CSN&Y “デジャ・ヴ”特集!

2011-08-14


CSN&Y

CSN&YDeja Vu”特集』。

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   Teach Your Children  /  CSN&Y  

分厚いコーラスにさわやかなサウンド。ほとんどカントリーロック。
この曲でスティールギターを弾いているのは、
グレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアですね。さすがのプレイ!
60年代の破壊的だった気分を、すっと落ち着かせてくれますね。
CSN&Y1970年にリリースしたアルバム「Deja Vu」。
あっという間に
ビルボード全米アルバムチャート1位を獲得。

ウッドストック後の時代を代表するアルバムです。

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  Carry On  /  CSN&Y                        

さて、お送りしたのは、1970年のそのアルバムの
オープニング、
Carry On”です。

オープニングにふさわしくリズムを強調したサウンドに
複雑なハーモニーが絡んでくるという、
アルバムのこの先の展開を期待したくなる曲です。

オープンチューニングの、ケルトな雰囲気がいいですね。
LED ZEPPELINも影響を受けたというのも納得です。

さて、今日ご紹介しているCSN&Y
クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング。

もともとは元ザ・バーズのデヴィッド・クロスビー、
元バッファロー・スプリングフィールドでニール・ヤングと大喧嘩して
解散して暇だったスティヴン・スティルス、
そして元ホリーズのグレアム・ナッシュといったキャリアのある
アーティストが集まってクロスビー、スティルス&ナッシュ
として活動を開始。

69
年にグループ名をタイトルにしたアルバムを発表しています。

結成初期は、アコースティクなサウンドと、3人のコーラスの美しさが
人気でした。
しかし、もっとロックよりにしたいというスティルスの要望で、
メンバーが追加されることになりました。

何人ものアーティストとの交渉が行われたのですが、
全然ダメ。うまくいきませんでした。
そして、最終的に加入することになったのが、かつて、
スティブン・スティルスと一緒にバッファロースピリングフィールド
にいて、犬猿の仲だった
ニールヤングだったのです。

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  Helpless  /  CSN&Y  

次にお送りしたのは1970年のそのアルバムからニール・ヤングによる
Helpless」でした。

ちなみに、この
CSN&Yというグループ名は、
メンバーの名前を並べただけのものですが、
これはバンドというしばりに囚われることなく、あくまでも、
それぞれのアーティストとしての才能にリスペクトし合いながら、
やっていこう!という意識の表れだったみたいです。



そんなクロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングが
正式に観客の前に姿を見せたのは
1969725日、
NYのフィルモア・イーストでのライブでした。

その直後、あの伝説のロックフェス「ウッドストック」に出演します。

しかし、本人たち的には、あまり実力を発揮できないまま終わった
ようです。


そりゃそうですよね!トリプルギターでトリプルボーカル。
同じ帯域での音が多すぎるわけですから、十分なリハーサルで
音をチェックする必要があるはずですが、フェスではそんな時間が
取れるはずもなく・・・。

なかなかやってる本人たちとしては大変だったと思います。


それでも観客には受け入れられ、評判となりました。

その後、カリフォルニア、オルタメントで行われた
ローリングストーンズの無料
コンサートにも出演するなど、
ロックの歴史的に重要とされるようなイベントには
相次いで出演していました。

そして話題が大きくなってきたところで
1970年リリースされたのが、
今回特集しているアルバム「Deja Vu」だったんですね。

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  Woodstock  /  CSN&Y   

お送りしたのは1970年のそのアルバムから「Woodstock」でした。
この曲はジョニ・ミッチェルによるペンで、
もちろんあのフェスについて
書いたものです。

アルバム「Deja Vu」はビルボード全米アルバムチャート1位を獲得、
またこの「Woodstock」もヒットしました。

ほかにも、「僕たちの家」や「ティーチ・ユア・チルドレン」、
「ヘルプレス」などが
映画「いちご白書」や「小さな恋のメロディ」
などに使われたりしています。

このアルバムがリリースされたのは、
1970年。ウッドストックの翌年。
さらに、ビートルズが解散を表明、ジミ・ヘンドリックスや
ジャニス・ジョプリンが
亡くなった年。そんな1970年。


皆が目指してきたロックの姿がひとつ終わりをむかえた時期でも
ありました。

世の中の気分は一度安らぎを求めて、悲しみを癒すためにも、
もっと美しくシンプルなものを求めていたのかも知れません。
そんな時代にこのCSN&Yようなアコースティカルなロックが
台頭してくるのでした。
分厚いハーモニーとさわやかなサウンド・・・。
世間の求めている世界はここだったのかもしれません。

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  Our House  /  CSN&Y   

お送りしたのは1970年のそのアルバムから「Our House」でした。
この曲はグレアム・ナッシュが当時付き合っていたジョニ・ミッチェル
の家について、彼女のために書いたと言われている曲です。

彼らのサウンドは、のちのフォーク・ロックや
ウェストコースト・ロック、ハード・ロックに至る多くのバンドに
多大な影響を与えました。

たとえば、ダン・フォーゲルバーグが「ひとり
CSNY」と呼ばれたり、ブレッド、アメリカといったバンドのサウンドがCSN&Y
影響を受けていたり、イーグルスやレッド・ツェッペリンだって
CSN&Yの影響を受けています。

日本のガロも思いっきりCSN&Yでしたもんね。
マーティンのD-45持って。
 

ただ、それ以降のCSN&Y。
当然のごとく、スティルスとニールの確執が表面化。

結局、ニール・ヤングは約
1年ほどでこのグループから
去ることになるのでした。
CSN&Yはスタジオ盤としてはこの「Deja Vu」一枚だけを残して、
それぞれの道を歩んでいきます。

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  Deja Vu  /  CSN&Y