2016年、新年は浅草から!|旅人:井門宗之

2015-12-30

みなさま新年明けまして、おめでとうございます!

昨年10月からタイトルも変わり、

心機一転したKIKI-TABIも無事に新年を迎える事が出来ました。

今年も賑やかで個性的なスタッフや旅人が日本全国を旅していきます!

どうか2016年も、音の旅をお楽しみください。

 

と言う訳で申年最初の旅のスタートでございます。

スタッフ会議ではどこを巡るか熱い議論が交わされました。(いや、実はふんわりしてた)

 

 

井門P「やっぱりめでたい場所からじゃないの?」

 

ゴル「前はパワースポット巡りなんかもしましたねぇ。」

 

親分「ほな、賑やかな場所にでも行っときまひょか?」

 

井門P「賑やか!?どこどこ??六本木?ハードロックカフェ?」

 

ミラクル「フーターズっ!フーターズっ!」(ゴンッ)

 

親分「新春最初の旅は…浅草からスタートや!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ご存知ですか?いま浅草って凄いんです。

何が凄いってその観光客の数。あっ、勿論昔から浅草は一大観光地なのですが、

いまは外国からのお客さんがひっきりなし。

メトロの浅草駅を降り立つと、そこに飛び交う多言語の嵐!!

すっかり名物となった雷門前の人力車ですが、そこの車夫の皆さんも巧みに英語を操る。

もはや浅草の公用語は英語なのではないかと、ここだけを見ると思ってしまうほど。

確かに、交通の便の良い上野からもすぐですし、少し足を伸ばせばスカイツリーもある。

水上バスに乗れば様々な場所に行く事も出来るし、何より「浅草寺」の存在が大きい。

浅草寺はなんと年間で3000万人が訪れる一大スポット。

勿論観光だけではありませんが、東京都内最古のお寺は外国人にとっても人気なんです!

およそ200mの仲見世通りは週末ともなると物凄い人出!

 

 

 

 

 

 

 

 

井門P「仲見世のお店って、美味しそうなお店が多いよね。

焼き立ての人形焼きとか、お煎餅とか、ついつい買い食いしちゃうんだよなぁ…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

折角なので浅草寺で今年の運を試すべく、おみくじを…。

するとなんとっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浅草寺でおみくじを引く事、数え切れず…。

そのほとんどが末吉や、時には凶。

実は浅草寺の方にお伺いしたところ、3割が凶で大吉は1割だそうな。

大吉より凶の方が多いーーーー!!!!!(笑)

ですから皆さん、浅草寺で引いたおみくじが例え「凶」でも悲観なさらず。

幸先よく大吉を引いたあとは、浅草寺近辺をぶらりする事に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仲見世通りから筋を一つ入るとそこは伝法院通り。

軒を連ねる店が統一感を出して建てられており、舞台のセットの中にいるような錯覚も。

この中にも有名店が沢山あってね。

東京に出てきてすぐの頃、大黒屋さんで天丼を食べてその美味しさに驚いたもんです。

東京の天ぷらってごま油で揚げるところが多くて、タレの色も濃い目。

1杯食べるとその満腹感たるや凄いんですけど、しばらくするとその味が恋しくなる。

池波正太郎先生もエッセイの中で、昼に腹いっぱい食べても夕方には腹が減ってくる…

なんて書かれています。もちろん油を日に何度も替えるのが鉄則なのでしょうけど。

 

そうそう、ぶらりの途中では浅草公会堂前にも行きました。

こちらにはハリウッドのウォークオブフェイムよろしく、有名人の手形が並びます。

先述の池波先生の手形もこちらにあり、思わず手を合わせてしまいました(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

浅草という街はそこかしこにエンターテイメントの香りがします。

それはこの街がかつて日本一の歓楽街だった事に由来しているのかもしれません。

昭和30年頃は街のあちこちに映画館が並び、

活気に満ち溢れる街だったと言います。今でも路地の多い浅草は、

辻を入ると昭和の面影を見る事が出来ます。東京という変化のスピードの速い都市の中で、

その面影はとても貴重なものなのかもしれません。

 

さてその浅草にあって、ちょっと変わった場所があります。

それが世界の太鼓資料館 太鼓館です。

 

 

 

 

 

 

 

 

お話しを伺ったのは飯田希美さん

世界各国から太鼓を集めて、収蔵しているそうで、その数なんと900点!!

展示してある太鼓も200点と言います。もう、右も左も太鼓だらけ(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飯田「こちらに展示してある太鼓は実際に叩く事が出来るんですよ!」

 

 

やはり太鼓は叩くもの…という館長の理念の元、

中には叩いてはいけない物もありますが、様々な太鼓に触れる事が出来るのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

スタッフの親分もゴルッチも、カメラの橋本君も、

インタビューが終わると「叩いて良いですか!?」とあちこちで音を出す始末(笑)

でも打楽器ってのは不思議ですね。

叩いていると思わず無心になってしまう。打楽器は最も古い楽器。

心の中で何かが共鳴する、太古と今のシンクロニシティ。

ああ、また富山の福光に行きたいなぁ・・・。

 

変わっては浅草六区。

今はすっかり近代的な商業ビルに囲まれていますが、

僕が東京に来始めの頃はもっとごちゃっとしていて。

WINSの近くはある意味「場外馬券場」って言葉がぴったりな感じでした。

この辺りにも映画館が沢山あったんだけど、いまは更地に。

僕が上京してからなんて18年程しか経ってないですけど、それでこの変化。

戦前・戦後は一体どんな雰囲気だったんでしょう?

1940年代後半から営業を続けるスマートボール三松館へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

御主人は2代目の江川明智さん

67年前はこの界隈にスマートボールの店が全部で7軒あったとか。

江川さんは幼稚園からこの辺りに暮らしているそうですが、当時の賑わいは大変なもので…。

 

 

江川「目の前の通りが人が多くて渡れなかったんだから。」

 

 

当時の浅草は日本一の歓楽街。

皆が浅草を目指して遊びに来ていた時代です。

今は随分と人も少なくなったと仰いますが、

六区を歩いていると何となくかつての面影を感じる事が出来るような気もするのです。

そんな面影をたっぷり味わう事が出来るのが、三松館。

僕もスマートボールで遊ばせて貰いました!

スマートボールはいわゆるパチンコの原型です。

300円で75球の玉が貰える。それをバネで弾いて、穴の中に入れるというゲーム。

穴には点数が打ってあって、その点数分だけ玉が出てくるというシンプルな遊びです。

先程の太鼓と同じ様に打っていく内に徐々に無心になる井門。

とはいえあっと言う間に吸い込まれ終了…。

 

 

江川「子供の方が長く遊んでるんだよね。

無心な方がよく出るんです(笑)」

 

 

聞けば長い人で3時間やってた方もいるそうな(驚)

取材の日は子供は勿論、若いカップルなんかもおっかなびっくり遊んでいて。

それを眺めながら、上手くは言えないけどスマートボールは浅草に似合うなぁ、なんて思ったりして。

お店に入るとそこは昭和の世界。

三松館さん、江川さん、その雰囲気をいつまでもここで守っていてくださいね!

 

 

 

 

 

 

 

 

新春浅草ぶらり旅も最後の地へ。

そう、浅草に来たらここに来なくちゃ!

浅草花やしき

 

 

 

 

 

 

 

 

井門、奥さんとも何度か遊びに来ました。えぇ、想い出の地でございます。

レポーター時代は現存する最古のコースター、ローラーコースターの取材にも来ました。

浅草のエンターテイメントを代表する場所が「花やしき」でございます。

髙知尾有美さんにお話しを伺いました。

 

 

髙知尾「花やしきは嘉永6年に花園として誕生したのがそもそもの始まりです。」

 

 

嘉永6年と言えばペリーが浦賀に来航した年ですよ!

その頃からこの浅草の地に花やしきはあったのです。

浅草寺から土地を借りて開園した花やしき。

明治時代には遊戯施設も設けられ大変な賑わいだったそうですが、

関東大震災、世界大戦などの戦禍により一時閉園。

いまの遊園地として開業したのが戦後昭和24年だったと言います。

 

 

髙知尾「この中で一番古い乗り物って何かお分かりですか?」

 

井門「えっと…ローラーコースターですよね??」

 

髙知尾「それが違うんです!一番古いのはびっくりハウスなんです!」

 

 

井門「えーーー!!ビックリ!(ベタか)」      

 

 

ビックリハウス自体は開園の昭和24年からあったそうで、

それが今でも人気のアトラクションというのも何だか感慨深いものがあります。

昭和24年というと、まだ戦争の爪痕が見られていた時代。

そこに開業した花やしきは、まさに復興のシンボルだったのかもしれません。

笑顔を増やすには、やはり誰かの笑顔が必要。

戦争で失われた“人の笑顔”を増やす為に、こうした遊戯施設が復活した事が、

当時の人々の心にどれだけ明るいニュースとなったことでしょう。

そして時が経ち2016年。

いまも花やしきは人の笑顔で溢れています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

髙知尾「花やしきって、小学校高学年くらいまでなんです(笑)

で、いったん離れて大人になってからまた来て頂けるんですよね!」

 

井門「確かにそうなのかもしれませんね。

今日も園内に大人のカップルがいたり、小さいお子さん連れがいたり…。

でも皆さん本当に楽しそうにしてるんだよなぁ…。」

 

 

となると僕らも楽しまなくては!!

という事で挑戦したのが…スペースショット!!

花やしき史上、最強・最速の絶叫マシンと紹介されるこのマシン。

スタートすると一気に地上60mまで連れていかれるこちら、

花やしきの中でも大人気のアトラクションなのだが…。

 

 

井門「えっと…現存最古のローラーコースターは??」

 

髙知尾「すみません!いまメンテナンス中で…。」

 

井門「じゃ、じゃ、じゃあ、浅草を一望出来るBeeタワーは??」

 

髙知尾「す・すみません!それもやはりメンテナンス中で…。」

 

親分「(肩をポンと叩き)井門くん、諦めようよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

えぇ、えぇ、乗った後の感じはOAで伝わったかと思います。

まさに浅草の空放り投げられる感じ(笑)

スペースショットって言うよりは、もう浅草ショットで良いんじゃね?

とは言いながらも、久しぶりのアトラクションを満喫させて頂きました!

髙知尾さん、有り難うございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年の最初は浅草からスタートしました。

この街はかつて日本のエンターテイメントの中心だった場所です。

確かに昔に比べれば、街全体を訪れる人の数は減っているのかもしれません。

でもいつだって浅草は笑顔で、訪れる人を待っている街でもあるのです。

浅草に降り立った時の“既に感じるエンタメ感”は、東京の他のどの街でも敵いません。

今年ここから始めたKIKI-TABIが、より沢山の皆さんを笑顔に出来ますように!

今年もどうか、ラジオの旅番組を宜しくお願い致します!!