京都ハリウッドセレブツアー!|旅人:鈴木美穂

2011-06-11



どーも始めまして。
YAJIKITA ON THE ROADの放送作家をやっています
「りんちゃん」こと、鈴木美穂と申します。

 

思えばあれはまだ肌寒さの残る春の会議。
まだ一度も地方ロケに行ったことのない私とサリーディレクターは
いつもながらにふてくされつつ会議に参加していました。

 

すると、作家のメルシー久保氏企画の京都ロケ日程が決定。
サリーD「あ!その日程なら、オレ行けます!!」
井門P「分かった、じゃあ行ってきて」
この一言でサリーDの初地方ロケが決定。


この決定で、いよいよふてくされた私。
会議室の隅っこで「ずるいー、ずるいー」と
呪いの言葉を吐くかのようにぶつぶつ繰り返していると
ウエイジ氏の鶴の一声が…

「じゃあ、作家じゃなくてリポーターとして行きなよ」

 

 

…いいのそれ!?

 

 

なんでも、歴代YAJIKITA作家は、リポーターもこなしてるらしく
お前も一回くらいやっとけ、ただし旅費だけでギャラは出さねえがな!
という流れで、なんだかあっさりと、初地方ロケ、初リポーターが決まってしまいました
放送では、もしかしてお聞き苦しい点もあるかとは思いますが
どうぞよしなに、生ぬるい耳で聞き守って下さいませ。

 

 

そんなYAJIKITA裏事情はさておいて

 

 

今回訪れたのは古都・京都。
しかも、ただの京都めぐりではありません。
題して…

 

 

☆京都ハリウッドセレブツアー☆

 

 

ハリウッドです!セレブです!ハイヤーです!
そう、ハイヤーなんですよ!

 

今、京都で一番有名なハイヤードライバーと言っても過言ではない!
ハリウッドセレブを何人も京都観光に案内しているというカリスマドライバーさんに、
セレブなスターが楽しんだ京都を同じように案内してもらってセレブ気分を味わうという
セレブな私にピッタリな企画です。

 

そしてそのスーパードライバーさんというのが

 

京都MKタクシー・ハイヤー課にいらっしゃる
中村 壽男(なかむら としお)さん!!

 

 

あのスピルバーグ監督や、リチャード・ギア、ジョディー・フォスター
トム・ハンクス、ダスティン・ホフマンというハリウッドスターの他
ゴルバチョフ元書記長、ロックフェラー夫妻という政財界のVIPなどなどが
わざわざ中村さんを指名して、ハイヤーに乗車するという
まさに「カリスマドライバー」!!!

 

そんなカリスマに案内していただくという事で
緊張して緊張してもうアレだったんですが…
黒くピッカピカに輝くフーガから、出迎えのために
降りてきてくださった中村さんは、とても優しいお顔のオジサマでした。

 

 

 

 

 


今日はここからスタート!




優しいお顔の中村さん





 

 

 

 

MKタクシーには、他にも英語ができるハイヤードライバーさんがいらして
その方々は海外からのお客様を案内することがとても多いんだとか。
ちなみにドライバーの数は現在577人!
昨年50周年を迎えた由緒あるタクシー会社です。

 

いざ、ハイヤーに乗り込んで出発!
…なのですが、この時の中村さんの動きが機敏!!
ささっとドアに駆け寄り、素早くドアを開け
私が乗り込んだのを確認すると「バン」と音がしないように、でもしっかりドアを閉め
またささっと運転席に乗り込み、するりと車をスタートさせたのです。

 

 

この時点でセレブ気分ですよ。

 

 

乗り込むと、中村さんが1枚の地図を渡してくれました。
それは、今日回るところが書き込まれた手書きの地図。
とてもカラフルで見やすくて温かい雰囲気の漂うカワイイこの地図…。
これをいただいた瞬間に、早すぎるかもしれませんが
中村さんがカリスマと言われる理由を少し覗いた気がしました。

 

 

 

 

 




これが手書きの地図!




きれいな車内♪











中村さんの所には、たくさんの指名が入ります。
それは、スターさんから直接…ということもあれば
映画会社の方から頼まれることもあるし、翻訳や通訳の方から
頼まれてご案内することもあるんだそう。

 

そんな中村さんの運転は、さすがのなめらかさ。
決して「車酔いをさせない」という運転技術に、安心して身を任せられます。

 

そんな車内で、中村さんから色々お話をうかがいました。
海外VIPの方をご案内するには、英語は必須です。
MKタクシーは、いち早くその必要性を感じ、20年前に初の海外研修を行いました。
その研修に行った中の一人が、中村さんだったそうです。
一緒に行った同僚が、イギリスの入国審査で、
「職業:タクシードライバー、目的:語学研修」と話すと
不審に思われてなかなか通してもらえなかったとか…。
今でこそ、どんな職業でも語学研修の渡航は珍しくありませんが
当時はまだまだ珍しかったんですね。

 

そんなお話や、通る道々でマメ案内を聞きながら着いた先は、
あの、ハリウッドの名俳優リチャード・ギアを案内したという
修学旅行でも定番の名寺龍安寺でした。

 

大雲山龍安寺は、徳大寺家の別荘だったのを、宝徳2年管領細川勝元が譲り受けて寺地とし、
妙心寺の義天玄承を開山として創建されたものである。
(龍安寺パンフレットより)

 

あまりにも有名なこの場所を、選んだ理由は
メジャーで代表的なお寺さんをまずは見てもらいたいからだそうです。
人がたくさん来る所というのは、やはりそれだけのよい所があるからだとか。

 

そして、この龍安寺は、中村さんの好きな場所でもあるんだそうです。
案内のため、個人的に…と、もう4000回近くここにきているけれど
いつ行っても、いいなあと思える場所だそうです。

 

そして、その龍安寺の中で
4000回見たけど、まだその意味が理解できないというのが
あの有名な「石庭」です。



 

 

 




石庭です!




人がたくさん!(カメラ回してるのは慶吾氏)





 

 







リチャード・ギアは、この石庭に来ると
左の方に座って、じーっと瞑想していらっしゃったそうです。
…絵になるでしょうね~…うっとり。

 

この石庭には15の石が配置されていますが
1か所から全部の石を見ることはできない配置になっているんだそうです。
でも…見つけちゃいました、15個見える場所!!
ちなみに、16個見つけちゃった修学旅行生がいました、なぜだ。

 

何で石をこのような配置にしたのか、壁に使われている遠近法の意味など
全てが解明されていないこちらの石庭。
各々の信条、思想によって、それは好きに考えていいという事らしいですが…

 

 

 

 

 

 

 


リチャードと同じ位置から眺めました




どんな意味があるんでしょう…?





 

 







石庭ある場所を抜けると、目に入るのが「つくばい」です。
元々「つくばい」とは、茶室に入る前に手を洗うために設置した物ですが
ここでは、この「つくばい」自体がもう見所になっています。
(あ、ここで手を洗うことはできません!!)

 

あの水戸光圀公が寄進したといわれる銭形のつくばいには
「 吾 唯 足 知 」の文字が刻まれています。
真ん中の「口」を利用して、4つの文字が並べられているんですよ。
ちなみに意味は「われ ただ 足るを 知る」…深い!

 

 

 

 

 

 

 

 


「つくばい」です。




中村さんのメモとともに





 







中村さんと一回りした後は、龍安寺の方からもお話を伺いました。
事務員をされている 白井 明美 さんです。

 

石庭について、5・2・3・2・3…と配置されているあの石
全部いっぺんに見ることはできないんですよ~とおっしゃったので
全部見える場所見つけちゃいました~!と威張って報告してみました。
すると、ここは禅のお寺なので「座って」見ることを前提としているそう。
だから、立って15個全てが見えても、それはズルしたみたいなもんらしいです。
ズルで喜んじゃいましたよ…がっくし。

 

石庭以外の魅力を伺ったところ、オススメされたのが鏡容池(きょうようち)。
折角なので、一緒に池の周りを歩いていただきました。

 

春には桜、秋には紅葉、冬には雪景色と四季折々の情景が楽しめる鏡容池。
今の季節から夏にかけては、睡蓮が咲き誇るそうです。
わあ、楽しみ♪と外に出てみると

 

なんですかこのドシャ降り。

 

メルシー氏も、「オレ、雨に降られたことあんまないもん」と言う晴れ男
私も、今までのロケでは嵐の予報もひっくり返した晴れ女。
普段一緒にロケをしない作家2人ではありますが
この晴れ男・晴れ女が合わさると、逆に雨が降ってしまうようです。あああ。

 

ただ、雨のおかげで、もんのすごく美しく見えたのが
鏡容池に向かう道のわきに生えていた、ビロードのような苔!!
鮮やかに光る緑の苔が見られただけでも、雨も悪く…ないかな…。

 

それはさておき鏡容池です。

 

かつては「おしどり池」とも呼ばれたこの池には、無数の睡蓮が浮かんでいます。
ピンクや白のお花がぱ~~っと浮かんでる様は壮観!
それは、まるでモネの絵画の世界…いえ、それより美しいかもしれません。
池の上に浮かぶ花、背景に広がる衣笠山と緑、そして、チラと見えるお寺の屋根。
白井さんのオススメする理由、身にしみて理解しました。

 

 

 

 

 





雨の波紋で分かりづらいですが…




水面に浮かんでいるのは全て睡蓮!





 










どこも美しい龍安寺ですが、一番美しく自慢できることは
「落ち葉などを含め、ゴミが一切落ちていない」という事だそうです。
これだけ有名で、毎日何万人という方がいらっしゃるのに、本当にきれい!
事務の方や、清掃係りの方がこまめにお掃除をしていらっしゃるんだそうです。
そんな、お寺を守っている方がしっかりいらっしゃるからこそ
石庭や鏡容池の美しさが、一層引き立つんですね。

 

 

 

 

 





THE 京都!って感じです。




ゴミひとつ落ちていない小道






苔綺麗!かなり萌えました。




真剣に苔を撮る女(独身)






白井さんありがとうございました




制服の胸元にはつくばいマークが!





 

 

 

 







癒されまくったYAJIKITA一行が次に連れて行ってもらったのは
あのハリウッドの大女優、ジョディ・フォスターを連れていったという
精進料理も楽しめるという、一風変わったお寺でした。

 

 

その場所の名前は、閑臥庵(かんがあん)。

 

 

「閑臥庵」は山号を瑞芝山という黄檗宗の禅寺です。
もとは、梶井常修院の宮の院邸であったが、江戸時代前期に後水尾法皇が、
夢枕に立った父・後陽成天皇の言葉に従って、王城鎮護のために
貴船の奥の院より鎮宅霊符神をこの地に歓請し、初代隠元禅師から
六代目の黄檗山萬福寺管長千呆禅師が開創となって寺としたのが当寺の起こりです。
(閑臥庵ホームページより)

 

こじんまりとした、とてもシンプルな門をくぐって
これまたシンプルな砂利道を抜けると、庵への入口があります。
入口を抜けて、細道を曲がると…

 

???

 

そこまで通ってきたところとは、別世界が目の前に広がりました。
両脇に転々と燈篭がおかれた広い道。
その左わきには、縁側?テラス?と言った物が見える建物があり、
左を見ると、赤い畳が敷き詰められた舞台のようなものが…。
なのに、正面には立派なお寺が鎮座しているのです。
純和風なのに、とてもモダン、そんな印象でした。

 

 

 

 

 





こちらが閑臥庵本堂




テラス…?





 

 






ここで、閑臥庵の 山田 英樹 さん とご挨拶。
その後に通していただいた場所にまたビックリ!!

 

カラーの畳が市松模様に敷き詰められ、
そこにはテーブルとソファのような椅子が置かれていました。
その横は全面ガラス張りで、さっき目にした赤い畳の舞台が間近に見えます。
洋の素材を取り入れつつ、和の雰囲気を損ねないという
センスを感じさせる、とてもオシャレな空間が広がっていたのです。

 

…圧倒されてばかりではいけないので、早速お話を伺いました。
大女優、ジョディー・フォスターがいらした時は
中村さんからハリウッドの女優さんとは聞かされずに案内をしたそうで
ただ「品のあるきれいな人やな~」と思ったそうです。
言うといてくれたら、もっといい部屋用意しとったのに~ともおっしゃってました。
そのお部屋、見せていただきましたが、赤地に金箔の映える素敵なふすまがある部屋で
いやいやいや、十分セレブ空間ですよ!

 

 

 

 

 


ジョディーと同じ位置で…




シャンデリアのお部屋もあるんです!






赤い畳の舞台




山田さんからお話を伺いました





 

 

 

 

 

 

 


そして、彼女が召しあがったのがこちらの閑臥庵で食べられる
「京普茶料理(きょうふちゃりょうり)」という精進料理です。
精進料理と言うと、色味も味も控えめで…という印象がありますが
こちらのお料理は、とってもカラフル!食欲をそそります。

 

教えの中で、宇宙を象徴するという「五色(青・黄・赤・白・黒)」を
必ず使用するために、色鮮やかなお料理になるんだそうです。
もちろん、精進料理ですのでお肉は使っていません。
でも、揚げ物などで油が使用されているので満足感はあるんだとか…。
セレブツアーではありますが、エセセレブYAJIKITA一行、
予算の都合上食べることは叶いませんでしたので
いただいた写真だけでも載せとこうと思います、ちえ。

 

 

 

 

 




うなぎもどきです。大豆からできてます




まるで和菓子みたいな鮮やかさ!






蘭の花を揚げてあるんですって!




これがジョディーが召しあがったコース





 

 

 

 

 

こちらの閑臥庵は、夜になると参道の燈篭をはじめ、
建物やお庭の全てがライトアップされるんです!
放送ではその様子はありませんが、実は一行、夜にライトアップ見に行きました!

 

 

ファンタスティック!!

 

 

これ、きっと、何も知らない女性を連れて行って見せたらイチコロだ。
多くは語りません、写真を見て楽しんだらいいと思う!
ちなみに11時くらいまでライトアップをされているそうなので
観光のシメによるのもいいと思います、ちょおきれい。

 

 

 

 


幻想的に浮かび上がる本堂




舞台から見えるテラスも美しい






中庭もライトアップ!




陰影がまた違う景色を作ります





 

 

 

 

 

 

 

山田さんのお話の中でとても印象に残ったのが

 

「伝承」と「伝統」は違う。
伝承は、古いものをそのままに保つことだけど、
伝統はそこに今を重ねて、もっといい物に成長させる。
京都は「伝統」の街だから、何回来ても飽きないし面白いんですよ。

 

…という言葉。
何回でも行きたくなる、不思議な魅力を持つ京都には
そんな「伝統」という意識を住んでいる方々が、常に持っているからなのかもしれません。

 

 

セレブ気分をどっぷり味わったYAJIKITA一行。
ハイヤーの乗り降りの時にすかさず傘を差し出して下さる
中村さんのお陰で、より一層勘違いをしそうです。

 

お次に向かった先は、西陣にある山中油店!!
なんと珍しい「油専門」のお店です。

 

油屋?灯油でも売ってるの?それともごま油?どういう事?
と思って案内されたお店にあったのは…

 

街中なのに店の脇に本物の水車。

 

しかも、本当に動いてます。現役で稼働してます。
何ですか、京都って日本のワンダーランドですか?
中村さんに聞くと、油を扱っているので、火事にならないように作ったとの事。
粋だね、雅だね!

創業200年を超すという、由緒正しい歴史ある油屋さんで
お店には「蛤御門の変」の時についた刀傷があるんですよ!

 

 

 

 

 

 


歴史を感じるたたずまい




お店の脇に立派な水車!





 

 

 

 

こちらでお話を聞かせて下さったのが、山中油店の 浅原 孝 さん

 

こちらでは、オリーブオイルやごま油などの食用油や
椿油などの美容に使う物、そして塗装に使う油や、肥料に使う油かすなどなど
あらゆる油を扱っているんだそうです。

 

江戸時代には多かったという「油屋」。
現在この辺りには山中油店1軒のみとなっているそうです。
ちなみに、「油断大敵」という言葉は、
油を断ってしまうと明かりが消えて敵にやられるぞ!という所から来た言葉なんだとか。

 

店内のカウンターに近づくと、いい香りがプ~~ンと…。
なんとこちら、食用油の試食ができるんです!
小さく切った試食用のパンにオリーブオイルをつけて頂いたのですが
いい油って、本当にオイシイ!!!いくらでも試食が…あ、時間ないですか。

 

輸入物のオリーブオイルも多く取りそろえられているのですが
全部実際にテイスティングしてからお店に入荷するそうです。
なので、オイルの説明も「青リンゴっぽい香り」「梨のような香り」など
分かりやすく興味をそそられるものがたくさん…。
レモンとオリーブを一緒に搾って作られたというオリーブオイル
お土産にとお持ち帰りしました、えへへ。

 

ちなみにスタッフは、お店オリジナルの玉締めしぼりこま油を
お土産に…と選んでおりました。

 

 

 

 


ずらりと並ぶ食用油




塗装用のべんがらなどもたくさん!






当時の道具なども置いてあります




浅原さん、ありがとうございました!





 

 








中村さんは、こちらのお店に外国人の女性の方をご案内することが多いそうです。
やっぱり皆、お店のたたずまいと水車に驚いて喜ばれるとの事…ですよね~。
油でこんなテンション上がるとは思っていませんでした。

 

 

試食ですっかりお腹が空いてしまった所で
中村さんが案内して下さったのが、糸源(いとげん)というお食事処でした。

 

風情のあるのれんをくぐって中に入ると
途端におだしのいい香りが漂ってきます…オナカスイタヨ。

 

 







こちらが「糸源」さん




はんなりとした雰囲気の店内











中村さんとともに通されたのは、2階のお座敷席。
こちらには、ハリウッド俳優のロビン・ウィリアムズ一家を連れていらっしゃったそうです!
その時に通されたのが、こちらのお部屋だったとか。

 

昭和22年に創業したというこちらのお店、元々は、「糸屋」を営んでいました。
でも終戦直後に飲食店としてスタート
「糸屋の源三さん」のお店だから「糸源」と名付けたそうです。
最初に始めていたのは、うどんとお寿司、そしてかき氷。
映画を見に行って、帰りにうどんとかき氷を食べて帰るというのが最高の娯楽だった当時。
そんな庶民の楽しみを支えたいという思いから、安く提供するようになったとか。

 

お陰で、YAJIKITA一行でも食べられます!!

 

糸源のおかみさん 西条 まさみ さんは、京ことばで「はんなり」と
創業されたおじい様のことを話して下さいました。

 

念願のお食事タイム!!
西条さんに「ロビン・ウィリアムフズァミリーが食べた物を!」と注文すると
でてきたのが、こちらのお料理!

 

「上にぎり 吸物付」「天ぷら盛合せ」「きつねうどん」…の三品。

 

ロビン・ウィリアムは「ヌードル!ヌードル!」と麺を食べたがったんだそうです。
他にも、お子さんは鳥の唐揚げなども召しあがっていたとか。

 

 

 

 

 

 


スーシー




テンプーラ、ウドーン





 

 

 




では早速…いただきまーす!!!

 

うわーい、おいしいぞーう!

 

季節もののハモの握りは、梅肉が添えてあって、さわやか!
こごみの天ぷらはサクサクで、山菜特有のあの苦味が少しあってクセになりそう!
そしてきつねうどんは、これぞ京都のおダシ!!こぶがきいてます!!
そこにシャキシャキの九条ネギと、香り高い山椒がフワーっと…
それと対照的に甘辛く味付けされたおあげのジューシーなことったらもう!!
あ、旅日記書いている今もまたヨダレ出てきました。


これはロビン一家も大満足だったことでしょう!!

 

 

 

 

 

 


他にもこんなにたくさんのメニューが!




西条さんありがとうございました!





 

 




収録のテープを止めてから、スタッフ一同と中村さんがこちらで食事をとったのですが
こうやって、ハイヤーで案内をしている人と食事をとる事はまずないんだそうです。
時には、一緒にどう?とも誘われるし、メニューが分からない外国人の方のために
注文までして差し上げることもあるけれど、注文が終わったら車に戻る、と。
あくまでも「御案内役」に徹する中村さん、流石です。

 

そして、中村さんは私達に案内をして下さる時は、ほぼ標準語で喋っているのですが
こちらのおかみさんとの会話では「京ことば」が出ていました。
これも、方言でなれなれしい表現にならないようにと
お客様に対して気をつけている事なんだそうです。

 

 

最後に、こちらからお願いして
「セレブツアー」ではない、中村さんのお気に入りの場所に案内していただきました。

 

西賀茂にある正伝寺(しょうでんじ)です。

 

鎌倉時代の後期に東厳慧安禅師が創立したお寺で、
一旦は比叡山の僧兵によって破却され没したものの、
1282年に賀茂社の社家・森経久の援助により寺は西賀茂の現在地に移り再興しました。
本堂は伏見城の遺構を移築したもので
伏見の戦いで多くの武士たちが命を落とした廊下の板を貼った「血天井」があります。
経文で涅槃像を描いた掛け軸もあり、しんとした空気が漂っていました。

 

 







山門を抜けて山道を歩くと




そこに正伝寺がありました











そんな厳かな雰囲気の中、正伝寺の歴史について語って下さったのが
正伝寺で庶務の仕事をなさっている 山崎 宏 さん です。

 

本堂から見える「獅子の見渡し」と呼ばれるお庭は
刈り込んだ低木でのみ構成されている枯山水です。
その後ろに広がる比叡山も庭の一部と考える「借景」の技法を取り入れていて
静かなんだけど雄大な風景を見ることができました。

 

 

 

 

 

 


借景のお庭




涅槃像の描かれている掛軸…見えます?






山崎さん、ありがとうございました!




山深く、本当に静かな場所でした。





 

 

 

 




人が少なくて、静かで、居心地がいいのでこちらが好きだと
中村さんはおっしゃっていました。
「静かなところがいい」とリクエストされると案内することもありますが
基本的には、自分ひとりでいらっしゃることが多いそうです。

 

ハイヤーのドライバーをやっていてよかったなあと思う事に
お客様が満足して、ニコニコ笑顔で帰られるのを見たときとおっしゃっていました。
中村さんは常にメモ帳を携帯していらして
ちょっと分からないことがあったりして首をひねっていると
そのメモに図や字を書いて丁寧に分かりやすくサッと説明して下さいます。
そのタイミングがまた、絶妙なんです。
常に気を配って、お客様の事を見て案内をされているんでしょうね。

 

夢は?と聞くと、この仕事をもっと多くの方に理解してもらって
そして、後に続く後輩を育てたいとおっしゃった中村さん。
その答えから、ハイヤーのドライバーとしての誇りも伺う事が出来ました。
中村さん、丸々1日、本当にどうもありがとうございました!!

 

 

 

 

 

 


中村さんと車とワタシ。




丸1日、本当にありがとうございました!





 

 

 

初めてのロケ、初めてのリポート、初めてのハイヤー観光…と初めてづくしの旅でした。

 

そんな初めてでオロオロしてる私の心も癒してくれた「京都」。
「京都」という街を愛する皆さんのお陰で、
誰もが何度も足を運びたくなる、素敵な空気が作り出されているのではないでしょうか?

 

あえてここでこの言葉言っちゃいます。

 

 

そうだ、京都行こう!

 

 

…………。

 

旅人は、作家の「りんちゃん」こと鈴木でした!
ありがとうございました~!