アートにのぼせろ!道後温泉オンセナートの全貌|旅人:井門宗之
2014-05-02
――道後温泉で面白いイベントをやるらしい。
―――どうもそれはアートイベントらしい。
――道後温泉本館が改築から120年、という事も関係しているそうな。
そんな噂が聞こえてきたある日のこと。
それを聞きつけたのが我らが井門P。
鶴の一声で、このイベントを取材する事が決まった。
井門P「温泉に入ろう!」
という訳で今回の企画はこのイベント「道後オンセナート2014」を取り上げる事に。
みなさんは道後温泉と言えばどんなイメージがおありでしょうか?
えっ?あ、そうそう、文豪・夏目漱石の作品ね。
そう!「坊っちゃん」ね。
あとあれだ、なんと言っても「道後温泉本館」。
冒頭でも書きましたが、この道後温泉本館が改築から120年の節目を迎えているんです。
それも手伝って、道後温泉では今年4月10日~12月31日まで、
街全体をアート作品へと変貌させるアートイベント、
「道後オンセナート2014」が開催中と。
僕らが取材に訪れたのが開催日の翌日11日。
夜に道後温泉に取材に入ったのですが、もうその熱気が凄いのなんの。
期間限定で道後温泉本館にプロジェクションマッピングを展開していたんですが、
初日だけでおよそ5000人も集まったと言うではありませんか!?
そうそう、本編の冒頭で私が言ってた事、覚えてますか?
今回のオープニングは「夜」に収録したんですねぇ~!
レトロな駅舎からスタートしましてね、
こういう場所でオープニングを収録っていうのもアレですね、旅情っていいますか。
既に駅前にはからくり時計とその後ろの建物にはアート作品が展開!
この辺りも含めて我々は、
道後オンセナート2014実行委員会委員長:甲斐朋香さんにご案内頂きました。
なんせこういうイベントを道後温泉でやるのも初めて。
ここまで漕ぎ着けるのも大変だったかと思いますが、甲斐さんの顔は晴れやかです。
アート作品が展開するのは、まさに街のなか。
その展示の仕方なども御苦労があったかと思いますが、
どれもこれも街の雰囲気にマッチしてます(ダジャレじゃないからねっ!)。
最古の温泉に映えるアート作品群。
あっ、そうだそうだ!
我々が道後温泉に着いて甲斐さんとの待ち合わせ場所に向かう最中…
ゴルッチ「あっ!道後温泉本館が湯気に包まれ…」
物凄いタイミングだったのですが、これもアート作品。
中谷芙二子さんの「霧の彫刻」というんですね。
公式HPによると、2時間おきに霧が噴射されるそうなのですが、
我々の道後入りを歓迎してくれるかのような(ポジティブか)。
道後温泉本館の北ファサード一面に仕込まれたノズルから発生する霧が、
本館の勇姿を幻想風景へと変貌させます。
甲斐「キャッチコピーは最古にして最先端!ですから!」
凄いんだよなぁ。
道後温泉本館といえば「千と千尋の神隠し」のモデルにもなった建物。
現代においては少し浮世離れした雰囲気なんですよ。
それがアート作品とコラボすると、更に幻想的になるんですよねぇ。
甲斐さんは仰います。
甲斐「道後温泉は本館がメイン。
でも街を歩けば路地が面白かったりとかするんです。
アート作品を点在させることによって、
街歩きも含めて楽しんで頂ければと思ってます。」
さぁ、甲斐さん!街歩きに戻りましょ。
いやぁ、夜の道後、綺麗だわ(笑)
街を歩く観光客の皆さんもそれぞれの旅館の浴衣に身を包み、
なんだかリラックスしてとても楽しそう。
商店街の風情もとても良いんですよね。
今回のアートイベント、甲斐さんも仰ってましたが、 街歩きを観光客の方にして頂きたいと。
となると力が入るのは地元の方ですよね!?
甲斐さんにご紹介頂いたのは地元の統括責任者:松波雄大さん。
井門「地元が盛り上がるイベントで責任者ですから、
松波さん…正直相当熱くなってるでしょ?(笑)」
松波「はいっ!!間違いないです!」
松波さんは地元の方を束ねながら、イベントを企画したり、
観光に来た方が楽しめる様に色々考えていらっしゃる。
取材日はオンセナート開催2日目、物凄く忙しいはずだ。
でも甲斐さん同様、なんだかとても楽しそう。
松浪「温泉だけじゃなく、アートも一緒に楽しんで、
のぼせて帰ってくれたら!と思ってます(笑)」
はい、その言葉いただきです。
僕らYAJIKITA一行、しっかりと本館の湯も堪能させて頂きました。
しかも豪華に3階個室!!!!!!!!正式には「霊の湯三階個室」と言います。
全部で10室あるうち、僕らが通されたのは1号室。
四畳半の部屋からは本館の瓦屋根が臨めて、雰囲気も良いんですよねぇ…。
この部屋で袖を通すのはビームスとコラボした浴衣!
オレンジのラインが入ったお洒落な浴衣でございます。
ヤジキタスタッフ全員が浴衣に着替えて、いざいざ歴史ある湯を堪能。
本編でも触れましたが、道後温泉本館は、
“どの入浴券を購入するかで、入れる湯と場所が変わる”というシステム。
お風呂自体は「霊の湯」と「神の湯」の二つあるのですが、
入浴券の種類は次の4種類。
神の湯階下、神の湯二階席、霊の湯二階席、霊の湯三階個室。
僕らが購入した「霊の湯三階個室」は大人1人1500円なんですが、
利用時間は1時間20分で個室!更に坊っちゃん団子も戴ける!
なんて言いましょうか…、畳の部屋って、しかもそこで浴衣って…だめね(笑)
もう仕事するモードじゃなくなってるもの。
お風呂を先に堪能したのですが、
部屋に戻ってくると僕以外は皆、浴衣から私服へ着替えて仕事モード。
井門「なんだいなんだい、皆着替えちゃうのかい?」
ゴル「こっちはこれが仕事モードですから。
井門さんは浴衣のままでいてくださいよ、
それがアナタの仕事モードなんですから。」
井門「そうだね。風呂上がりに浴衣着て、
お茶飲んで団子食うのが俺の仕事だ…。」
こうして道後温泉本館の湯を楽しんだ我々。
しかーし!!この本館にもアート作品が展開中との事で、
道後温泉事務所の柴田仁さんにご案内頂きました!
本館の風情の中あるアート作品で「むむむ」と唸ったのが
サイバー百椿図屏風。
この作品は福田泰崇さんのもので、
資生堂企業資料館所蔵の由緒ある「百椿図」を3DCGで映像化したのだそう。
液晶モニターに映し出された色鮮やかな椿や蝶がなんとも幻想的で…。
湯上りのお客さんもうっとりとされていました。
アートもそうだけど、やっぱり温泉も最高だったなぁ。
今度はプライベートで絶対くるぞ!ゆっくりするんだ!(何の宣言か!?)
アートなプロジェクトはまだまだ続く。
今度はホテルの部屋の中であります。
道後エリアの9つの、ホテル・旅館に施されたアート作品群、
「Hotel Horizontal」は、
荒木経惟、草間彌生、谷川俊太郎などなど9人のアーティストが、
ホテルや旅館の1 室を担当し、実際に泊まれる部屋として作品を展開しています。
この部屋たちが全部面白かったんだ(笑)
アラーキー先生の部屋は古湧園に。
新山富左衛門社長にご案内戴きました!
16畳の御部屋ですよ…一見すると普通の御部屋の様にも見えます。
しかし手前6畳と奥の10畳を仕切る襖には…
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井門「なんともエロい…」
新山「ちょっと表現に困る作品も…」
着物姿の美目麗しき女性が縛られている写真…。
ドキドキするわっ!フンガフンガするわっ!
ちなみにこの御部屋R18ですからね~!でも予約すればちゃんと宿泊出来ますよ♪
そして本編では僕の爆笑が心に沁みる(沁みない)宝荘ホテル。
こちらは宮﨑雅子さんにご案内戴きました。
はい、こちらは水玉の神様(?)草間彌生先生が手掛けた部屋があるホテルですね。
そのフロアに行けばその部屋がどこなのか、すぐに分かります。
洋間と和室のふた部屋で構成されるこちらの部屋は、
もう至る所が水玉のオンパレード!!少し画像をどうぞ(笑)
宮﨑さん曰く「隠れ彌生ちゃん」がいるらしく、
この部屋に入ったら色んな扉を開けるべきです!びっくりするんだから!
ある小さな扉を開けた時なんて…
草間「草間彌生です…これから私が作った歌を歌います…。
マンハッタン○○○習者。
♪○○○飲んでぇ~
去ってぇしまったぁ~♪(アカペラ)」
井門「使えねぇよ!!!
これラジオで絶対使えねぇよっ!!(笑)」
ゴル「わっはっはっはっは(笑)」
やっぱり芸術家はすげぇわ。
ここは是非体感して頂きたいです。
まさに美術館に泊まっている様な感覚になる事まちがい無し!
女子のお客さんが多いみたいですよ!
1階ラウンジにも作品は展示してあるのですが、
そこにも何人もの若い女性が写真を撮っていましたから。
最後は道後舘。
こちらにあるのは谷川俊太郎さんがプロデュースした御部屋。
ご案内は支配人の井藤英晴さん。
谷川さんは庭をテーマにして御部屋をプロデュースされている。
当日は雨が降っていて、尚更その空気感が凄かったんです。
でも凄いんだけど、谷川さんの詩が優しくてまあるくて。
井藤さんが仰ってましたけど、
この部屋は時間を忘れてのんびりして欲しい、と。
谷川さんからの映像コメントもなんだかよかった。
部屋の中にいくつもの“驚き”と“気付き”があって、やっぱりここはゆっくりしたい。
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日本書紀にも残る温泉、道後温泉。
歴史ある温泉と気鋭のアーティストの現代アートがどんな風に融合するのか!?
訪れる前は予想も出来なかったんですけど、
これが素晴らしい風情でしたね~♪
僕らが訪れたのはイベント開催直後だったので、
なんとなく街全体が忙しい雰囲気でしたけど、いまはもう落ち着いているだろうなぁ。
とは言え道後温泉の人達は熱々になってますからね!
これから行く方は街の隅々まで楽しんでみてください。
エンディングは愛媛のシンボル松山城。
ミラクルのせいで霧が出て大変でしたが、
霧に煙る松山城っていうのもなかなかに風情があって美しいです。
現代アートも美しいけど、松山にはこういう歴史を彩ってきたアートもある。
ぜひ皆さんも色んな芸術に触れてみてください!
道後オンセナート2014は年内いっぱい開催です。