成田から直ぐの城下町、佐倉歴史散策|旅人:服部好伸
2013-06-06
学生時代、歴史が最も苦手だった、旅人の服部好伸です。
今回は、千葉県佐倉市に行ってきました。
佐倉市…、
最近は国民栄誉賞を受賞した長嶋茂雄さんの出身地でもあることで
改めて注目を集めています。
かく言う私も、長嶋さんの出身地であること位しか
佐倉市の情報は持ち合わせていませんでした。。。
|
そもそも佐倉は城下町であるということで、今回の目的は歴史散策!
普段電車の乗継は、時間よりも乗り換え回数が少ない方を選ぶほど、
歩くことを避けて生きている私が、今回は“散策”!!どうなることやら…。
|
JR佐倉駅に着くと、駅前には「ようこそ 11万石の城下町 佐倉へ」の文字が!
やっぱり城下町をウリにしているんですね。すみません、知りませんでした。
「NPO法人佐倉一里塚」の木原さんにガイドしてもらいながら、
今回はお勉強のつもりでいざ出発!!
最初に訪れたのは「佐倉順天堂記念館」。
順天堂って、御茶ノ水にある順天堂大学病院と関係があるのでしょうか?
実は関係がありました。
佐倉順天堂は、佐藤泰然氏が1843年に開いた蘭医学の塾で、
東京の順天堂大学病院の創始者佐藤尚中氏は、ココの出身者です。
今は、当時の建物の一部が記念館として残り、一般公開されています。
中に入ると、当時の貴重な資料がたくさん展示されていますが、
一番驚いたのは当時の手術道具!
例えば、その頃は皮膚を縫い合わせる技術がなかったので、
熱した小手でつなぎ合わせていたとか…。
あれ?おそらく麻酔技術も今ほど進歩していませんよね??
怖っ!痛っ!!無理っ!!!
手術道具というより、大工道具のようです |
当時の治療料金表一覧も残っています。
今でも当たり前に耳にする病名が記されていることにも驚き。
今の医療の礎がココにありました。
|
続いてやってきたのは「旧堀田邸」。
最後の佐倉藩主「堀田正倫」が、維新後東京から佐倉に移り住んだ邸宅。
平成11年に補修復元工事を終え、今は見学ができます。
|
大名の家なわけですから、とにかく広い!デカい!!
至る所に高級資材が使われていて、
「立ち入り禁止」や「お手を触れないでください」の文字があります。
さらに、裏手には庭園があり、心地よい風と鮮やかな緑を全身に浴びることができる。
なんて贅沢なんでしょう!
やっぱり、ひとつの藩を治める人は違いますね~。
いつかはこんな豪邸に!いや、1週間で良いので生活してみたい。
そのためには、身の回りの世話をしてくれる人がたくん必要ですね。
何せ、とてつもなく広いですから!!!!
この旧堀田邸は、映画やドラマの撮影も多く行われていて、
「坂の上の雲」、「侍戦隊シンケンジャー」、「JIN-仁-」などもココがロケ地でした。
さて、街をブラブラしていると、この辺りはとにかくお寺や神社が多いです。
よく考えて見ると、佐倉に限らずお城の近く、
いわゆる城下町にはお寺や神社が多いですよね?!
散策しながら木原さんに聞いてみると
「戦の時、お寺や神社に集まって身支度をして、出陣の合図を待っていた」そうです。
なるほど!待機場所としても活用されていたわけですね!!
街の至る所に当時の様子がうかがえる貴重な資料が残っています。
歴史生活資料館、おはやし館、佐倉図書館、市立美術館などなど。
幕末に桂小五郎が宿したという「油屋」の跡地もあります。
今の建物は、呉服商を営んだ築120年程の古民家で、
観光案内処として観光客の拠点ともなっています。
それにしても、多いのはお寺や神社だけではありません!
城下町は坂道が多く、しかも高低差が激しいので歩いて周るのはとにかく大変です。
午後になって疲れもみえてくると、
オジさん軍団は歩くペースがバラバラになってきました。脱運動不足宣言!!
続いてやってきました「武家屋敷通り」。
大通りから路地に入ると、最初は住宅街で新しい家が並んでいますが、
さらに奥へ行くと、当時の武家住宅が残されていて、武士の生活を知ることができます。
武士にも当然、地位があってその立場によって家の作りが違うのです!
今回は、会社に例えるなら「役員クラス」、「部長クラス」、「係長クラス」の
3種類の家を拝見。どれも立派な家ですが、地位によって明らかに作りが違います。
|
材料、間口の広さ、部屋の数、敷地面積も違います。
当然、客用の入り口・部屋、家族用の入り口・部屋もしっかり分かれていて、
言ってみれば「わかりやすい」。
一方で、これほどまで明らかだと、ちょっと悲しい気持ちにもなってしまう・・・。
いつか私も大きな家に住んでみたい!!夢は遠いなぁ・・・。
|
|
|
武家屋敷通りから「ひよどり坂」を抜けて佐倉城址公園を目指します。
この「ひよどり坂」は、侍がお城に向かう時に通った道で、当時のまま残っています。
とにかく急な坂で、馬に乗って通っていたのに我々はもちろん歩いていきます。
両脇にはたくさんの竹が生えていて、
自然に囲まれたそれはそれは素晴らしい景色です!
もちろん、目線を少し遠くに移せば住宅が建ち並んでいますが、それは言いっこなし。
そして今回の終着点「佐倉城址公園」にやって来ました!
ここはお城の跡地なので、姿形は残っていません。
白い敷地には奇麗な芝生が敷かれ取材日は多くの家族が楽しく遊んでいました。
随所に空堀が残っていて、今は子ども達が「芝ソリ」をしています。
芝ソリが出来るほどの深く幅広な空堀があったというわけですね!
まさにお城が建っていた場所でエンディングを迎えましたが、
今回の感想としてまず一言「疲れたーーー!」。
木原さんによると、今回のルートでは16,000歩は歩いたそうです。
いやいや歩き過ぎです。すでにふくらはぎがパンパンです。
でも、解説をしてもらいながら、実際に資料や建物を目にして、
自分の足で歴史を辿って行くととてもわかりやすく勉強になりました。
なぜこういう造りになっているのか、なぜこの場所にコレがあったのか・・・。
全てに理由があり、合理的に存在しています。
そんな歴史と魅力がたっぷり詰まった佐倉の街、ぜひ一度訪れてみて下さい!!
|
ロケ終了後、銭湯に行って
バブルバスで下半身をしっかりケアした事は言うまでもありません。。。