登らなくても楽しい!富士周辺「音」の旅~静岡編~|旅人:中田美香

2013-10-04

 

♪ふ~じ~は に~っぽ~んいちの~やま~♪
富士山といえば、言わずと知れた世界文化遺産だ。歌に、絵に、詩にと、その姿が人々に様々なイメージを喚起させ、古くから我々の想像力をかき立ててきた。
まさに日本一の山なんだなぁ。
最後にその頂きに登ったのは、かれこれ10年以上前(昨年は8.5合目で高山病になってしまい、あえなく断念・・・)。そこから眺める景色もそりゃ~素敵だったけど、仰ぎ見た際の鮮烈さのほうが勝るなぁ~と感じる。
今回の旅は『登らなくても楽しい!富士周辺の旅~静岡編~』だ。
それも番組のタイトルにある「~耳で感じる旅番組~」に寄せて、富士周辺のさまざまな音世界を探ってみた。

 

オープニングは、御殿場ICにある乙女駐車場で収録。
ここに“乙女ハッピーコール”なる鳴りものがある。

 

1回鳴らすと・・・・・「健康/家族円満」。
2回鳴らすと・・・・・「開運/成功」。
3回鳴らすと・・・・・「恋愛成就/縁結び」。

 

お~きく振りかぶってー、ハッピーコールをカ~ンカ~ンと2回。
運気をググッとアップ↑↑↑させてから旅をスタートだっ!!!!

 

 

 



 

 

 

ブブブ~ンと快調にエンジン音を響かせて走る!走る!走る!
なんといっても今回の旅のお伴は夢のメルセデス・ベ~ンツなんだ!こちら新型「ベンツA250シュポルト」。じゃじゃ~ん!

 

女子的には車内インテリアに特にココロ惹かれた。
テーマカラーは赤!パッション、情熱の赤!
エアコンの吹き出し口は丸く、周囲に赤いリングがついている。ハンドルやシートには赤のステッチが施され、シートベルト部分も赤。
遊び心満載なうえに、重厚感と上品さが保たれているあたりは、ベンツ、サスガです。
快適なドライブの醍醐味といえば、車窓からの眺め。
様々な角度から富士山を眺めていると、富士山はコロコロとその表情を変える。

 

最初に向かったのは「富士スピードウェイ」。
取材したこの日「2013 Asian Le Mans Series Round 2」の練習走行、予選が行われていた。
やはり生で観戦するその迫力は鳥肌モノ。
スピード感と迫力たっぷりの爆音に大興奮!
音、匂いがあるんです。

 

 

 



 

 

 

 

 

「Lamborghini Parade」も行われ、何十台ものランボルギーニがレーシングコースをパレード。
華やかでカッコ良いぞぉ。
一応、レースクイーンともパチリしました。はい。

 

 

 



 

 

 

フォーミュラ・ニッポンやスーパーGTといった国内トップカテゴリーのレース観戦が出来る富士スピードウェイ。
「サーキットって普通のかたは入れないイメージがある」って???
ノンノンノン。
実は、自転車でのレースやマラソンなどのイベントも開催されているし、コース上に自分の車を走らせることも可能なんです。
免許証がなくたって、大丈夫。専門のスタッフが運転する車の助手席に同乗してくれることだって可能。
「上から眺めるのとは異なって、実際にコース上を走ると、高低差も体感できるのが魅力ですヨ」
と、富士スピードウェイの徳山直樹さんが教えてくれた。
そっか、プロレーサー気分を楽しめちゃうんだ!

 

都内から一番近く、富士山を眺められるサーキット。
観光巡りの途中にフラっと立ち寄るのもオススメです。

 

 

 


富士スピードウェイの徳山直樹さんと…

 

 

 

続いて、グググッと南に下り、三島へ向かった。
三島といえば、名物の「うなぎ」。
我々が立ち寄ったのは、静岡の三島広小路駅近くにある「うなぎ 桜家」さん。

 

 

 



 

 

 

安政三年創業、150年近い歴史を誇るこのお店で毎日備長炭で丁寧にうなぎを焼いているのは、五代目の鈴木潮社長だ。
パチパチパチと炭が弾ける音が食欲をそそるゾーーーーーーー!

 

三島のうなぎの特徴は、富士山からの湧き水をジャージャージャーと2、3日打たせること。
この工程により、うなぎの臭みや余分な脂を落とし、キュッと引き締まるのだそうだ。

 

 

 



 

 

 

そんなうなぎと日々向き合う鈴木社長は、その日の天候や温度や湿度、さらにはうなぎの脂のノリ具合に合わせて、内輪を巧みに使用して火加減を調整する。
鈴木社長いわく「手仕事の積み重ねだから」だそうだ。
何とも“素敵じゃないか♪”

 

 

 



 

 

 

 

決して甘すぎない秘伝のタレは、継ぎ足し継ぎ足しでアミノ酸もタップリ。
頂いた白焼きは、ぷっくら肉厚で臭みなく、最高に上品なお味。
蒲焼きは、外はパリッと香ばしく、中はブルンプルンでやわらか~。
ウォー!美味し過ぎて、まいりました。
8品コースを堪能させて頂き、あ~贅沢なひとときなり。
鈴木潮社長、ご馳走様でした。

 

 

 


桜家 鈴木潮社長

 

 

 

三島は古くから水の都と呼ばれ、市内各地で富士山の雪解け水が湧き出している。
そこで、富士の名水グルメを堪能した後、その源流を探りに柿田川公園へ向かった。

 

 

 



 

 

 

国道一号線沿いにある公園だが、一歩園内に入るとそこはまさにオアシス。
鳥のさえずり、川のせせらぎ、そして草木が風で揺れる「自然の音世界」に包まれる。
そしてこの公園には、富士山の伏流水が湧き出る湧水群がある。
公園の中に展望台があって、そこから水がこつこつ湧き出る様子を眺めることが出来る。これを“わき間”と呼ぶそうだ。

 

 

 

 

 

 

透き通る美しい水に触れると、ヒヤッと冷たくて気持ち良い。
それもそのはず、水温は一年を通して15度前後で安定している。
柿田川は名水百選にも選ばれる全長およそ1.2kmの清流で、その湧水量は日に70万トンから100万トン。東洋一を誇るのだ!スゲぇ。

 

それにしても富士山から40キロも離れたこの場所に忽然と水が湧き出るって神秘だわ。

 

旅の締めくくりは富士宮焼きそばの名店「お好み食堂 伊東」なり。"ザ・昭和"な佇まいに魅かれて店内に入ると、笑顔で店主の伊東由子さんが迎えてくれる。
店内には、大きな鉄板が二枚。それを取り囲むようにカウンターと椅子が並び、目の前で焼き上げてくれる。

 

 

 

 

 

 

 

注文したのは一番人気という五目焼きそば。
鉄板で手際良く具材を炒め、肉カスとイワシ節をまぜまぜ、最後に卵をトッピングして出来上がり。
麺はモッチモチでしっかり歯ごたえがあり、具材が主張しすぎることは決してない。
作ってくださる間の会話も楽しい。
アットホームな雰囲気もまたグー。
鉄板の隣にあるおでんもつまみながら、リラックシングなひとときだ。あ~、ビール飲みたい。

 

 

 

 

 

 

 

ドライブをしながら、富士周辺の音の旅を楽しんだ。
車窓から望む富士山は時おり雲に隠れていましたが、それでも富士山がそこに存在しているんだという雰囲気自体がとっても素敵。

 

今回の取材を通して出会った全ての方が、富士山の世界文化遺産登録を誇らしげに語ってらしたのがとても印象的だった。
日本の最高峰と言われる富士山の偉大さを実感する旅だった。
富士山の恵みによる湧き水。
そこから生まれる名水グルメ。
もちろん自然の恵みも。
景観も素晴らしい!
移動するたびに、その表情がコロコロと変化。
そして富士山が雲に隠れていると、思わずその姿を探してしまう。
見えても見えなくても、富士山がそこにいてくれる、なにか大きな安心感のようなものがあるんだな。

 

最後にやっぱり唄おう!
♪ふ~じ~は に~っぽ~んいちの~やま~♪

 

 

 


でも見えなかった富士山