第86回 為末大さん②

2017-05-21

ゲストは、スポーツコメンテーターの為末大さんです。


現役引退後も、さまざまなジャンルで活躍され、
現在では、去年12月にオープンした
『新豊洲Brillia ランニングスタジアム』の館長を
務めていらっしゃいます。
こちらは、60mの陸上競技トラックがある施設で、
そこに、競技用義足の開発ラボとオフィスが入っています。
ドーム状の施設で、トラックはリオでも使われた素材です。
「目的は、走りたい人みんな、
健常者も障がい者も、年齢も性別も国籍も関係なく
来てくださいねっていう場所です。
面白いのは、子供ですね。子供は、2回目くらいから、
自分なりの手話を生み出して会話してるんですよ(笑)
人間の偏見がなくなるのは、子供のころから
当たり前に、周りにそういう事があることだなって。」
オープンから半年ほど。
徐々にあたたかいコミュニケーションが生まれ、
地元の方々もいらっしゃるのだとか。

『新豊洲Brillia ランニングスタジアム』
にラボを構える『Xiborg』。リオパラリンピックでは、
着用した選手が、銅メダルを獲得しています。

「世界的にはまだこういう場所がなくて、F1のピットみたいです。
走って、どう直せばいいか話して、工具で調整する。」
リオでは、パラリンピアンの記録が、健常者の記録を超えました。
この、"記録を超える"という事で、
世の中の意識を変えられるのではないか、と為末さん。

「僕は、マインドセットを変えたいんです。
2020年に、世の中の認識が変われば
実際に風景が変わると思うんです。
日本全体が前向きに、変わっていければいいなと。」

今週が、グロリア・ゲイナーの
『恋のサバイバル』をお届けしました。

為末さんのさらなる活動というと、
現在21_21 DESIGN SIGHTで開催中の
『アスリート展』でのディレクターを務められた事です。
こちらは、アートとスポーツを繋げたものです。
「アスリートというテーマに興味持たれたみたいで、
お話いただいて。1番最初に決めたのは、
有名選手の展示はやめようという事ですね。」
アスリートとは、どんな存在なのかという事を考え
活躍するアスリート力加減や体の仕組みを知れるような、
体験型を多くした展示になっているそう。

他にも、R-projectという会社で
こちらは、子供たちの合宿を地方で行い
地域を活性化させていく活動もされています。
「東京オリンピック・パラリンピックじゃなくて、
日本オリンピック・パラリンピックにするには、
合宿って結構大事な事だと思うので。広がれば良いなと思います

そんな為末さんの"元気の源" は、2歳半の息子さん!
「遊ぶのが面白いんですよ。
今はレンジャーに夢中で、朝起きて1言目が
"お前たち許さないゾ〜"なんですよ(笑)
面白いですね、人がいろんな事を学んでいくのは

為末さん、2週にわたりありがとうございました!