第46回:なすびさん ②

2016-08-14

ゲストは、タレントのなすびさんです。

 

 

なすびさんは、東京在住ですが、

福島出身でご親戚も福島にいらっしゃいます。

「レギュラー番組やイベントに呼んでいただいたりして、

最近だと、7割~8割ぐらい福島にいますね。」

移動費を抑えるため、高速バスで五時間かけて行っているとか。

「抑えて、そのぶん多く福島に行けるようにしています。」

 

東日本大震災があった当日は、

仕事で千葉県にいたという、なすびさん。

発生してすぐ、福島の家族とは連絡がとれていたものの、

大きなことができなかった事を情けないと思ったそう。

「結局福島に入れたのは、4月で。

お世話になってた海沿いの食堂のおばちゃんたちに会ったら、

”なすびちゃんとの写真やサイン流されちゃったごめんね”って

大変な避難生活の中で、僕との思い出を大事にしてくださってるんだ

って知って、この無力感に打ちひしがれている場合じゃないって、

自分ができる事は地道に続けていこうと思えたきっかけになりました」

 

東日本大震災から五年が経ち、前向きな情報も少しづつ届く中、

なすびさんは風評被害が続く現状を感じているとか。

「温度差というか、埋めきれていない部分があります。

ネガティブなニュースが多いかなとも思いますし。

さらに、風化も進んでいて、忘れ去られてしまうが怖いですね」

今回、なすびさんのエベレスト登頂成功は

前向きなニュースとして、心に届く支援になったのではないでしょうか。

 

 

なすびさんは先日、熊本にも足を運ばれています。

「思ったよりも、復旧復興進んでいないなっていう思いが強くて。

熊本の方にも、忘れ去られてしまうんじゃないか不安だって言われて、

福島にも通づる部分だなって思いました。」

 

 

今回の選曲は、KOKUAの”Progress”でした。

サビの最後で”あと1歩、前に進もう”という言葉が、

特にお気に入りだとか。

「1歩ずつ目標に近づく事を体験して、

諦めないで努力していく事が夢に近づく事だ

というのを証明できたのかな、と思います」

 

現在”福島の応援団長”としても活動するなすびさん。

最初は自称の肩書きでしたが、どんどん輪が広がり、

福島での知名度を上げています。

「これからも、福島はもちろん、東北にも目を向けたいですし、

熊本もですし、実はネパールの事もやっていきたいですね。

僕の顔は国境を越えるみたいなので(笑)」

辛い時だからこそ笑顔を届けたい、とも。

 

なすびさんの元気の源は、”周りの人の笑顔”!

「一番幸せなんですかって言われると、

自分の周りにいる一人でも多くの人が笑顔になることが、

僕の幸せです。エベレストも、周りの人たちの支えです。

一人で努力できることは限られていますが、続ける事で

周りの方々が手を差し伸べてくれます」

2週にわたり、楽しいお話ありがとうございました!