9/9 鈴木 裕 選曲の思い

2010-09-08

「選曲への想い」


9月11日前の、一番近い水曜日ということで、
9.11同時多発テロをテーマに選曲を組んでみました。

重いテーマです。20世紀終りをしめくくる、
ケニー
Gの「蛍の光」には、アメリカの歴史上有名なシーンが、
さまざまなコメントのコラージュによって表現されています。
そして、同時多発テロの時の機内の様子を描いた
ニュール・ヤングの「レッツ・ロール」へと続いていきます。

4時台の20分すぎは、ある意味、同時多発テロの
当事者たちのナンバーです。
2001年9月11日にアルバム『ラヴ・アンド・セフト』を
リリースしたボブ・ディラン。
スタジオがグランド・ゼロの近くにあり、2カ月間作業が
出来なかったソニック・ユース。そして、ビリー・ジョエル。
4時台ラストの2曲は、同時多発テロを受けての
アルバムもある2組、パール・ジャムとニール・ヤングの作品から、
あえて
90年代中盤の、“生きること”について歌い、
演奏しているナンバーを選んでいます。

5時台は、引き続き生きることへの強いメッセージを
感じる曲から始まり、同時多発テロで亡くなった消防隊員や
レスキュー隊の人たちへのトリビュートやテロへのメッセージ性の
強いナンバーが続きます。そして、5時台の後半の選曲は、
実は事件が起こった当時、放送禁止になっていたナンバーです。
なぜこれらの曲がそうした措置を取られたか。曲の持っている力や
メディアの意味についても考えさせられます。