第50回 葉加瀬太郎さん②

2016-09-11

ゲストは、

ヴァイオリニストの葉加瀬太郎さんです。

 

ヴァイオリンのお話しから。

「子供のころはヴァイオリンを持たない日はなかったですが、

大人になった今は、1週間旅行に行く時なんかは置いていきます。」

17歳の娘さんと、10歳の息子さんは、

音楽家になるような練習ではないそう。

「娘は趣味程度に楽しむ感じで演奏していますね。

息子は、ヴァイオリンやらチェロを持たせてみましたが、

今はドラムとサッカーと釣りに夢中ですね(笑)」

 

1~3月は日本での仕事を入れずに

ロンドンで家族との時間を大切にされる葉加瀬さん。

「ですよね、僕ロンドンにいても家からほとんど出ないんですよ。

朝ごはん作って、学校に子供たちを届けて、

午前中はヴァイオリン弾いて作曲したり。

昼ごはん食べて散歩して。英語のレッスンがあったりして。

今度は子供たちが帰ってきたら夕飯食べて、、、

9時までは起きてないな~それで4時か5時くらいに起きるかな」

 

また葉加瀬さんは絵も描かれ、個展も開催されています。

「絵と曲、両方生まれているところの気分は一緒です。

でも作業があまりに違いますから、リフレッシュしますね。

あとは、音楽が作曲は1人でスタートしても

完成までにいろんな人の手が入るんですよ。

でも絵は最後まで一人ですから。そこが違います」

 

今回の選曲は、3年ぶりとなるオリジナルアルバム、

『JOY OF LIFE』のタイトル曲、”JOY OF LIFE”をお届けしました。

朝から1日気持ちよく過ごせそうな、明るい1曲です。

 

チャリティー公演を積極的にされている、葉加瀬さんは、

東日本大震災の直後、ロンドンで即席のチャリティー公演をされていました。

「ロンドンにいたから、歯がゆい思いがすごくあって。

1週間くらいは本当にありとあらゆるところでコンサートしました。

毎日ほとんど寝ずに。」

コンサートを始めるまでは、何をしたらいいのかわからず、

3日間ほどSNSを通じて、被災地の情報を届けていたそう。

「家内に、なんでもいいからチャリティーで

ヴァイオリン弾ける場所を用意してくれって言ったら、

在ロンドンの日本人のネットワークを使ってくれて。」

はじめはデパートの売り場で2回、その後BBCでNEWSにもなりました。

大使とともに、教会、駅など様々な場所で1日数カ所を回る

チャリティー活動を続けられました。

 

ロンドンの街でも東日本大震災の状況は伝わっており、

チャリティー活動で移動する際にタクシーに乗れば、

運賃はチャリティーだと、無料で手伝ってくれることも。

「イギリスは、国際的なまちで。

本当いつもやっているコンサート会場では

ホールを提供してくれたり。

明日のコンサートでも、夜寝ずにチラシ作ってくれたり。

お金も届けたいけど、何かこうやってみんなで

応援できることに夢中でした」

 

さらには、継続していくことも大切だとも。

「そのあとすぐ日本に帰ってきて、自分が何ができるか。

何年も経って、できることはたくさん無いんだけれども、

できるだけ、ちょっとずつ。長くここからは続けていかなきゃ

ならないですよね。この国に生きていれば

向かい合っていかなきゃならないですし」

神戸の震災では、近い人を亡くした経験からも

葉加瀬さんの被災地支援の思いは強いのだそう。

 

今年3月には、3回目となる「復興支援音楽祭 歌の絆プロジェクト」

を岩手県盛岡市で開催されました。

スタートのきっかけは、ピアニストの西村由紀江さんでした。

「ずーっとずーっと続けていかなきゃな、と思っています」

 

そんな葉加瀬さんの元気の源は、”うまい肉とうまい酒”!

「1人でいくら美味しいお肉とお酒を目の前にしても

元気にはならないじゃん?

愛する人たちと一緒に、宴をする!これに尽きる。

”うまいね~!”って言い合う酒がいいよね」

コンサートツアーも間もなくスタート!

パワフルな葉加瀬さんを見るチャンスです。ぜひお出かけください。