第26回

2016-03-27



ゲストは、青山学院大学
陸上競技部の原晋監督です。


今日は原監督ご自身についても
伺っていきました。


原監督ご自身も、陸上競技の選手でした。
ですが、当時のことを振り返ると、
いばれるものは何もなかった、とおっしゃいます。
ですが一方で、「悪さをたくさんしてきたからこそ、学生の気持ちがわかるんですよ」とも。
サボりたい、悪さをしたいという気持ちを察し、先回りしてそれを止める事ができるそう。
”名選手、名監督ならず”の言葉通りかもしれません。

原監督が選手人生を終え、一般的な仕事に就いたのは27歳。
「引退して、自分自身の言葉無さ、コミュニケーション能力の無さに、
何も残っていないと感じたんですよ。ただ走って、勝ち負けしか
やってきていない自分だったなぁと。」
その現実に直面したからこそ、今の学生へ”言葉の大切さ”の指導をされているのだとか。

当時の具体的なお仕事は、料金検診、集金、山頂アンテナ検診などからスタート。
そんなお仕事の中から、言葉の力を身につけていかれます。
「答えは現場にある、ということですね。ただ集金するのではなく、
どうやったらお支払いいただけるのか、作戦もいろいろ考えますよね」
原監督は経験を積み、工夫をしていき、
トップクラスの営業成績、新会社の立ち上げ、までステップアップされます。

そんな中、青山学院大学陸上競技部の監督へ。
「何か心残りがあったんですよ、ダメダメだった陸上競技人生に。
後輩から話をいただいてね、2つ返事で、監督就任を決意しましたね」
当時、10年間普通にサラリーマンとしてお仕事をされてきた原監督、
陸上競技の指導経験も無く、箱根駅伝の観戦もありませんでした。
そのため、監督就任に関して、周囲は反対するばかりだったそう。
「5人で会社を作った経験で、物事を1つの目標にどう取り組んでいくか、
品が変わるだけであって、陸上も、キーワードは同じだと思うんです。
ビジネスでの成功と、陸上で変換していくか。できるという嗅覚がありました。」


今日は、一色選手の元気になる選曲。RADWIMPSの「会心の一撃」!
「若いよね〜、元気もらいますよ〜」と原監督。


監督、監督の奥様、選手達の寮生活の中は、
自由時間も多くあり、楽しく生活しているそう。
寮生活の中でも、妻の存在は大きいものなのだとか。
「ちょうど、私たちが30の時に子供産んだら、今の学生たちの年齢で。
家族の感覚ですよね。チーム青山として、箱根に向けて頑張っています」
監督と選手の間のクッションになっている、とも原監督。

朝食にお菓子を差し入れすることもある、原監督。
「差し入れものは、朝から提供しています。
お菓子=悪ではなくて、食べたらそれだけ練習すればいいんです(笑)」
適量甘いものを摂取することも、プラスになるという考えだそう。

休日がない中でも、仕事が好きで趣味だから辛くない、と原監督。
「こういう、自分の考えを伝える場は、ありがたいですね。
陸上界の改革についてお話しをさせていただく時間は仕事だと思っていません。
世の中の多くの人に気づいて欲しい!現状維持は退化なんで。」
とおっしゃいます。
良き伝統も守りながらも、甘えずに進化することも大切なんですね。

原監督が前に進んで行くその原動力は、
“世の中の人をハッピーにしたい”というその気持ちだそう。
「私利私欲ではなく、業界の発展、その先の世の中の人をハッピーになって欲しい
という思いがあるからこそ、僕は今陸上をどう改革するか、チャレンジいます。
そこが無くなったら、チャレンジは終わると思います」

次の作戦の発表は12月!
原監督の挑戦をこれからも応援していきたいと思います。
2週にわたり、ありがとうございました。