名勝!絶景!温泉!黒部峡谷トロッコ電車の旅!|旅人:田島悠紀子

2019-10-23

こんにちは。旅人のFMとやまパーソナリティの田島悠紀子です。

 

自然豊かな富山はこの時期、紅葉がとても綺麗です。

 

紅葉の名所は県内各地にありますが、中でも一押しは、黒部峡谷トロッコ電車の車窓から眺める紅葉です。

 

今回の旅は、「名勝!絶景!温泉!黒部峡谷トロッコ電車の旅!」と題してトロッコに乗って絶景を楽しむ旅をご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

地元富山ではすっかりおなじみのトロッコですが、もともとは観光用ではなく、発電所を建設する資材や作業員の輸送が目的の工事用鉄道だったそうです。

しかし、観光で乗りたい方が絶えなかったことから観光客用の旅客鉄道になったのだとか。

 

黒部峡谷トロッコ電車は、宇奈月から欅平まで全長20kmを片道1時間20分かけてゆっくり進みます。

車窓から大自然を満喫できる他、途中の駅にもたくさんの見どころがあります。

 

今回の旅はトロッコに乗りながらのんびり優雅に過ごせそうだわ~と思っていたのに、スタッフから「7時間で黒部峡谷の魅力を紹介して」との指令が。。。

 

7時間と聞くと、余裕なのでは?と思うかもしれませんが、これがそんなことないんですよ!

だって、途中下車もするし、終点欅平駅からは徒歩で1時間かかる秘湯にも行くんですよ。

しかも、電車に乗り遅れたら旅は終了です。

 

これは絶対にミッションクリアするしかないっ!ということで、黒部峡谷トロッコ電車を知り尽くした黒部峡谷鉄道の紙屋さんにアテンドをお願いしました。

 

紙屋さんは優しい笑顔で「7時間以内で楽しめます」とおっしゃっていましたが…

果たしてミッションは成功するのか!?

 

まず、9時21分に宇奈月駅を出発するトロッコに乗車。

 

 

 

 

 

 

 

 

出発とともにホームから駅員さんたちが手を振りながら見送ってくださるし、車内放送で地元、富山県出身の女優、室井滋さんが見どころ次々に紹介してくださるので、まるでテーマパークのアトラクションに乗った気分でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

乗車してすぐに見えるのが、エメラルドグリーンのうなづき湖。

 

しばらくすると湖上に浮かぶヨーロッパのお城のような建物が見えてきます。

これ、発電所なんですって。なんとお洒落な。

 

その後もお猿さん専用のつり橋や赤い頭巾を被ったサンタさんのような仏石(ほとけいし)など、見どころが続いていきます。

 

トロッコは、いくつもの橋やトンネルを通っていくのですが、トンネルを抜ける度に新たな絶景が現れるので、映画を見ている気分にもなりました。

たくさんあるトンネルが演出のひとつに感じられた程です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

車窓の絶景を楽しむこと、およそ一時間。

10時19分に鐘釣(かねつり)駅に到着です。

11時1分発までの約40分の間に駅周辺の見どころを一気に楽しむことに。

 

まず駅に降りてびっくり。

ホームに顔ハメパネルや変装グッズなどの撮影グッズがずらりと並んでいたのです。

せっかくなので、私もとりあえず写真撮影。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、自然豊かな山道を歩いて河原に向かっていたところ、すれ違う方たちの息が上がっています。

その理由はすぐにわかりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

河原に行くには急な石の階段を140段くだらなければいけないのです。

つまり帰りはのぼる羽目になるということです…。

とりあえず帰りのことは忘れて河原へ。

目の前には黒部川が広がっていました。

 

川のほとりに一人用のテントがあったので、寝泊まりしている方がいるのかと思ったら、脱衣場でした。

その近くの岩の下にひっそりとあったのは、なんと岩風呂!

透明なお湯は時間帯によってはブルーに見えることもあるのだとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

また、こちらでは河原から温泉が湧き出ているので、石で囲って自分だけの露天風呂を作ることもできるんです。

私もさっそく河原の温泉を発見し、足湯を楽しむこと、、、数分。(笑)

電車の時間が迫っていたため、あわてて駅に戻ることに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、140段の急な階段が本当にきつかった。。。

階段をのぼりきり、もう無理…と弱音を吐きかけた直後、手作りの冷やし甘酒のお店を発見。

もちろんいただきました。ほんと美味しかった。生き返りました。

 

すっかり元気を取り戻した私が次に発見したのは、大きなティラミス…のような万年雪。(笑)

とても美味しそうでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無事トロッコに乗った私たちは、終点、欅平駅を目指します。

しかし、トロッコはなぜか後ろ向きに進んでいきます。

ん?なんで?と思ったら、紙屋さんイチオシの「スイッチバック」でした。

 

さて、鐘釣駅までは窓付きのリラックス客車に乗車した私たちでしたが、ここからは開放感いっぱいの普通客車で欅平駅に向かいます。

 

窓が無いため、大自然を直に感じることができます。

140段の階段をのぼって汗をかいた体に自然の風が気持ちよかったなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして無事、11時21分に終点欅平駅へ到着~。

まずは腹ごしらえ。白えびのかき揚げがのった氷見うどんを頂きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

最終目的地は、秘境の祖母谷(ばばだに)温泉!

 

しかし…

 

祖母谷温泉までは徒歩で約1時間かかるのだとか。

帰りは14時37分発の電車です。

 

歩き始めたのが12時で往復2時間ってことは、温泉に入るのは無理じゃない?

いや、ここまで来たからには入りたいと思い、やや早歩きで温泉を目指すことに。

 

 

 

 

 

 

 

 

高さ34メートルの奥鐘橋に、人を飲み込むように見える人喰岩と、さっそく見どころが続きます。

しばらくすると温泉の香りがしてきたので、思いのほか早く着いたわ♪と思ったら「名剣温泉」でした。

祖母谷まではここからさらに40分!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雄大な自然の中を歩き、最後に300メートルの長い長いトンネルを抜けると、川の向こうに可愛らしい山小屋を発見!

祖母谷温泉でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

着いたー!とさっそく温泉に向かおうとした私を紙屋さんが制し、反対方向へと連れていかれます。

どういうこと?と思いながら紙屋さんの後を着いていったら、硫黄の香りが漂い、さらにサウナにいるかのような熱さを感じ始めました。

源泉が湧く祖母谷地獄でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

湯気が出ていて一見、露天風呂に見えますが、90度もあるため入れません。

ちょっと近づくだけで熱さを感じます。それにお湯は真っ黒です。

さらに河原の石には白い糸のようなものが見えてちょっと怖いと思ったのですが、よーく見たら湯の花でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

この地獄でも鐘釣の河原のように自分の温泉が作れるそうで、川の冷たい水を入れながらマイ温泉を作ろうとチャレンジ。

程よい温度になったところで満足し、最終目的地の秘湯!祖母谷温泉へ。

 

祖母谷温泉は、硫黄の香りが漂い、ぬめりのあるやや熱めの温泉でとても気持ちがよかったです。

女湯は、壁はあっても屋根は無いので空を見ながらお湯につかることができ、開放感でいっぱいでした。

すぐそばの川のせせらぎも聞こえ、耳からも癒されました。

 

また、カナダから旅行で来たという女性と湯舟につかりながら片言の英語で会話したのもいい思い出になりました。

1時間かけて歩いて行った価値がありました。

 

 

 

 

こちらは男性風呂

 

 

 

 

そうそう!

なぜ「祖母谷(ばばだに)温泉」と言うのかというと、おじいさんの浮気に怒ったおばあさんの怒りから温泉が湧いたから、なんですって。

 

ちなみに、祖母谷のすぐ近くには祖父谷(じじだに)もあります。でも、祖父谷に温泉は無いそうです。

おばあさん、よっぽど怒っていたんだろうなあ。。。

でも、本来は優しい方だったに違いないです。

だって温泉はとても気持ちよかったもの!

 

 

 

 

 

 

 

 

欅平駅までの帰りの一時間は、温泉効果で足取り軽くテクテク歩けました。

 

そして無事、帰りのトロッコに乗った瞬間、程よい疲労感とともに睡魔が襲いかけ、、、

と思いきや、結局一睡もすることなく車窓の景色を堪能。

室井さんのアナウンスを聞きながら絶景を眺めていたらあっという間に宇奈月駅に到着しました。

時刻は15時54分。9時過ぎに出発し、無事7時間以内に戻ってきました。

 

ミッション、クリア~!!!

 

紙屋さん、アテンドありがとうございました。

おかげで大変楽しい旅となりました。

 

紙屋さんによると、黒部峡谷鉄道沿線の紅葉はちょうど今が見ごろで、このあと11月上旬まで楽しめるそうですよ。

 

実は私、11月にもまたトロッコに乗る予定です。

取材で訪れた10月上旬はちょうど紅葉が始まったくらいでしたが、11月はきっとかなり色づいているはず。ああ、楽しみだ!

何度行っても毎回異なる絶景が味わえるのも魅力のひとつです。

ぜひ皆さんもトロッコ電車の旅をしてみては?

駅から歩いて一時間の秘湯、祖母谷温泉もオススメです。