復活!激辛王とゆく、都内激辛探訪…。|旅人:湯浅円

2016-09-08

はじめまして、湯浅円です。

突然ですが、辛いものは好きですか? 激辛店に行ってみたいと思いますか?
私は今まで激辛について考えた事はありませんでした。
『激辛大好き!』とか『激辛ばっちこーい!』とか発言した事は一切無かったんですが、
なぜか今回、私に旅人の依頼が!!

 

おそらく私の旦那が、KIKI-TABIで食べ歩き担当ぽっちゃり小谷大輔だから、その繋がりなんでしょうね。
しかしなぜ私……。

 

 

 

 

 

 

 

 

それはともかく!
今回のKIKI-TABIは、あの激辛王・鈴木浩二さんにご案内頂き、いま都内で注目の激辛店3つを回って来ました!
題して!『復活の激辛探訪』!!
激辛初挑戦の私は戦々恐々!!でも同じくらい楽しみだわ~い(∩´∀`)∩♪

 

 

第一話『麻辣湯襲来』

 

やって来たのは赤坂見附にある『七宝~麻辣湯』
『七つの宝』と書いて『チーパオ』さん。上海発祥の春雨スープのお店です。春雨で激辛ってどんなものなんでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

扉をあけるなり良~い匂いが鼻腔をくすぐります。辛い物の刺激臭ではなく、カレーのような香辛料が混ざった食欲が沸いてくる香り!めっちゃ美味しそうです!

カウンターの前には、野菜やキノコ、ワンタンなど、沢山の食材が冷蔵ケースに並べられていて、その中から、春雨の上にのせる具材を3種類、自分で選びます。これもビュッフェみたいで楽しい!
変わったものでは『海老せんべい』や『麩』、『納豆』なんかもあって、組み合わせは無限。
何回来ても飽きずに楽しめそうです!

 

 

 

 

 

 

 

 

私と鈴木さんは写真のような具材をチョイス☆
たくさんある中から敢えて同じワンタンを選ぶとは、初対面ながら相性の良さを感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて!ここで問題なのが辛さのレベル!!
0番から5番まで書いてあるのですが、さて、どれにしましょう。
看板には『初めての人は1番』『おすすめは2番』と案内されています。
私に課せられた辛さは……もちろん5番~~~~ッ!!
ひぇ~!!初心者なのに容赦ない!!
しかし激辛王はメニューにも載っていない7番を注文したので、私はもうなにも言えなくて…夏。

 

選んだ食材を厨房に渡し、待つこと少々。あっという間にやって来ました麻辣湯!
うわ~スープが赤い!!しかしスパイシーないい香りがします。ゴクリ。
口の中に溢れる唾液を飲み込み、いざ実食!!

 

春雨とスープをレンゲにすくって口の中へ。

 

う、う。…う?

 

辛く…ない?

 

いや、辛いは辛いけど、でも美味しい!!これはいける!!

 

攻撃するような辛さではなく、美味しさを引き立ててくれるスパイシーな刺激!!
7番を選んだ鈴木さんのも試食させて貰いましたが、これまたコクが増して美味しい!
辛さを増すと、美味しさも一緒に増えるんですね!初めてしりました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしこれ、ランチに最適ですね。食欲なくてもお店に入っただけでお腹すくし、いろんな野菜摂れるし。
小さめの丼に、ラーメンのように提供されますが、麺は春雨。ダイエット中の人もこれなら満足なんじゃないでしょうか!唐辛子のカプサイシンで新陳代謝も活発になりますしね!
良いお店だ~。こんど女子友達を連れて来よう~。

 

―――この時、私はすっかり油断していました。
激辛なんて言ったって辛くて美味しいや~ん♪余裕や~ん♪と鼻歌まじりにスキップしながら、次の店へと向かったのです。この後、地獄が待っているとも知らずに!!

 

 

第二話『システム オールレッド』

 

二件目は神田にある『鬼金棒(きかんぼう)』さん。
味噌ラーメンのお店です。激辛業界では知らぬ人は居ない有名店だとか!
訪問したのはお昼も過ぎた時間帯でパラパラ雨も降っていたのですが、お店の前には途切れる事のない行列が。
中には旅行中だと思われる外国の方もいらっしゃいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、『鬼金棒』さんですが、店構えのインパクトが凄い!
入口には鬼の絵。軒下には鬼瓦がギロっと睨みをきかせ。店の中もまた鬼や棍棒だらけ!
地獄の雰囲気満載の店内で頂いたラーメンは、……まさに地獄でした。

 

こちらのお店、『辛さ』と『シビレ』をそれぞれ5段階からチョイスできるので、自分好みの辛さが楽しめるのが特徴です。
そうですよね。唐辛子の辛さに強い人、山椒の辛さに強い人、辛さの質もそれぞれですもんね。
しかし私たちにはそんな事関係なかった!『カラ・シビ』共に最上級の『カラシビ鬼増し』。これを頼もうというのです。『鬼増し』なんて恐ろしい響き!!……しかしここで鈴木さんからとんでも発言が!

 

「なんでも裏メニューがあるそうですね」

 

え?裏メニュー?

 

「はいあります!」

 

にこやかに答えるお店の方。
その裏メニューとは、通常『鬼増し』を制覇した猛者しか食べられないという幻のメニュー。

 

その名も『鬼殺し』!!

 

え?何それ怖い!!それ、私は頼まなくていいんですよね?とささやかな抵抗をしましたが、鈴木さんの「普段は食べられないんですから!」との強いお誘いで、私も注文する事に。いや、でも激辛素人の私に太刀打ち出来るとは思えない!!不安満載の中、果たして出てきたものは……!!

 

 

 

 

 

 

 

 

どっひーーーーーーーーーッ!!!!
赤ッーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!

 

駄目です艦長、システム、オールレッド!!

 

丼一面、見渡す限りの『赤』

 

麺はもちろん、モヤシも厚切りチャーシューもヤングコーンも見えません。
見えるのはひたすら、こんもりと盛られた唐辛子。その辛子の海の上に、さらに乗せられていたのは、ハバネロよりさらに辛いと言われる『スコーピオン』
スコーピオンon 唐辛子。こんなラーメン見た事ない!!

 

となりの鈴木さんをちらりと見れば、しまった。という表情。
……ですよね?これはヤバい、ですよね?

 

震える手で、恐る恐る一口食べてみれば、
無理~~~~~~ッ!!!!
麺を一本啜っただけでも口の中は大火事!!
毛穴という毛穴から汗が噴き出るは、舌がシビレて喋れないわで大騒ぎ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

後で聞けば、鬼殺しを注文する人は一年に一回くらいだとか。
そりゃそうですよね!!私もなんとか2口、3口と挑戦したんですが、口の中の感覚が無くなってきて、箸を置きました。残念!!鬼殺し撃退ならず!!
鈴木さんもか~~~なり頑張っていたのですが、完食とはいきませんでした。とほほ。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後で頂いた普通のラーメンの美味しいこと!!
味噌のコク、とんこつスープにうっとり。不揃いな太さのモチモチ麺にスープが絡んで、小食な私もこれなら2杯食べたいと思いました。そうか……みんなこのラーメンを食べに来てたのね。行列に納得です。

 

 

 

 

 

 

 

 

鬼退治ならず打ちひしがれる鈴木さんと私。激辛の荒ぶる真の姿を見てしまった。そう思いました。
しかしこれでは終われません!!
気持ちを奮い立たせ次の戦いへと向かいます!!

 

 

第三話『混乱のピラミッド』

 

続いてやってきたのは、なんと『築地』
はい、築地です。言わずと知れた海鮮のメッカ。
……は!と、言うことは……まさか次なる激辛店は、寿司!?

 

そんな安易な考えでは生き残れない、謎に満ちた展開がこの後私たちを待っていたのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

駅から歩く事2,3分。到着したのは『ピラミッド』という名前のお店。
ピラミッドというからには、エジプト料理?
なんだか辛そうだなーと思いながら階段を降り、地下1Fにある店の扉を開けるとそこは!

 

あれ?ヨーロッパの雰囲気漂う内装?
運動会のようにフラッグが店の天井を横断し、楽しげな写真やビールのポスターが飾られている。
まるでオクトーバーフェストの会場にいるみたいな……。

 

そう、なんとここは『ドイツ料理』のお店なのです!
しかもここでランチに出される人気激辛メニューとは『カレー』!!
え~!?『ピラミッド』で『ドイツ料理』で『カレー』!?
エジプトなの?インドなの?ドイツなの!?
初っ端から大混乱の私。

 

 

 

 

 

 

 

 

オーナーシェフ曰く、

 

「カレーってランチの頂点じゃないですか。だからピラミッドなんです」

 

あ~。なるほど。良い声で言われると、なんだか深い話に聞こえてしまう……。

 

さて!そんな『ドイツ風激辛カレー』を頂く事に!
ここでも鈴木さんは通常よりも更に上のレベルの辛さに挑戦します。激辛王、流石っす!

 

カレーのルーは小さな黒い鉄鍋に入って出てきました。
仕上げに生クリームが垂らされ、高級なカレーの雰囲気、漂っています。
ライスのお皿には美味しそうな付け合わせが。
鈴木さんのお皿には目玉焼きとマッシュポテト。
私のお皿には、ザワークラウト(キャベツの酢漬け)とマッシュポテト。
ん~ん!見た目にも豪華で美味しそうなカレーランチです。

 

 

 

 

 

 

 

 

いざ、実食!!
カレーのルーを人さじ掬って、ライスと共に口の中へ!
お!?おおお!!美味しい!!!
唐辛子の辛さはあるけど、でも、でも、食べられる!!!

 

正直、2件目の鬼金棒さんで辛さの限界に達していた私たちは、『食べられる辛さなら、もう辛さの内には入らない!』という、おかしな基準になっていたのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

大丈夫!いける!美味しい!!
……いや、でもやっぱり辛い!?
辛い!!辛いぞ!!!助けてドラえも~~ん!!

 

そんな私の心の叫びが聞こえたのでしょうか。突然、そこに現れたぽっちゃりな影。

 

……あ、あなたは!!
小谷大輔くんじゃないですか!!
え~~~何してんの!?(っていうかさっきから見えてたけど!!)

 

はい。ギャラも出ないのに勝手にやってきたうちの旦那さん。
私のカレーを勝手に食べ始めます。
一口食べて発した言葉は

 

「忘れてた。俺辛いもの食べるとしゃっくり出るねん」

 

 

 

 

 

 

 

 

え~~~なにそれ~~~~!!!初めて聞いた!!
結婚3年目にして明かされる新たな真実(笑)
っていうか、だからなんですね!?今回私が旅人になったの!!

 

それはさておき。
いやでもほんと、ピラミッドのカレー、辛いけど、コクと深みがあってとっても美味しい。
手間暇かけて煮込まれているのが、一口食べただけでも伝わります。実はビールも入っているんですって!
辛いのが苦手な方は、付け合わせを一緒に食べるとかなりまろやかになり食べやすいですよ。
つけ合わせは、どれも美味しかったのですが、特にマッシュポテトが滑らかな舌触りで美味しかった!
ボールいっぱい食べたい!!

 

 

最終話『俺達の戦いはこれからだ!』

 

今回初めて『激辛料理』に挑戦したのですが、とっても楽しかったです。
いままで何も考えず『中くらいの辛さ』を選択していた私ですが、ちょっとだけ冒険して上の辛さにしてみたら、もっと美味しいんじゃないかと思いました。
よし!これから激辛修行するぞ!!

 

夏の暑さで疲れた体にも、喝を入れられたようです!!