第19回

2016-02-07



ゲストは、
講談師の神田蘭さん。
http://www.kanda-ran.jp

神田さんは、埼玉県出身。
女優、ナレータなどでご活躍後、
2004年に神田紅師匠の元へ
弟子入りされ、
2008年に二つ目に昇進されました。



“講談師”にお会いするのが初めてという森麻季。
国内に1000人近くいる落語家に比べ、講談師はたったの80人!
さらに、昔は男性が多かったという講談師ですが、現在は半分以上が女性だそう。
「女の園です。入門してくるのも、人生1山2山超えたような女性ばっかり!
あたくしも、人生3山くらい超えてからですから(笑)」と神田さん。

神田さんと講談の出会いは、たまたま頂いた招待券で見た寄席だったそう。
「そこで魅せられちゃって。その時暇だったんで(笑)
自分の引き出しとして、入門というより、ただ勉強してみようって軽い気持ちで」
こうして、神田さんは講談教室に通った後、紅師匠に入門されました。


入門し弟子になると、寄席で前座の修行をされるのだとか。
なんと、寄席には365日休みがありません。
「毎日前座として通います。1ネタくらい仕込んでもらったら、
一応お客さんの前に出れるんですよ。下手だろうがなんだろうが。
お客さんの前に出る事で、技術を磨いていくんですよね」と神田さん。
もちろん、寄席修行はお客様の前に出るだけでなく、
お茶をいれたり、師匠たちを支えるお世話もされるとか。

講談の世界は、果てしない世界と神田さんはおっしゃいます。
「昇進に関しては年功序列ですから、
ネタを仕込み精進しながら待つしかない!みたいな(笑)
まぁ、スポーツみたいに勝ち負けもないし、点数とかもないし。
声が出る限り現役なんですよ。
講談って、どこがゴールっていうのがないんですよね。」

そんな厳しい講談の世界で、気持ちを奮い立たせるのは、”お客様の声”。
「講談聞いて、元気がでた〜とか良かったよ〜って言われると
私にも講談やる価値があるのかな、なんて確認できるもんで。」と神田さん。


神田さんの選曲は、Roy Orbisonの「Oh, Pretty Woman 」。
大好きなで励まされる曲なのだそう。
神田さん、「まさに、森さんにぴったりですね〜」とも!


落語は、”最後オチがある”、”会話で話が進む”というもので、
講談は、”オチが無く後日談で終わる”、”会話の間に語りがある”もの。
さらに、舞台の仕様も落語とは異なり、講釈台があります。
手には、張扇(はりおうぎ)と扇子を持ち、使い分けながらリズムを作ります。

今回神田さんにはスタジオで、講談師が最初に稽古付けもらうという
基礎である軍記物、”真田幸村 大坂冬の陣 大阪入城 “の一席をしていただきました。
実際に目の前で見ると、リズム感があって、声の抑揚に迫力を感じます。
「体力使いますね、終わった後のご飯は最高ですね〜」と神田さん。


神田さんの講談を実際に観に行かれたい方は、、、
新宿末廣亭では、2月中席(11日〜20日) 夜の部 19:30ごろ。
詳細はこちら→http://suehirotei.com/2gatsunakaseki/

さらに、神田蘭さんの独演会も、4月25日(月) 夜7時から、
千代田区立内幸町ホールにて開催されます。
神田さんご自身が作られた、”樋口一葉の一代記”や、
樋口一葉の作品”にごりえ”を披露される予定だとか!
「映像とか音楽とか照明とか、ありとあらゆるものを駆使して、
表現しようと思ってます。ぜひ!」

次回も神田蘭さんに、元気の秘密うかがいます。