春の茨城!日立の魅力を探る旅|旅人:柴田幸子

2020-04-16

KIKI-TABI、新年度を迎えて初めての登場になります、シバサチこと柴田幸子です
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今後の見通しが立たない状況が続いています。日々の生活に加え、出張や旅行も中止が続き、街も心も疲弊し始めていますよね。
そこで、少しでも旅をしている気分になっていただけたら、、、そんな思いと、この先、落ち着いたときには、ぜひ訪れてほしい、、、そんな気持ちを込めて、私も今回の旅を振り返っていきたいと思います。

 

今回は、茨城県の日立市をクローズアップ!

 

 

 

 

 

 

 

 

日立というと、日立製作所の創業の地で、日立鉱山とともに発展してきたという「工業都市」として知られていますよね。
私の中の日立のイメージもまさにこの「工業都市」!という所でした。

 

ただ日立には勿論それ以外の表情もあるはず!
ということで【春の茨城!日立の魅力を探る旅】と題しまして、日立の街をめぐりながらその魅力に迫っていきますよ! 


今回伺ったのが、3月の桜が咲くころ、、、とうことで駅前の桜並木の前からスタート!

 

 

 

 

 

 

 

 

駅前の大通りがもうまさに桜のトンネルになっていて、、本当に美しかったなぁ。
今年はお花見も自粛、、思いっきり桜を眺める機会もなかったですから、暫しその美しさに心奪われボーっとしてしまいました(笑)

 

さて、そんな中、最初に訪れたのは、JR日立駅から車で10分。
動物園や遊園地を備えたレジャーランド「かみね公園」の頂上付近にある『日立市 吉田正音楽記念館』です。

(令和2年4月15日~510日まで、休館しています)

 

 

 

 

 

 

ここは、昭和の歌謡界を代表する作曲家・吉田正先生の音楽記念館。
日立に生まれ育った吉田正先生の日本の音楽文化への功績を後世に伝えるため平成16年4月に建設されました。

 

吉永小百合さんやフランク永井さん、橋幸夫さん、三田明さんなど、ビッグスターに曲を提供している昭和を代表する作曲家で、「誰よりも君を愛す」 「いつでも夢を」をはじめとして200曲以上のヒット曲を世に送り出しています。

しかも国民栄誉賞を受賞しているんですよね。

館内では、常に吉田メロディーが流れていて、私たちを、すぐにその音楽の世界へといざなってくれます。 

 

早速お邪魔して、記念館の大髙 悟さんにご案内頂きながらお話をお伺いしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

吉田先生は日立市ご出身。クリーニング屋さんのご実家で育ち、日立製作所にそのまま就職できる学校を卒業したのですが、、、小さいころから音楽がとても好きで、そのあこがれが強かった先生は日立にはいかず、東京の会社に就職されます。
その何年か後に第二次世界大戦がはじまり、先生も召集されることに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦争が終わったあと、すぐには帰国できずシベリアに抑留されるのですが、その間に作曲した曲が、、、なんと!吉田先生が日本に帰るより先に帰国。
仲間たちがのど自慢大会で歌って話題となり、そのことがきっかけで吉田先生はビクターに就職することになるのでした。

 

その曲というのが、、、「異国の丘」だったんだそうです。

 

その「異国の丘」も含めて、2階には先生が作曲されたものの中から「ヒット賞を贈られた214曲」分のトロフィーがずらりと飾られています。
これをいっぺんに眺められるなんて、なんて貴重な機会でしょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

また2階から4階までの吹き抜けに、およそ700枚のレコードジャケットを並べた壁が! 

ついつい時間を忘れて見入ってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

3階フロアには、吉田さんが使用していたというピアノやギターが展示され、作曲をしていた机や居間も再現。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに、5階には展望カフェもあるんですが、なんと!太平洋が一望できるんですって。

 

 

 

そして、注目は4階にあった『作曲コーナー』!
PCを使って声や鍵盤、音符から作曲を体験することができるんです!
「吉田正の作曲教室」!
これはチャレンジしないわけがないですよね!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

私が選んだのは「声で作曲」。メロディーを歌うとそれが楽譜になって出てきます。8小節分唄ってみました!

 

フンフフフーン!的な感じでパクり疑惑のある鼻歌が、、、笑
するどうでしょう!
なんとまぁ、素晴らしいメロディーが出来たじゃありませんか!!!
大髙さんには苦笑されましたが、、私の初作曲の楽曲は、、、「日立さすらい人生」というタイトルに決まり!
タイトルは先生の曲のタイトルに使われた単語を自由に組み合わせて付けることができるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

良い気分になった柴田は、これを楽譜やCDにしてしっかりと持ち帰らせて頂きました(笑)

 

ここで得た感動や達成感が誰かの音楽の未来につながるかも!
大髙さんも「第二の吉田正を生みたい」とおっしゃっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今度は、日立市の北部に位置する十王町へ。

なんでも「町おこしの一環」としてワインを作られているんだそうです。どんなワインなのか、ワクワクしながら十王商工会館にお邪魔しました。 

 

 

お話を伺ったのは日立市十王商工会の山縣祐次さん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その名も『ポポーワイン!』
響きがかわいらしいですが、ポポーという果実から作られています。形はアケビのようで15cmほど。バナナのような感じで色も黄色をしています。森のカスタードとも言われていて、カスタードクリームのようなねっとりした触感で、甘く、味はバナナに似ているんだそう。

 

そのポポーから作ったこのワインが商品化されたのは平成6年。もう24年もの間、親しまれているワインなんです。

 

元々中央地区に埋まっていたポポー。全国的には珍しいものだったという事と、
その特徴ある香りに目を付けたんだとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

気になる香りは、、、リンゴのように甘くてさわやか!
最高じゃないですか。

 

ポポー自体は北米原産の果実で、戦時中、栄養が足りない時にポポーで補給していたそうです。

 

ワインが出来上がるまでは3年の月日を要したそうで、香りを強調したいのだけど度数をあげると香りが飛んでしまう、、、逆に度数を下げると甘すぎてしまう、、、そのバランスにとてもご苦労されたそうですね。

 

そんな試行錯誤の上に誕生したポポーワイン、早速、今年の1月に作られたばかりの新酒を頂きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

まず香りが本当に良くて、、、う~ん!なんと美味しい!!!
甘味があるのにとてもすっきりさわやか。
食前酒などにも合いそうですね。これは特に女性は好きだろうなぁ、、、。

 

幸せになれる最高なお酒をありがとうございました!ご馳走様でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

是非ポポーワインを飲んでみたいという方は、日立の駅の売店や町内にある物産センターで取り扱っているそうです。またお電話での取り寄せもできるそうですので商工会にご相談してみてくださいね。

 

さぁ、次に向かったのは、 
奈良時代初期の『常陸国風土記』にも描かれたという常陸最古の霊山、御岩山のふもとにある神社、『御岩神社!』
 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとこちら、宇宙で宇宙飛行士たちが日本から光の柱が立っているのが見え、場所を調べてみたら、、、この御岩神社だったという、、、そんな逸話があるほどのパワースポット!これは、、、すごいじゃないですか!!!
いやぁ、、、この日は雨だったのですが不思議なもので鳥居をくぐるととっても気持ちがシャキっとしました!

 

お話を伺ったのは御岩神社の広報で巫女さんでもある下条美樹さん

 

 

 

 

 

 

 

 

御岩神社の創建は不明なのですが、3000年ほど前であると考えられているそうです。ご祭神は、お山全体で188柱の大神様がお鎮まりなんだそう。

 

まず楼門の手前右手に見えてきたのがご神木の「三本杉」!
うわぁ、、、大きい~!50mほどの大きさでした!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

1本が3本になったのか、3本が1本になったのかは、見た目では分からなく、年輪を切らないと分からないんだとか、、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして楼門。1つ気になったのが、、、
こちらは神社です。お寺ではないのですが、、、なんと「仁王像」が左右に立っているのです!
神仏分離令の際にこの楼門も一度取り壊されてしまったのですが再建されたそう。

 

そして斎神社。
年に2回、大きな催事が行われる舞台。

 

 

 

 

 

 

 

 

真ん中には全国のご先祖様方が、、、社殿の裏側・本殿の方にあの世をつかさどる5柱の大神様が、、、そして右手側には仏様・阿弥陀如来様がお鎮まり。

 

仏様と神様が同じ空間にお隣同士でいらっしゃいます。
え!私初めてみたのですが、、、やはりとても珍しい光景だそうですね。
真ん中では2礼2拍手1礼のご作法、仏様の前では手を合わせて合掌、、と
お参りの仕方も変わってくるので、皆様、どうか混同しないように!笑

 

 

 

 

 

 

 

 

お参りが終わったら天井を見上げてみましょう!
龍の天井画!御岩山雲龍図!!!
こちらもとても立派。2016年にできたものなんですって。

 

仏様、神様にお参りして社殿を出てきたら、不思議なことに日が差してきました。
明るくなってきたんですよね。
やはり大きなパワーを秘めた場所に違いありません!

 

 

 

 

 

 

 

 

そして赤い橋を渡った先が「御岩神社」。
26柱の神様がお鎮まりです。

 

こちらの社殿も神仏分離令で取り壊され水戸藩の最後の藩費で建てられたといわれており、少し簡素なお社。昔は今の3倍の大きさがあったそうです。

 

神門を見てみると、、、水戸葵の神門!
江戸時代には水戸藩の庇護熱い祈願所として栄えていたそうで、黄門様もいらしていたのか!!!
御岩という名前、実は水戸黄門様が付けられたそうですよ~。

 

私も水戸黄門様の気持ちなって歩きたかったのですが、残念ながら時間の都合で「かびれ神宮」までお参りすることはできませんでした。
奥宮のかびれ神宮は御岩山の中腹辺りにあり、20~30分歩きます。
行かれる方は、ハイキングのできる格好でいくことをお勧めします。 

 

 

 

 

 

 

 

いやぁ、、、ちゃっかり御朱印ももらって、、、パワーフル充電!!!!!

 

気持ち新たにむかった次の場所は、日立市の南へ車で10分。
『老舗の味噌蔵・内山味噌店さん!』

 

 

 

 

 

 

 

 

お味噌のスィーツに挑戦しているということで、早速、内山味噌店の代表取締役・内山庄栄さんにお話をお伺いしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

創業は明治5年(1872年)。140年の伝統を誇る老舗の味噌蔵です。
内山味噌の味噌は、1回で造れる量が極端に少ない「古式醸造みそ」。古式玉麹造りと呼ばれる、昔ながらの手間ひまを惜しまぬ伝統的な手法で造られています。

 

古式玉麹作りとは具体的にいうと、古式醸造という方法で当時の味噌づくりをそのまま再現しています。この作り方自体が一般のお味噌づくりの中ではされていない製造方法なんだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

色でいうと赤みその種類。
特徴は、大豆の旨味をひきだしたお味噌で!お味噌の原料は大豆とお米とお塩と言われていて、お米を麹にします。
古式造の場合はお米も麹にするんですが大豆も麹にするんですね。それによって麹菌が直接大豆に分解するので、より旨味が凝縮されるという方法なんです。

 

味噌・醤油・酒という醸造系の美味しいものは、やはりポイントになるのが「水」。
ここも近くに泉森有水域というのがあって、地下水がキレイな土地。
阿武隈山脈の最南端に位置しているので、降った雨水が石灰岩を通ってろ過されて湧き上がってくる場所。そのお水を使っているからこそ美味しいお味噌が出来るんですね。

 

ちなみに、お店の近くに清水が湧き出ている泉が森も見てきましたよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、話は戻って、お店の注目は、、お味噌を使ったスイーツ!!!
沢山のスイーツが並んでいました。味噌プリン、醤油プリン、麹プリン、季節の桜の味噌プリン(3月4月限定)など、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、お味噌とスイーツって合うのかな、、と思いますよね。
昔から和菓子には味噌饅頭とか、あんことお味噌の組み合わせとかはありましたから「和菓子とお味噌が合うのであれば、洋菓子とお味噌も合うのではないか」と考えられたそうなのです。
また乳製品とお味噌の相性が良いというのは以前から言われていたことなんですって。

 

そんな中で開発されたスイーツですが一番人気は何と言っても「味噌プリン」!

 

味噌プリンと聴くと「味噌味のプリンかな?」と思いますよね。
でもそうではないんです!
お味噌を入れたことお味噌のコクや旨味が出たプリン、ということで、直接的にお味噌の味がするのではない、ということなんですね。

 

ですので、味噌プリンと知らずに食べたらお味噌が入っていると気が付かない方も多いそうですが、、、ただ、味噌プリンと普通のプリンを交互に食べ比べたら、誰でもお味噌が入っているのがわかる、と。

 

これはもう、頭の中が味噌プリンの味でいっぱいになってしまいまして、、笑
はい!待ってました!私も試食!

 

 

 

 

 

 

 

 

容器とパッケージもとってもかわいらしいの。
クンクン、、、うん、香りはプリン。そして色もプリンの薄いクリーム色。

 

一口食べてみると、、、う~~ん!!!とっても濃厚!
お味噌、、、はい、分かりません!笑
でもこの濃厚さ、そして旨味が「味噌由来のもの」ということなんですね!
これは美味しい!止まらなくなっちゃいますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

後味でちょっと塩味を感じるんですが、スイカにお塩をふるように、この塩味がまた甘さを引き立てているんですね。

 

舌触りもとても滑らかで最高の一品でした。ご馳走様でした!

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてなんとその後に、、、お味噌のアイスクリームもペロリと頂いてしまった私たち。こちらの方がお味噌の味を感じましたがベストマッチ!
美味しかったぁ、、、!

 

 

 

 

 

 

 

 

満たされたお腹で、最後は『かみね公園』の頂上展望台へ
日立の街が一望できる場所で、ここから見える景色は去年、日本夜景遺産に選ばれたそう。桜も満開!最高の景色が広がっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

日立の街、工場だけではなく、魅力的な所が沢山ありました!

 

そして日立の地を、皆さんがとても大切にし、歴史の継承をしっかりとなさっている中で、また新しいチャレンジもされている!
心から応援したくなったし、また必ず遊びに来たい!
第二の吉田正への私の挑戦も終わってないですからね!

 

日立!ありがとう!!!待ってろよ~!!!!!