東京・山手線一周!宝探しぶらり旅・駒込~巣鴨~大塚編|旅人:井門宗之

2020-02-07

井門「今回はもうアレだね、チャレンジ企画だよね。」

 

吉武「へ?なんで?」

 

井門「だってあれでしょ、前に行った場所はことごとく…。」

 

吉武「スルー!!
敢えて自らにを付けるんでゲスよ。へへ。」

 

永尾「六義園は?」

 

吉武「スルー!!

 

井門「ソメイヨシノ発祥も?」

 

吉武「スルー!!

 

橋本「大丈夫なんですか?」

 

吉武「・・・。」

 

橋本「いや、僕もスルーかよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

という事で晴れ渡る東京の空の下、元気にスタートしたぶらり旅。
おっさん4人に今日はどんな出会いが待ってるのか!?

 

井門「もうそこ六義園だよね、本当に行かないのね?」

 

吉武「うん、行かないね。」

 

井門「あっ、なんかお洒落なカフェがあるじゃない。」

 

吉武「本当だ、良かったねぇ。」

 

井門「なんだよそれ!ほらなんか興味深いお店もあるね。」

 

吉武「キキタビっぽいね、良かったねぇ。」

 

井門「いや、だから!」

 

そのとき井門は思った。
この男、本当にスルーするつもりなのだと。
しかし駒込を取材するのに六義園を通らずして大丈夫なのだろうか…。

 

吉武「ここを曲がると六義園の正面入り口だね。」

 

井門「ほら、煉瓦塀の解説が書かれた碑があるよ。これ、立ち止まって…読ま…」

 

吉武「ない。」

 

井門「そうだね、読まないんだね。なんとなく分かっていたよ。
そうか、そうするとこっちに何があるんだろう…。
おや??何やら見慣れたフォルムのキャラクターが置いてあるぞ…。」

 

吉武「ふふふ(不敵)」

 

井門「あー!!
フレーベル館だー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

フレーベル館。
小さなお子さんをお持ちの親御さんであれば『!!!!!』となる会社でしょう。
アンパンマンのアニメを見ると必ずその名を目にする会社、フレーベル館。
創業は今年で113年という老舗の会社なのである。
企業理念は…

 

『私たちは子どもたちの健やかな育ちを支える
知と感性にあふれた豊かな価値を創造し社会に貢献します』

 

実は会社の入口の隣に『フレーベル館 えほんとおもちゃのお店』というショップがある。
中を覗けば子供連れの親御さんが沢山のアンパンマングッズを楽しそうに選んでいる。

 

――ここには平和しかない。

 

吉武のスルー攻撃でちょっと心がささくれ立っていた男の心に何かが蘇った。
店内の御案内はスタッフの方です。

 

井門「ウチの子がここに入ったらしばらく出たがりませんよ!」

 

スタッフ「そういうお子さんたちはいっぱいいますね(笑)」

 

井門「お客さんはやっぱり小さなお子さん連れですか?」

 

スタッフ「そうですね。でも六義園にいらっしゃったおじいちゃん、おばあちゃんが、
偶然このお店を見つけてお孫さんの為に何か買っていかれる事も多いですよ。」

 

そうなのだ、こちらのお店は目の前が六義園の正面入り口。
かつて六義園をお邪魔した時には僕はあまり気にしていなかったのだけど、
小さなお子さんが家族にいれば必ず立ち寄る店だろう。

 

吉武「前に六義園に来た時って井門何歳だっけ?」

 

井門「そうねぇ、調べたら子供が生まれて1ヶ月くらいだったから、35歳。
あの頃はまだアンパンマンは“知ってる”くらいの認識だったなぁ。」

 

吉武「それが今じゃ2児の父親だもんねぇ。」

 

井門・吉武「そうねぇ…(二人して遠い目)」

 

遠い目のおっさんはさておき、そうなのだ。
小さなお子さんが家族にいればここはスルー出来ないお店。
しかもこちらにはここでしか買えない商品もある!!

 

スタッフ「このコーナーがお店限定の商品ですね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

井門「うわ!これは…このサイズでアンパンマンの絵本ってめちゃくちゃ良いですね!」

 

スタッフ「有り難うございます。」

 

井門「これは欲しくなっちゃうなぁ。」

 

橋本「僕、姪っ子に買っていってあげます!」

 

姪を可愛がることについては板橋一を誇る、カメラマンの橋本君。
取材後にしっかりと絵本を2冊選んで購入してました。良いおじさんだぜ。

 

スタッフ「実は今回取材頂いたのでキャンペーンをやらせて頂きます!」

 

井門「えっ!!良いんですか!?」

 

スタッフ「2月8日~2月16日までの期間限定で、
“キキタビを聴いた”と言って下さった方に…、
オリジナル非売品のファイルを差し上げます!」

 

井門「おぉぉぉぉおおお!!!
有り難うございます!!!」

 

 

 

 

最後に番組キャンペーンまでして頂き、感謝感謝です。
これからもウチの下の娘はお世話になりますので末長く宜しくお願いします!

 

 

 

 

 

 

 

 

永尾「でもアンパンマンって凄いよね。
ウチの息子たち…もう20歳を過ぎてるけどさ。
あの子たちが小さい頃からアンパンマンはあって。
絵本とか見せたら泣き止んだりしていたもんなぁ。」

 

井門「それを考えたらきっとウチの子供達が親になってもお世話になるでしょうね。」

 

永尾「あとアンパンマンの歌は震災の時に僕らもよくラジオで流したよね。」

 

井門「あぁ…そうでしたね…。」

 

永尾「リクエストで来てたのもあるけど、
僕らはあの時に改めてアンパンマンの歌の歌詞を読んでさ。
“あぁ、そんな意味があったんだ!”って感動したもの。」

 

フレーベル館の入口には実はアンパンマンの銅像があるのだけど、
色んな企業の偉い方々がその銅像を撫でていくんだとか(笑)
なんとも温かな気持ちになりながら駒込の街のぶらりは続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

井門「六義園の周りはアレだね、マンションの外壁も煉瓦塀に合わせた感じだね。」

 

永尾「ここの石は雄勝の黒石使ってんじゃないの?」

 

吉武「高級マンションの○○とか○○の名前が付いてるもんねぇ。」

 

井門「で、ここから先に進むと…はいはい、駒込警察署があって。
おぉ!その隣には東洋文庫ミュージアム!

 

 

 

 

 

 

 

 

説明しよう!
東洋文庫ミュージアムとは、三菱の三代目社長も務めた岩崎久彌氏が、
モリソン博士という高名な先生から東アジアの重要で貴重な書籍や絵画など、
およそ24000点を買い上げ、その書籍などを展示するミュージアムなのである!
物凄くざっくり説明したけど、まぁ、そういう場所なのだ!
そう、まさにKIKI-TABI的には取材するにうってつけの場所。

 

井門「ミラクルさん、この東洋文庫は勿論…。」

 

ミラクル文庫「えぇ、もちろん取材申請しましたよ。えぇ。」

 

井門「じゃ、中に入りましょうか!」

 

ミラクル文庫「あの…申請したんですけどね。」

 

井門「したんですけど…ね?」

 

ミラクル「明日から特別展が始まるってんで、皆さんお忙しい…と。
本来ならば取材にお応え頂けるところだったんですけど、今回はNG!」

 

井門「と、いうことは…。」

 

ミラクル文庫「スルー!!

 

悔しがる井門に華麗なスルーで対応する吉武氏。
“入って中を個人的に見てきても良いんだよ。”
というセリフを口笛を吹きながら言い放つ始末だ。
まぁ良いさ、こうした“次回のお楽しみ”があるのもぶらりの醍醐味。
我々はここから巣鴨へ歩いていかねばならない。

 

永尾「しっかし物凄い豪邸だらけだね。」

 

井門「六義園の周り、見たこともない大きさのお屋敷が並んでますなぁ。」

 

橋本「これ車庫にどんな車が停まってるんでしょ!?」

 

吉武「もうこれって美術館みたいじゃない!」

 

六義園から巣鴨への途中は高級住宅地が建ち並ぶエリア。
とんでもない豪邸にやっかみの言葉しか出てこない(笑)

 

井門「固定資産税とか大変なんだろうなぁ。」

 

吉武「井門さん、ここに住んでいる人達はそんなの気にしてませんから。」

 

井門「ですよね…。」

 

ここから巣鴨まで本当は文章にして細かくお伝えしたいのだけど、
永尾さんが放送で乗っけられない事ばっかり言うので割愛します(笑)
とは言え巣鴨までもあっと言う間の道中。

 

井門「駅前についたけど、お年寄りの原宿ね。」

 

吉武「賑わってるねぇ、さすがお年寄りの原宿!(笑)

 

井門「いや、あのさぁ。そんな風にして笑ってるけどね。
10年前のぶらりだったらまだ分かるのよ、僕もまだ30代前半だったし。
あなたも40代になったばっかでしょ?」

 

吉武「う…うん。」

 

井門「ところが、だ。いまのKIKI-TABIのスタッフはどう?
横山さんなんて、60歳超えてんだよ。
ある意味でこっち側の人でしょうが!」

 

永尾「そうだね、僕らも高齢化が進んでるからね(笑)」

 

吉武「おっさん、おばさん、おじいさんしかいないからね!」

 

橋本「きっとまたこのやり取り、旅日記で書かれんだろうな(笑)」

 

はい、書きましたー。

 

そんなこんなで巣鴨でございますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

この日は「4」の付く日で地蔵通り商店街が活気づく日。
もうね、おじいちゃん・おばあちゃんが楽しそうにショッピングをしたり、
散策をしたりと数多くの人で賑わっているわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

吉武「でね、こう、ぶらりしていると疲れてきたりしませんか?」

 

井門「うん、まだ大丈夫だね。」

 

吉武「いや、ほら、それじゃ終わっちゃうから!
そうじゃなくて、なんか休憩したいなぁって思いませんか!?思いますよね!?」

 

井門「ううん、まだ大丈夫!」

 

吉武「そうじゃねぇんだよ!この企画殺しのポンコツPが!!」

 

井門「ひぃぃぃいい・・・。」

 

真昼の地蔵通り商店街にこだまするミラクルの怒号。
周りの目を気にするかの様にそそくさと路地裏へと移動すると、
そこにはカレーうどんで有名な古奈屋さんの本店が。

 

永尾「平日の昼間だけどやっぱり行列してるなぁ。」

 

吉武「そこの角を曲がったところに、
真夏なら何時間もかけなきゃ食べられない“ある物”のお店があるんだよ。」

 

井門「それって何屋さん??」

 

吉武「真冬だけど、かき氷屋さん!

 

井門「(´・д・`)

 

吉武「そんな顔すんなよ!お邪魔しますよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

夏場は大変な盛況ぶりだというのがかき氷の名店、雪菓さん。
店内はカウンターとテーブル席。
かき氷は一杯ずつ提供する為、お連れ様と同時には出せない旨の注意書きが。
これはかき氷に対する情熱の表われではないか。
氷への情熱。一見相対するものだが、ここではそれが相乗効果となり味へと反映される。
僕らは副店長の岡田怜さんにお話しを伺った。

 

井門「冬でもお店は営業されているんですね!」

 

岡田「はい!季節限定のメニューも出してますからね。
ちょうど今の時期はイチゴが美味しいので、イチゴの限定メニューとなります!」

 

井門「お店のこだわりというのは…?」

 

岡田「富士山の天然氷のみを使用しています。
これを使用することによって、フワフワの食感を生み出せるんですよ。」

 

井門「メニューも多彩ですよね!」

 

岡田「そうですね、先程もお話しした季節限定メニューの他にも定番メニューなど、
沢山種類を取りそろえております。」

 

井門「中でもオススメは…アレですか?ボードにも書いてある??」

 

岡田「いちごまみれです!」

 

1500円のいちごまみれはオススメであり季節限定メニュー。
使用されたイチゴの数はおよそ1パック分だというから、もう大変なものだ。

 

橋本「スーパーでもイチゴ1パックって500円くらいしますから、
それを考えたら物凄くお得なんじゃないですか?」

 

ミカン農家の橋本君が果物を語る時、その目には何かキラリと光る物がある。
彼の中の何かが『この店は本気だ』と察知したのかもしれない。
そんなミカン君の度肝を抜くジャケの『いちごまみれ』がついにやって来た!

 

 

 

 

 

 

 

 

一同「うわー!!!!

 

子供の自転車用ヘルメット位の大きさはあるだろうか。
イチゴ色したヘルメットが目の前に現れた。

 

岡田「イチゴシロップもかかってますが、
当店はオリジナルの練乳がかけ放題ですのですのでお好きなだけどうぞ!」

 

通常の練乳よりもサラっとした練乳をイチゴヘルメットの上にかける。
ふんわりした氷にスプーンを入れると、何とも言えない幸せな時間が。

 

井門「うわぁ、旨いなぁ、これ。」

 

今年43歳のおじさんが、巣鴨のかき氷にときめいた瞬間である。

 

 

 

 

 

 

 

 

一つのかき氷を4人のおっさんがシェアする所はきっと不気味だったに違いない。
なんせ周りのお客さんは100%女子。
永尾さんに至っては隣のお嬢さんに『そっちも美味しそうですね』と話しかける始末。
いや、お隣のピスタチオのかき氷もめちゃくちゃ美味しそうだったの!
でも見た目のボリュームとは裏腹に、シロップも練乳もあっさりしているので、
このサイズでも女性はペロリと食べられてしまうから不思議だ。
すっかり満足してお店を後にした一行でありました。

 

井門「でもさぁ。」

 

吉武「なに?あんなこと言ってたけど、満足したでしょ?」

 

井門「うん、満足は大満足だったんだけどね。」

 

吉武「うん。」

 

井門「俺達、ひと言か“インスタ映え”とか言った?」

 

永尾「言ってない(笑)」

 

井門「みんなさ、富士山の天然氷とか、シロップがあっさりしてるとか、
夏場の氷の保管についてとか、質問がおっさんなんだよ!

 

吉武「しょうがないだろ!おっさんなんだから!
あっ、ここが女子サッカーでも有名な十文字学園だ。」

 

井門「いや、切り替え!

 

てくてく歩くKIKI-TABI一行。
ここから大塚まではまた近い。
そしてカンカンカンと都電の踏切の音が聞こえてきたら、そこはもう大塚だ。

 

吉武「次のお店はね、御主人がなんとなく近い業界の人なんだよ。」

 

井門「お店ってのは…あぁ!このペンギングッズ専門店?」

 

 

 

 

 

 

 

 

都電の目の前にお店を構えるのがペンギン堂雑貨店。
知る人ぞ知るペンギングッズ専門店なのであります。
御主人は高野ひろしさん。

 

井門「ペンギンだらけですね…。」

 

高野「そうでしょ(笑)」

 

 

 

 

 

 

 

 

高野さんがペンギングッズを集め始めたのは学生の頃。
仲間とペンギンのごみ箱を見つけたらステッカーを貼るという遊びからスタートした。

 

高野「そしたら段々ペンギンのごみ箱が無くなってね。
その内にペンギングッズにシフトしていったんですけど、
元々の凝り性と合わさってグッズがどんどん増えていったんです。」

 

オリジナルの物や作家が作った物…。
店内には所狭しとペンギングッズが並ぶのだけど、
その中でもひと際目を引くペンギンが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高野「写真集も出しているんですけど、
コイツを連れて色んな所で写真を撮るんですよ。」

 

井門「目立ちます…よね??」

 

高野「でもこのサイズだからこそ良くて、
これより小さいと風景に負けちゃうんですよね。
だから撮影場所までコイツを持って行って、サッと出してパッと撮るんです。
それでも警察から職務質問された事もありますよ(笑)」

 

東京の街とペンギンがモノクロの世界に映える。
写真に添えられた高野さんの文章も素敵なのです。

 

吉武「まだ分からないよね?高野さんのお仕事。」

 

井門「分からないよ。僕らと近い業界って言ってたよね?」

 

吉武「そう、じゃあこのままバラしましょうか。」

 

高野「はい(笑)実はある雑誌に記事を書いているんです。」

 

井門「ある雑誌??雑誌ですか?」

 

高野「はい、散歩の達人です。」

 

かつて2010年の山手線ぶらり旅で、
“ミラクルさんが知り合いだから”という非常にぼんやりとした理由だけで、
恵比寿から渋谷を共に歩いたのが散歩の達人の当時の編集長・山口昌彦さんでした。

 

高野「山口さんとは創刊当時からの戦友ですかね。
今はライターの中でも僕は最古参になってしまいました(笑)」

 

井門「そうですか、それなら都内の事は詳しい筈ですし、素敵な文章の筈だ!」

 

だからこそ高野さんの大塚の街への愛情は深い。
今は駅前も色々と風景が変わっている大塚だけど、
お店の目の前を通る都電の風景は変わらない。
取材中も何度も都電が通り、近くの踏切が警報を鳴らしている。

 

高野「大塚は色々と街の風景が変わっているんだけど、
都電はいつまでも変わらないじゃないですか。
この街はね都電に生かされる街なんですよ。」

 

都電と共にある街。
山手線沿線の駅の中でもなんだか空気が違うのはそのせいなのかな。
ペンギン堂雑貨店も今はビルの1階に入ってはいるけど、
きっといつまでもここにあり続けるんだろうなぁ。
ペンギングッズ愛好家が全国から訪れるみたいですよ。

 

高野「今日もね、北海道からお客さんが来るんですよ。
前にお店に来た時にあるペンギングッズが気になったらしく、
悩んで悩んで購入することにしたって。取り置きしておいてって言われてね。
でもそうやって全国から沢山の方がいらっしゃるんですよ。
前なんかさ、大塚の街に似つかわしくない格好良い男の子がフラッとやって来てさ。
ウチのTシャツを買っていったの。
それからしばらくしたら、Tシャツに問い合わせが沢山きて。
聴けば福岡のバンドのドラマーの子がそのTシャツを着ていると。
前にお店にフラっと来た子がその子だったんだね。」

 

きっとこれからも高野さんは大きなペンギンを持って都内各地を巡るんだろうな。
偶然そこに出くわしたら素敵だろうな。
店のカウンターで都電を静かに眺める彼を見て、そんな事を思ったのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

井門「さぁ、後はもう駅前でエンディングだね。」

 

吉武「いや、あのさ、実はもう一箇所あるんだよ。」

 

井門「えっ!?どこ?」

 

吉武「実は前に大塚をロケした時に寄った場所なんだけどさ。」

 

井門「あれ??OMO5??

 

そうなのであります、星野リゾートの手掛けた都市観光ホテルOMO5。
流石に1年前に取材した場所にはもう新しい事はないだろう…と思っていたら、
全くそんなことはなく!!常に新しい事を発信し続けていたのであります!
オニギリの名店「ぼんご」の行列を横目にホテルのエレベーターを昇ると、
4階にホテルのロビーやカフェが姿を現す。
広報の栗原幸英さんが笑顔で迎えてくださいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

井門「やたら懐かしいLPが飾られているのと、なんですかこのDJブースは!」

 

栗原「はい、毎週金曜日の21時~23時までここで、
オーツカ下町DJナイトというイベントを行っているんです。
大塚はライブハウスなども多い音楽の街でもあって、
そこで大塚をイメージした昭和歌謡を中心に選曲したイベントになってます。」

 

井門「こちらは外国人の方も多いと思いますけど、驚かれるんじゃないですか?」

 

栗原「はい(笑)でも皆さん楽しそうに踊ってくれるんですよ。
外国人の方にも今は日本の昔のシティポップが流行っているので、
割と音楽を知っている方も多いんです。」

 

OMO5の面白いところはこのオーツカ下町DJナイトのDJも、
社員が担当しているということ。
どの部署の仕事も出来るようにという理念のもとに、
このDJも社員が担当するのだが…。

 

栗原「あっ、DJも呼んできましょうか?」

 

井門「じゃあお願いします!」

 

 

 

 

 

 

 

 

井門「と言う訳で、DJひまわり IN THE HOUSE!!

 

ひまわり「どうも、よろしくお願いします。」

 

井門「いや、トーン!!

 

DJひまわりは真面目だった…(いや、当たり前だ)
しかし楽しそうにDJとしての業務について語ってくれた。
昭和歌謡を選曲することで、40代以上の方が踊ってくれる、
自分の選曲で皆に喜んで貰えるのが嬉しい、と。
いや、真面目か!(良いんだよ!)
そしてDJひまわりと話していて思った。
『昭和歌謡で喜ぶ40代』というワード。
今年43歳になる俺、ど真ん中じゃねーか、と。
そうなのだ、さっきからKIKI-TABI一行はLPのジャケットを眺めながら語り出している。
松田聖子について熱く語る永尾Dの圧に、少しだけ広報の栗原さんが引いている…(嘘)。
でもきっとそれで良いのだ。
(いや、引かせるのが良いんじゃなくて)
音楽は誰もが個人的な思い出を持っている。
音楽と思い出はイコールで結ばれていて、
その思い出を引き出す事もDJとしての大切な仕事の一つなのだから。

 

井門「楽しそうだなぁ…。
そうそう、外国人観光客の方の利用はどれくらいですか?」

 

栗原「3割~4割といったところですね。」

 

井門「あら、意外ですね。もっと多いかと思いました!」

 

OMO5は地域との繋がりをとても大切にしている。
きっとそれは大塚という歴史ある街の中でもOMO5が“新参者”だから。
そしてそのOMO5の真摯な姿勢は、地域の人にしっかりと受け入れられた。
その形の一つが『ご近所さんコラボスイーツ』だ。

 

栗原「大塚の街には沢山の老舗があって、
私達も自分たちの足で色んな名店に通うんです。
そうして地域との繋がりを強くしていって、コラボ商品に発展していきました。
こちらが“OMOなかサンド”といって2つのお店とコラボした商品です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

老舗和菓子店「千成もなか本舗」と果物屋の名店「フルーツすぎ」。
「千成もなか」の代名詞でもあるひょうたん型の最中の皮に、
餡とクリーム、「フルーツすぎ」がセレクトする季節の果物が踊る。
今の季節はイチゴだ。なんだか今回のロケはイチゴに縁がある。
見るからに美味しそうなOMOなかサンド。
糖尿で甘い物を禁じられている永尾Dの我慢のレベルをあっと言うまに乗り越えた。
最中の風味の中でジューシーな存在感を示すイチゴのフレッシュさ。
餡も通常の「餡」と「白あん」の2種類があり、
一つ食べれば『えーい、もう2つとも食べちゃえー!』となること間違いなし。
この最中を地元のお茶屋さんが提供する和紅茶で味わえば…口の中が幸せでいっぱい。
するとウチのミラクル吉武氏が見た事もない幸せそうな顔をしている。
最中の旨さでそうなったにしては、少し混ざる『ドヤ』が解せない。

 

井門「どうしたの吉武さん、そんな顔して。気持ち悪い。」

 

吉武「いやね、この最中に使われている“千成もなか本舗”も、
“フルーツすぎ”も、なんなら“OMO5”もさ。」

 

井門「ん?」

 

吉武「前回の大塚のロケで回った場所なんだよね。」

 

井門「あっ!」

 

吉武「それがこの一つに凝縮されている!
この一つで3か所回ったことに等しいわけ!分かる?アンダースタン?」

 

井門「河合さんが苦労してブッキングした3つを、
一気に紹介出来た事を褒めて欲しいのね。」

 

吉武「どう、凄いでしょ。ねぇねぇ、凄いよね?」

 

井門「…。」

 

吉武「いや、スルー!!

 

こうして最後はミラクル吉武氏をスルーして終わったぶらり旅。
残り物には福がある、みたいなテーマでスタートしたけれど、
なんのなんの、楽しいことだらけだった今回のぶらり。
最後にぶらりした大塚は実は飲み屋の名店が多い街で、
OMO5のエントランスには実際にスタッフが巡った名店を記したMAPが飾られていて。
そうか、今度は大塚で腰を据えて飲んで、夜はOMO5に泊まっちゃえば良いんだな。
もちろん奥さんにちゃんと説明しなきゃだめだけど(笑)
そういう楽しみ方もきっとアリなんだろうな。
だってこの街には『スルー出来ない場所』が沢山あるのだから。
ねぇ、吉武さん。今度は『ノースルー』で巡ろうよ。
気になるお店も沢山あるし、放送では言えない永尾さんが好きなお店とかさ。

 

吉武「あそこはスルー!!

 

うん、あそこはスルーだね(笑)