夢の国…じゃない方の“浦安”旅|旅人:安田美香

2017-08-24

 

 わっしょーい!!!旅人の安田美香です!

今回のわっしょいな旅先は…千葉県浦安市。

浦安といえば、みなさんご存じでしょう?

あの『東京ディズニーリゾート』があると・こ・ろですよね

でも。

行きません。

行かせてもらえません!(笑)


安田

「ちょっとちょっと!普通は行くでしょーよ!? 浦安に来たら!ねぇ?」

構成作家・親分

「行かないよ。だって、KIKI-TABIだもん」

ディレクター・ごるっち

「一味も二味も違う旅の楽しみ方を、リスナーの皆さんと分かち合いたいじゃないですか!」

カメラマン・はっしー

「じゃない方の、ですよ。ええ」

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで!

今回の旅のテーマは、『夢の国…じゃない方の“浦安”旅』!

うそーーーーーん(笑)

でも確かに、じゃない方の”浦安”って、どんなところなのか?

私も含めてあまりご存知ない方が多いのではないでしょうか?

じゃない方の”浦安”の魅力を探りに、東京メトロ東西線の浦安駅からスタートです!




まず訪れたのは、「浦安市郷土博物館」。

浦安の人々がどんな暮らしをしていたのか?その歴史がわかる場所です。

主任学芸員の島村嘉一さんに案内していただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは「テーマ展示室ー海とともに」へ。

「干潟のジオラマ」を見ると、浦安の海には

かつて広大な干潟がひろがっていたことがわかります。

浦安の干潟は、魚介類の宝庫だったんですねえ。

漁師町として栄え、海苔とあさりがたくさん獲れたそうです。

漁につかった網やカゴなどの漁具も展示されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところが。

とある展示物の前で、私は足が止まりました。

「昭和46年 漁業権全面放棄」の文字。

島村さん

「浦安の人々は、豊かな海の恩恵を受けながら、海と共に生きてきました。

でも、とある工場の排水が原因で、浦安の海は汚れてしまったんです」

漁師の方々は、必死に異議を唱え、故郷の海を守るために戦ったそうです。

でもその声は届かず、昭和46年、浦安は漁業権を全面放棄することに。

 

 

 

 

 

 

 

 

安田

「知りませんでした。こんな悲しい歴史があったんですね…。」

島村さん

「そこから浦安の海は埋め立てが行われ、新しい都市へと変化してきたんですよ」


この「浦安市郷土博物館」を平成13年にオープンさせるにあたって、

地元の方に「博物館で何を保存したいですか?」とヒアリングしたところ、

「ベカ舟を残したい」という声が多かったそう。

「ベカ舟」とは、杉の中心部の赤く硬い部分を使って造る舟。

浦安ではこのベカ舟で、漁をしていたそうです。

自分の舟を持つということは、家を建てるより嬉しいものだったそうです。

「舟は漁師の魂。その魂を後世に伝えたい」という想いが、

ベカ舟の展示から伝わってきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

お次は「屋外展示場 浦安のまちー海と暮らす」へ。

安田

「うわー!レトロな街並み!ステキー!」

島村さん

「昭和27年頃の、浦安が漁師町として最も活気に満ちあふれていた頃を

再現しています」

浦安独特の貝殻の道を踏みしめながら歩いていると…まさに当時にタイムスリップ。

立ち並ぶ民家は、本物を移築してきたんだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水鉄砲や竹馬などの昔懐かしいの遊び道具があり、べか舟乗船体験もできます。

これだけ遊べて、なんと入場無料!ありがたい!

この日も、市内のたくさんの子どもたちが遊びに来ていました。

親子連れにオススメの場所です。





それからKIKI-TABI一行は「浦安魚市場」へ。

安田

「ええー!? こんな街中に魚市場があるなんて!」

なんと、東京メトロ東西線の浦安駅から徒歩5分以内と、駅近。

大きな幹線道路沿いに、突然現れるから驚きです!

 

 

 

 

 

 

 

 

「浦安魚市場協同組合」理事長 長野敦彦さんにお話うかがいました。

長野さん

「昭和の初め、数店で、今の堀江に市を開いたのが始まりです。

その後、浦安橋近くに移り、昭和46年にこの場所に移転し、今に至ります」

市場内には、お魚はもちろん、貝の専門店があったり、海苔、産直野菜、お肉など、様々な商品が並んでいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長野さん

「浦安といえば、海苔が代表的な水産物だったんですよ」

ということで、「丸茂海苔店」へ。浦安で三代続く海苔問屋です。

丸茂一城さん

「千葉県産の海苔は、旨みが強くて、香りがとてもいいんです」

焼き海苔を試食させていただくと…

安田

「美味しい〜!ほんと、香りが強くて、甘いですねー!」

磯の香りが、口いっぱいにひろがります。

さらに驚いたのが、「焼き海苔」になる前の「乾海苔」が並んでいること。

丸茂さん
「焼き海苔ももちろんおいしいですが、

ぜひ乾海苔を買って、家で食べる直前に焼いてみてください。

焼きたては、さらに香りが生まれ、旨味も増しますから」

「乾海苔」には、「行徳産」「船橋産」など、千葉県の中でさらに細かい産地を選んで買うこともできます。

まさに専門店ならではの品揃えです!

 

 

 

 

 

 

 

 

お店のお母さんたち

「浦安といえば、貝!食べて行ってよ〜どうぞ!」

明るい呼び声に誘われて、続いては「焼蛤本舗さつまや」へ。

こちらでは、「焼きはまぐり」と、「焼あさり」を食べられるお店。

串に刺さって香ばしく焼き上げられた、そのおいしさっったら!
ギュッと凝縮された貝のエキスと、秘伝の甘いタレがあいまって、もうたまりません。

安田

「おいしすぎる〜!日本酒くださいー!!!」

しかも、「焼きはまぐり」1本125円。

「焼あさり」1本82円という安さもうれしいですね。

 

 

 

 

 

 

 


市場を巡っていて感じたのは、お店の人とおしゃべりしながら買い物できる楽しさ。
わからければ、プロに聞ける。専門店が並ぶ市場の良さですよねぇ。

一般の方も入れて、切り身一切れからでも買えちゃいます。
ここは、浦安の人々の食文化を支え続ける、街の台所なんだなと感じました!




KIKI-TABI一行はそこから、JR京葉線の「新浦安駅」へ。

東京ディズニーリゾートがある「舞浜駅」の、お隣の駅です。

ショッピングモールに、高層マンションが並ぶ駅前。
古くからの建物も多かった「浦安駅」とは、ガラッと雰囲気が変わります。

 

 

 

 

 

 

 


安田

「あのさあのさ、夢の国にだいぶ近づいてるけど…本当に、行かないんだよね?」

親分&ごるっち

「行きません!」

…わかってますよ。聞いただけです。ええ。(笑)



さて駅前からバスに乗り、日の出エリアへ。

バス停「海風の街」で降りて、ぶらりお散歩です。

 

 

 

 

 

 

 

 

安田

「ここは本当に日本なの?」

と思わずつぶやいてしまうほどの、近未来感!

建物すべてが新しくキレイなんです。

電柱がないので、景観もスッキリ。

パームツリーが並ぶ歩道は広く、ベビーカーもこれなら楽々通れます。


そんな日の出エリアで、テラス席のあるオシャレなお店を見つけました。

創作地中海料理のお店「Payaso (パジャッソ)」。

 

 

 

 

 

 

 

 

安田

「お?海苔を使ったメニューがある!」

ランチメニューから「海老とモッツァレラチーズ 海苔のスパゲッティー」

1200円をいただきました。

安田

「これは…美味しーーーーい!」

和風な海苔が、はたして洋風のスパゲッティーに合うのかしら?

思っていたのですが…

海苔がどっさり麺に絡んで、ほんのりピリ辛。海苔の良い香りがひろがります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「Payaso」のホールスタッフ 齊藤繁宏さんにお話をうかがいました。

齊藤さん

「海苔のスパゲッティーは、期間限定のメニューなんです。
”浦安といえば、海苔”ということで浦安市内のレストランが

海苔を使ったメニューを考案し、ご提供しています」

こちらのお店がオープンして13年。齊藤さんは9年勤めるベテランです。


安田

「齊藤さんから見た新浦安の街って、どんな所ですか?」

齊藤さん
「街並みがキレイですし、親子連れも多いですね。

うちにもお子さん連れのお客様がたくさんいらっしゃいます。
赤ちゃんだったのに、こんなに大きくなったんだ!

と、お客さんのお子さんの成長にびっくりしたり。
一緒に成長を見守らせていただいているようなところも、ありますね」

キッズメニューもあり、子連れでも行きやすいオシャレなお店です!





最後は、海へ!「浦安市総合公園」が旅の終点です。

広い芝生が続くキレイな公園で、遠く房総半島まで見渡せます。

 

 

 

 

 

 

 


安田

「じゃない方の“浦安”旅…。楽しかったなあ!」

浦安は海と共に生きてきた街なんだな、ということがよくわかりました。

かつては漁師の街だった浦安。

漁業権全面放棄というつらい歴史を乗り越え、近代的な街へ生まれ変わってきた浦安は、今もなお進化を続けています。

みなさんも浦安にお越しの際は、夢の国からちょっと足をのばして、浦安市内をお散歩してみてはいかがでしょうか?

今までと違う”浦安”の顔が、見えてくると思います!


わっしょーい!!!旅人は安田美香でした!