東京発どこ行くツアー~成城編~|旅人:井門宗之

2014-04-24

 

ある会議での事である。
東京発どこ行くツアーの次なるロケ先を話し合っていた我々。
またもやPのわがまま発言が飛び出した。

 

 

井門「今度はさ、成城とかどう!?
ほら、セレブの街だしさ、面白いお店も多いんだよ!」

 

スタッフ「なんでそんなに成城推しなんですか!?」

 

井門「ほら、俺、近所だし!!

 

 

ホラ、オレ、キンジョダシ!!
……ホラ、オレ、キンジョダシ!!

 

 

スタッフ一同「はぁっ!?

 

 

こうして決まった成城編(笑)
いや、僕の住んでるのは成城とは少し離れた町なので、
ぜーんぜん雰囲気が違うんですけど(念の為)
成城は皆さんもなんとなくイメージしている通りのセレブタウン。
でもセレブタウンなのは、ど真ん中成城であって、
ここは世田谷区なので成城の周りも住宅街として発展しているんですね。
井門が暮らしているのは、そんな成城の周りの住宅街。
でもこだわりのお店が多い成城には本当によく行くのです!

 

本編でも出てきましたが、成城の地形って本当に面白いんです。
駅周辺がイメージで言うと“山の頂き”にあるって言うか。高台なんですね。
成城の先、多摩川の方に歩いていくと“国分寺涯線”という崖があって。
この辺りの地形に関しては「世田谷トラストまちづくり」の小出仁志のお話しもありました。
“みつ池”に入ると…って実際には保護地区の為に入れなかったんですが、
自然がいっぱいに溢れていて。でもすぐ近くは住宅街でね。
世田谷区のこんな住宅街に蛍が飛ぶ場所があるなんて…。本当に驚きます。

 

 

 

 

 

 

緑が多い町…とは言え駅前はかなりの賑わい。
大きな駅ビルの前でオープニングを録って、いざ桜並木へ~!!

 

 

 

 

 

 

ちょうど取材日の土曜日(4月5日)がさくらフェスティバルで。
東京は桜が満開で綺麗だったんですよ♪ 


お忙しい中で成城商店街振興組合の理事長、南一夫さんにお話しを伺いました。
近所に住んでて知らなかったなぁ、こんな素敵なイベント。
南さん曰く、二日間で無料の甘酒は2000杯が出るって言うし、
多分お客さんも「万」の人出だっていうし…成城にこんなに人が集まるなんて!

 

 

 

 

 

 

しかもですよ、成城には美味しいお店が沢山あるんですけど、
それがちゃんと出店で出店しているんです!!
沢山のお客さんで賑わう桜並木を目を細めながら眺める南さん。
もう30年近くも続くイベントだと言うので、また来年もきます!
(ちなみに翌日、井門Pはプライベートで訪れました)

 

 

 

 

 

 

こういう地元が一体となるお祭りが桜の季節にあるのって良いですね。
新生活を始める新しい成城の住人も、
こういう賑やかでアットホームなお祭りで迎えられるっていうか。
成城大学に入学した新入生も、
この雰囲気を見たらこの町が一気に好きになっちゃうんじゃないかなぁ。
この後ぼくらも買い食い(笑) だって我慢出来なかったんだもーん!
山形牛を使ったケバブサンドと串焼き、あとは焼きそば(笑)

 

 

 

 

 

 

セレブな住宅街の中で焼かれるソース焼きそば。
このコントラストがたまらなく面白くて。
面白い町だなぁ…って思いながら、続いてはこだわりのカフェ。

 

 

 

 

 

 

CAFÉ BEULMANSは成城にあって老舗のカフェ。 


1980年に開店して、店主は2代目の吉岡剛秀さん
面白いエピソードでしたね、2代目になったお話し。
初代が店を畳むときに常連が“そりゃ駄目だ!”となり、
その中で何故か白羽の矢が立ったのがデザイン(建築)の仕事をされていた吉岡さん、だと。
でも2代目になってから、夜はお酒を出すようになったり、
お店でJAZZのLIVEをやる様になったり。
ちゃんと、新しいBEULMANSの表情も出している。
これ大変な事だと思いますよ。
昔からのファンも納得させながら(店の内装にはほとんど手をつけないとか)、
新しい試みも進めていく。でも吉岡さん、なんだか楽しそうで。
あのカウンターでスコッチを飲んでみたいなぁ、と思いながら、
でもきっとここにいらっしゃる方々は一癖もふた癖もあるんだろうなぁ、と思いながら。

 

 

 

 

 

 

真空管のスピーカーから流れる音も良かった。
音を収録していた仏の横山さんも嬉しそうでした(笑)

 

 

 

 

 

 

さてさて、こだわりと緑の多い町を散策しながらの今回。
急な坂を上り下りしながらのどこ行く!!

 

 

 



 

 

そうそう「どんぐり坂」も急な坂だったなぁ…。
足元に目を落とすとどんぐりがいっぱいで。
坂の途中で振り返ると、でもここが高台だって事がわかるくらい見晴らしが良くて。
住宅街なんだけど、森の中を抜けていくかの様に緑が多くて。
でもその緑の奥にはちゃんと住宅が建っているの。
東京の緑ってこういう景色が多いような気がします。

 

――緑と人の共存。

 

そもそもは緑だった場所を人間が借りているんですけど、
昔に比べてきっと人は自然との付き合い方が上手くなったんじゃないかな。
英子ちゃんも言ってましたけど、どこの山だよ!?と(笑)
ほら、井門、ちゃんと息が切れてましたもんね(笑)

 

成城三丁目緑地からの眺めも美しかった。
西日がキラキラで、遠くに見える富士山も美しくて。

 

 

 

 

 

 

 

いやぁ、こんな素敵な風景が広がる場所が近所だなんて!

 

 

親分「井門君さ、ちなんでちょいちょい“地元感”出してんの?
ははぁ…そうかそうか、俺は成城が地元なんだぜってんでセレブ感出してんのか。 


みみっちいなぁ、発想が貧相だなぁ、このDJは…ヤレヤレだぜ。

 

井門「なに!?なんでよ!?しかも最後なんで承太郎??ジョジョ?
小林ジョジョなの!?」

 

横山「ふぅ、ヤレヤレだぜ。(ギュゥィィィイイイイイーーーンッッ!!!!!)」

 

井門「仏まで!?しかもジョジョ立ち!?ジョジョ立ちしてる!?」

 

テツヤ「ふるえるぞハート!!キャッキャッ」

 

親分「燃えつきるほぞヒート!!キャッキャッ」

 

 

こんな感じで成城の街の中をジョジョごっこしながら歩いた一行(してないって)。
今回の成城ロケでどうしても行ってみたかったお店へ!! 


それが、こだわりまくりのSALUMERIA 69
成城の駅から歩いて15分。住宅街の中に全く雰囲気の違う、
ミッドセンチュリー調の外観のお店。

 

 

 

 

 

 

 

何を隠そう、こちらは生ハムやサラミなどの加工食料品を扱う専門店。
成城ってなんとなく優等生的な店が多い気がするんです。
それは良い意味で暮らしている人が作り出す雰囲気がなすものなんでしょうけど。
でね、そんな中にあって「SALUMERIA69」さんは、
ちゃんと「わが道」を行ってるんです。ブレが全くない。
きっとこの店はパリであろうが、中国であろうが、
その地の雰囲気には染まらずちゃんと個性をまき散らすんだろうな、って。
こんな素敵なお店があるなんて素敵じゃないですか!

 

 

 

 

 

 

僕らがお伺いしたのはちょうどお忙しい時間。
しかも「さくらフェスティバル」開催中という事もあって、
お客さんの列が切れる事がありません。
僕らも列に並び実際に生ハムを注文しながら、カウンター越しのインタビュー。 


店主の新町賀信さんの手は止まる事を知りません。

 

 

 

 

 

 

種類で言えば50種類位の生ハムを置いてあるとおっしゃる。
その状態を常にチェックし、最高の状態でお客さんに食べて貰おうとする。

 

 

新町「やっぱり時間経っちゃうと劣化しちゃうんでね…」

 

 

それを言われてなるほどなぁ、とも思ったんですけど、
でもね、そもそも生ハムって塩漬けの肉ですから、保存がきくわけでしょ?
なのに出来れば30分~1時間で食べて欲しいとおっしゃる。

 

 

新町「そうなんですよねぇ…商売的には沢山売れた方が良いので、
保存がきくって言った方が皆さんいっぱい買っていってくれるんでしょうけど、
それで味が美味しくなかったらダメじゃないですか?
だから30分~1時間で…みたいな事を言っちゃうんですけど、
そうするといっぱい買っていってはくれないんですよねぇ(笑)」

 

 

はい、これこそ“こだわり”の完成形!!!
新町さんの生ハム(“サルーミ=食肉加工品”って言うらしいですよ)に対する思い。
なんせしゃぶしゃぶ肉よりも薄い生ハムですよ!
和紙みたいに薄く削がれたサラミ!!

 

実はこの時に買った生ハムとサラミ、
ロケが終わった後に行った井門行きつけの店で食べたんです。
もうね、ふわっふわで。
良いですか?大事なことなんで何度も言いますよ。 


生ハムサラミふわっふわなんです。

 

本編のレポートでもありましたが、
店の外で感想を喋っていてもまだまだ生ハムの香りが残る。
それぐらい香り高い生ハム達でした。
新町さん、またお店に顔出しにいきますからね!

 

 

 

 

 

 

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僕の地元、成城…(もういいって、笑)
ぜんっぜん知らない顔だらけだった。
そんな表情があるなんて、この辺りに暮らし始めて3年になるのに知らなかったなぁ。

 

緑とこだわりの街。
そういう街は都内だと他にもありそうなものなのに、
成城の街はちゃんと“成城っぽさ”があって。
じゃあ成城っぽさってなんなのよって言うと、
やっぱり“セレブ感”になるのかなぁ。でもね、全然嫌味な感じじゃないんですよ!
優しく迎えてくれるセレブ感って言うのかなぁ。
それはきっとこの町に出入りする人の数が多いからなんでしょうね。
毎年4月になれば成城大学には新しい学生が入学してくるし、
周りは住宅街ですから成城に遊びに来る人も多いでしょうし。
だからこそここに暮らす方々はそれを拒絶するのではなく、
ちゃんと受け入れてくださる。
僕はだから成城を走っていても、お散歩していても、
とても気持ち良くこの町の空気を吸えるんですよねぇ。

 

確かに観光地では無いので、
東京に来た時に改めて来る場所ではないかもしれません。 


でもこの町の空気感こそ「東京にしか無いもの」だとも思います。
こういう町を散策した時に初めて「東京感」を味わえるのかも!?

 

東京発どこ行くツアー、次はどこ行く!?