東京発どこ行くツアー~飛鳥山編~|旅人:井門宗之

2014-03-28

 

飛鳥山って突然ですがご存知ですか? 


えっ?なになに?四股名?
…違うわっ! 


えっ?なになに?日本酒?
米の旨味、冴えわたる…純米酒、飛鳥山…
…んな訳あるかいっ!
ノリ突っ込みしたわ、久々に。
あっ、話が思いっきりそれましたね。飛鳥山です。
これ都内にある地名なんです。今は公園になってるんですけどね。
春は都内でも有数の桜の名所として知られておりまして、
正確なエリアとしては23区の北区王子という場所にあるんです。
東京発どこ行くツアーは今まで割と全国的にも知られた場所に行っておりましたが、
今回は旅人井門も訪れた事がないエリア!!(大丈夫なのか?)
魅力再発見、って言うか、魅力発見の旅になったのであります。

 

 

 

 

 

 

今回の旅のお供は、仏の横山、親分、そしてカメラマンは久々の橋本君。

 

 

親分「なんだよ、テツヤじゃないのかよ。 


おれ、橋本くん嫌いなんだよなぁ~…」

 

橋本「なに言ってるんすか!午巡りの時は楽しそうだったじゃないすか!」

 

横山「じゃ、今日もよろしくシクヨロで!」

 

 

マイペースな人達が集まったのはJR大塚駅前。
ここも久々に来たなぁ。山手線ぶらり以来ですから、かれこれ4年、5年前?
当時は横山さんがD担当でメルシ―が作家さんで。
いまは作家が親分担当で…うん、やっぱりクセの強いメンバーに変わりはないか。
なんで大塚駅前が待ち合わせだったかというと、
ここから都電荒川線に乗る為なんですよね。
実は飛鳥山、都電荒川線の停留所がありましてね。
ここから向かう訳でございますが…ほらほら、都電が来ましたよ♪

 

 

 

 

 

 

都電の雰囲気、たまらんですよね。
チンチン電車が沢山のお客さんを乗せて、
それでも大通りをゆ~っくりと走っていく。
東京の速度の中でこんなにゆっくりな交通機関も珍しいんだよなぁ。
マイペースを守りながら、昭和の時代から沢山の人を乗せていく。
あっ、でも都電って線路の上を走っているのに分類上はバスなんですよね。
だから「駅」とは言わずに「停留所」っていう。
大塚駅前停留所から飛鳥山停留所まではものの10分くらい。

 

 

 

 

 

 

あれ??でも都電を降りても山っぽいものが見えないなぁ。
停留所の前が明治通りで…、信号渡ると交番があって、
その後ろが丘っぽくなっていて公園の入口があるけど。あれかな?

 

 

 

 

 

 

そうか、飛鳥山停留所の方から来るとそこまで「山感」はないんだけど、
反対側の王子から来ると途端に「山感」が出るんだね(笑)
僕らはまず飛鳥山公園の全体地図がある場所に。
地図を見ると南北に長い公園である事が…っていうか相当大きな公園である事が分かる。 


そしてもう一つ面白い事実として、公園内に…3つの博物館!?

 

 

横山「いついくの!?いまでしょ!へへへ…。」

 

 

…どうか今は言わせて、言わせてあげてください…。
愛されて業界歴30年以上の仏の横ぴゃま(痛恨の打ち間違い)を尻目に、 


僕らがまず向かったのは飛鳥山博物館

 

 

 

 

 

 

結論から申し上げましょう。
この博物館、めっちゃくちゃ面白かった。
飛鳥山の歴史だけじゃなくて、この周辺地域がいかに歴史ある場所かが分かりましたもの。 


ご案内の学芸員・鈴木直人さんのお話しが、まぁ面白い。
北区周辺に人が暮らしていた形跡って3万年も昔からあるとかね。
貝塚は食べ物を捨てる場所じゃなくて、埋葬にも使われていたから祈りの場所だったとかね。

 

 

 

 

 

 

3万年前に人が暮らしていた形跡も、掌サイズの石器から判断出来るなんて、
改めて僕は考古学に人が魅了される理由が分かった気がします(笑)
スクレイパーなんて初めて聞きましたもの。

 

 

 

 

 

 

 

鈴木「縄文時代飛鳥山のすぐ下は海だったんですよ!」

 

井門「うわ~!!知らんかった!!!」

 

 

そりゃ、井門も叫びますって。
埋立地の多い東京ですが、ここに海岸線があったんだもんなぁ。
でも3万年もの昔から人が暮らしていたって事は、
このエリアは相当暮らしやすい場所って事ですよね。

 

博物館の中は時代別に分かり易く分類されている。
少し進むと、ちょうど館内中心に桜の木を模したものがどーん!

 

 

 

 

 

 

その下には江戸時代の花見弁当を偲ぶ展示物(かなり豪勢)

 

 

 

 

 

 

鈴木「この地にゆかりのある8代将軍徳川吉宗が、
飛鳥山におよそ1300本の桜の木を植えました。
江戸時代、花見は庶民に禁じられていたんですね。
それじゃ、あんまりだ…って言うんで、
吉宗は飛鳥山を庶民に開放したんです。」

 

現在も花見の名所である飛鳥山。
その花見の歴史は徳川吉宗の時代まで遡るのであります。
当時は江戸の庶民が歌い、踊り、仮装までして楽しんだそうで。
鈴木さんも仰ってましたが、
いまも春だけじゃなく、四季折々の姿が楽しめる飛鳥山ですから。
色んな季節にお散歩に来たいなぁ…。
鈴木さん、楽しい歴史話、ありがとうございました!!

 

 

YAJIKITAでは博物館もよく回るんですけど、 


声を大にして言いたい!!博物館は楽しいんです!!
もしご旅行先に博物館があったら、間違いなくオススメします。
その土地の歴史を知ると、その土地が面白くなりますからね。
…っと、飛鳥山博物館の次は、紙の博物館?ここも楽しそう!

 

 

 

 

 

 

お話しをお伺いしたのは広田覚さん
ここも結論から言わせて!言わせて言わせて!(笑)
紙の博物館、めっちゃ楽しかった!!
紙の歴史(曇徴さんの名前とかひっさびさに聞いたし…)も「へぇ~」が詰まってたし、
770年の最古の印刷物がしれっと展示されていたり…。
洋紙と和紙の違いも面白かったし、なによりここに紙の博物館が出来た経緯がね…。

 

 

 

 

 

 

 

広田「もともとは渋沢栄一が民間の紙の工場を作ったのが始まりです。
抄紙工場を民間が、印刷工場は官がやっていたんですね。
これもズルくて、実は官も抄紙工場を作っていた。
でもまずは民間に金を出させて実験や研究をさせて、
成功した技術を以って官も紙を作っていく…という(笑)
その後、王子製紙の工場になったんですが、大戦で焼けましてね。
資料などを集めてその跡地を紙の博物館にしたんです。」

 

 

その歴史はなんと昭和25年から。
博物館法という法律が出来る2年前っていうんですから…

 

 

広田「はい、日本で初めての博物館です。」

 

 

またこの方も凄い事をしれ~っと仰るなぁ(笑)
あっ!紙の博物館では紙すき体験も出来てね。
洋紙を作る事が出来るんですけど、あっという間に美しいはがきが出来ました!

 

 

 

 

 

 

 

 

紙の博物館のエントランスには日本最大の和紙もあってね。

 

 

 

 

 

 

色んな驚きをくれた広田さん、有り難うございました!

 

 

 

 

 

 

飛鳥山公園、児童エリアもとても広くて子供達がとても楽しそうだったなぁ。

 

 

 

 

 

 

この辺はやっぱりお散歩するのが楽しいです。
広い飛鳥山公園も良いですが、王子駅方面から音無親水公園を歩くのも良い。
そこには昭和の風情も漂っていて、何とも言えずに気持ちが良い。

 

 

 

 

 

 

親水公園から上へ。
階段を昇ると目の前には立派な鳥居がお出迎えです。 


こちらは東京十社の一つ、王子神社

 

 

 

 

 

 

1322年、熊野大社からお子様の神様をお迎えして創建された神社がこちら。
「王子の神」をお迎えしたので、この辺りは王子という地名なんです。
戦火で焼失した後に建て替えた神社なので、
建物自体に歴史は…とこちらも謙虚に迎えてくださった、 


宮司の八木光重さん。なんだろう、この辺りの方は皆さん謙虚だ(笑)
そう入っても歴史も御由緒も正しき大きな神社であります。
家康公に200石を社領として拝領され、
吉宗公の時代には飛鳥山公園も社領となったってんだから、相当な大きさ。
地域の方々の信仰厚い神社なのです。

 

 

 

 

 

 

神社の中には「毛塚」なんてのもあって、
美容・理容関係の方も多くお参りにいらっしゃるとか。
「子育大願」のお参りに来られる方も多い王子神社へ、皆さんも足を運んでみてください! 

 

 


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それにしても飛鳥山、楽しかったなぁ。
放送でも言いましたけど、いつ来ても発見がありそう(笑)
旅日記を書いているのが東京で桜が咲き始めた頃なんですけど、
OAされる頃は飛鳥山の桜、どんな風になってるんでしょ??

 

花見弁当持って、江戸の風情を感じながら飛鳥山の桜を愛でる。
いつかここをそんな風に楽しみたいと思っています!
今回は魅力発見、などこ行くツアーでしたけど…
次回はどんな発見があるんでしょ??

 

東京発どこ行くツアー、次はどこ行く!?