タヌキだけじゃない!信楽焼 窯元ぶらり器さがしの旅|旅人:吉村民
2019-08-08
KIKI-TABI 2 Thousand Miles旅人の吉村民です!
15年前に陶器売り場で徳田八十吉さんの香炉に一目惚れして、陶器好きになり、、、
歴史好きが高じて鑑定士の道も歩んでいる私が今回訪れたのは、、、滋賀県甲賀市の信楽町!
信楽と言えば「信楽焼」。たぬきの置物!というイメージが強く、昔の信楽焼といえば、土っぽくてシンプル。通好き、な感じで私に魅力を感じることが出来るだろうか、と少しの不安を持ちながら新幹線へ。
難しそうで不安な反面、10月から始まる、朝ドラ『スカーレット』の舞台にもなるということで、きっと行ってみたら魅力がいっぱいなはず、と期待も胸に抱いて、、、 「タヌキだけじゃない!信楽焼 窯元ぶらり器さがしの旅」と題し、タヌキ以外の信楽焼の魅力を探しに行ってきました!
まず、到着してビックリしたのは、、、やっぱりタヌキだらけ!!!笑
むしろ、予想以上にタヌキだらけ!!!ビックリするぐらい大きなタヌキから手乗りサイズのミニタヌキまで、おそらく世界で1番、タヌキがいる町です。
そして美しい山里だということにもビックリ。
緑が深く、綺麗な田畑、小さい小山が沢山あり、その風景の中に点々と民家があるのです。
実際歩いてみると、、、
これまたビックリ!!!30歩 歩くと窯が!!!町のあちこちに窯があるのです。
本当に信楽は焼き物の町。
そう感じるまでに、全く時間はかかりませんでした!
そんな窯だらけの町の中で最初に訪れたのは 「みはる窯」。
こちらには信楽作家協会会長でもあるの神﨑継春(かんざきつぐはる)さんがいらっしゃって、信楽焼きの歴史から、現在までのことをお話ししてくださいました。
お話ししながら、最初に見せていただいたのは 登り窯!
写真では見たことがあったものの、実際に見たのははじめて。
想像以上に大きく大迫力でした。
窯は何部屋にも分かれていて、傾斜を登っていくごとに、部屋の広さが大きくなって行きます。
最初は大人1人ギリギリだって入れるくらいのサイズだったのが、上の方はバスがすっぽり入るくらいの大きさに!
こんな大きい窯で、焼き物を焼いていたなんて、すごい数だったのだろうと、ビックリです。
今は使われていなく、お皿が展示されているのですが、南極の氷のホテル的な感じで、窯ホテル、でも出来そうなステキな雰囲気でした。
そして、信楽焼がタヌキのイメージが強い理由も教えていただきました。昔、昭和天皇が信楽町を行幸した時、人口が少ないことから、タヌキに旗を持たせお迎えし、その風景を歌会で詠まれたことで広まったのだそうです!
信楽焼とタヌキにそんなエピソードがあったのですね。これからタヌキを見る目が変わりそうです!
そしてもう1つ、印象的だったのは、信楽焼の特徴が土の種類が豊富で、生活で使うお皿から茶道具、タヌキ、お風呂、傘立てなど、様々な種類の物を作られているということと、最近では年齢問わず、日本全国だけではなく、世界から陶芸をやりたい人を募集して、信楽の町に住まわせて作陶させているということ。
六古窯ととても伝統ある焼き物である信楽焼が、先進的な考えで門を広く開いているというところが、なんともカッコよく感じました。
続いては、みはる窯で作陶されている アーティストの桝本佳子さんにもお話を伺いました。
桝本さんは信楽で焼き物の研修を受けにきて、神﨑会長の息子さんと出会い、結婚されたそうです!
桝本さんの作品は1度見たら忘れられない作品!
今、注目されているアーティストです。
どんな作品かと言うと、伝統的な図柄の絵皿や壺などから、その絵が立体的に飛び出ちゃっているのです。
とてもユニークで、でも伝統も感じられる斬新な作品ばかり。
遠くに失敗作が並んでいて、、、
おねだりしてみたかったですが、勇気が出ずに終わりました笑
今後の活躍がとても楽しみですね!
続いては、可愛くユニークな信楽焼商品が並ぶ「谷寛利十郎窯(たにかん・りじゅうろうがま)」へ伺いました。
なんとこちらでは、爬虫類の家やトイレを作っているのです!!!
信楽焼の土は程よく水分が浸透するということで、湿った所が大好きな爬虫類たちに好まれるのだとか。
元々爬虫類好きだった三尾さんが、爬虫類のアイテムに可愛い物がないことに気づき、制作を始めたそうです。
飼われているトカゲちゃんが、和式トイレに、しっかり う○こ をしていたことにはビックリでした。可愛すぎて、写真に収めてきました笑
日本全国からオーダーがあるそうで、皆さんも知らずに信楽焼を使っているかもしれませんね!
最後に訪ねたのは…「信楽 みのる窯」
こちらはとても明るく親切な松川夫妻とお客様が大好きだという可愛い猫ちゃんが迎えてくださいます!
「みのる窯」では ご夫婦ともに作陶をされていて、店内には様々な作風の器が沢山並んでいます。キキタビ一行はそれぞれにお気に入りを見つけて大興奮!
私のお気に入りは、釉薬を2度かけて、2度焼きし、窯変を楽しむことができる作品。
とても気に入ったものがあったのですが、桐箱付きでお値段も高価。。。どうやら私、お目が高かったようで笑、手が届きませんでした(´Д` )
「みのる窯」に行けば、必ず?!お気に入りの器に出会える!そんなところでした。
また、陶芸体験もさせていただきました!
手捻りで陶芸をしたことがあったので、今回は轆轤に挑戦!
松川さんが、あまりにもスムーズに作られるので簡単なのかと思ったら大間違い!!!
土を捏ねる所から苦戦。
松川さんに沢山手伝っていただき、、、無事にお猪口2つに片口を作ることが出来ました♪
でも、、、厚さがあって、特に造形に個性もなく、、、
やっぱりプロはすごいんだ!と思い知らされもしました。
それでも自分で作った器で飲める日本酒は格別なハズ。
手元に来るのが楽しみです!
最初に来た時は信楽焼=タヌキ な、私でしたが、、、
信楽焼=タヌキ、歴史、伝統、アート、生活用品、おしゃれ陶器、綺麗な山里、ウェルカム精神 などなど
信楽焼の奥深さと、門の広さを感じることが出来ました。
町中にに窯があって、日本でも有数な焼き物の歴史がある町ながらも、未来について前向きな姿勢がすごく素敵で、信楽焼と信楽の町、信楽の町の方たちのことが とっても好きになれる旅でした。
皆さんも訪れたら、絶対に好きになれるもの、ことに 出会える!
それが信楽焼の町、信楽町です。
是非皆さんも、10月からの朝ドラを見て、遊びにいってみてください。
KIKI-TABI 2 Thousand Miles旅人は吉村民でした!