ミシュラン2つ星獲得!春の三浦半島の旅 東海岸編|旅人:中田美香

2013-04-18

 

ひさびさにスタジオをシュルシュルっと飛び出し、ワタクシ中田美香が旅人でございます!
旅先は、フランスのミシュランが発行している日本を紹介する旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」改訂版に初めて掲載された三浦半島だ。
ミシュランの評価のポイントを見ると・・・

 

  1. 都心から車や電車を使うと1時間半ほどで行くことができ、近い。
  2. 海や手つかずの自然を歩いて楽しめる。
  3. フランスとの歴史のつながりもある。

 

フムフムフムフム。
そこで、今回はワタクシがミシュランの調査員にへ~んしんっ!
調査員さながらに、三浦半島の価値をチェックです!えっへん!
神奈川県の東南に位置し、三方を海に囲まれている三浦半島。
今週はまずその東側、東京湾側をグルリ♩

 

東側というと、♩いまも海が 見えるでしょうか ここは横須賀♩な、横須賀スト−リーも含まれるワケで・・・>ふるっ。
なんといっても、神奈川県横浜市出身のワタクシにとって、神奈川県横須賀市はとても馴染みのある街・・・。
学生時代に友達と呑みに出掛けてドンチャンもやったし、米軍横須賀基地の開放日にナ~メ~リ~カ気分を満喫したりもした。
ドライブデートをした甘酸っぱい思い出だってある。
「だから、横須賀なら任せて」!!!のハズだったのですが・・・。
旅の前日、作家のミラクルさんから届いた行程表を見て愕然。
ほ、ほとんど行ったコトないところばかりなんですけど・・・(汗)。
そんなワケで、今回私にとっては“知っているようでいて知らなかった”横須賀を含む三浦半島を探る旅ともなった。

 

百聞は一見にしかず!
ワクワクした気持ちで当日待ち合わせの場所に到着し、私のテンションはさらにアップ!アップ!ア~ップ!!!
待ち受けていたのは、フォルクスワーゲンの真っ赤なクルマ。
その名も「UP(アップ)」。
気分も、楽しさも、安全も、すべてアップさせてくれるこのクルマを壮快に走らせ、早速目的地へと向かった。
前日まで下り坂だったお天気も、ミラクルなほどのピーカン!
そして、車窓から望む横須賀の海は、太陽の光線が水面をキラキラ照らして、ビューティフォーーー!フォー!
ひさびさの海は、やっぱ癒されるなぁ。

 

 

 


フォルクスワーゲン 「up!」

 

 

 

最初の取材場所は、フランスの技師であるヴェルニーさんが建設に貢献した「ヴェルニー公園」。
早々にフランスとのつながりを発見しちゃった☆
庭園内には、フランス風の花壇や噴水に加え、洋風なあずまやも設けられている。そして、目の前の東京湾には、横須賀基地に停泊する潜水艦や軍艦がドーンと浮かぶ。
一瞬、「ココは何処?」と自問自答してしまうほど、異国情緒あふれる空間だ。

 

 

 


ヴェルニ―公園

 

 

 

ルンルン気分で、スタッフと公園内のウッドデッキをテクテク。
すると・・・汐入桟橋に「YOKOSUKA軍港めぐり」という文字を発見!
男性スタッフがさっそく食い付いた!
“えー、ミリタリー系ツアー?マニア向け?女子的にはあまり盛り上がらないし・・・。”(ココロの声)
乗り場には平日にもかかわらず、大勢の人々が行列をなしている。
そこに、ロングヘアーを潮風になびかせた美人ちゃん、「YOKOSUKA軍港めぐり」のガイドを務める若杉香織さんが登場。

 

 

 


「YOKOSUKA軍港めぐり」ガイドの若杉香織さん

 

 

 

「最初は、私も全然分からなかったんです。でもそれぞれの船が持つ機能やシステムを理解すると、どんどん面白くなってくるんです。とにかく一度体験してみてください!」
彼女のそのコトバにすっかりのせられ、船にヒョイッと乗り込んだ。
この「YOKOSUKA軍港めぐり」。
在日米軍基地と海上自衛隊施設を有する横須賀港を約45分かけてめぐるクルージングツアーだ。
普段は入ることはできないエリアを周り、タイミングが合えば最新鋭の空母やイージス艦などを見ることができるという。

 

屋上デッキにあがると、太陽の光とともにスゥーーと海風が吹いて、もう無条件に気持ちが良くて思わず天を仰いだ。

 

 

 

 

 

 

そんな呑気なワタクシをよそに、周りではプロ顔負けの一眼レフカメラを首から下げた男性陣が、シャッターを押す準備を始めている>ナンダカスゴイコト二ナッテイルゾ。中には、この軍港ツアーに参加するためにわざわざ仕事のお休みをとってきたという強者もいるからオドロキだ!
一方で、双眼鏡を握りしめた子供たちの姿や、家族連れ、カップルなどの参加者もいる。
まさに初心者からマニアに至るまで様々なお客さんを相手に、ガイドの若杉さんはマイクをとおして丁寧に空港の歴史やエピソードを聞かせてくれる。
そして、次々に見えてくる船をとにかくグッドタイミングで紹介してくれ、初心者のワタクシにも解りやすいのだ。ワオ!
例えば、船の船首に書いてある数字の桁数が、いろいろと種類によって分けられているとか、イージス艦の見分け方とか、とかとか・・・。

 

 

 

 

 

 

思わず聞き入ってしまって、肝心のリポートを忘れるぐらい・・・・イカン!猛省。
ちょっとした知識を得て、間近に浮かぶ潜水艦やら戦艦やらを眺めていると、ワタクシ、いつの間にやら大コーフンではしゃぎまくり。
気付いたら、完全に童心に帰っておりました。はい。

 

 

 

 

 

 

45分のツアーが終わるころには、きっとアナタもすっかり戦艦マニアのハズ。
ココでしか体験出来ない軍港めぐり。
すっかり虜になりましたヨ。目指せ!軍艦ガール!?

 

かわって、「ザ・横須賀」といえる「どぶ板通り」へGO!
約300メートル続くどぶ板の商店街は、米海軍基地が近くて、
♩思いきりアメリカン♩な雰囲気がプンプン。
思えば、何十年振りだろうか・・・。
学生の頃はちょくちょく遊びに来ていたけど、基本的には呑み&遊び目的だから、訪れるのは夜ばかりだった(笑)。

 

 

 

 

 

 

どぶ板のお昼の表情は、これまた新鮮☆
大勢の酔っぱらいでワイワイ賑わう<ナイトどぶ板>に対して、<ヌーンどぶ板>は、地元の方々がいて、ほのぼのムード。
夜は閉店していたり、あまり目立たなかった各種ショップなども、ゆっくり巡ることが出来る。
ミリタリー・ファッションのお店が多く、空軍のフライトジャケットなどを含む軍の放出品がダァーーーっと並ぶ。
うーん、次回はのんびり散策したいな。

 

ちなみに「どぶ板通り」の名前の由来はというと、かつて道の中央にどぶ川が流れていたのだけど、やがて、それが人や車の通行の邪魔となり、厚い鉄板で蓋をしたことからそう呼ばれるようになったのだそうだ。意外にもまんまのネーミングだったのねー。

 

そして「ザ・横須賀、パート2」は「スカジャン」!
光沢のある生地と背中に入った大きな刺繍が特徴のトップスである「スカジャン」。憧れだわぁ。

 

 

 


スカジャンの老舗「ファースト商会」

 

 

 

今回足を運んだスカジャン専門店は、老舗中の老舗である「ファースト商会」。
店内にはところ狭しと色とりどりのスカジャンがズラーっと壁一面に並ぶ。
店主の松坂良一さんによると、戦後より現在まで横須賀でスカジャンを作りつづけているショップも、今は大分少なくなったそうだ。

 

 

 



 

 

 

中でも、ココは職人がミシンで作り出していて、その刺繍はまさに芸術品!
ひとつひとつ丁寧に作るこちらの「スカジャン」は特注品のため、世界に一着のジ・オリジナルなのです!
高価ではあるが、やはり大量生産されているものとは、奥深さや趣きが違うのだ。
元々、米軍のお土産品として作られていたスカジャンのバックプリントの基本は、鷲・虎・龍などのオリエンタル柄。
そこに、自分の所属していた部隊や基地などのエンブレムをデザインした刺繍をテーラーショップにオーダーしたのが始まり。
今では幅広い年代に人気で、家族全員でお揃いのスカジャンをオーダーしたり、こだわりの柄を持参して作ってもらったりと、愛好者も多い。
ちなみに、店主と横山剣さんとは懇意の仲だそうだ。

 

 

 


ファースト商会の松坂良一さん

 

 

 

今回試乗しているクルマの色に合わせて、ワタクシは赤地に五重塔が刺繍されたスカジャンを試着させて頂く。
かるーい!そしてあったかーい!そしてカッチョエエエエ柄。まさに気分はファンキー&ロッキン!!!
本気で欲しくなってしまい、店内でしばらく悩んだのでありました。
今度買いにいくぞっ!

 

さて、軍艦ガールを目指すワタクシのためにミラクルさんが次に案内してくれたのは、日露戦争でバルチック艦隊を破った、日本の連合艦隊の旗艦、「三笠」だ。
旗艦「三笠」の前には、東郷平八郎の銅像がドーーーーン!
さらには、「三笠」のマスト上には大将旗がヒラヒラヒラ。
いやいや、目の前にはまさかのモノホンの「三笠」でございます。
大・迫・力!圧巻です!

 

 

 



 

 

 

現在「三笠」は、横須賀新港に面して広がる三笠公園内の陸上にしっかり埋め込まれていて、記念艦として見学が可能になっている。
内部はきれいに修繕され、砲弾を受けた痕などは残っていない。
でも、実際にこの船が日露戦を戦い抜いて凱旋した船なんだ!
そう、想像するだけで感慨深い。
三笠保存会の事務局長である中塚久雄さんに船内を案内して頂いた。

 

 

まず目をひくのは、ふっとぉーい主砲の大きさ。
コレ、最大射程10キロで、砲弾重量は40キロ。主砲は30センチあるそうだ。すげぇ。
そして甲板を歩いていると中塚さんがこうおっしゃる。
「いま歩いている足元の床板は、チークの木を使用していて、これ当時のままなんです。つまり、かつて東郷元帥が歩いた場所を、いま中田さんが歩いているんですよ」。
キョエーーー恐れ入りますとココロにつぶやきながらも、俄然テンションはアップ。興味度もグングンと深まっていく。
そうなのだ。

 

 

 

 

 

 

この船内には、東郷さんだって、秋山弟さんだって、寝泊まりをしていたんだな。ワクワク。
中塚さん:「こちらが、東郷元帥がバルティック艦隊と戦った際に立たれた場所です」。
中田:「きゃー。ワタクシも立ってみるから写真撮って撮って・・・」
もう完全にひとり悦に入っております。

 

次に、坂の上の雲の撮影にも実際に使われたという司令長官公室も見学させて頂く。これがまたひろーーーーい。
そこには、実際作戦会議などが行われたテーブルとイスもそのまま残されていた。

 

上甲板から下って廊下をあるいていると、「砲撃手は、自分の担当する大砲の部屋でハンモックつるして寝泊まりしていたんですよ」と中塚さんが教えてくれる。そりゃーもう、コチラはまさにぎゅうぎゅう生活です。ひぃー。

 

艦内の階段は、かなり狭くて急だ。
本来は船の揺れも相当に激しいはず。それを当時の乗組員たちは早足で駆け抜けていたんですね・・・。
急な階段をたった一カ所昇り降りしただけで、ぜぇぜぇし、足首をヒリヒリさせているワタクシ・・・よもや想像を超える世界です・・・。

 

中塚さん:「三笠は、日本の独立を守った象徴として日露戦争に参加した本物の船です。この船を通して、明治の人たちの素晴らしさを感じてほしい」

 

まさに、船上にいると、あーだこーだと当時の光景に想いを馳せ、活発に妄想を繰り広げる。
久しぶりにサクサクと脳内で様々なイメージをしたひとときでもありました。

 

 

 



 

 

 

さぁ、カラダもアタマも使って、お腹がペコペコ。
腹ごしらえは、やはり「海軍カレー」でしょう!
人気の横須賀海軍カレーを出すお店は数多くあるのですが
中でもYAJIKITAがチョイスしたのは「よこすか海軍カレー」の元祖と言われるお店、魚藍亭「よこすか海軍カレー館」です。

 

 

 



 

 

 

「よこすか海軍カレー館」の看板娘、大河原麻衣さんに色々と教えて頂いた。

 

海軍カレーの歴史は、明治41年に遡るそうだ。
質素な和食を食していた中、栄養摂取を目的に海軍が取り入れたのが、この海軍カレー。
魚藍亭では、当時、イギリス海軍より日本海軍に伝えられたレシピを忠実に守り、海軍カレーを作りあげられているのだ。
ジャーーーーーーーーーン!
カレーにサラダと牛乳のセット。
これ、タマラナイ。

 

 

 



 

 

 

一口頂くと、まろやかで、やさしい味が口の中いっぱいに広がる。
とにかく香辛料が多く、刺激の強いカレーが多い中、この海軍カレーは、野菜の旨味がぎゅぎゅっと凝縮。懐かしい味なのだ。
あ~、美味しかったぁ。思い出すだけで、また食べたくなる。

 

 

 


大河原麻衣さんと…。

 

 

 

旅の最後は、東京湾に突き出た観音崎に足を運ぶ。
観音崎灯台まで足を運び、灯台から海を望むと・・・・。
キターーーー。
東京と横浜と千葉を一望。
さらに、目の前に広がる浦賀水道を、様々な種類の船が頻繁に往来する。
こんなに沢山の数と種類の船が行き交う場所なんて、そう滅多にないぞ。
日がな一日、シップ・ウォッチングというのも魅力的。

 

 

 


見える人には見える「スカイツリ―」

 

 

 

ミラクル:「ホラホラ、あれスカイツリーじゃない?」
スタッフ一同:「本当だ!ずいぶんはっきり見えるんだねぇ」
中田:「え?ドコドコドコドコドコ????????」
こんなやり取りも♩素敵じゃないか♩by BB5

 

ちなみに、この灯台建築に向けてのアドヴァイスをしたのは、フランスの技師であるヴェルニーさん。
そう、旅の最初に訪れた、ヴェルニー公園のヴェルニーさんだ。
ここで再び繋がった☆

 

そして、ゆっくりと遊歩道を下ると、そこは360度、グリーン!グリーン!グリーン!
まさに、ミシュランガイドの評価ポイントにある、“手つかずの自然”そのもの。照葉樹林の中を深呼吸しながら散策。しっかりとマイナスイオンを注入!

 

 

 



 

 

 

旅の宿は、観音崎に近いリゾートホテル「観音崎京急ホテル」。
ココがまた、ひと際目立つ、おしゃれなホテルなのだーーー。
なんと言っても、全室オーシャンビュー!!!!!
東京湾を行き交う船を眺め、夜には遠くに見える東京、横浜、房総半島の夜景を望む。もう、ロマンティックすぎでしょ♡

 

 

 



 

 

 

観音崎京急ホテルの支配人である渡辺崇さんにお話をお伺いした。
「2千隻の船の往来が有り、一日中海を見ながら過ごす事もできるホテルです。是非、スパを楽しんだり、レストランで三浦野菜を食べたりしながら、海が広がるホテルでゆったりと極上のひとときを過ごして下さい」とのこと。
ひゃっほーーーーー。贅沢すぎる空間です。

 

 

 

 



 

 

 

部屋の窓に映る景色は、陽が落ちる水平線から美しい夜景まで、刻一刻とその表情を変える。
都心から電車に乗ってわずか1時間半でこの環境。
如何ですか?アナタも是非足を運んでみませんか?