第57回 ウェイウェイ・ウーさん ①

2016-10-30

ゲストは、中国の伝統楽器、二胡の世界的奏者の

ウェイウェイ・ウーさんです。

 

生まれは中国の上海ですが、

1991年に来日され現在では、二胡プレイヤーとして

国内外で活躍されていらっしゃいます。

 

二胡は、二本の弦があり、大きさは80cmくらい。

演奏する弦の部分の長さで調整することで

性別、年齢、体格問わずに同じ大きさを使用します。

二胡はもともと発祥は、中央アジアで、

1500年前にシルクロードから

中国へと伝わってきた楽器です。

 

大ヒットドラマ「仁-JIN-」のメインテーマの

演奏も、ウェイウェイさんがされました。

今回スタジオで実際に演奏していただきました。

 

伝統楽器の中でも、

メンテナンスが大変ではない方だという二胡。

「弦は二本ですし、ギターほど張り替えもしません。

弓の部分は、ヴァイオリンと一緒で馬のしっぽなんですが、

2本の弦の間に入っているので2面も使うので

松ヤニを塗っていれば、そんなに。

ボディのところはニシキヘビの皮です」

さらに、これから若い世代へ継承していくために、

20年前のバンド結成時にベルトとホルダーを考案もされています。

「全身で表現できるようになって、

すごく今のスタイルに繋がりました。」

 

今回の選曲は、アルバム『ウェイウェイズ・アンソロジー』

から、ウェイウェイさんが演奏されている”トルコ行進曲”。

「身近なギターやピアノのように、

こういう身近な曲も演奏して、元気な面も見せるようにしています」

二胡の音域は、2オクターブほど。

ですが、高音と低音のネイトの違いが

音域が広く感じる要因かも、とウェイウェイさん。

 

子供のころ、ヴァイオリニストになるのであろうと

自身でも感じながら、5歳から練習を重ね音楽学校にも行かれていました。

「メンデルスゾーンのコンチェルト、第2楽章を演奏した時

東洋的に聞こえて、身近にある二胡で弾いてみたなと思って。

二胡は、弦が2本だし簡単かもと思って始めたら、

指板(指を止めるところ)がないから、抑える加減で音が変わって。

もっと二胡を知りたくなって、スタートしました。」

 

その後、1991年に来日されました。

きっかけは、幼い頃にテレビでみた”姿三四郎”!!

「竹脇無我さんが演じた、姿三四郎が、本当に格好良くて、

姿三四郎が住んでいる町を見てみたいって(笑)

本当は1年で帰る予定だったんですけど、

CDショップで自由に音楽が聴けることで

刺激をたくさん受けて、ヴァイオリンも勉強して、

二胡も始めて、、、気がついたら25年経ちましたね」

日本に来たことで、自身の音楽への思いが合っていた、

と感じていらっしゃるとも。

 

さらに、来日から数年で二胡の教室を始められ、

今年で定期演奏会20周年です。

「二胡好きな方がたくさん集まっていて、

現在は東京だけで250人ぐらい。」

今年は、12月3日(土) 品川区立総合区民会館、

きゅりあん8階大ホールで行われます。

 

シンプルな楽器であるからこそ、

演奏で大切なのは”脱力”だとおっしゃいます。

「ヨガやっている時と一緒です。

実は力が必要ない楽器ですから、

いかに脱力して呼吸を大切にできるか、ですね」