雪映えする世界遺産!岐阜県・白川郷の旅|旅人:村田綾
2019-02-13
積もっている雪を見ると、誰かに向かって投げたくなる!(笑)
旅人の村田綾です。
なぜかって?
そこに雪があるから~♪
という訳で、雪合戦には誰よりも本気になって参加する為!
小さい頃、雪の日は顔に傷を作って帰る事が多々あったなぁ・・・と今でも思い出します。
関東では雪が降る機会も少ないから、やっぱり雪国行くと無駄にテンション上がっちゃう。
そんな私に、雪国へ旅に行くお話がぁ~~~!!!
旅に行くって決まってからは楽しみ過ぎて、雪国での生活の仕方や防寒の仕方を色々調べて準備万端。
心配なのは、お天気のみ。
で、一緒に旅に行くのは・・・
ディレクターの佐々木さんと、ライターの河合さん。
あれ?雪女と言う異名を持つ河合さんと一緒の旅。(笑)
更にお天気が心配になる。
だけど、せっかく雪国に行くんだもん。楽しんだもの勝ち!
と、運転を任されて「タイヤのチェーンが・・・タイヤが・・・」と呟く佐々木ディレクターをよそに気合十分な私。
いざ!三人で新幹線に乗り込んで・・・
【雪映えする世界遺産!岐阜県・白川郷の旅】へ出発!!!
到着したのは富山駅。
駅を出ると遠くには雪化粧をした山々が見えて、商業施設やホテルが立ち並ぶ街中を路面電車が走っていて、とっても素敵な街。
そのまま散策に出かけたいぐらいだったけど・・・
私達が目指すのは!岐阜県白川郷。
レンタカーに乗って、いくつものトンネルをくぐると!
徐々に目の前に雪景色が広がってきて、あっという間に雪国~。
しばらくして到着したのは、白川村にある「御母衣旅館」
築80年の古民家で、とっても懐かしい雰囲気。
家族代々で旅館を営んでいらっしゃって、私達を温かく迎えてくださいました。
お部屋は広々とした和室に、コタツ~~~!!!
いやぁ・・・幸せ。
コタツから出たくなくて、もはやコタツで眠りたかった。(笑)
旅館のお食事も本当に美味しくて、念願だった飛騨牛も食べられたし!
食事しながら人生で一番「美味しい。」って言ったかもしれない。
必然的に、ご飯をお代わりして山盛り2杯を完食。
囲炉裏のある喫茶処は自由に使えて、食後は珈琲を頂きながらゆったりした時間を過ごす事が出来て至福の時でした。
お腹も心も満たされて、布団にもぐると・・・足元に湯たんぽ~~~。
お心遣いが嬉しすぎて、湯たんぽを抱きしめながら眠りにつきました。
次の日は早起きをして、旅館での朝食。
これでもか!っていうぐらい豪華な朝食をご用意頂き・・・
昨夜に引き続き念願かなって、飛騨地方の名物「朴葉みそ」を味わう事が出来ました。
噂で聞いていた通り、朴葉みそだけでご飯が何杯でも食べられる。
という事で、朝から山盛り2杯のご飯を頂きました。
何から何まで大満足の旅館だったなぁ・・・。
また必ず!お泊りに行きたい。
朝方外に出ると、地面には雪が積もっていて降りやまぬ雪。
深夜から始まっていた除雪作業も続いていて、道路には何台も除雪車が走っていました。
この雪で世界遺産の白川郷合掌造り集落を見に行けるのかなぁ・・・と心配していると、
旅館の女将さんが「いつもより全然少ない方よ。だから大丈夫。」と一言。
え?いつもは、どんだけ積もってるの~。と驚きながらも車に乗り込んで出発!
とはいえ雪道は慣れないから、佐々木さんの安全運転と的確な判断にお任せしながら、
まずは、合掌集落全体を眺める事が出来る展望台へ♪
白川郷を紹介しているパンフレットや、写真でも見覚えのある美しい景色が目の前に広がっていて、感動。
雪をかぶっている合掌集落が・・・日本昔話みたい!!!!
綺麗に見えていた景色も、雪が強くなってくると一瞬にして真っ白になって見えなくなってしまうから、私達は運よく素晴らしい景色を見る事が出来ました。
雪女の河合さんもカメラを握りしめて大満足。
展望台から見て、手前の方にある大きな合掌造りのお家が有名な「和田家」
集落の中でも、最大級の大きさと言われているそうです。
しかも!
現在もお住まいでいらっしゃるのに・・・お家の中を見学できるという事で、国の重要文化遺産にも指定されている和田家にレッツゴー!
お家の近くまで行くと、その大きさに更にビックリ!!!
私のお家の何十倍も大きい。
しかも、この大きさで合掌造りって凄すぎる。
中に入って、お話をお伺いしたのは・・・和田家の和田正人さん。
始めに言っておくと、とてつもなく白川郷への愛に溢れた優しい方。
出会ってすぐに、和田さんみたいな人になりたいと心から思いました。
そんな和田さんが住んでいる「和田家」
とにかく広くて、今でも昔使っていた道具や囲炉裏なども展示されていて、綺麗に保存されているんです。
江戸期に名主や番所役人を務め、白川郷の重要な現金収入源だった焔硝(火薬)の取引によって栄えたお家という事で、地下では火薬を作り、一階で生活をし、二階では繭を育て、お庭や周囲の畑では農業をしていたみたいです。
季節に応じて一年中お仕事があって、現代よりも忙しい毎日を送っていた皆さんの生活ぶりを改めて知る事が出来ました。
その他にも合掌造りを守っていく為に、冬の時期には雪下ろしをしたり、定期的に茅葺屋根を作り直したりと、想像するだけで大変。
白川郷では、茅葺屋根の修復をする際に集落のみんなでお手伝いをするという制度あり、それを「結」と言ったそうです。
今でも「結」の心を大切にし、集落の皆さんで協力しあいながら守ってきているからこそ!
世界遺産にも登録されて、今では世界各国から大勢の方が訪れる場所になっているんですね。
和田さんのお家はとても大きいから、2階の障子を開けて観た景色も素晴らしかったです。
和田家を出た後は、雪道を歩いて「明善寺」へ。
ひと際目立つ!鐘楼門が目印。
1801年に造られ、屋根は茅葺で一階部分には板で葺いたひさしがついた珍しい建築物。
年末の「ゆく年くる年」の鐘つきの際にも使用された事があるので、見た事がある人も多いはず。
ここでお話をお伺いしたのは・・・明善寺ご住職の大泉信吾さん。
雪も降っていて室内にいたって上着を脱げないぐらい寒かったのに、裸足の大泉さん。
出会った瞬間から心身共に、強さを感じました。
明善寺は1748年に創建され、本堂、庫裏、鐘楼門の全ての屋根が茅葺と言う珍しいお寺。
立派な作りの本堂は、806年の欅材の伐採から役20年かけて建立されたそうです。
総檜造りで、壁には浜田泰介画伯の描かれた作品や、屏風、障子などに描かれた障壁画が飾られていました。
四季折々の富士山の絵が、本当に素晴らしかった。
本堂の雰囲気はもちろん!春夏秋冬の景色や楽しみ方が出来る日本に産まれて良かったぁ~。って改めて感じました。
その他、1817年に建てられた庫裏は白川郷内の5階建て合掌造りとしては最大の物。
今現在も毎日焚かれている囲炉裏からは、独特の香りも漂っていて寒さもしのげる憩いの場所となっています。
階上は、明善寺郷土館として公開されていて、郷土の民具等の資料が展示されているんですが、道具はもちろん!合掌造りの屋根と各階の作りを内側から見るという貴重な体験が出来る場所。
一番ビックリしたのは、一階の囲炉裏の煙が最上階まで上がってきていて、屋根の組み立てに使われている縄が真っ黒になっていた事。
葺き替えをいつ頃したかによって、縄の色や茅の傷み具合も違っていて屋根の内側から時代背景を感じる事も出来ました。
今は今で便利な世の中になっているけど、やっぱり昔の人の知恵と生きる力は凄い。
明善寺を出た後は、集落を散策。
和田家の他にも見学が出来るお家がいくつかあって!
きわめて完成度の高い合掌造りの家屋の「神田家」や、250年続く旧家で初代から三代目までがお医者さんだったという「長瀬家」では江戸期の医療道具が残されていたりと様々な歴史を振り返る事が出来ます。
さらに!!!
現在は観光で訪れる方も多いので、美味しいお食事処やお土産屋さんも沢山あるんです♪
せっかくだから、ブラリしながら見つけた「五平餅」を頂きました。
焼きたての五平餅は、甘じょっぱくて香ばしいタレの味と、うるち米の粒々が残る触感がクセになる味わいで、とっても美味しかったぁ。
それから、様々な店舗で「どぶろく」という名前を発見!!!
どぶろくアイスクリームや、どぶろくきんつば、などなど・・・初めて見る商品が沢山ありました。
寒いこの季節に嬉しい甘酒や、オシャレなカフェで窓の外の景色を眺めながら珈琲を飲む事も出来て楽しみ方も色々です。
お土産屋さんには、飛騨地方で有名な「さるぼぼ」のグッズや工芸品、お菓子や地元の食材も豊富でどれにしようか選ぶのが大変でした。
白川郷ならではの物も発見出来たりして、あっという間の時間だったなぁ。
それからね・・・
一つだけ!白川郷の散策についてアドバイス!
集落の中を歩いていると、いくつか【お休み・・・】と書かれたのれんが出ていて、
私は「あ~今日はお休みかぁ。」ってガッカリして通り過ぎたんだけど、、
佐々木さんから「お休み処ね。(笑)」と即座に突っ込みが入る、ポンコツぶり。
白川郷に行かれる方は、間違えないように気をつけてくださいね。(笑)
今回は、雪が積もっているからこその!白川郷の美しい景色を見る事が出来て♪
大満足!!!
だけど、春にはお花が咲いて、夏には田んぼや畑が鮮やかな緑になって、秋には紅葉が見られるという事で、また別の季節にも訪れてみたいと心底思いました。
荻町の合掌造り集落に「またくるね♪」と別れを告げて、車で15分!
白川村の温泉地、平瀬温泉エリアへ。
平瀬温泉は世界遺産から一番近い温泉として知られているエリアなんです。
泉質は硫黄泉で見肌にも効果があるという事で、温泉ソムリエアンバサダーの私としては、とっても興味がある~。
だいぶ体も冷え切ってるし、防水用のブーツはいているけど足先が冷え切ってカチコチだし、温泉いいんじゃなぁい。
なんて思っていたら…
「深山豆富店」の看板を発見!
「豆富?」「とうふ?」「豆腐じゃなくて?」「富?」えっ?
看板の読み方が気になり過ぎたのでお店へ。
ここでお話をお伺いしたのは…深山豆富店ご主人の大野誠信さん。
まず、看板に書いてあった漢字について質問すると…
「豆腐」って何で豆が腐るって書くのかなぁ…
って、そもそも疑問に思っていて、だけど元々の漢字を変える事は出来ないから、お店の名前は「豆に富み」「皆さんに幸せが富むように」
と「豆富」という表記にしたそうです。
ナイスアイディア!
素敵ですよね。
また、こちらのお店で定番ともなっている一押しは「石豆富」
これがね、めちゃくちゃ硬いんです!
お豆腐って、柔らかくて簡単に崩れてしまうイメージだけど…
石豆富は名前に石がつくだけあって、落としたって崩れない。
その為!保存がきき持ち運びがしやすい事から、流通が不便な豪雪地帯や山岳地域で、昔から重宝されていたみたいです。
富山産のエンレイ大豆と天然にがり100%!
そして白山の湧水で作っている深山豆富は水分を控えて作るから、縄で縛っても崩れない。
これ、本当なんです!!!
昔は、お豆富を縄で縛って運んでいたと聞いた時はビックリしたけど!
確かに!これなら運べるわ。(笑)
という納得の硬さ。
しかも、味も抜群に美味しい。
深山豆富の種類としては「石」「花」「雪」「こも」があって、石豆富はお刺身や豆富ステーキにして、様々な味を楽しめるし!
石豆富 | こも豆富 |
「こも豆富」については、硬めのお豆富に出汁が染み込んでで、カットしてお皿に出したら何もつけずに永遠に食べられるぐらいの美味さでした。
そして何より、私達に親切丁寧にお石豆富の魅力を教えてくださる、大野さんの豆富への愛がたっぷりだからこそ!出せる味なんだと感じました。
最後は白川村の国道156号線にある「旧遠山家」へ!
国指定重要文化財となっている現在は白川村の衣食住に関する資料が保管されています。
ここまでくると、もっともっと知りたくなる白川村の歴史。
奥が深いなぁ〜。
今回、旅をしながら感じた事は!白川郷に住まわれていて、その歴史を後世に残そうとしてくださっている皆さんは、本当にあったかい。
そして、そんな皆さんのお陰で!とっても綺麗で雪映えする景色が見られた事に感謝です。
色んな事に感動しすぎて♪
寒い!とか、お天気が!とか、全然気にならなかったなぁ。
皆さんにもオススメしたい!最高の旅でした。
改めて日本が好きになって!
更には、寒さにつよくなった!
旅人の村田綾でした。