第76回 北澤豪さん②

2017-03-12

東日本大震災が発生して6年。

現地に伺っている森麻季も、復興は、まだ道半ばだと感じています。

これからも、様々な方の活動や思いを

 この番組を通じてお伝えしていきます。ぜひお付き合いください。

 

今週もゲストは、北澤豪さんです。

 

先日東京マラソンでは、

 チャリティーランナーとして走られました。

「マラソンほど苦しいものはないね!

サッカーは相手がいますし、、、

マラソンは、人生3回分くらいだよ。

でも、走ることで社会貢献につながるなら、

誰かのためになるなら、走れるよね。」

 

スポーツを通じての社会貢献として、

東日本大震災の被災地でも変わらぬ協力を続けていらっしゃいます。

「当時石巻とかに行って、Wカップを通して一緒に、

イベントやっていた高校生とかに、今は東京で会ったりとかするのね。

復興までこれからだ、とは思うけど、子供達は成長してるなって。

スポーツがまたそこの力になれた、ということも大きな事だったかなと。」

 

北澤さんが主宰する、6歳~中学3年生を対象にした、

フットボールコミュニケーションアカデミー『Foot』は、

2006年からスタートし、10年以上継続されています。

「卒業生たちがたまに手伝いに来てくれたりするんですよ。

コミュニケーションというのは、社会性、人間力をつけるためです。

スポーツの中には、必ずコミュニケーション必要だし

普通にコミュニケーション取れるようになると思うんで。」

このアカデミーを通じて、自分らしさを知り、

努力の仕方などを考える場にもしてほしい、とも。

 

今回の1曲は、北澤さんが試合前などに聞いて元気を出すという

RIZEの 『PARTY HOUSE』でした。

 

北澤さんは、国際的にも社会貢献を行い、

サッカー教室の開催や、ウェアの寄贈などを行っていらっしゃいます。

「これはもちろん日本のサッカーが強くなることも大切なんですが、

アジア全体の水準が上がらないと強くならないと思うんですよね。

もちろん物の支援もありつつ、今度は指導だったり、環境、組織作りだったり

そういうものも提供していく事が必要かなと思ってます」

アジアの中でも、障がい者への偏見をなくし

スポーツを行うことも目指されています。

 

日本でも昨年4月に

『 一般社団法人 日本障がい者サッカー連盟』を立ち上げ

北澤さんは、会長を務めていらっしゃいます。

団体として認められているのは、7つありますが、

規模の小ささなどから認知度も低かったそう。

そのため、今回サッカー協会の加盟団体として、連盟を立ち上げました。

 

「まずは知ってもらうという事と、どの団体にも日本代表があるので

そこにどういう強化ができるか、普及ができるか。」

北澤さんは、連盟を立ち上げてから、

初めてブラインドサッカーを有料試合にしました。

「まだまだ障がい者スポーツにお金を払って

観戦するという文化、日本にはないじゃないですか。

でも少しづつ知ってもらったら、”目が見えていないのにすごい”って

言って貰えて、お客さんが満員になって、黒字になったんですよ!

もうこれは、障がい者スポーツの歴史を変えましたね。」

これからは、障がい者スポーツも有料化し、競技にしていかなくてはいけない。

さらには、パラリンピックの競技以外の障がい者スポーツの

知名度も上げることで、社会も変わっていくと、北澤さん。

 

3月20日(祝)には、ブラインドサッカーの親善試合があります。

相手はなんとブラジル代表です!

「リカルドっていう選手がいるんですけど、

彼はもう見えてますね(笑) それぐらい強い。

人間の能力の中に見えないけど感じる力ってあると思うんですよ。

それを持っていて、音が聞こえなくてもスーっと避けていて、

たまに、パスサッカーもするんですよ。これは芸術ですよ」

 

北澤さんの元気の源は、”出会い”。

「色んな人たちとの、出会い、かな。

だから動いているっていうのがあって、動いたら誰かに会うし。

思いや考え方を聞いていくと、自分が吸収していって、

自分の行動力につながっているんじゃないかな、と思いますね。」

 

2週にわたってありがとうございました!