明治神宮100年!鎮守の杜を歩く|旅人:安田美香

2015-05-14

わっしょーい!!!!!
ごぶさたしております!旅人の安田美香です!
お久しぶりでうれしくて、変なテンションだよ!わははは!

 

 

今回の旅は、鉄道大好き南田マネージャーからの電話で始まりました…。
南田マネ「安田さん、ヤジキタロケです!都内をのんびり散策だそうです!」

 

安田「…あやしい…。」

 

私は、疑っていた。
なぜなら、事務所の後輩・棚橋麻衣から、えげつないドッキリロケの話を聞いていたからだ。

 

 

 

その後、作家のミラクル氏からメールが。
ミラクル氏「ゲスゲスゲス!今回は、明治神宮の杜を楽しく歩くでゲス!」

 

安田「…やっぱり、あやしい…。」

 

明治神宮は行ったことあるけど…参道を歩いて、お参りして、おみくじ引いて、おしまいだったよなぁ…。
広いといえど…杜をお散歩するだけで、1時間番組ができるのかしら…。
(↑ほんと、失礼なヤツですんませんっ!)

 

失礼ながら、旅の始まりはそんな心持ちで、ハラハラしながら待ち合わせ場所に向かったのでした!

 

 

 

 

 

 

さて、待ち合わせたのはJR原宿駅。
「なんか、祭りでもあるのかい?」と聞きたくなるほど、ナウでヤングな若者でにぎわっています!

 

安田「キャー!みなさん、お久しぶりです!今日はよろしくお願いします!!わはははー!!!!」
仏の横山ディレクター「…でた!あいかわらず、元気だね」
カメラマン橋本くん「…安田さん、初めましてなんですけど…ち、近いです、顔が」
ミラクル「ゲスゲス!」

 

 

安田「(…こ、このメンバーにドッキリを仕掛けられるのか…?いや、絶対にひっかからんぞ、あたしゃ!)」
なーんて思っていたら…
ミラクル氏「明治神宮の杜は100年前、緻密な計画の元、人の手で作られた人工の杜なんでゲスよ〜」

 

安田「…え!? そうなの?」
てっきり、元々あった森に手を入れて、自然を残しているのだと思ってました…。
しかしなぜ、どんな思いで、この都会の真ん中に100年も続く森を作ろうとしたのかしら?

 

そんなこんなで、"明治神宮の杜の謎"を解き明かす旅が、スタートしました!

 

 

 

 

 

 

まずは、「NPO法人 響」の井梅江美さん、山下泰さんにガイドをしていただけるということで、お二人と待ち合わせ。
「NPO法人 響」は、明治神宮への外国人参拝者のガイドをはじめ、明治神宮内の自然を守り、後世に伝えていく取り組みをされています。

 

さっそく、原宿駅からすぐの「南参道鳥居」をくぐろうとすると…

 

井梅さん「安田さん、ちょっと待ってください。
鳥居をくぐる時には、作法があるんですよ。
誰かのお家にお邪魔するときは、「おじゃまします」とあいさつをしてから上がりますよね?
それとおなじで…鳥居は神域との境目なので、「おじゃまします」と、おじぎをしてから入ってください。

 

それから、真ん中は神様の通り道ですので、左側をあるいてくださいね」

 

 

あわわ!今まで、存じませんでした…。
無礼者でした、わたくし…(反省)。

 

 

一礼して鳥居をくぐると、参道の脇には緑、緑、緑!
樹齢100年以上の立派な木々が、ヤジキタ一行を迎えてくれます。

 

安田「うわぁ……気持ちいいですねぇ!新緑があざやかで、まぶしい…」
井梅さん「ちょっと入っただけなのに、ひんやりして涼しいですよね」
山下さん「ここらへんの木は、高さが30〜40mもあるんですよ。この杜には、川も流れているんですよ」

 

 

 

 

 

 

「神橋」を渡ると…なんとまあ、きれいな清流が!

 

山下さん「明治神宮の中に、水が湧いてるんです。この水が、渋谷川の源流になります」

 

すごい!こんな都会のど真ん中に、湧き水ですよ、湧き水!
ほんとうに、"本物の森"、なんですねぇ…。

 

ついさっきまで、都会の雑踏の中に立っていたのが、ウソみたい。
川のせせらぎを眺めていると、ゆったりとおだやかに気持ちになってきます。

 

 

 

 

 

 

 

明治天皇をまつる「明治神宮」が創建されたのは、1920年(大正9年)。
当時は、森も樹木もない土地だったんだそうです。
しかし、「お宮には、神様が住まう森=鎮守の森が必要」とのことで…
神様をまつる"杜"を、一から作りあげるプロジェクトが始まりました。

 

その広さは、70ヘクタール。東京ドーム15個分!

 

なんと、全国から10万本の樹木が奉献され、100年後の杜を想定して、1本1本計画的に植えられたそうです。
神社に多く見られる杉やヒノキだけではなく、さまざまな種類の木が生えているのが特徴です。

 

10万本の木を植えたのは、全国から集まった11万人の青年たち。
勤労奉仕のまごころをこめて作られた杜なんですね。

 

 

井梅さん「安田さん、ぜひ落ち葉の香りをかいでみてください」
安田「(落ち葉ににおいなんて、するのかしら…?)

 

半信半疑で葉っぱひろい、ちぎって「ゴシゴシ!」とこすると…
安田「わぁ〜!イイ香り〜!」

 

 

 

 

 

 

甘くて、ちょっとスパイシーで…かなり強い香りにビックリ!
昔の人は、いろんな葉を利用して、虫除けとしてタンスの中に入れていたんだそうです。
こんな杜の楽しみ方もあるんですねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

木製では、日本一の大きさをほこる「大鳥居」をくぐると、左手に「清正井(きよまさのいど)」入り口が見えてきました。
そう!「携帯電話の待ち受け画面にすると、ご利益がある」とのことで、パワースポットとして一躍有名になった、あの井戸があるのです!

 

 

 

 

 

 

安田「金運アップ!金運アップだ!ルンルン〜!」
井梅さん「…金運、というわけではなく、全体運にご利益があるそうですよ(笑)」
ミラクル氏「安田はんは、すぐにお金の話でゲスか〜!? ゲスでゲスね!」

 

…ミラクル氏のおしりをつねりながら、鬱蒼とした木々にかこまれた小径を抜けると、視界が開けて、下方に「南池」が見えてきました。

 

約150種もの花菖蒲が植えられている「菖蒲田」(6月中旬が見頃だそうです)を眺めながら、どんどん奥へと進んでいきます。

 

安田「…あのぉ、ここ、本当に代々木でしたっけ?」
と聞きたくなってしまうほど、深い緑につつまれながら小道を下ってゆくと…

 

安田「あー!あったー!!これが、"清正井"ですね!!!」
山下さん「さっき見た川の源流が、ここになります」
井梅さん「よく見ると、ここから水が湧いているのがわかりますよね」

 

 

加藤清正が掘ったと伝えられる「清正井」。

 

静かで、清らかで…

 

聞こえるのは鳥の声、葉がゆれる音だけ。
手をひたすと、ひんやりと心地よく…
せせらぎの音に、心が洗われてゆくようです。

 

神妙な心持ちになりながら、携帯電話で「パシャリ」。
ありがたく、待ち受け画面にさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

参道へもどり、「手水舍」で手や口を清め、いよいよご社殿へ。
たくさんの外国人観光客の方が、手を合わせておまいりしています。

 

井梅さん「ここは上空に、1つもビルが見えないんですよ。東京でこんな空が見られるところは、なかなか無いですよね」

 

ここでも立派な木々が、ご社殿を守るようにしてとり囲んでいます。

 

山下さん「この杜を作った当時は、松や杉が多かったそうですが…時を経て、かしの木や、しいの木なんかが増えているんだそうです。ちゃんと、この場所に合った"関東の杜"に、変化してきているんですね」

 

「自然の森に近い、永遠の杜を」という構想がねられ、計画的に作られた杜。
人間が手を入れるのは、最低限のところだけ。
100年たった現在、手入れのいらない自然林に達しつつあるんだそうです。

 

 

 

 

 

 

「二拝二拍手一拝」で参拝し、とても神聖な気持ちになって、後ろをふりかえると…

 

安田「わぁ〜!花嫁さんだぁ!ステキ!」
白い玉砂利を敷きつめた中庭を、赤い傘をさした白無垢の花嫁さんの行列が、しずしずと進んでいきます。

 

「Beautiful!」
外国人観光客のカメラのシャッターが、いっせいに切られます。
井梅さん「結婚式を一目見たくて、わざわざお式の時間に合わせてくる旅行者の方も多いそうですよ」

 

日本って、ステキだな。
日本人は昔から、こうして人生の節目ごとに、神様に感謝の気持ちを伝え続けてきたんですね。

 

 

 

 

 

 

 

井梅さん「次は、田んぼに行きましょう。なんと明治神宮の中には、田んぼがあるんですよ」

 

西参道から、今回は特別に立ち入り禁止区域の原っぱを通らせていただくと…
安田「…うそー!?(笑)こんな大都会の真ん中に、田んぼがあるなんて!!!」

 

ここは「NPO法人 響」が一から開拓した田んぼ、「代々木の杜・神饌田」。
都会で生活する人々に、自然と触れあう機会を提供しています。

 

 

 

 

 

 

山下さん「この田んぼには、3つの特徴があります。


1、明治神宮の天然水のみ
2、無農薬
3、手作業(耕運機などは使わない)


で、育てています」

 

井梅さん「"御田植祭"では、田植えを地元の小学生たちに体験してもらっています。
今はなんでもお金で買える時代ですが…
稲作をとおして、食と自然に対して感謝の気持ちを学んでもらえたらと思っています」

 

収穫したお米は、明治神宮に奉納するんだそうです。
大切にみんなで育てたお米は、さぞ格別な味がすることでしょう!

 

 

 

 

 

 

そして、井梅さんの「おすすめスポット」にも連れて行っていただきました!

 

井梅さん「ここは、本当は誰にも教えたくないくらい、とっておきの場所なんです(笑)」

 

そこは、明治神宮の1番奥の芝地。
安田「わぁ〜!まるで、セントラルパークみたい!」
(↑行ったことないけど)

 

緑の芝の上を、子どもたちが裸足で走り回り…
遠くには代々木の高層ビル群が見え、なんともアーバンでオシャレな空間です。

 

芝の上に寝っ転がって、空を眺めると…いろんなモヤモヤが、とんでいきます。

 

 

 

 

 

そして、最後は「どんぐり畑」へ。

 

井梅さん「明治神宮からは、一木一草持ち出してはならないのですが…
特別に許可をいただいて、毎年秋に、明治神宮内のどんぐりの実を拾ってポットに植え、苗木に育てて、全国へと植樹しています」

 

もともと明治神宮は、全国から約10万本の献木と、のべ11万人のボランティアが集まって、1本1本、手で植えられた木々によってでき上がった杜。
その事実に感銘を受け、「今度はそのご厚意を、全国へとお返ししたい!」との思いから、2001年にこの植樹活動をスタートしたんだそうです。

 

「森が豊かになれば、水がきれいになり、また豊かな漁業ができるようになる」ということで、東日本大震災以降は、東北へも苗木を送っているとのこと。素晴らしい活動ですー!

 

 

 

 

 

 

 

山下さん「どんぐりから芽がでて、実際に森などに植えられるようになるには、約3年かかるんですよ。
そうだ、安田さん、苗木の里親になりませんか?」

 

なんと、「どんぐりの苗木を自宅に持って帰ってもらい、里親になってもらう」という取り組みもやっているんだそう!
…というわけで!安田、どんぐりママになっちゃいました!

 

しっかり育てて、3年後にお返しに来たいと思います!

 

 

 

 

 

 

 

明治神宮の杜をぶらり歩いた、今回の旅。
素直に、謝りたいと思います。
安田「す、すいませんでしたーーーー!!!!!!」

 

冒頭では「…ドッキリじゃないの!?」やら、「杜をお散歩するだけで、1時間番組ができるのかしら?」やら、大変失礼なことを申してしまいましたが…
(ドッキリだと疑っていたコトは、ヤジキタメンバーには最後まで言いませんでした…笑)

 

あらためて歩いてみると、たくさんの気づきがありました。

 

 

緑がくれる安らぎにつつまれて、とにかく心地よくて…
普通の公園の緑とも、やっぱりちょっと違うんですよねぇ。

 

「いろんな人のまごころがこもった、独特な癒しのパワーをもっている杜だなぁ…」
と感じました!

 

ヤジキタ旅の後……家族でもおとずれて、明治神宮の緑を満喫しております!
(子ども用のトイレや、おむつ台などもきれいなので、小さいお子さん連れのお出かけもOKですよー!)
みなさんもぜひ、足をはこんでみてくださいね!