第70回 ドリアン助川②

2017-01-29

ゲストは、作家、詩人、道化師の

ドリアン助川さんです。

 

 

“ドリアン”という芸名についても教えてくださいました。

「叫ぶ詩人の会を結成した時に、作詞をしたらみんなに、

“助さんの詩はくさいよ~”って言われて。

その頃、吉本ばななさんがデビューされていたので、

じゃあ臭い果物、で、ドリアン…安易についけ今は反省しています(笑)」

 

ドリアンさんは、歌う道化師として、ビクルス田村さんと共に

アルルカン・ヴォイス・シアターを結成しています。

アルルカンとは、フランス語で、即興喜劇の役の1つ。

よく話し、舞台をひっくり返すキャラクターのことです。

 

このアルルカン・ヴォイス・シアターでは、

背景には、写真や映像を映しながら、

ご自身で書いた物語を歌われています。

東日本大震災以降には、東北での活動もされています。

「2012年に奥の細道の全行程を自転車で踏破したんですよ。

仮設住宅で暮らされている皆さんどうされているんだろうと思って、

そのルートを通りながら、具に皆さんとお話するようにしました。」

この活動で、新たな人間関係を築き、今でも活動を継続されています。

 

さらには、ドリアンさんは神戸出身。

阪神淡路大震災当日は、東京でライブのため現地には不在。

「でも自分の家は震度7の真上で。

ライブ終わりに、水を持てるだけもっていって。

自分の育った場所が、あんなに変わってしまうという衝撃がありましたね。

その時、同窓会したくなった。」

水配りながら歩きまわったドリアンさんは、

気付かないうちに自分も水を飲まずにいたことに

避難所の方に言われて気付くほど、集中されていたそう。

今後作家として、阪神淡路も東北も、作品として残していきたい、とも。

 

今回の選曲は、Nino Rotaが作曲した、

ドリアンさんが高校生の時に見たという映画「道」のテーマ曲でした。

「主人公が命を絶とうとした時に、サーカスのピエロが

小石を持ってきて、”何のためにここにあるか、神様だけが知っている”

って言うんですよ。これは、君は自分の人生の意味を

分かっていないかもしてない、生きている意味がある、と語るんです」

このシーンに感動したドリアンさんは、

ある時ピエロの格好を仕事でした時に涙が溢れ、

ピエロの格好で全国を回ることにつながっていきます。

 

たくさんの著書の中で、

「バカボンのパパと読む老子」のシリーズが文庫になりました。

「老子の肖像画って、バカボンのパパにそっくりで、

やってることもそっくりなんですよ。

老子って漢文だし難しいけど、

どうやったら皆さんに伝わるかなと思って、

バカボンのパパ語で言えば伝わるなって。」

人間も自然の産物の1つであると考えた老子の言葉は、

今でも生き方を考えるきっかけの言葉になっています。

 

様々な活動をされている、ドリアンさんの”元気の源”は、、、

「寝るときには、落ち込んだ事とか考えない!

老子流にいうと、人間は寝ている間に地球から

たくさんのパワーをいただく。

だから、大地として眠る。この切り替えができると

睡眠はたくさんのことをおしえてくれる。」

 

2週にわたり、素敵なお話ありがとうございました!