陸海空、仙台アミューズメント体験|旅人:井門宗之

2017-07-21

旅の始まりはとても良い景色からのスタートだった。

3M仙台港パークの高台。

ここは仙台塩釜港が一望できるとても眺めの良い場所であります。

遠くには船のドッグがあり、フェリー埠頭もすぐ近く。

レポート中にはまさに遠くから大型船が港に向かってくる姿も見えたっけ。

公園内を見下ろすと子供達の笑い声も響いています。

恐らく地元の皆さんが、海に向かって釣り糸を垂らしたり、ピクニックをしたり。

仙台の方々の当たり前の日常の幸せがギュッと詰まっている様な風景。


いつものKIKI-TABIであれば仙台から沿岸の街へ!となるのだが、

今回は珍しくこちら仙台にスポットを当てる旅。

仙台市内の沢山のアミューズメントスポットを巡ります!

 

日曜日の朝10時、とは言え入口に近付くと既にそこには行列が…。

良く見ると(よく見なくても)駐車場も広大で観光バスが何台も停まっています。


こちら仙台うみの杜水族館は平成27年にOPENした水族館。

中に入ると、ナチュラルな木の温もりに海の生き物のシルエットが描かれていて、

「いのちきらめく、うみの杜」と銘打たれている。


館内でこちらの西岡真佳さんにお話しを伺いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

西岡「この水族館は“復興”を象徴しています。

震災で東北は甚大な被害を受けました。

海に怖いというイメージがついてしまったのも確かです。

でも、同時に海からは多くの恵みを受けてきました。

海と人との繋がりを“うみだしたい”というテーマで作られた水族館なんです。」

 

 

そのテーマが最初のホールによく表されている。

まず迎えてくれるのは円形の部屋をぐるりと囲んだリング状のスクリーン。

そこに映し出されるのは海の生き物ではなく、海と共に生きる漁師さん達の姿なのだ。

 

 

井門P「復興をテーマにと仰いましたけど、まさになんですね。

海で働く方々の姿をまず出す事で、海と人の繋がりを感じてもらおうと…。」

 

西岡「はい、そうなんです。」

 

 

『仙台うみの杜水族館』は、1階が「日本のうみ-東北のうみ-」、

2階は「世界のうみ」と「海獣ひろば」、そして「うみの杜スタジアム」で構成されている。

 

 

西岡「こちらが≪マボヤのもり≫です。実際にホヤを養殖している様子を再現しています。」

 

井門P「ロープに吊り下がってホヤがいくつも連なっていますけど、

こうやってホヤは養殖されているんですね…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

因みにホヤは平安時代から食用とされているそうだ(驚)

しかし更に驚かされたのが次の部屋。

 

 

井門P「おお~~!!これは大きな水槽ですね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前に現れたのは東北の海を再現する巨大な水槽。


なんと水深7.5m横幅は14mもあると言います。

 

 

井門P「あの魚の群れはなんですか!?物凄い数が泳いでますけど!!」

 

西岡「はい、あれはマイワシの群れです。

2万5千尾いるんですよ(笑)

因みにこちらの水槽には屋根が無いんです。だからここは自然の明かりが入ってるんです。」

 

井門P「今日は天気が良いから太陽の光が入って、

イワシの身体がキラキラと光って綺麗ですね~!」

 

西岡「青魚は地味だなんて言いますけど、

こうして太陽の光を浴びると本当に綺麗なんですよね。」

 

 

自然が作る美しさ。

こうした自然の美しさが今日も東北の海のどこかに存在しているのかと思うと、

途端に海という存在が近いものになっていく。

近いと言えば牡蠣の養殖を再現する水槽の横では牡蠣の産直の案内まで(笑)

海からの「恵み」が人とこうして繋がっていると言う事を改めて教えてくれる展示構成。

更には海だけではなく仙台の象徴である広瀬川の生き物を展示するエリアまで!

 

 

井門P「おっ!鯉が泳いでいる・・っていうか物凄い数がいますね(笑)」

 

親分「ほい。(横からそっと鯉のエサを差し出す)」

 

井門P「では早速…ホレ!ホレ!」

 

鯉「バシャバシャムシャムシャ!!!」

 

井門P「集まってきますねぇ~!(嬉)」

 

ゴル「かつて栃木では集まってもこなかったですもんねぇ…(邪)」

 

 

 

 

 

 

 

 

因みに広瀬川のエリアは川の生き物の展示だけではありません。

小さな巣箱に筒状の網が通されていて、よ~く見てみると…。

 

 

井門P「あっ!リス!!(笑)

 

西岡「そうなんです。広瀬川周辺の森の生き物もこうして展示しているんです。

海だけではなく山や森にも恵まれた仙台の自然を表しています!」

 

 

仙台の空気を澄んだものにしているのは、すぐ近くに広瀬川が流れているからかもしれない。

森や川や海。これだけ近代的な街なのだが、すぐ近くにここまで豊かな自然が広がっている。

仙台の自然をよ~く学んだ後は2階へ!


そう!うみの杜スタジアムであります!

 

 

 

 

 

 

 

 

スタジアムというだけあって、すり鉢状になった客席には午前10時というのにほぼ満席!

視線は全てプールのイルカに注がれている。

既にプールにはイルカが2頭、軽めのデモンストレーションを行っている。

そのままイルカのショーが始まるのかと思いきや、まずは2頭のアシカが登場!

そのアシカがまた可愛いのです。

音楽に合わせて“えっ!?アシカってこんな動きをするの!?”という踊りを披露。

飼育員の方がバスケットボールと筒を取り出すと、

その両方を鼻の頭に乗せてまさかのバランス!

更には3mくらいの高さのボールに水面から華麗にジャンプ!!どよめく会場(笑)

クライマックス(?)は5個の輪投げを見事全て首に通すという離れ業…。

君はどんだけ芸達者なのよ…。

 

その後に登場したイルカも勿論凄かった。

選ばれた客席のお客さんがイルカを操っても上手にくるっと回ってみたり、

鳴き声を聞かせてくれたり。その度に客席には歓声と温かな拍手が沸き起こる。

皆さん、良い笑顔してるんだなぁ…(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

その後ペンギンたちを愛で、じっくり海のエンタメを堪能。

西岡さんはこちらで働いていらっしゃいますが、どこがお気に入りですか?

 

 

西岡「そうですねぇ…リスが好きです♪

 

井門P「陸の生き物かよ!

 

西岡「(笑)でも仕事が終わってぼーっとしたい時はマンボウの水槽を眺めたりしてます!」

 

 

東北の海、仙台の自然を楽しみながら学べる場所、仙台うみの森水族館。

ここには間違いなく「いのちきらめく」自然が広がっていました!

 

 

 

 

 

 

 

 

西岡さんが最後に陸の生き物で締め括ってくれたので(笑)

 

続いては陸のエンタメ!仙台市縄文の森広場です。

昭和55年に発見されたおよそ4000年前の縄文の村の跡を保存・活用するう為の施設。


所長の篠原信彦さんに施設を御案内頂きました。

復元された竪穴式住居が広場に3つ。

我々も縄文遺跡を取材することは多いのだが、今回初体験だったことが…。

 

 

 

 

 

 

 

 

篠原「ここでは様々な体験も行う事が出来るんですよ。

勾玉作りだったり、鹿の骨でアクセサリーを作ったり、

土器を野焼きして作ったり、火おこしをしたり。」

 

井門P「火おこし!!

 

 

やるでしょう!間違いなくやるでしょう!火、おこすでしょう!(笑)

という訳で建物の外にある体験スペースにて火おこし体験。

まずは井門Pと作家の親分が同時に火おこしに挑戦してみました。

火種をおこす為に必死で道具をシャコシャコするおっさん二人、7月の仙台は暑い。

 

 

 

 

 

 

 

 

井門P「これは…辛い…腕の筋肉が辛い…点けよ!点け!」

 

親分「おっ、こっちは点きそう…あっ、ダメか…。」

 

井門P「おい、点けよ!お前、まだまだ出来るやつだろ!

こんな所で終わるヤツじゃないだろ!!(もう掛け声が謎)」

 

 

汗だくになりながら火おこしにチャレンジしたのだが…結果は失敗

ただただ汗だくになった井門Pだったのだが、この男がやってのけた。

 

 

ゴル「ちょっと僕もやってみようかな。」

 

 

音の匠、ディレクターのゴルっちである。

火が点かない我々の動きをしっかりと学習し、攻略点を見つけたゴルちゃん。

我々と同じ様に縄文の火おこし道具でシャコシャコやり始める。すると…、

 

 

ゴル「あっ!煙が出てきた!!

 

スタッフ「あ~、これが火種ですね。

この火種を移してふーっと息を吹きかけると火が点きます。

いきなり燃えるので気を付けてくださいね。」

 

ゴル「分かりました!ふー、ふー!ふー、ふー!」

 

 

普段は録音担当のゴルちゃん自身が体験しているのだ。

この部分の音は存在しない(笑)

しかし目の前で一生懸命、火をおこそうとすゴルちゃんの姿は何とかお伝えしたい(笑)

旅日記ではなかなか伝わらないかもしれないので、動画も観て欲しい。

慧がカットしてなければ見る事が出来るかもしれない(カットされてたらごめんなさい)

 

 

ゴル「ふー、ふー!!

(ブワッ!)わっ!!点いた!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして“燃える男”ゴルちゃんの火おこしは無事に成功した。

いや、失敗した井門Pも親分も良い顔しているの(笑)

約4000年前の縄文の村の跡で、まるで縄文時代の様に火をおこす。

これは考えようによっちゃ、究極のエンタメなのではなかろうか??

様々な体験が出来る縄文の森広場。次回は子供を連れてくるぞ~!

篠原さん、貴重な体験を有り難うございました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

最後は空…と言っても宙(そら)であります!


向かった先は仙台市天文台

1955年から仙台市民にとっての宇宙を身近に感じさせる貴重な場所であり、

更に今年は今の場所に移転して10年目のメモリアルイヤーという施設。


ここでキキタビ一行は存分に宇宙(コスモ)を感じたのであります!

 

 

 

 

 

 

 

 

岩﨑「この施設を通じて宇宙を感じてもらうのが私達のミッションです!」

 

 

こちらで終始楽しく施設を案内して頂いたのは学芸員の岩﨑仁美さん

まずは地球と月の距離を測るべく、映像が投影された地球の前で解説はスタート!

 

 

岩﨑「こちらに地球がありますが、この地球と比べると月の大きさはどれくらいでしょう?」

 

井門P「目の前の地球の大きさが…??」

 

ゴル「バランスボールくらいですかね?」

 

井門P「とするとサッカーボールくらいですか?」

 

岩﨑「はい、正解です!

では地球から月はどの位離れているか??

実際にこのボールを持って、離れていると思う距離に立ってみてください。」

 

 

そう言われて少し離れてみる井門P。

いや、実際そんなに離れていないと思っていたのですが…。

 

 

岩﨑「全然近いですね。実際の距離まで離れてみましょう。」

 

 

岩﨑さんがそう言いながら、どんどん地球から離れていく。

どんどん離れて…そうだなぁ、30m位離れたところでストップ。

 

 

岩﨑「地球から月はこれぐらい離れているんですよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

そう言えば学校で習いましたね、月まで38万km離れているって。

こちらにもボードがあって、地球から月まで、例えばスペースシャトルで11時間。

飛行機なら20日間、新幹線なら80日間かかるそうな。

って、うん?何やら目の前には自転車が…??

 

 

岩﨑「はい、自転車で月までGO!という事で、

御来館いただいた皆さんで月まで自転車を漕ごうというワークショップなんです。

チームで漕いで頂いても良いですし、38万kmを自転車で目指すという…。」

 

井門P「よし!では私もチャレンジしてみましょう!

この為に息子を自転車で保育園まで送迎しているようなもんだ!(嘘)」

 

 

と言う訳で意気揚々と自転車に跨り、全力で漕ぎだす井門P。

静かな展示スペースに、物凄い勢いの車輪の音が響き渡る(笑)

うん、そうだね、少し大人気無かったね…。

でもその甲斐あって、岩崎さんも驚く記録が出たじゃない…。え?やっぱり大人気ない?

うん、終わってみて、この旅日記を書きながら赤面しているよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

展示は他にも様々で、まさに考えながら宇宙を身近に感じられる物ばかり。

中には仙台と宇宙の関わりにまつわる貴重な天球儀なども。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしこちらの目玉はなんと行っても東北最大級の望遠鏡「ひとみ望遠鏡」。

今回は特別に時間外の取材を許して頂いたのだが、一歩部屋の中へ入ると…

 

 

井門P「うわー!!凄い!!大きいですね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

その形状はまるで二足歩行が出来そうなモビルスーツ。

真ん中に巨大な円筒状のものがあり、これが望遠鏡の心臓部。

 

 

岩﨑「17等級の星まで見る事が出来ます。

およそ2億個の星をこの望遠鏡で捉える事が出来るんですよ!」

 

 

望遠鏡の心臓部は鏡なのだが、その直径も1.3m。「ひ・と・み」となるのだ。

 

 

岩﨑「“ひとみ”の名前も6666通の中から付けられました。

毎日接していると愛着が湧きます(笑)スタッフも“ひとみちゃん”って呼んでます。」

 

 

そのひとみちゃんで我々も星を観る事が出来ました!

今回見せて頂いたのはその名も『ビール星(麦星)』。

地球から36光年離れた星で、その点滅は黄金色…まさにビールの様だとか(笑)

岩﨑さん、まずは望遠鏡の下部に据え付けられた画面をタッチ。

ビール星の位置に向けて望遠鏡を動かす準備が整いました。

 

 

岩﨑「では望遠鏡が動きますよ!」

 

アナウンス「望遠鏡が動きます。望遠鏡が動きます。」

 

 

すると…なんと言う事でしょう!!

荘厳なジュピターの音楽と共に(笑)望遠鏡が少しずつ動き始め、

天井もそれに合わせてパカーンと開き始めるではありませんか!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

総重量8.7t、鏡の重さだけでも1tというひとみ望遠鏡。

その重量が故に望遠鏡が設置されている床の下は、

なんと1階部分までコンクリートで固められているそうな。

 

 

岩﨑「準備が完了しました。ではここから覗いてみてください。」

 

井門P「はい…明るいですけど、見えるんですか??」

 

岩﨑「雲が無いので、見えると思いますよ。

ちょっと見てみますね…あ、はいはい、ちゃんと光ってます。」

 

井門P「どれどれ…ん~??どこだろう??」

 

岩﨑「ちょうど右上の方に小さく光る星が見えませんか?」

 

井門P「あ~~!!!見えました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

光の速さを以ってして僕らの目に届くのに36年かかる光。

かすかな点滅でその距離を静かに主張するかの様な、金色の光。

 

 

岩﨑「望遠鏡を覗くと“宇宙の中にいるんだな”って思って貰えるんですよね。」

 

 

岩﨑さん曰く、今の季節は土星が見ごろを迎えたのだそうで。

ちょうど土星と木星が同時に見えるお得な季節!なのだそうです(笑)

宇宙を感じると少しだけ物事を大きな視点で捉えられるような気もします。

何かに悩んでいる方、一歩前に進もうとしている方、

宇宙(コスモ)を感じに、是非仙台市天文台へ!

 

 

 

 

 

 

 

 

仙台で陸海空のエンターテイメントを満喫した今回の旅。

僕の地元は札幌ですが、祖父の田舎が仙台だったので子供の頃はよく遊びにきました。

記憶の中にある懐かしい仙台の風景と相まって、

なんだかいつもよりはしゃいでしまった今回の旅(笑)

でもそうさせる空気が、仙台の街にはあるような気がします。


街を流れる風の清々しさ、緑の豊かさ。

旅の最初で観た風景が、この街の心地良さを全て物語っている気がしました。

東北とは言え仙台はそこまで涼しくはないけれど、

清々しい風を感じに、そしてエンタメを体感しに、

皆さんも今年の夏休みは仙台に遊びに行ってみてはいかがでしょう?

美味しいお酒も食べ物も、待ってますよ~!