修羅の街“じゃない”よ♡。北九めぐり|旅人:古賀涼子

2020-04-06

旅人、古賀涼子です。
福岡の旅、2日目のスタートは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

城!!
ただいま、小倉城〜!
(ちなみに、城ポーズです。誰がなんと言おうと。)

 

まさに私の生まれ育った故郷、小倉。
私の細胞はこの石垣と同じ配列でできているのではないかと思うほどの故郷。
なお、この石垣を見た瞬間、我らがKIKI -TABIベテランスタッフ男性陣が
「ああ、これは野面積(のづらづみ)だねえ」と、頷き合っていました。
えっ、そんな一般常識・・・?!

 

まずは、この小倉城のほとりを散策。
紫川という、小倉のイメージを象徴するかのような名前の大きな川が
すぐそばに流れています。
昔は排水が流れ込み、とても臭くて・・・
それが、今はすっかり浄化されて美しくなり、リバーサイドも整備されて
絶好のデートスポットになっていたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな小倉城のすぐそばにあるのが、映画「図書館戦争」の舞台になったことで
すっかりお馴染みになった、北九州市立中央図書館!

 

 

 

 

 

 

 

 

甘酸っぱい思い出が次から次に蘇ります。
と言うのも、高校時代に当時の彼と夏休みの大量の課題や試験勉強をするため、
この図書館に通っていたのでした。
でも、全く以って勉強に気乗りしない私は、
ひとり、水滸伝(漫画版)を読んでいたのですが。
当時は、なんだか不思議な形の図書館だなと思っていましたが、
20年以上ぶりに訪れてみると、とても味わい深い建物。
さて、そんな図書館で待ち合わせしたのが、
北九州フィルム・コミッション事務局の神園純一さん!

 

 

 

 

 

 

 

 

背景は、神園さんが所属するフィルムコミッションの母体である北九州市役所。

 

北九州はいまや映画ロケ地として名を馳せているのです。
「図書館戦争」然り、「MOZU」然り。
かなり大掛かりで大胆なアクションシーンも北九州で撮影出来たのは、
このフィルムコミッションのみなさんがまさに映画スタッフの一員として
日夜、困難なことにも挑戦し、頑張っていらっしゃるから!
神園さん曰く、北九州の人は撮影に快く協力してくれるとのこと。
フィルム・コミッションとして映画制作を応援しつつ、
北九州の素晴らしいところを映してもらいつつ、
スタッフなどの宿泊や飲食でお金も落としてもらいつつ。
挑戦を続ける北九州フィルムコミッションの姿に、
活気あふれる街づくりを行なう術を学びました。

 

さて、中央図書館から魚町銀天街という日本で初めてのアーケード商店街を
抜けてやって来たのは、小倉の台所「旦過市場」。
これ、「たんがいちば」と読むんです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何十年も変わらない懐かしい商店街に、新旧のお店が軒を連ねます。
ここで私が是非、トライしたかったのが・・・大學丼!!
商店街の中程にある「大學堂」で200円を払うと、白飯の丼が渡されます。
なんじゃこりゃ!具がない!!と思うことなかれ。
周りをよく見てください。ここは商店街。
上に載せる食材なんて、山のようにあるではないですか!
そうなんです、ここでは白飯のみの丼を持って彷徨い、
気に入った食材があればそのまま丼の上に乗せてもらうんです。悩む〜!
でも、小倉っこの私の心はあまりブレませんでしたよ!
5分ほど彷徨って完成させたのが、こちら。

 

 

 

 

 

 

 

 

名付けて、福岡MIX丼!
・福岡と言えばの明太子・・・自家製だそうです!かなりピリリ!
・小倉名物イワシのぬか炊き・・・骨まで柔らか、甘くてご飯が進みます
・とうもろこしの天ぷら・・・福岡では、蒲鉾のような練り物も天ぷらと言います
・地元の新鮮なイカ・・・しこしこ甘くて、絶品!

 

旅を共にした永尾ディレクター、構成作家の吉武さん、
そして今回はカメラマンとして参加のゴルっちディレクターの手にも大學丼が。
中でも、永尾Dの丼がこちら!

 

 

 

 

 

 

 

 

なんと美味しそう!!そして、ヘルシー!
こんな風に、その日に入荷した美味しいものによって
無限に組み合わせがあるのが大學丼。
なお、大學堂は北九州大学の学生たちが主体となって運営していて、
古くからの旦過市場が一層活気付いています。
まさに、商店街の若くて力強いエンジン!
お話を伺った文学部の4年生、緒方良子さんはとてもキラキラと力強く
「私たちこそ、市場のみなさんやお客さんに力を頂いています」と。
どうかみんな、新型コロナウイルスに負けず、市場の光となってね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の向かって左隣が緒方さんです。笑顔が眩しい・・・!

 

その後、北九州から世界へと羽ばたいたTOTOのミュージアムへ。
何層にも重なるなんとも美しい真っ白の建物の中に、
あのTOTOマークのついた現在・過去の製品と技術の全てが
ギュッと詰まっていました。こんなところがあったとは・・・
広報の宮副琢さん(イケメン!)にお話を伺いながら、
その歴史や製品の数々、ワクワクする最新機能も見学させて頂きました!
以下、ちょっと真面目な話です。

 

私は出身者として北九州=TOTOともちろん知っていましたが、
北九州に本社・工場があることの意味や
地域にもたらす力をこれまで正しく理解できていませんでした。
なるほど、当初は製品の輸出や、原料・燃料の石炭の調達などで
非常にアドバンテージの高い立地だったんですね。
一方で、グローバル企業となり、全てがITでつながる今、
本社機能は北九州にこだわる必要性がないのかもしれません。

 

それでも、本社を北九州に置き続けるTOTOに今回、
むしろこれからのあるべき姿を見た気がします。
TOTOはさながら大樹です。
しっかりとした強い根を張るからこそ、年輪を何重にも重ね、
大きく枝を伸ばし、葉を茂らせ、たくさんの実をつけることができる。
たくさんの実が成るので、まだ青い果実をゆっくり熟させることもできれば、
大きな枝を持つので、多様な動物が集う家ともなる。

 

そして、新しい命が生まれる。
革新とダイバーシティは、こうやって生まれていくのでしょう。
これまで世になかったものを生み出し、それを「あると便利」から
「なくてはならないもの」「誰もが使えるもの」にまで至らしめる。
これって、言葉にするのは簡単ですが、途方もないことです。
変わらないものをベースに挑戦を続けていくTOTOの存在は、
流動的なこの時代だからこそ、いま改めて倣うべきところが大きいと感じました。
未来が見える企業。

 

久しぶりに、日本人であることがとても誇らしく思えました。
・・・私は何の役にも立っていないのですが(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、いよいよ旅の最後の地、門司港へ!
ここはJR九州の最北端の駅がある場所でもあり、
線路がどこにも続いていない様子は、まさに旅の終わりを感じさせてくれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

この門司港は「レトロ地区」として、昔ながらの景観が保全されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

関門橋を渡って対岸は、山口県下関市。こんなに近いんです!

 

この日は風が強かったものの、とてもお天気が良く、空と海の青が本当に美しくて。
あちこち散策していると、お腹も空いちゃいました。
と言うことで伺ったのは、門司のご当地グルメ「焼カレー」の名店でもある
ジャズカフェの「六曜館」。こちらも、なんともレトロな外観です。

 

 

 

 

 

 

 

 

実はこの六曜館は代々、ファンが名乗りを上げて継続して来たお店。
今のマスターである堀内さんは、昨年5月1日にバトンを受け取りました。
ご自身でも、何代目かはっきり分からないとのこと。
門司港の街づくりに関わる中で、閉店の話を聞いて
挑戦してみようと思われたそうです。
そんな堀内さんの作る、ほぼ野菜の水分だけで作る焼きカレーは2種類。
パンかライスか、お好みの方をどうぞ♪

 

 

 

 

 

焼きカレーポット 850円

 

 

 

 

 

焼きカレー 750円

 

 

野菜の旨味が凝縮されていて、あまりのコクに驚くばかり!
とろ〜りチーズも相まって、本当に絶品です。
これを食べるためだけに、また門司港に行きたい!
お腹も心もいっぱいに満たされました。

 

故郷である北九州を初めて『旅』と言う概念で回った時、
初めて感じたのが、この街の人々の「挑戦する心」でした。
したことない、でもやってみる。しかも全力で。
その場で立ち止まることのない人々の姿に圧倒されました。
私も、一旗上げてやろうとひとり東京に出て行った身です。
自分の中に確かに流れる北九州の血を実感しつつ、
ますます以って、負けていられないと決意!

 

北九州と言えば、度肝を抜く成人式の様子など
人によっては少しネガティブなイメージもあるかもしれませんが、
最高にパワーをもらえる街です。
怖いっち思っとったやろ? そんなことないっちゃ!
はよ、北九のこと好きにならんね♡ まっとーよ!