見守る中での試食となったのですが、

どれもこれも素晴らしく美味しい。味のレポートなんて野暮、野暮(笑)

だって、どうしたって美味しいんだもの!

あんバターのあんことバターのバランスなんて最高よ!

野菜サンドの野菜のシャキシャキ感、たまんないよ!

カラシ多めのチキンミートにたまご組合せてごらん、至福だよ!

何より僕が良いなぁと思ったのは、

ずっしりとしたパンをガブリとかじり、頬張るという、流れ。

口の中いっぱいに幸せが訪れるんだから、こんな素敵な事はないです。

収録後はスタッフ全員がそれぞれの組合せで、福田パンを頂き、お腹いっぱい!

福田社長、スタッフの皆さん、本当に御馳走様でした!!

 

 

 

 

 

 

 

ソウルフード編のラストは盛岡から車で2時間、

秋田との県境に近い、西和賀町の「ほっとゆだ駅前」にある「湯夢プラザ」へ。

 

 

サオリン「ここは駅に温泉がありましてね。

電車を待つ間に温泉に入られる方も多いんですよ(笑)」

 

 

確かに駅舎の趣も道後温泉本館の様な佇まい。

これは電車を待つ間に入ったとしても、気持ち良くて乗り遅れてしまいそうだ(笑)

 

 

 

 

 

 

 

湯夢プラザの中に入ると、西和賀町の特産品が所狭しと並べられている。

ちょうど新蕎麦の時期だったので、蕎麦も美味しそうだ。

 

 

井門P「でもここで待っているのは、

2度聞きしたくなるソウルフードなんだよね??」

 

サオリン「そうです。こちらで昔から食べられていたのが…、

ビスケットの天ぷらなんです!」

 

井門P「えっ…!?」

 

サオリン「西和賀町に住む皆さんは、

昔からこのビスケットの天ぷらが大好きなんです!」

 

井門P「おい、秘密の○ンミ○ショーみたいになってねぇか?」

 

サオリン「大丈夫です!あっちよりリサーチの精度は高いです!」

 

井門「えっ…!?」

 

 

という訳でサオリンもKIKI-TABIに慣れてきたラストに、

ビスケットの天ぷらでございます。

湯夢プラザの厨房リーダー:千田賢司さんに実際に作って貰いました。

 

 

 

 

 

 

 

井門「あ~、想像してたのと違いますね!

もっと天ぷらっぽいのかと思ったら…。」

 

千田「そうですね、衣は天ぷら粉ではなく、

モチ粉とホットケーキミックスにしてますので、こういう形になります。」

 

井門P「そもそもどうしてビスケットが揚がっているんですか??」

 

千田「かつてはビスケットが貴重だったので、カサ増しの意味もあったでしょうね。

あとは農作業の合間に腹持ちの良いオヤツとして愛されたんです。」

 

 

九戸の煎餅の天ぷらもそうだが、

農作業など体力を消耗する仕事には揚げ物は欠かせないのだろう。

 

 

サオリン「こっちではオヤツを“こびる”というんですが、

“ちょっとこびるにしようか?”なんて言って、これを食べるんです。」

 

井門P「ちょうど今の時間もこびるだから、早速いただいてみようかな。

頂きます!(パクッもぐもぐもぐ)

これはっ!!!!すっげえ旨い!!!

モッチモチの食感なんだけど、

揚げてある分、コクもあるし、中のビスケットがまた良いわ。」

 

 

 

 

 

 

 

僕の地元・北海道は中山峠に、名物の“あげいも”というのがある。

蒸かしたジャガイモにホットケーキミックスなどをつけて揚げるのだが、

このビスケットの天ぷら、とても似ている。

あちらも道産子のソウルフードだが、ソウルフード繋がりで、

僕の中で勝手に「中山峠」と「西和賀町」は姉妹提携させたぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

取材の時期はちょうど岩手は紅葉の入口だった。

僕らは車窓を流れる美しい景色に、溜め息ばかりついていた。

僕が旅に出る理由は大体100個くらいあって…って岸田さんは歌っていたけど、

今回巡ったソウルフードと、そこに携わる人や、その土地の景色を見るだけでも、

岩手を旅するには十分な旅に出る理由になると思う。

そしてドライブ中はFM岩手にチューニングを合わせて欲しい。

 

きっと今日も元気に喋っているのだ、可愛い声の丸顔の天使が。

から揚げ棒を、食べながら…。