聖地じゃないほうの赤羽、西口散策|旅人:藤原恵子

2020-02-26

こんにちは!
旅人のケイティこと藤原恵子です♪

 

今回の旅の舞台は「赤羽」です!

 

「飲んべえの聖地」と言われるほど飲み屋街が有名な街で、
ドキュメンタリー番組『山田孝之の東京都北区赤羽』なども話題になりましたよね。

 

そして最近だとやはり、漫画『東京都北区赤羽』の著者・清野とおるさんが、タレントの壇蜜さんと結婚されたことがニュースに!

 

そんなお祝いムードな?JR赤羽駅前に到着した我々。
今回のKIKITABIメンバーは、お久しぶりの「仏の横山」ディレクターと、作家さん・小林親分。
この街に似合う3人?じゃないでしょうか。笑
(異論は認める)

 

ところで、かつての立石ロケに続き、なぜか原稿に「お酒のロケはありません」と・・・
2回も書いてあるんだが〜!!!涙

 

なぜなら今回は、「赤羽の東口ではなく、西口散策」だから。
つまり、飲み屋街とは逆のエリアをぶらりするのだそうです。

 

西口って一体何があるのでしょう?
「飲んべえの聖地」以外の赤羽のイメージが全くないんですが・・?

 

というわけで今回のKIKITABIテーマは『聖地じゃないほうの赤羽、西口散策』!

 

「じゃない方」赤羽をとことん歩きつくしまーーす!!
(もちろんロケを終えた後は飲んじゃうよ♪)

 

 

 

 

 

 

 

 

赤羽駅西口には、大きなバスロータリーが広がり、イトーヨーカドーや「赤羽文化センター」などが立ち並んでいます。
居酒屋さんは・・・あ!目視、1軒だけありました。笑
あとは低層マンションや戸建てが立ち並び、庶民的な住宅街が広がっています。

 

つまり「飲んべえ」な赤羽のイメージがどこにもない!

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな中をぶらり歩いていると、ふと路地の奥に突然現れた謎の石造りの大きな門。
まるで竜宮城みたいなんです!

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは一体どんなお寺なんだろう?と恐る恐る入ってみることに。
門をくぐろうとすると門の中に色とりどりのほっかむりをし、たお地蔵さんが仲良く並んでいらっしゃいます。

 

中はお墓が広がっていますが、その先にビックリするものが!
インドで見るようなデザインの、高い塔がドーンそびえ立っているのです!

 

さらに中に入ると今度は本堂が見えますが、こちらは日本と中国のハイブリッドのような風格ある姿をしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとも無国籍な、オリエンタルな雰囲気が漂う・・・初めて出会うお寺です。

 

「普門院」の岡田英倫さんにお聞きしました。
室町時代(!)に興されたという長い歴史を持つお寺。

 

例の竜宮城のような門やインド風の納骨堂は、
英倫さんのお祖父さまがデザインされたものなのだとか。

 

インドのブッダガヤに実在する仏塔をモチーフにしているそうで、そのリアルさにこだわりを感じます(私はホンモノを見たことはないですが。笑)

 

しかも納骨堂は50年ほど前に建てられたそう。
すごい!当時は斬新だっただろうな〜、今でも斬新ですからね。笑

 

そして自然いっぱいな境内。
あちこちに小さな石仏があり癒されます〜。
その中の1番古い板碑は、なんと鎌倉時代のものだそう!!
それでも刻印された文字はしっかり残っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

御朱印ガールの私、英倫さんに御朱印をお願いしてしまいましたら、快く書いてくださいました。
ありがとうございます!

 

季節的に梅が満開ですごくいい香り〜♪
英倫さんは「自然豊かな空間なので、いらっしゃる方々みなさん癒されると言われます」
とお話しされていましたが、本当にその通り。
マイナスイオンたっぷりですよ〜

 

 

 

 

 

さて癒しの普門院を後にして、駅に戻る途中の道で発見したのは、長ーーくて急な階段!

 

もしやここにもまたお寺が!?
と、まさかのはしご酒ならぬ、お寺のはしごをすることにした我々。笑
赤羽西口にはこんなにお寺さんがたくさんあったとは。

 

階段を上がろうとすると「稲付城跡」と書かれた石碑が、、、
稲付城?・・・ということは、ここにお城があったの??

 

 

 

 

 

 

 

 

さっそく階段を上がっていきます。
だんだんキツくなってきました・・・何段あるか数えながら上がっていたのに、途中で分からなくなるぐらいには息切れしてきます。
普段からもっと運動したほうがいいな〜
と、密かにひとり反省しつつ。
たどり着いた先には「稲付城」についての案内板があったので読んでみると、
「太田道灌が築城した」と書いてあります。

 

太田道灌・・・私はお恥ずかしながら知らなかったんですが、
KIKITABIスタッフさん達が「江戸城を作った人」と教えてくれました!
なんと!!すごい人物じゃないかー!!

 

 

 

 

 

 

 

 

静勝寺の髙崎忠道さんに伺うと、稲付城を築城したのは様々な説があるそうですが、その中のひとつの説が「道灌作」というものだそう。
「静勝寺」という名前も道灌と道灌の父の法号にちなんで名付けられたのだとか。
道灌さんと非常にゆかりの深いお寺なのですね。

 

ところで通常のお寺は表門から入った直線上に本堂があるのが一般的。
ただ、こちらは門の先にあるのが小さなお堂があって「道灌堂」と書かれています。
忠堂さん曰く、中には太田道灌座像が祀られているのだそう。
この座像は月命日の毎月26日に開帳されるそうですが、なんとこの日、特別に座像を見せていただけることに!!
ありがとうございます!

 

 

 

 

 

 

 

 

像は、なんだか拝みたくなるような、美しく神々しい雰囲気をたたえて安置されていました。
目ヂカラ強いです!
片膝を立てた状態で座っているのですが、かつてはこの姿が正式な座り方だったのだそう。

 

道灌命日の7月26日には、毎年お祭りも開催されて盛り上がるようです♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

忠道さんは本当に赤羽の歴史にお詳しくて色々レクチャーしてくださいました。
駅前のイトーヨーカドーがあったエリア、その昔は沼地だったそうです。

 

 

 

稲付城のそばも大きな池があったそうですが工場がたくさん進出してきた際に、埋め立てられて今のような地形になっているとか。

 

境内には「亀ヶ池池弁財天」が祀ってありましたが、近くにその分祀があるそうで、そちらにもぶらりと立ち寄り。
亀がたくさん甲羅干ししている姿がかわいくて、何枚も写真を撮ってしまった〜♡

 

 

 

 

 

 

 

 

さて続いて向かった先は、駅周辺から徒歩15分ぐらいの場所にある「北区ふるさと農家体験館」

 

おぉ!!
いきなり出迎えてくれるのは大きな茅葺き屋根の古民家です!
「旧松澤家住宅」というそうで、14年前に移築されてやってきたのだそう。
こちらでは北区在住の方を対象とした、様々な年中行事や体験教室が行われています。

 

飛鳥山博物館 学芸員の山口隆太郎さんが案内してくださいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

旧松澤家住宅が建てられたのは江戸時代の終わり。
まず土間があり、今でも使っているというかまどが3つ置いてあります。
体験教室ではこのかまどでご飯を炊くこともあるそうです。
食べてみたい〜〜!

 

板間と畳の間があり、奥には来客用のお座敷も。
私たちがお邪魔した時はちょうど桃の節句の時期だったので、大きくて立派な雛飾りとかわいい吊るし雛が飾ってありました♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところで、家の壁には柊とイワシのお飾りを発見。

 

山口さんに何なのかお聞きすると、節分の魔除けとして飾られる「ひいらぎイワシ」というものだそうです。
イワシの匂いとひいらぎのトゲが鬼の苦手なものということで、鬼除けの意味があるのだとか。
全然知らなかった!

 

 

 

 

 

 

 

 

そして取材中はファミリーが何組か遊びにきていて、
元気な子供たちが出たり入ったりして遊んでいました。

 

私自身もそうですが、こういう場所に来て色々と教わらない限り、
子供たちが古き良き日本の風習や住まいを体験する機会ってなかなかない。
すごく貴重な施設ですよね。

 

赤羽西口を散策してみて、歴史文化を感じさせるお寺や施設があったのがとても新鮮でした。
そして全体的に落ち着いた静かな雰囲気。
ガヤガヤと賑やかな東口の印象とは違う、もはや違う街に来たような気持ちにすらなりました。
ちょっと住みたくなってきたかも・・・!?

 

 

 

さぁ西口をたっぷり散策した後は、せっかく赤羽に来たしね!
駅をはさんで反対の東口も散策しましょー!

 

 

 

 

 

 

 

 

キタキタ〜〜
これぞ!ザ・飲んべえの街!赤羽の風景だーーー!!
嫌でもテンション上がってしまい、張りきってレポートする私。
横山Dに「さっきまでと全然声のトーンが違うんだけど!」と苦笑されるほど。笑

 

赤羽一番街商店街のアーケードには「本当に住みやすい街大賞2019 第1位」と書かれた横断幕が燦然と輝いています!!

 

 

 

 

 

 

 

 

商店街に入るとすぐ、次から次へと居酒屋さんが。
飲み屋さんの隣はまた飲み屋さん、そしてその向かいもまた飲み屋さん・・・
という具合に、ずらりと居酒屋リレーが続いています。
赤ちょうちんがぶら下がり、いい雰囲気〜!

 

瓶ビールのケースを椅子にして飲んでいる人たちの姿に、
「あ〜〜コレコレ!」と興奮してきます!笑
(でもロケでは飲めないのでもうちょっと我慢・・・!)

 

 

 

 

 

 

 

 

土曜午後はどこもすでに大賑わい!
有名な行列店もたくさんあります。

 

 

 

と、そんなお店の先にあるのが「伊勢屋」と書かれた和菓子屋さん。
昔ながらの店構えでガラスケースには商品が陳列・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

されているかと思いきや、なんと!
中はガラガラ、商品がすでに一つもありません!
もう全て売れてしまったのだそう。こりゃ人気店ですね〜

 

ということで、三代目の本間福太郎さんにお話を伺うことに。
(大福の福、縁起の良いお名前!)

 

こちらは昭和創業なのですが、初代からは90年以上続く和菓子の老舗。
人気の「豆大福」と「ジャンボおはぎ」出来立てをめがけて行列ができるそうです!
お客さんは出来立ての時間を把握されているんですね。
ひとつひとつ丁寧に手作りされているのだそうです。

 

商品は全て売り切れてしまっていましたが、KIKITABI取材のために
豆大福とジャンボおはぎを取り置きしてくださっていました!
ありがたや〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてビックリするのはそのサイズ。
どちらも衝撃的な大きさなんです!!

 

豆大福は野球ボールぐらいはあろうかというビッグサイズ。
お餅が分厚くてなかなかあんこにたどり着けません。
ようやくたどり着いたあんこは甘さ控えめ。
つぶあん好きにはたまらない〜!
そしてお餅にゴロゴロ入っている豆、ほどよく塩気があって後引く美味しさ。
これで130円ですってよ奥さん!
これはリピート買いしてしまう常連さんの気持ち、わかるわ〜

 

続いてジャンボおはぎも大迫力!持ってみてもズッシリ重量級。
持っている私の手がまるまる隠れてしまうほど大きいんです。笑

 

 

 

 

 

 

 

 

福太郎さん曰く、このおはぎは「お年寄りがご飯の代わりに食べられるおはぎが欲しい」という要望を受けて作られたそう。
なるほど納得のサイズ感です。

 

こちらのあんこも甘さが抑えられていて、中のもち米ももっちりで美味しい!
確かにこれならしつこさもなく、ご飯として頂けますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

福太郎さんに昔の赤羽の様子を聞いてみると、今ほど飲み屋さんの絶対数が多くなかったそう。
ここまで観光客も多くなく、もっと庶民的な雰囲気で、一般的な商店街にあるような魚屋さんや八百屋さんがもっとたくさんあったそうです。
メディアに取り上げられ「飲んべえの聖地」というイメージが広まるにつれ
どんどん居酒屋さんが増えていったという経緯があるのだとか。

 

かつての赤羽をよく知る方々からすると、今の賑わいは少し寂しく映るのかも・・・。

 

 

 

なんて、少ーしノスタルジックな気持ちになったところで、
再びロケオールアップで赤羽東口の駅前に戻ってきました!

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方になるとますます人通りが増えてワイワイ賑やかな駅前。
飲むぞ〜飲むぞ〜〜な人々でいっぱいです。良いな〜笑

 

『聖地じゃない方の赤羽、西口散策』してきましたが、
「じゃない方」も赤羽の長い歴史を感じさせる居心地のいいお寺があり、
閑静な住宅街はゆったりとした時間が流れ、
さすが「本当に住みたい街 No.1!」の名はダテじゃない!と思わせてもらいました♪

 

うん。
ちょっと、赤羽に住みたくなってきたぞ。笑
帰りの電車でさっそく賃貸情報を調べてしまいましたよ。

 

皆さんも幅広い魅力を持つ赤羽の街、西口も東口もぶらり散策してみては??

 

 

 

さーーーてロケを終えたらお楽しみのお疲れ会♪
ということで大衆酒場「まるます家」の行列に並び、入店。

 

 

 

 

 

 

 

 

メニューは全て壁に貼ってあるというレトロさがいいですな!

 

まるます家はなんと鯉が有名だそうで、はじめましての鯉の唐揚げをいただきました〜
臭みが全くなくて美味しい!
他にも鯨ベーコン、ウドぬた、馬刺しなどなどどれも全て絶品でした!

 

そして赤羽といえばやっぱりはしご酒♪
次なるお店を目指し、そのまま夜の街へ消えていった私なのでした・・・

 

 

 

おしまい。