東京・山手線一周!宝探しぶらり旅・有楽町~神田編|旅人:井門宗之

2019-07-26

梅雨真っただ中のロケでありました。
この時期の外ロケはなんとなく憂鬱になります。
そして担当作家が河合さん(*雨女)だったりしたら…なおさら…。

 

 

 

((((着信))))
井門「もしもし、どうされましたか?」

 

河合「井門さん…すみませ~ん…。
わたしインフルエンザB型にかかっちゃって…。
明日のロケ先にはちゃんと説明しているので、今回はおじ散歩でお願いします…。」

 

井門「分かりました(っていうかこの時期にインフルエンザ…)
ゆっくり身体を休めてくださいね…。」

 

 

 

さて、天気予報、天気予報っと(切り替えの早さよ)。
え~っと明日の天気は…っと…おぉ…凄い…。
梅雨時なのに曇り!!
こうして天気を司る構成作家・河合さんの本領が発揮された、
『河合不在のロケ』がスタートしたのであります(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

今回のロケもお馴染み『山手線一周の旅』の有楽町~神田編。
有楽町にはランドマークがいくつかあるのですが、その一つが東京交通会館です。
この建物の2階には旅券発行窓口があったり、
地上15階には回る展望レストランがあったり、
建物内には全国各地のアンテナショップがあったりと楽しい場所なのですが、
実はこの建物の3階に何やら都会のオアシスがあるとか…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有楽町側のこちらのテラスは緑が豊かで、沢山のベンチにはお昼を楽しむビジネスマンや、
子供と一緒に電車を眺めるお母さんの姿も。

 

 

 

井門「意外と有楽町から銀座エリアって歩いて回ることが多いじゃないですか。
なのでここを知ってると凄く良いかもしれませんね。」

 

横山「新幹線も走っているし、山手線も走ってる。
逆側は首都高だから、その風景の中にこんなに緑があるって凄いよね。」

 

 

 

いきなり緑に癒されたキキタビ一行。
ですが癒されてる場合じゃなくて、今回はここから2駅分歩かなくてはならない(笑)

 

 

 

横山「河合さんが来られないから僕も地図に印付けてプリントアウトしてきたよ!」

 

井門「おぉ…横山さん、めっちゃヤル気…いや、YAJI気を出してるじゃないですか!」
*『YAJI気』とは前身のYAJIKITA時代に生まれた言葉。
エンタメを愛する者たちの誰かを楽しませようとする気概をYAJI気と呼ぶのだ!

 

橋本「今回は山手線の内側、皇居の方を歩いていくイメージですかね。」

 

横山「そうだね!さっそくぶらりしよう!」

 

雨が降らないから一行の勢いもなかなかであります(笑)
早速見えてきたのは東京国際フォーラム。
ここにはかつて東京府庁がありまして、
新宿に移転するまでの約1世紀もの間、都政はここで行われていたわけです。

 

 

 

井門「この中には太田道灌の銅像もあるんですけど、
現在のフォーラム入口の向きとちょっと違う方向を向いてるんですよね。」

 

橋本「それはどうしてなんですか?」

 

井門「太田道灌と言えばいまの皇居がある場所にあった江戸城を築城した人。
東京府庁内には当時、江戸城の方向を向いて太田道灌像が建っていたんだよ。
府庁がなくなってフォーラムに建て替えられても、
道灌が向いている方向は江戸城の方角。かつての向きのまま立っているんだ。」

 

橋本「く・詳しいっすね…。」

 

横山「その話しは知らなかったなぁ。」

 

井門「おれ、ぶらり2周目だからね。
引退したら山手線一周のシルバーガイドでもやろうかな(笑)」

 

 

 

フォーラムを通り過ぎて気付けば丸の内仲通り。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

井門「ここはオシャレでハイファッションなブランドが並んでますよね。
かつては年末に東京ミレナリオってイルミネーションがここに組まれてましたよね。
丸の内仲通りはその期間、一方通行になって。」

 

横山「そうそうやってたね。」

 

井門「そしてこの通りでは随分昔からアートのイベントが行われている、と。」

 

横山「ぼくも知らなかったんだけど、1972年から丸の内に彫刻を展示する、
“丸の内ストリートギャラリー”ってのをやってるんだね。」

 

橋本「あっ!あそこには忍者がいますよ!(笑)」

 

 

 

 

 

 

 

 

横山「あそこにはお相撲さんの彫刻があるね!外国人が集まってる。
おっ、その隣にはチコちゃんがいるじゃない!!
※横山さんはチコちゃん大好き。

 

 

 

色んな権利の関係で画像は載せられませんが、確かにチコちゃんもいました(笑)

 

この彫刻たちはラグビーを一つのテーマにしていて、
今年日本で開催されるラグビーW杯を盛り上げる一環でもあるそうです。
丸の内仲通りを真っすぐ進んでいくと、明らかに道路幅の広い場所が。
そう、ここが改修を終えた行幸通りです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

行幸通りと言えば皇居と東京駅を結ぶ特別な通り。
関東大震災の後の復興再開発の一つとして作られました。

 

 

 

井門「ここはお休みの日になると道幅を利用してお洒落なカフェの屋台が出ていたり、
イベントをやっていたり、良い雰囲気なんですよねぇ。」

 

 

 

皇居を背にして真っすぐ行幸通りを進むと、言わずと知れた東京駅です。
かつて東京駅を取材した時、晴れマークの天気予報だったにも関わらず雨が降り出してね。
その時の作家さんが河合さんだったんだ。

 

 

 

井門「東京駅の駅長さんがJR東日本の駅長さんの中で唯一取締役なんですよね。」

 

横山「それだけ重要な駅ってことなんだよね。」

 

橋本「井門さん、本当に詳しいっすね…。」

 

井門「引退したらシルバーガイドに…。

 

 

 

 

 

 

 

 

そうそう、この辺りにはパワースポットがあってですね。
くぐり恵比寿さわり大黒というのですが、
どちらも流政之氏の作品とのこと。
どちらも御参り(?)すると運が開けるらしい…ですよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

てくてく歩いて、歩いていくと風景はビジネス街の様相を呈してきます。
そう、気付けば有楽町から東京駅間という一駅分は歩いている一行。
恐らく河合さんが一緒だったなら「もう無理…」と弱音が出ている頃です(笑)
しかし#おじ散歩はまだまだ歩きます。
何故なら東京駅の近く、まさにビジネス街の真ん中に牧場があるってんだから!

 

 

 

 

 

 

 

 

井門「本当にここに牧場があるんですかねぇ…。」

 

橋本「1階の待ち合いフロアのお洒落さったらないですよね…。」

 

横山「どうやらこのビルの13階らしいんだけど…。」

 

 

 

おどおどする「おじ散歩」の面々。
やがて約束をしていた広報の方に案内されエレベーターを13階まで昇るのですが…。

 

 

 

井門「えっと、エレベーター前は普通のオフィスビルですね…。」

 

宮崎「はい、でもこの奥に牧場があるんですよ!

 

 

 

御案内頂いたのは見るからに牧場主(ごめんなさい)の宮崎直樹さんです。
僕らがお邪魔したパソナ大手町牧場は、
パソナグループで地方創生事業を展開する株式会社丹後王国が運営する施設。
大都会のビルの13階にあって、動物と触れ合える稀有な施設なのです。

 

 

 

井門「とは言えまだ動物の気配すらしませんが…本当に動物はいるのですか?」

 

宮崎「勿論です!どうぞ、中にお入りください!」

 

 

 

こうして宮崎さんに御案内頂き、施設の中へ。
まずはCafeスペースがあって沢山の方が思い思いに過ごされています。
その横を抜けて靴の裏をマットで拭き(牧場っぽい)、中へと進むと…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは凄い!!
宮崎さん曰く、ヤギ、ウシ、アルパカ、馬、烏骨鶏、フラミンゴ…。

 

 

 

宮崎「井門さん、後ろを見てみてください。」

 

井門「え?どれどれ…うわっ!!

 

 

 

木の枝で羽を休めるフクロウ達…。
これだけ沢山の動物たちをどうして都会のど真ん中で…??

 

 

 

宮崎「2003年から会社として農業分野に力を入れ始めました。
就農人口の減少という事もありますが、やはり1次産業を盛り上げたいとの思いです。
その中でも2017年から酪農に力を入れており、
ここの牧場を拠点にして地方の酪農と都会の担い手を繋ごうという考えです。」

 

井門「理念としては本当に素晴らしいですが…。
こんなに大きな牛をどうやって運ぶんですか??」

 

宮崎「牛はジャージー牛なんですが、
ここには2歳頃までいてもらいます。それ以上になるとエレベーターで運べないんです(笑)」

 

井門「エレベーターで運ぶんですか!?」

 

 

 

そう言うと宮崎さんは貴重な映像を見せてくださいました。
初代のジャージー牛がこの牧場へお引っ越しをする時の動画です。
オフィスビルの廊下は牛の蹄だと滑るので、
何人ものスタッフが人工芝のシートを牛の通り道に敷いていきます。
その上をゆっくりと牛が歩く…。牛歩。そしてゆったりとエレベーターに乗っていくのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

宮崎「恐らく日本中探してもエレベーターに乗る牛はここの牛くらいじゃないですかね(笑)」

 

井門「成長した牛はどこへ行くんですか?」

 

宮崎「ここの牛は乳牛ですから、大きな牧場へ行って乳牛として育てられます。」

 

井門「ここの牧場はどなたでも入る事が出来るんですか?」

 

宮崎「いえ、予約制になってますので、予約してからお越しいただく形になります。」

 

 

 

取材していたこの日も小さな子供を連れた家族連れの姿が。
パソナの広報の方曰く「雨でも外に出ないで動物と触れ合えるのが喜ばれている」のだそうで、
ここは子供を連れて夏休み中に来なきゃだなぁ。

 

 

 

宮崎「実はここでは“ある体験”も出来るんですよ!」

 

井門「え??何が出来るんですか??」

 

宮崎「アイスクリーム作り体験です!」

 

井門「やりますっ!!」

 

 

 

本当であれば毎週火曜日と木曜日にしか行っていない体験なのですが、
この日は取材という事で特別に体験させて頂きました。
先生は齋藤真季さんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

アイスクリーム作りのやり方はいたってシンプル。
牛乳・生クリーム・塩・砂糖を専用の容器に入れて10分程度クルクル回すだけ。
たったそれだけなのです!!

 

 

 

井門「とは言え10分って結構な時間ですよね…。」

 

齋藤「中には途中で飽きちゃうお子さんもいらっしゃって、
お父さんが一生懸命回すなんて光景もありますよ(笑)」

 

井門「あれ、でも10分も経たないのに中が粘ってきましたよ!」

 

齋藤「あっ、本当ですね!凄い!もうあとちょっとです!」

 

 

 

こうしておじさん3人が交代でクルクルした結果5分程度でアイス完成!

 

 

 

 

 

 

 

 

井門「あーっ!!これは美味しいわ!
さっぱりしているんだけど、ミルクの旨味がしっかりしてて。」

 

 

 

こうしてすっかりアイスクリームを堪能した一行。
都会の中に突如現れた牧場と、そこの動物たち、美味しいアイスにまたまた癒されたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

横山「建物を出てみて感じるけど、東京はまだまだ色んな建物が建つんだねぇ。」

 

井門「本当ですね、新しいビルがまだまだ出来るんだなぁ。」

 

 

 

丸の内から大手町の辺りは言わずと知れたオフィス街。
かつてこの東京の発展に尽力した人物の銅像もこの辺りに建っているのです。
その人物とは…渋沢栄一氏。

 

 

 

 

 

 

 

 

新1万円札の肖像に決まった渋沢栄一がどんな人物だったのか。
これはちょっと前のキキタビでも取材しましたね。
では何故この場所に渋沢栄一の銅像が建っているのかというと、
この近くに架けられている常盤橋の保存に尽力したからなんだそう。
今も変わりゆく東京の姿を、ここから渋沢栄一はどんな風に眺めているんでしょうか。

 

そんな事に想いを馳せつつ、我々は橋を渡って神田方面へ。
こうして川を渡ると風景は一変するのです。東京って町は本当に凄い。

 

 

 

井門「さっきまでビジネス街だったのに、途端に下町風情ですね(笑)」

 

横山「東京における“川の存在”って大きいんだよ。
町の風景をしっかり分けるもんね。」

 

橋本「もうすぐ神田の商店街です!」

 

 

 

この旅の最後にお邪魔したのは、
神田駅西口商店街に店を構える手焼き煎餅の老舗、神田淡平さんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

店内に入ると手焼き煎餅が並び、とても良い風情。
お話しをお伺いしたのは5代目の鈴木敬さん

 

 

 

 

 

 

 

 

井門「こちらのお店の創業はいつ頃なんですか?」

 

鈴木「えぇ、この店は明治17年から続いています。
その頃から煎餅屋をやっているってのは随分老舗の方なんですよ。」

 

 

 

この老舗のお煎餅屋さんにはある有名なお煎餅がありまして…。

 

 

 

鈴木「はい、激辛煎餅になります。」

 

 

 

 

 

 

 

 

実は、実はですよ!
この『激辛』という言葉の生みの親が神田淡平さんなんです!!

 

 

 

鈴木「1986年の新語・流行語大賞で銀賞を頂きました。
実はここの煎餅を永六輔さんがよくお召し上がりになられて、
当時激辛煎餅も面白がって頂いて(笑)色々と広めてくれたんですよ。」

 

井門「激辛が広がった背景には永さんの存在があったんですね…。」
*ラジオに携わる者として感慨深い…。

 

井門「その激辛煎餅、試食させて頂けますか?」

 

鈴木「勿論です!」

 

 

 

こうして頂いた激辛煎餅。

 

 

 

 

 

 

 

 

一味唐辛子を生地にも練り込んであるそうで唐辛子8くらいの割合とか…。
ひと口目から広がる清冽な唐辛子の香り、そして香ばしい食感。
なんとも潔い、そして無骨さすら感じる激辛煎餅は江戸っ子の遊び心でもあり、
その遊び心も“味わい”と受け取れる江戸っ子の度量でもあり。
なんとも美味しく、嬉しくなる味でした。
しっかりと江戸の風情がここに残っているのは、とても嬉しかったなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

なんでも娘さんが柴又の鰻の老舗「川甚」さんに嫁がれたとかで、
川甚の鰻と煎餅のコラボ商品も販売されておりました。
こちらも頂いたんですけど、物凄く旨かったです!
鈴木さん、貴重なお時間と美味しいお煎餅を有り難うございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

有楽町から東京、そして神田と巡ってきた今回のぶらり旅。
改めて東京の町が複雑な色彩で出来ていて、
だけどそれが隣合わせであってもモザイク模様の様に美しくなる事を実感した旅でした。
だってあれだけの高層ビルが立ち並ぶすぐ隣に、神田の下町が広がっているんですもん。
新しい東京も、懐かしい東京も、
色とりどりのモザイク画の様に楽しめた今回の旅でした。
そしてそうした彩りがある事に改めて気付けたのが、今回の宝だったかなぁ。

 

番組的には作家の河合さんが不在で、
随分と華やかさが無かったこと、そしてそれに気付けたのが宝でした…かね(笑)
やっぱり歩くと面白いぞ、東京!
次回のぶらりでは何を見つける事が出来るのか、お楽しみに!