お久しぶりです!って、知らない方も多いですよね…。 約2年ぶりのYAJIKITAの旅となり、ハイテンションの工藤です。 今回の旅は神奈川県伊勢原市の標高1251mの大山です。 新宿駅から電車で約1時間、伊勢原駅へ。 ここからバスで大山のふもとへ向かうのですが、 バス乗り場はリュックを持った人たちの行列でビックリ!! こんなにたくさんの人が行くの?? バスに乗れるの?? と心配になるほどでしたが、 とりあえず、大丈夫! 大山のふもとへ到着しました。 ここで、いせはら観光ボランティアガイド&ウォーク協会の山口靖之さんと待ち合わせて、 案内していただく予定。 お会いした山口さんはとても優しい雰囲気で、気さくに話してくださる頼れるガイドさん! 緊張気味だった私も安心して出発です。 ケーブルカーで移動すると聞いたので、気楽に構えていたのですが、 山口さんが「まずは、こま参道です。ここから階段を362段、踊り場が27段、 ここを登るとケーブルカーの入り口がありますから、はい! 頑張っていきましょう」 とニッコリ。それって、結構ありますよねぇ・・・
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こま参道の入り口で! これから362段登ります!
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階段を進んでいくと、踊り場のところにコマがついたタイルがありました。 これは、踊り場の数を教えてくれるもの。小さなコマは1。大きなコマは10を表しています。 また、階段の途中にはクイズがあり、先へ進むと答えがあるので、 クイズをしながら歩いていくと階段もあっという間でした。
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踊り場のコマのタイル。これは16段目!
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こま参道という名前の通り、参道のあちこちでコマを売っていました。 そのうちの一軒、金子屋さんに伺いました。 廻して横から見ると富士山が見えるものや、「ひょうたんからこま」という名前のとうり、 ひょうたんの中から小さなコマ(よく廻ります)が出てくるものなど、 いろんな種類のコマがありました。 「ひょうたんからこま」は可愛くてユニークなので思わず買っちゃいました。
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長寿こま! ご主人曰く、どうして8時間も廻るのかは企業秘密だそうです。
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そんなたくさんのコマの中でも何より驚いたのは「長寿こま」。 なんと! このコマは一度廻すと、8時間は廻り続けるという不思議なコマです。 元々、コマはよく廻ることから、生活もよく廻るとか、金運がよく廻るといわれる縁起物ですが、 長~く廻ることから、さらに縁起のよい「長寿こま」。 金子さんが研究を重ねて作った他にはないコマです。 お店の横にある工房には、ろくろがありました。 陶芸のろくろを寝かせたようなもので、回転させながら削っていくのです。 その横には、大きな彫刻等のようなものがありましたが、この道具もすべて手作り。 道具作りから、すべて職人さんが行うというこだわりです。 そういったことからも、いろいろと難しく後継者がなかなか育たないのだそうです。 コマが好きで『根性』のある方じゃないと、コマ職人にはなれないのですね。
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こま参道362段、制覇!
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思った以上に暑い日になり、汗をかきながらケーブルカー乗り場へ到着。 前日が雨だったのもあり、すごい人! 小さな子供連れの家族も多く、賑わっていました。 急な斜面をケーブルカーで上っていきました。 木々の間から街の景色が広がり、子供のころのようにワクワクしました。 ケーブルカーには珍しく途中駅があり、 単線なのに駅だけは上りと下りのホームがあってすれ違うことが出来ます。
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大山阿夫利神社 下社
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終点の阿夫利神社駅から少し歩くと「大山阿夫利神社 下社」があり、 白い石畳がとても印象的な神社でした。 また、周りにはもみじの木がたくさんあり、紅葉の季節は大勢の人で賑わうそうです。 11月の末が見頃だというので、私もぜひ見てみたいです。 境内で宮司の目黒仁さんにお話を伺うことが出来ました。 阿夫利神社は、約2100年前からあり、源頼朝も勝利を祈願するために訪れたそうです。 そんなに古くからあって、歴史上の人物が参拝に!! と驚きました。 山頂までいくと本社があるので、ぜひ! ということでしたが、 下社でもご利益は同じとのことでしたので、今回は下社で参拝させていただきました。
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宮司の目黒さんと一緒に!
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御手洗(みたらし)で、山口さんに確認しながら「左手→右手→左手に水を入れて口をすすぎ、 その左手を流して(みなさん、ご存知ですか?)」とやっていると、 少し長い髪にパーマをかけた今風の? 若い男性が、ササッとすべてを終えて神社へ向かいました。 神社に参拝するようには見えないのに手際が良く慣れているなぁ、 人は見かけじゃないなぁと思いました。失礼ですよね、すみません…。格好よかったです。 参拝を済ませた後、神社の横に「大山名水」と書いてあったので入ってみました。 身体を清めるという神泉があり、飲んでみたらとても柔らかいお水でした。 その奥には「さざれ石」がありました。 “君が代”に出てくる「さざれ石」です。 本当に存在するものだったなんて、知りませんでした。
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| さざれ石
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それから、「大山」と「富士山」が親子だというのは知ってますか? しかも、大山が父で富士山が娘なのだそうです。意外じゃないですか?? この2つの山はセットで登ったほうがいいそうです。 でも、登れない方のために、「阿夫利神社 下社」内には「摂社 浅間社」があり、 ここを参拝すれば富士山での参拝と同じ意味をもつそうなので、併せて参拝してきました。
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摂社 浅間社
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この日は天気もよく、境内の見晴らしのよい場所から、 江の島や三浦半島、房総半島まで良くみえました。 ですが、さらに景色の良い見晴台が30分ほど歩いたところにあるというので、 案内していただきました。
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境内から遥か彼方に江の島が!
| 山口さんと一緒に!
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境内の脇からさらに続く石段。多くの人がこの石段を登り長い道のりを超えて山頂へと向かう。でも私達は別のルートへ!
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もっと歩きやすい山道を想像していたのですが、ゴツゴツした岩場や、 すぐ横が崖になっている一人しか通れない狭い道を進んで行きました。 その途中、すれ違う人たちが「こんにちは。」と挨拶をしあったり、 狭い道をお互いに譲りあったりして、自然の中で人の優しさを感じ、 とても暖かい気持ちになりました。
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倒れて崖下に落ちたままの「呪いの杉」
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見晴台へ行く途中には「二重の滝」があり、さらにリラックス。 その先には、今は倒れてしまった「呪いの杉」があり、自然の力を感じつつ進んでいきます。
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そして、見晴台に到着。まず目に映ったのは、人、人、人!! 見晴台のテーブルに並ぶ、たくさんのビール。ビニールシートの上のお弁当…。 今は、お花見のシーズンかと思うくらいの人でにぎわっていました。 その後にやっと景色が目に入りました。 もしかして、あそこに見えるのは今話題のスカイツリー! その横には新宿の高層ビルが並んでいます。東京タワーは? と景色を堪能。 晴天だったので少し霞んでいましたが、遠くまでよく見えました。 ここから1時間半で着く山頂も確認だけしてきました。
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見晴台から見える町並み。よ~く見ると50km先の東京だ!
| 建設中の東京スカイツリー発見!
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新宿副都心も見えた!
| 山口さんと一緒に!
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さらに1時間30分登ると後ろに見える山頂に! でも私はここまで!
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休憩を終えて見晴台から戻り、ケーブルカーの途中駅にある大山寺へ向かいました。 「雨降山大山寺」は通常《あふりさん おおやまでら》と呼ばれていますが、 正確には《うこうさん たいさんじ》という名前なのだそうです。 書いて字のごとく、「雨が降る山」でその雨が、ふもとの農家に水を運んでくれる恵みの山。 また、大山寺は、奈良の東大寺を開いた良辨(ろうべん)僧正が開創したお寺。 なぜ東大寺と同じ方がこの神奈川県で? なぜお寺が山の中腹へ移ったの? など、 いろいろな言い伝えがあり、興味深い話がたくさんあるお寺です。
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| 雨降山 大山寺
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本堂の横を見ると「かわらけ投げ」というのがありました。 厄除けをするもので、直系6cmほどのお皿を2枚(土にすぐ戻る素材なのだそうです)、 崖下に向けて投げるというもの。 崖下には直径2.5mの赤い輪があって、その中をくぐれば幸運が訪れるといわれていて “1枚目は厄除け、2枚目は開運”を願い投げるものだというので体験してみました。
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この時の飛距離は約5m。回収できそうなくらいの短さ…
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それが、自分では力一杯投げているつもりなのに思いのほか飛ばず、 1枚目はすぐ近くへ落ち、2枚目は力みすぎて横へ・・・。 あの~恥ずかしながら、すぐ近くに立っていたスタッフの久保さんにあててしまう始末。 こんなことで願いは叶うのかと心配になりましたが、山口さん曰く、気持ちが大切とのこと。 改めて、願いをこめて投げなおしました。 ちなみに、一緒に行っていたスタッフのD黒川嬢が「見てられない!」と投げましたが、 やはり思ったようには飛ばず、もう一度やれば…と残念そうでした。 そうなんです、飛ばないものなんです。 みなさん、もし投げた時にうまく飛ばなくて赤い輪の中を通らなかったとしても、 ムキにならないようにしてくださいね。気持ちが大切なのですから。 山口さんに案内していただきながらの大山ハイキングは疲れるどころか軽やかになり、 清々しい気持ちになりました。楽しかったです、ありがとうございました。 さあ!! お腹もすいたので食事へ行きましょう。大山はお豆腐が有名なんです。 こま参道の中程にある「とうふ処 小川家」さんに伺いました。 とても優しそうなご主人の小川恵巳さんにお話を伺いながら、コース料理をいただきました。 季節によってお料理も少しずつ変えていらっしゃるという豆腐料理の数々。 とっても美味しかったです。 中でも豆乳の湯豆腐はとてもなめらかな豆腐と湯葉が楽しめ、柿と栗の白和えも初めての味。 また食べたいお料理ばかりで、とても贅沢な食事でした。
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豆腐づくしの梅コース
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なぜ大山で豆腐が有名になったのかというと、 昔は参拝するときに作物の大豆をお供えに持ってくることも多く、 そのお供え物と大山のきれいな水とで豆腐を作ったのが始まりだそうです。 由来はお水だけではなかったんですね。 神社やお寺に訪れて心が穏やかになったうえに、 美味しい豆腐料理をいただきお腹も大満足でした。 2年ぶりのYAJIKITAだというのに、こんなに贅沢な時間を過ごすことが出来て幸せでした。 ここまで読んでくれたあなたも、ぜひ素敵な旅を!!
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