おんな城主 井伊直虎誕生 その真実!|旅人:小日向えり
2017-02-04
ひすとり〜っす!
歴史をオモシロク、わかりやすく伝える歴ドル、小日向えりです。
このたび、KIKIーTABI初登場となります。どうぞ、以後お見知りおきくださいませ♪
今回のKIKI-TABIは『おんな城主 井伊直虎誕生 その真実!』ということで、
大河ドラマ「おんな城主 直虎」の舞台として盛り上がる、静岡県浜松市の井伊谷へ。
最近、「大河ドラマの主人公の井伊直虎、実は男だった!?」という
新説が浮上し、世間をざわつかせました。
直虎って一体、男なの!? 女なの!?
直虎の足跡を訪ねながら、その真相にも迫りたいと思います。
今回のロケは、マネージャーの同行がなく、番組スタッフさん3人と新幹線で車内待ち合わせです。ちなみに私、少し前に新幹線で、逆方向に乗るというドジをやらかしてます。
保護者がいないロケ。しっかりしなければ!
はじめてのおつかい気分(大げさ)で、ちょっと緊張しながら、新幹線に乗り、無事車内合流できました。挨拶もそこそこに席につくと、前の席からぬっと手が差し出され、目の前に4つ入りのクリームパンが現れます。
カメラマンさんが「クリームパン食べます?」
遠慮なく「いただきまーす(*^^*)」
出会って2分で、クリームパンを仲良く食べるチームKIKI-TABI御一行。
ちょっと不思議な光景(笑)なんだか、楽しい旅になりそうな予感がします♪
さてさて、まず最初にやってきたのは、1月15日に、オープンしたばかりの大河ドラマ館です!オープン前に取材させてもらったので、とっても特した気分(*^^*)♪
ここで、特技の(?)歴史モノマネを披露!
新作、井伊直虎のモノマネです。「徳政令は反対よ!やらまいか〜!」
似てるかどうかは、誰にもわかりません。
やらまいか!というのは浜松の方言で「やってみよう!」という意味で、浜松の方のチャレンジ精神を表しています。
さあ、井伊家のお屋敷風のエントランスに入ると…そこは自然豊かな井伊谷の森の中。
足元には、小川が流れ、魚が泳いでいます。
映像で映し出されているので実際に水は流れていませんが、けっこうリアルな映像で、魚を踏んずけると、泳いで逃げていきました。
人の動きに合わせて動く、インタラクティブ映像だそうです。楽しい!
途中、竜宮小僧の足跡も現れました。ぜひ探してみてくださいね。
さらに進んで、井伊谷井戸端セットにつきました。
ドラマで南渓和尚やおとわ達が井戸端会議をしていた井戸や、井伊家の家紋になっている橘が
シンボリックに佇みます。ここも自然いっぱいの癒やし空間です。空間全体が、森がラッピングされています。
時間がたつと日が沈み、朝から夜となり、ホタルが現れました。
ホタルは家紋に変化します。このゾーンでは、直虎(おとわ)演じる柴咲コウさんや、許嫁の井伊直親(亀)役の三浦春馬さん、幼馴染の小野政次(鶴)高橋一生さんのフォトパネルが展示されていて、記念写真を撮ることができます。
女性は、笑顔が爽やかな直親派と、知的クールな政次派に分かれそう!
私は、まっすぐで凛とした直虎に憧れるな〜。ってことで、柴咲コウさんとパシャリ✩
ドラマ館では他にも、実際に出演者の方が着用した衣装や小道具も見ることができますよ。
また、「美術の世界」のコーナーでは360度VR体験ができます。ヘッドセットをつけた瞬間、浜松での井伊直虎ゆかりの地へひとっとび\(^o^)/
この日は、井伊谷のお屋敷のロケ地を覗き見ることができました!
隣に、ドラマのロケ地や井伊直虎ゆかりの地を紹介している案内地図を見つけました。
さて、次は井伊谷城へレッツゴー!
井伊谷城で、家康・直虎推進プロジェクトの鈴木厚夫さんと合流し、ご案内していただきます。
出会い頭に真田幸村のモノマネをしても、絶賛してくれる優しい敦夫さん。
お髭がとってもチャーミングです。
厚夫さんに「直虎の好きなところはどこですか?」と尋ねると
「筆舌にしがたい苦難の連続なんだけど、どん底の中でも絶対笑って乗り越えていく。男ではできないことだと思います。大好きです。」と答えてくれました。
この日の浜松は、1年に1回ふるかふらないかの、雪が舞っていて、白化粧した井伊谷城跡を見ることが出きました。
「ある意味ラッキーですね!」とポジティブな私と厚夫さん。これが、逆境の中でも笑顔で乗り越える、直虎イズムだ! もしくはただの能天気。
「ここは、南北朝時代に御所丸と呼ばれていて、宗良親王(後醍醐天皇の皇子)がお住いになっていたのではないかと言われています。」厚夫さんの説明を聞きながら、お城を登っていきます。
おんな城主、直虎も城代を務めたお城なのかなと思っていましたが
なんと、直虎の時代はお城が建っていなかったかも!? らしい。
直虎は、本当に謎が多く、ベールに包まれた人物ですね。
吹雪舞う中、10分ちょっとかけて、本丸跡の眺望台にたどり着きました。
素晴らしい眺めです。
神宮寺川と井伊谷川が合流して、浜名湖に注いで行く様子が見えます。水の聖地・井の国。
井伊谷は水に恵まれた土地だったんだなというのが実感できます。
「この豊かな土地を直虎は守りたかったんですね〜。」
そんな想像を巡らせながら、景色を眺めます。
次に向かうのは井伊神社、ここは私が浜松で最もパワーを感じる場所です!
新しい場所についたということは、歴史モノマネをしなければいけなません。
厚夫さんも巻き込んで、西郷隆盛のモノマネを披露させていただきました(笑)
気を取り直して、井伊神社は、井伊家の氏神様が祀られている神社だそうです。まずは拝殿に一緒にお参り。
去年、プライベートでお参りした井伊神社。
「また浜松に呼んでいただきありがとうございます。」とお礼を伝えました。
本殿の奥には、天白磐座遺跡というパワースポットがあります。
ここは、古墳時代から鎌倉時代にかけて遺跡で、3つの巨石を中心に40m四方に大小たくさんの巨石が点在しています。
「神様が天から降り立ち、祈りを捧げた場所」だそうで、祭祀場となっていました。
おとわ、亀と鶴が子供の頃においかけっこをして遊んでいたロケ地です。
あと、竜宮小僧を探すシーンでも出てきましたね!
夏は、脇に流れる神宮寺川の、水のせせらぎの音がずっと聞こえているそうです。
水の聖地を守っている神様がいらっしゃるんだな〜。
神聖なパワーをいただくことができました。
次は、共保出生の井戸にやってきました。
田園風景の中、突然現れる井戸!
白塀に囲まれて、大切に守られてきたんなだ〜というのが伝わってきます。
それもそのはず、この井戸は、井伊家のご初代様が井戸から生まれてきたという伝承があるんです。
ある日、龍潭寺のそばにあった八幡宮の神官さまが、正月の水を汲み上げにきたところ、井戸の近くに赤ん坊を見つけました。ただの捨て子かと思って拾い上げたら、見目麗しい顔立ちで、只者ではない!ということで拾って帰ったといいます。
それが井伊家の創始者、井伊共保公。
井戸の隣には、井伊家の家紋となっている橘の木が。
実がなっているのですが、ものすごくすっぱくて、食べられる代物ではないそうです。
最後のスポットは井伊家の菩提寺の「龍潭寺」です。
モノマネのネタは切れ、崖っぷちの歴ドル。
腹痛の石田三成を披露しました。
龍潭寺はとっても庭園が綺麗なお寺です。
井伊氏歴代のお墓があり、結ばれなかった直虎と直親も仲良く眠っていますが、直親の隣には、直政を生んだ母のお墓も並んでいます。
直親のプレイボーイぶりがお墓にも現れているような気がします。
井伊家の御霊屋には初代の井伊共保、直盛、直政の木造とご位牌をはじめとして、井伊家40台の御霊が祀られています。
奥に行くと、お殿様の部屋があるのですが、幕末の大老、井伊直弼もここからお庭を眺めたそうです。
お庭が右側から眺められるようになっていて、お庭の奥に、ちょうど御霊屋が位置するようになっています。お庭を眺めながら、ご先祖様と対話できる特別な場所なんだということがわかりました。
庭に散りばめられた立石は、奥(正面から見ると左)にいけばいくほど多くなっているのですが、目のさっかくで奥行きがあるように見えるようになっているそうです。
さぁ、厚夫さんにズバリ、直虎は男だったか女だったか? 聞いてみました。
「出家名”次郎法師”と”直虎”が別の人で、直虎が男性だったのではないか? という説が有です。僕は女性の次郎法師が支配権を握っていたのは間違いないと思います。」
とのことです。
たしかに国を引っ張っていた女性リーダーは存在したんだ!
私もそう確信しました。
小さな土地で、男の領主が次々と謀殺されてしまった井伊家。
女性の領主だからこそ、存続できたということです。
水の聖地・井の国の豊かな自然に触れて癒され、女城主のミステリアスな魅力に引き込まれた、そんな歴史旅でした。
みなさんも是非、直虎に会いに、井伊谷へ訪れてみてください!
やらまいか〜!