第53回 渡辺真知子さん ①

2016-10-02

ゲストは、

シンガーソングライターの渡辺真知子さんです。

渡辺さんは、神奈川県横須賀市のご出身。

洗足短期大学声楽科を卒業後、

1977年にデビューされました。

1978年”かもめが飛んだ日”で日本レコード大賞

最優勝新人賞を受賞されました。

 

デビュー曲”迷い道”は苦労して作られ、

チャート3位を獲得した1曲です。

「ヒットソングとは、というものを叩きこまれた感じですよね。

サビだと思って作ってたところを、最初にしろって言われて。

だからああいうのが最初に来ちゃったんですよね。

泣きそうで、イヤダっていってんのに

そういう本音みたいな作品をディレクターたちは

聞きたいんですよね。」

 

デビューの翌年に発表した”かもめが飛んだ日”は、

森麻季の後輩:高橋真麻さんも大好きな1曲。

「頭が2小節しかないから、

カラオケでやる時には、まず準備してから入れる!

そして2小節は聞かない!その時にもう、

”ハァ~”って言い出す!!」

渡辺さんご自身も、メディアで高橋真麻さんが

歌っていると全力で応援しているそう。

 

シンガーソングライターとしての苦労を

“ずっと大きな探し物をしている感じ“とおっしゃいます。

「まずイメージがポン!とできるんだけど、

そのモチーフの可能性が大さが勘でわかるんですけど。

その高さ、テンションになるまでに色んな言葉を探して、

こればかりは、魔術ですね。」

イメージに行くまでの歯がゆさは熾烈なもの。

言葉を探して粘り続けることも、大切なのだとか。

 

今回の選曲は、“愛(いのち)のゆくえ”。

「本当はお母さんから子供への最愛を書こうと思ったんですけど、

途中で東日本大震災があって、半年くらいストップしちゃって。

こんなことじゃいけない、っていうことで再開して

完成したら、その最愛は被災地の方に向いたんです」

両親を50歳ごろに見送られた渡辺さんならではの、

”心の穴の埋め方”を歌われています。

 

渡辺さんは1988年、アリゾナに半年ほど滞在されています。

「ボーカリストが椅子とりゲームから外された時代で、

色んなボーカリストが海外に行ってました。

ESLに通って、ガソリンの入れ方~とかやりましたね。

習得したのは、度胸ですね!!大丈夫だっていうね(笑)」

 

ここまで元気に活躍される渡辺さんの元気の源は、”歌”。

「歌、音楽があるからかな。

迷った時に歌に集中すると、健康じゃないと歌えないし。

体にも気遣えるし。そっちにむかっていれば、

間違いなかった。どんな時も。」