第77回 大宮エリーさん①

2017-03-19

ゲストは、作家の大宮エリーさんです。

大宮さんは、1975年生まれ。
大阪府のご出身で、広告代理店勤務を経て、
2006年に独立されています。
CMディレクター、CMプランナー、作家、
脚本家、映画監督など多岐にわたり活躍され、
近年では画家としても活動されています。

大宮さんのエッセイ『生きるコント』『なんとか生きてますッ』は
つい笑ってしまうエピソードが詰まっています。
「私はそんな面白いと思って書いてないんですけど、
人に話した時に面白いと言われたものを書いてます。
酔っ払った時には記憶が無いとか、父が10歳サバ読んでたとか」

エピソードは、ユニークな出来事のようで、実は辛い、とも。
「岩木山の麓にバス停があって、時間あったから定食屋に入って。
すごい暑い日で、アイスコーヒー飲みたかったんですけど、
コーヒーはホットしか無いし、
冷たいものはビールしかないって言われて。
しかも高いの!!ラーメンは700円くらいだし。
で、一番安いの探したら、”お風呂 200円”だったから、
"お風呂ください"って言ったら、奥に通されて!
しかもお湯張ってないし!」

現在は画家としての活動もされています。
「今まで言葉が根底にある仕事をしてきて、
どうしてここにたどり着いたのかなって思った時に、
言葉にならない事ってとっても大事で。握手とか抱きしめるとか。
そういう、何か伝わるもの、が絵に近いなって思って。」

”Good Morning”という絵は、
パンケーキとオレンジジュースとコーヒーが描かれています。
これは、大宮さんに1年に1度くらい訪れるという、
”いい朝”を描いたものです。
「せっかくだから、テラス席で、パンケーキと
コーヒーとオレンジジュースを頼んだんです。
そしたら、なにこれ最高じゃん!ってなって、
このエネルギーを絵に込めないと!絵を描かないと!ってなったの。
もうね、ほとんどInstagramみたいな絵を描いたわけ。
そしたら、代官山蔦谷さんでトークショーはがあった時に、
若い女の子に、"この絵を見ると1年に1回のいい朝を思い出せる"って言われて
ゾクゾクしたの。なんかワクワク感が波動みたいに伝わったのかな」

選曲は、交流がある、おおはた雄一さんの
応援歌のような楽曲、"小さなアンセム"。

大宮さんは、様々な活動を通じて、東北にも足を運ばれています。
「宮城県には毎年行っていますね。
いつも、ガマロックという塩釜のフェスとか出たりしてて。
去年は、宮城県の杉村惇美術館で、子供達の海の絵の展覧会があって、
私大人1人で描いて欲しいって言われていきました」
リクエストは、”海を好きになる絵" "子供達が驚く海の絵"でした。
宮城県の浦戸諸島を見ながら、
海を丸くし世界のつながりを表現した絵と、
海を見続けている野生の白ユリの絵の2つの作品を描き上げました。

「自然っていうのは怖いものですけど、
私たちが生活できているのは、海や山があるからで。
だから自然と共生していて、ただ怖いと思ってほしく無いなって」

東日本大震災発生から6年。まだ6年、もう6年。
様々な思いがある中、大宮さんは、、、
「私は被災地に毎日行っているわけでは無いから、
全然なにも出来てないかもしれないけど。
震災当時、ラジオの生放送していた年で、すごく辛くて、
言葉が出なくなったりして。
東北にいない自分がそうなった事に、また自分を責めたり。
だけど、こうやって東北に行くと、逆に元気をもらえて。
元に戻ってきている部分もあるけど、
もっともっと盛り上げていく事を貢献できたらいいなって思います」
子供達とのアート活動、宮城の良さを伝えていく活動など、
自分だからできる事を今後も継続していきたい、ともおっしゃいます。

来週もお話、たっぷり伺います!