復興応援SP この春は宮城へ行こう!|旅人:井門宗之
2013-03-14
震災から2年が経過し、
この番組も数多くの機会を得て様々な復興応援SPを放送してきました。
取材を重ねていく中で(時が経過していく中で)、
僕らの耳に大きな声で届くようになってきたのは、
“被災地の事を忘れずに、足を運んでいただきたい”との声です。
震災直後は観光資源もその土地の名産も、しばらくは姿を消しました。
しかし地元の方やそれを支援する方々の必死の努力によって、
「○○が再開!」「あの酒蔵の酒が復活!」などのニュースを目にするようになりました。
被災地の支援には様々な形があります。
体力があれば、行って何かお手伝い出来る事を探すのも勿論、支援です。
しかしお子さんやお年を召した方だって、
何かしらの支援・応援をしたいという声も沢山耳にします。
東北はこれから良い季節を迎えます。
観光資源も徐々に回復してきました。
実は4月から宮城県は、
宮城・仙台デスティネーションキャンペーン「笑顔咲く旅伊達な旅」をスタートさせます。
宮城県の観光資源をポスターにして、全国のJR駅に貼りだすという大々的なもの。
これを見た方々が、東北に足を運んでくれるように大宣伝を打つのです!
今回の旅はそれに先駆けて、
僕らYAJIKITAが宮城県が誇る観光スポットを巡る旅。
移動距離は長いので同じ様に回るのは大変だと思いますが、
この旅を参考にして皆さんにも宮城を巡っていただければ…幸いです!
この旅をスタートさせるにあたり、
僕らがまず向かったのは仙台・宮城観光キャンペーン推進協議会事務局。
何といっても今の宮城のお勧めを教えて貰わなくては!
事務局の向井晃之さんにお話しを伺いました。
向井さん、地元の事をお話ししてくれる時、凄く楽しそうに話すんだよなぁ。
“この街が、宮城県が好きでたまらない”という表情が印象的でした。
向井さんにお勧めして貰ったポイントは4つ。
名湯・鳴子温泉。
南三陸・きらきら丼。
東松島・のりうどん。
亘理町・ほっきめし。
どれもこれも、まだ行く前なのに楽しみでしょうがない!
向井「南三陸のきらきら丼は季節によって内容が変わるんですが、
これからは春告げ丼ですね。5月からはウニ丼です。
パンフレットの写真を見てみてください!」
YAJIKITA一行「おーいーしーそーうー!!!」
向井「ウニ、お好きだと思うんですが…(笑)」
井門「なんで向井さん僕がウニ好き大前提でお話しされるんですか(笑)
まぁ、大好きですけど!!」
勿論、宮城県は食べ物が美味しい場所も多いのだが、
今回のキャンペーンは自然の景観も大切にポスターでは表されている。
向井さんにお勧めされた鳴子温泉郷はそれこそ四季折々の景観が素晴らしいという。
日本は四季の色合いが豊かな国だ。
今は春に向けて…という季節だが、
新緑から盛夏、そして紅葉の時期も東北を訪れて欲しいと願うわけであります。
向井「仙台が宮城の牽引役となって、県全体を引っ張っていければ。
そんな風に考えております!」
向井さんからしっかりと宮城の魅力を教えて戴き、
別れ際には宮城県観光PRキャラクター「むすび丸」のピンバッジも頂いた一行。
向井さん!しっかりと全国のリスナーに僕らもPRしますからね!
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ミラクル「さてさて、向井さんもお勧めしていた鳴子温泉行きましょうかね。」
井門「鳴子はこけしも有名ですよね。温泉の泉質も良いんだろうなぁ。」
自分も鳴子温泉に行くのは子供の頃以来なので…かれこれ30年近く振りでしょうか。
それだけ前になると記憶を手繰り寄せるのが難しい。
確かお土産で買ったこけしが祖父母の家に置いてあった気がする。
そんな事を考えながら車を走らせていると、徐々に景色は雪景色に。
あっ、橋の欄干にこけしがあしらわれている!
うん…あぁ、こけしも雪に埋まってるじゃない。
そんなこんなで鳴子温泉に近付くと辺りはすっかり雪深くなっていました。
鳴子温泉駅前に着くと目の前に温泉宿が立ち並び、
駅には足湯まで付いている!!!!
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そう、ここ鳴子温泉は古くから“奥州三名湯”の一つに数えられているのです。
我々は鳴子温泉観光ボランティアの会副会長:馬場祥悦さんに、
鳴子温泉を案内して頂く事になりました。
馬場「鳴子温泉はなんで鳴子って言うかご存知ですか?」
井門「鳴子、なるこ…なんででしょうか?」
馬場「ここはその昔、火山が噴火したんですよ。
その時のごーごーと地面が熱湯が噴き出た。
その音から“なるご→なるこ→鳴子”という地名になったとも言われております。」
井門「なるこど!(“なるほど”の意)」
馬場「(全く受けないで)この鳴子温泉の特徴はね、泉質の豊富さにあるんですよ。
一般に泉質は11種類あると言われているんですが、
その内の9つまで鳴子温泉郷は楽しむことが出来るんです。」
井門「もちろん源泉かけ流しですもんね。湯量も豊富だっていうし。
あのぅ、さっきの“なるこど!”はですね、“なるほど!”とここ鳴子をかけまして…」
馬場「さ、行きましょうか。」
鳴子温泉郷の中で随一の規模と豊富な湯量、効能を誇る鳴子温泉。
まず駅を降りた方はその硫黄の強い匂いに驚くだろう。
馬場さん曰く地元の人にとっては当たり前の匂いなので慣れてしまったというが、
それでもその匂いだけで温泉情緒が増すってもんだ。
馬場さんに案内されて、鳴子温泉街をぶらりするYAJIKITA一行。
取り敢えず足湯を目指しているのだが、その前に冷えた身体を温める「手湯」へ。
渡り廊下に屋根を付けた様な、割と新しい施設。
その建物の奥に少し大き目のテーブル??
かと思いきや、お湯が張ってあるじゃないですか!
馬場「足湯の前にこの手湯で身体を温めて下さい。」
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足湯は勿論知ってはいるが、手湯とは…。
しかし恐る恐る手を入れてみるとこれが実に気持ちいい。
温度はちょっと高めだが、冷えた身体の背筋からじんじん温まっていくのが分かる。
これも温泉の泉質が上質だからだろう。
身体が中から溶けていくような錯覚を味わう。
馬場「ある方が日本の温泉に番付を付けたんですけど、
名誉なことにこの鳴子温泉はめでたく“東の横綱”になったんですよ!
西の横綱は大分の別府温泉ですから、凄い事です。」
井門「なるこど!泉質、環境、様々な条件が合ったって事でしょうね!」
温泉街の古き良き風情を残す鳴子温泉。
降り積もる雪が更にその味わいを増していく。
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馬場さんの小粋なトークに先導され(笑)我々は足湯へと到着。
ここはかの吉永小百合さんがCMで浸かったという足湯…。
馬場さんに“そこが吉永さんが座っていた場所だよ!”なんて言われ、アタシも…。
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この足湯の隣には駐車場もあり、
ここに車を留めて鳴子温泉の共同浴場を巡るファンも多いそうだ。
僕らが取材をする前にもうら若き乙女達が足湯に浸かって旅の疲れを癒していた。
そうそう、温泉街を歩いていると意外にも(って言ったら失礼か)、
若い温泉ファンが沢山いたんだよなぁ。
とは言え震災の影響もあってお客さんは少なくなっているのが現状とか。
こんなに良い泉質の温泉が揃っているのだ、訪れた時の満足度は間違いない。
その気持ちを確かなものとしてくれたのが、共同浴場「滝の湯」である。
滝の湯は共同浴場として歴史が古く、
湯舎が出来たのはもう江戸時代頃だったという。
当然温泉はそれ以前からもあったわけで、古くからこの町のシンボルだったわけだ。
我々は保存会の髙橋武俊さんにお話しを伺った。
髙橋「滝の湯は伊達藩からも“この湯を守る為に湯守を置くべし”と言われるほど。
温泉神社の御神湯を引いているというのもありますが、
古くから守られていた共同浴場だったんです。」
井門「滝の湯という名前の由来はどこからきてるんですか?」
髙橋「源泉をそのまま引いているんですが、
“湯どい”を通して浴槽に落ちていくんです。
その様が“まるで滝のようだ”と。それで名前が滝の湯なんです。」
井門「せっかくですから、YAJIKITA一行で入っていきますか!」
という訳で温泉に入るおっさん4人。
中は古きよき共同浴場の風情でね、中に入ると右が女湯、左が男湯。
ヒバで出来たお風呂は湯けむりの中に、手前に一つ、奥に一つ。
乳白色のお風呂に確かに“滝の様”に湯どいを伝って豊富なお湯が流れこんでる。
もしかしたら、土湯以来の入浴シーンも見られるかもしれません。
勇気のある方は、動画のコーナーも覗いてみて…。
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さて実はこの鳴子温泉、東日本大震災で被災された方々の受け入れ先にもなっていました。
数多くの旅館が並ぶ中で、我々はその一つ「大正館」さんへ。
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こちらの社長、菊地英文さんにお話しを伺いました。
大正館さんは震災時、南三陸と女川から被災された方を受け入れていたと言います。
菊地「お年を召した方が多かったですけど、
それでも最初は鳴子に来るのを躊躇われた方がほとんどだったんです。
もしこちらに避難している間に知り合いの訃報を聞いたら戻らなきゃならない。
落ち着くまでは町から出たくないって仰る方が多かったんです。」
井門「でも、お年寄りには避難所での生活もなかなか厳しいですもんね。」
菊地「はい、ですから最初にいらっしゃった方は一晩ここで過ごされて、
次の日にはすぐ地元のお知り合いに連絡されてましたよ。
“あなた達もこっちにいらっしゃい”って。
“温かいお布団、ご飯、温泉もあるから”って。」
井門「嬉しかったでしょうね…。」
菊地「その時にウチに避難されていた方々とは、今でもお付き合いがあります。
あちらは沿岸ですから、季節には海の物が届いたり、年賀状を出しあったり。」
そんな風に当時を振り返りながら、
菊地さんは穏やかに笑顔で話してくれました。
僕らYAJIKITA一行も大正館さんに一泊お世話になったのですが、
こちらの宿、温泉もご飯も本当に最高なんですが、
何より最高なのが菊地さん達のお人柄なんです。
常に笑顔で、とても親切で。
この旅日記を書いていても、思い出してまた行きたくなる。
あっ、そうそう食事も本当に美味しかったなぁ。
何とあの横綱白鵬関の宮城野部屋の伝統ちゃんこレシピを伝授された大正館さん。
この日の晩ご飯にはそのちゃんこも登場!!
花膳というメニューの中にちゃんこがあるのですが、
肉団子にお野菜、出汁がしみしみで本当に旨いっ!
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ちなみに晩ご飯の席では、地のお酒も登場。
一行、ほろ酔いで鳴子の夜を堪能したとさ…。
鳴子温泉にこんな素敵な宿がある事を知れて、本当に良かった!
今度はプライベートで来たい場所です。
井門「そう言えばミラクルさんさ、
昨日の鳴子温泉までの道すがら、随分な扱いをしてくれたぢゃないの。」
ミラクル「へ?そうでゲスか?」
慶吾「そうだそうだ、移動時間を気にするあまり、
昼ごはんの時間を設けなかったじゃないか!
お腹がへっ込んだぞ!」
ミラクル「へぇへぇ、今日は物凄い料理が待ってるでゲスよ。へへへ…。」
ミラクル氏は割と平気な顔で昼ごはんの時間をスケジュールに盛り込まない事で有名だ。
ヤジキタ的に言う“ミラクルタイム”の発動である。
しかしこの“ミラクルタイム”の後には何かしら美味しい物が待っている事が多い。
鳴子温泉から続いて訪れたのは、「宮城県南三陸町」にある、
仮設コンテナによる大型の復興商店街「南三陸さんさん商店街」。
こちらは昨年の2月にオープンした仮設商店街で、
地元の事業者30店が軒を連ね、地元の福興を担っている。
ミラクル「この商店街で復活!きらきら丼という丼が話題なんだよ。」
この丼は三陸産の海産物など地元食材にこだわったもの。
実は震災前の2009年から発売され、四季の食材に合わせて、ウニ丼やイクラ丼など、
4シリーズが展開され、年間4万5千食を売り上げたヒット商品だったのです。
ミラクル「そのキラキラ丼が震災後、ようやく昨年復活して凄い事になってるんだ。」
確かに凄そうな予感はしました。
何故なら商店街のスペースとほぼ同じかそれ以上の広さで駐車場が用意されているんです。
しかもその駐車場にはこの日既に大型観光バスが3台ほど停まっている。
僕らは商店街にある「志のや」の髙橋修さんにお話しを伺った。
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井門「キラキラ丼、今のシーズンだと何になるんですか?」
*取材時は2月でした。
高橋「今はイクラ丼になります。たっぷりのイクラをのせた丼ですね。
これが3月~4月になると“春告げ丼”になって…。」
井門「なって…?」
高橋「どーんとアワビが乗るんです!」
そうなのだ、春告げ丼にはシーズンのアワビがどーんと乗るのだ。
しかもこのアワビ、ちょっと変わった一工夫がしてある。
漁師の知恵なのだが味噌漬のアワビだというのです!!
アワビを少しでも日持ちさせようと考えだされたものらしいのだが…。
高橋「あんまり言いたくないけど(笑)、3日ぐらい漬けるかな?
その他にカジキマグロ、マグロ、タラの刺身、
メカブを細く切ったものに、春野菜が乗りますよ。」
井門「春野菜は何が??(もうほぼ涎がじゅるるしている)」
高橋「この辺で収獲するんですけど、ホウレン草です。
これが果物みたいに糖度が高くて旨いんですよ!
まぁ、百聞は一見にしかず。一足早く食べてみて下さい!」
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これ、これですよ皆さん。
この画像をお腹が空いている時に見ている方、ごめんなさい。
貝殻の上に味噌漬のアワビが乗って…まずこれからいきましょう。
いただきます…。……。………………。
井門「旨いっっっ!!!!!」
味噌漬のアワビは歯ごたえも残しつつ、なんと言っても柔らかさが素晴らしい。
そして噛みしめるとアワビ特有の磯の豊かな香りと、味噌の香ばしい香りが交互にくる。
更にホウレン草の甘いこと。
刺身も脂が乗っていて、これは口の中に春を告げるのは間違いない!
井門「これで…こんなに豪華でおいくらなんですか?」
高橋「2000円です。」
井門「えっ!?これだけボリュームがあって、2000円で良いんですか?」
高橋「はい。わたし達は震災直後、本当に沢山の方に助けて頂きました。
それをどうやって返そうかと考えた時に、
もう旨い物でお腹いっぱいになって貰うしか無いじゃないかと。
それも出来る限り値段を下げて、食い物で恩返しが出来ればと。そう考えたんです。
スタッフの皆さんはイクラ丼、召し上がりますか?」
一同「えぇ、喜んで!!!」
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再び、お腹が空いている時にこの画像を見た方…ごめんなさい。
このイクラ丼も随分と工夫がされているんですよ。
高橋「実はイクラの下に焼いた銀鮭をほぐしたものを敷いているのですが、
鮭特有の臭みを消す為にオーリーブオイルで焼いてからほぐしてあるんです。」
井門「ねぇ、ミラクルさん。ちょっと頂戴よ。」
ミラクル「 絶 対 に い や だ 。 」
仏の横山「僕のをちょっとあげるよ。」
慶吾「かわいそうだな、俺のもちょっと食えよ。」
親切な他のスタッフの厚意でイクラ丼も味わう事が出来た井門P。
高橋さんに三陸の海の幸の素晴らしさをしっかりと教えて貰う事が出来ました。
キラキラ丼はこの復興商店街の他のお店でも食べる事が出来ます。
そしてそれはそれぞれのお店で個性が違うのです!
高橋「ぜひ皆さんも南三陸さんさん商店街にキラキラ丼を食べに来て下さい!」
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横山「特設ステージで歌を歌ってるね。」
井門「本当だ。お客さん、沢山集まってるなぁ。」
横山「なんかこの雰囲気、良いなぁ。
よし、ここで番宣録っちゃおう!」
という訳で番宣を運よく聴けた皆さん。
あれは南三陸さんさん商店街で録音したものなんですよ(笑)
バックに歌が流れていたので(しかも桃色吐息…)「?」と思った方に正解をお伝えします!
歌声を後にミラクル氏の運転で快調に宮城を走る我々。
さてYAJIKITAの車内はどんな風だったかと言いますと、
慶吾が今更ながら龍馬伝にハマッてるらしく、
ミラクル氏の事をずーっと「たけちぃ!たけちぃ!」と呼び続ける始末。
そんなだから昼ご飯抜きにんされるんだろうなぁ。
続いて向かったのは東松島です。
「ちゃんこ萩乃井」の元力士のご主人・大森宣勝さんが提案した、
「東松島新名物 のりうどん」が評判との事でお邪魔しました。
井門「この辺りは海苔が有名なんですか?」
大森「はい、「皇室献上品」として献上されるくらい、東松島の海苔は素晴らしいんです。
ところが震災で全てが流されてしまった。
実はのりうどんの構想は10年前からあったのですが、完成したのが震災前。
そこにあの震災がきて海苔がとれなくなって…。
ようやくまた“のりうどん”が出せるようになりました。」
井門「のりうどんは麺に海苔が練り込んであるんですか?」
大森「そうです。なので風味も豊かで旨いですよ!
ぜひ皆さんも食べて行って下さい!」
全く想像もしていなかったのですが、
見た目は茶そばのザルソバなんですよね…。
しかもつけダレにつけて食べるスタイルが、またソバっぽい。
このつけダレに葱の刻んだのと天かすを入れて、
うどんをすくってつけて…ツルツルツル~…。
井門「おぉ!口に入れて噛みしめた瞬間、海の香りが凄い!
これはさっぱりしていて旨いです!!」
噛むごとに風味豊かな海苔の香りが広がる“のりうどん”。
YAJIKITA一行もツルツルと食べすすめるうちに、全員があっという間に完食。
この“のりうどん”萩の井さんでは予約無しでも食べられますが、
他のお店ではそうじゃないようで、
大森さんも「もっと手軽に食べられるようにしたい」と仰っていました。
大森さん、御馳走さまでした!!
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やはり名物や特産品を食べると、
その町の個性がよりはっきりとした輪郭で分かってくる。
続いては震災の影響で、まだ土地の物を使えないのだが、
その名物は町に古くから伝わる伝統料理!という亘理町の「ほっきめし」だ!
お邪魔したのは43年の歴史を持つお寿司屋「浜寿し」さん。
御主人の太田政志さんにお話しを伺った。
井門「亘理では“ほっきめし”が有名なんですか?」
太田「はい、各家庭でも作るくらいです。
実は北寄貝が獲れる南限が、ここ亘理の海なんですよね。
なので古くから北寄貝を使った“ほっきめし”が食べられていました。」
井門「僕も北海道出身なので、北寄貝は身近な存在ですよ!」
太田「そうですか!いえ、実は震災後にこの海で北寄貝が獲れないので、
いま使ってる北寄貝は北海道産のものなんですよ。」
井門「早く地元の海で獲れた北寄貝を使って作りたいですよね…。」
震災の影響は2年が経過してもまだ至る所に残る。
海洋資源への痛手もかなり大きいのだ。
太田「折角ですから、ほっきめし食べて行って下さい!」
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この“ほっきめし”、何が凄いって見た目もそうなんだけど、ご飯が凄い。
そもそもご飯に北寄貝の旨味をぎゅーっと吸わせて炊いているので、香りがもう…。
そして更にその上にサッと過熱した北寄貝が“これでもか!?”と乗せられてるんだから。
矢も楯もたまらず、箸でひと掬い…頂きます!
井門「うわっ!何たる濃厚な北寄貝の旨味!!!
お米も一粒一粒から貝のエキスがしみ出してくるじゃないですか!?」
太田「濃厚なんですけど、上品な旨味ですよね。」
あまりにも井門が美味しそうに食べるので、YAJIKITA一行も皆で試食(笑)
全員がその旨味の濃さに言葉を失っていました!
太田「これからまた食べ物が旨くなる季節ですから、
是非また遊びにいらして下さい!」
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「この春は宮城へ行こう」と題して旅をしてきた今回のYAJIKITA。
身体の芯からじーんと温まる温泉や、
そこで僕らを待っていてくれた温かな人たち。
口に入れた瞬間に春の訪れを告げた海の幸の丼。
自慢の地の物を練り込んだ、風味豊かなうどん。
北寄貝の旨味がこれでもか!と詰まった炊き込みご飯。
取材から帰ってきて、今思い返しても、そのどれもが笑顔にしてくれます。
そして東北の方々はまだまだ大変な想いをされているにも関わらず、
訪れた僕らを笑顔にしようと本当に踏ん張っています。
こんなに沢山の魅力的な人、食べ物、風景が東北には詰まっています。
皆さんもいらっしゃいませんか?
笑顔を増やす為に。
笑顔に会いに行く為に。
この春は、宮城へ行こう!
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