日本2位の霞ヶ浦を遊びつくす方法!|旅人:棚橋麻衣
2017-09-22
産後、母になってからは、今まで以上に泊まりロケが楽しい。
特に、キキタビのロケでのスタッフと和気藹々の夕食(…という名の飲み)。
これがね、楽しい!
別に豪華なものを高いお金を出して食べるということではなく、
逆に安くて美味いものを、皆で囲むこの時間がたまらん。
この業界のスタッフって、ロケ先で美味いお店を見つける嗅覚が鋭い!
今回のスタッフで言うなら、ディレクターの永尾さん。
「ここだ。」
と、静かに店の暖簾をくぐり、
「間違いない。」
と外で待つ私たちに合図をくれる。
ひよっこロケを終えた夜、宿泊先の水戸市内で永尾さんが選んだのは、
家族で営む海鮮居酒屋。
新鮮な魚介類と地酒がとっても美味しくて、皆でほろ酔い。
仕舞いには、この日のロケで常陸太田市役所の軍司さんからもらった梨を、
「お母さん、剥いて♡」
と可愛くおねだりする永尾さん。
こういう懐への上手な入り方…リポーターとしては、盗んでいかなくちゃいけないところだなと思います。
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さて、こんな楽しい一夜を過ごし、2日目のロケは、土浦市へゴー!!
【日本二位の霞ヶ浦を遊び尽くす方法!】と題してお送りしていきます。
ひよっこロケで、すっかり茨城県の魅力にどっぷりつかった私・棚橋麻衣。
今回は、茨城県土浦市の霞ヶ浦を中心に、ぐるっと巡ります。
日本第2位の大きさを誇る霞ヶ浦、日本第1位の生産量を誇るレンコン!!!
都心からのアクセスも良く、週末日帰りで旅行気分を味わいたい!と気軽にお出かけできるのもいいところ。
1位じゃなくてもいい!2番目を楽しめる人こそ本物!!
ミラクル吉武の台本には、こんな一文。
確かに…1位ってチェックするけど、2位って…穴場かもね!!!
まずは、土浦市、そして霞ヶ浦についての情報をゲットすべく、土浦市観光協会へ。
土浦駅からすぐの街中に、「土浦まちかど蔵」という蔵通りがあり、江戸時代にタイムスリップしたかのような情緒ある町並みになっています。
その中でも、一際大きくて立派な「大徳」という蔵屋敷。
江戸時代末期の呉服商人の蔵、店舗、そして住居として使われていて、それはそれはたいそう繁盛したお店だったとか。
この大きな蔵が観光協会になっています。
土浦市の観光情報やお土産などが置いてあり、蔵の中を見学することも出来るんです。
ここで出迎えてくれたのは、観光協会の専務理事・青木卓さん
とてもノリが良く、サービス精神も旺盛!!
「収録は、テイクいくつまでOK?」
なんて冗談も飛び出すくらい、お話上手です。
インタビューは、この蔵の2階で行われたのですが、まあまあ蔵の中もとても立派!!
ザクロの木でできたという柱があったり、床の間の天井部分の細長い木をわざと捻ったデザインにしてあったり、欄間も豪華な彫刻があったり!!!見とれてしまいます。
「私の一番のオススメは廊下だね!見てごらん!!」
と案内されたのが、廊下の角の部分。
見事な一枚板が左右から交わって「入」という字になっており、
「商人だからね、お金やお客が入るようにって意味だよ。」
と教えてもらいました。いや~ごだわってます!!!!
この大徳を始め、多くの蔵が建ち並ぶこの通りは、江戸時代の五街道の一つで、当時はとても華やかだった、と青木さん。
去年の国の重要文化財にも指定されたこの蔵を始め、風情あるこの通りを、市や協会が守っているという。
「見て、使って頂きたい!」という青木さんのお言葉通り、取材日には写真展が行われていました。
荘厳な建物ですが、市民に愛される蔵です。
そして、最近では、レンタサイクル事業も始め、ママチャリのみならず、シティサイクルも多く揃っていました。
え~…私、棚橋麻衣…自転車関係の仕事も多くしておりまして…え~…こちらのレンタサイクルの…特にスポーツバイクのラインナップについて…え~…ちょっと一言言わせて頂きたい…
え~…
最高です!
トレック、ジャイアントという安定人気のクロスバイクに、女子が操作しやすいLiv(リブ)も用意。無理なくペダリングできて、「あ~最近運動してないわ~」なんて方も、2、30キロは行けちゃうんじゃないかな!?
青木さんから、つくば霞ヶ浦りんりんロードの蓮畑が見所!と教えて頂いたので、早速、トレックのクロスバイクとヘルメットを借りて出発!!!
青木さーん!!ありがとうございましたーーーーー!!行ってきまーーーーーーす!!!!!
荷物が多いスタッフはママチャリ(でもオシャレ!)、私はスポーツバイク、1列になって4人で風を切って走ります。
「気持ちいいな~!」
「後ろ姿、面白い~!」
「これどっち曲がるの~?」
「うわー天ぷらのいい匂いだ~!」
そう、自転車って、会話も心も弾むんだよね。
おっさんおばさん、なんか青春時代に戻ったかのようにはしゃぎまくります。
つくば霞ヶ浦りんりんロードは、霞ヶ浦一周140キロを楽しめるサイクリングロード。
自転車イベントなども開催されていたり、私の自転車仲間が走りに行ったりしていて、一度は行きたいなーと思っていたところ。
霞ヶ浦の大きさを感じながら、ころころ変わる景色、自然を、五感で感じることができます。霞ヶ浦から運ばれてくる風が頬に当たると、それがひんやりしていて気持ちがいい。湖面がキラキラ光り、船やヨットもたくさん出ていて、とても賑やか。
サイクリングロードは整備されていて、のんびり走るにはちょうどよく、私たちのような街乗り派から、ウェアを身にまとった本格派まで、たくさんのサイクリストが走っていました。
蓮畑が見えたときは感動したな~。
緑の絨毯のように蓮の葉が辺り一面に広がり、その一枚一枚の大きいこと。
りんりんロードから見下ろせるスポットもあり、赤やピンクや白の蓮の花が緑色の中で際立ちます。
目線を反対側にやると、霞ヶ浦が広がり、
「どうだ!土浦の1位と2位やぞ!!!!!!!」
と言わんばかりの存在感。圧巻!!!!!
そういえば、この蓮畑の絶景スポットで、
「じゃ、棚橋さん、向こうから歩いて、黄昏っちゃってください!」
と注文してきたカメラマンゆうすけ。
「棚橋さんのときは、美しくみえるシーンを入れるようにしてます!」
と。
さすが、私の裸を撮って来ただけあるな、この男!!!!
(注:裸ではなく…水着や入浴シーンね。裸を撮るって言うとさ、なんか巨匠と大女優っぽくていいじゃん?)
さて、どんな映像が出来上がっているのかはお楽しみ。私も、この日記を書いている今は、まだ未確認なので、ワクワクです♩まさか…カットってことはないよね?ね?ね?ゆうすけ???
あっ、あと、りんりんロードで、地元のサイクリストに4人の集合写真も撮ってもらったんだ!!蓮畑を背景にね!!!
撮影した方…どんなグループだよ!と思ったよね、この組合せ。この4人。
さて、りんりんロードで大盛り上がりしたところで、今度は霞ヶ浦をもっと間近で見てみよう!ということで、船に乗ります。
高速遊覧船『ジェットホイルつくば』は110人乗りで、40分かけて霞ヶ浦を周遊する船。
出発時間に乗り場へ行くと、すでにたくさんの人が並んでいます。
船も乗り場も切符売り場も、そしていってらっしゃいと見送ってくれるお母さんの優しさも、どこか懐かしいレトロな雰囲気。
エンジンがかけられると、その勢いが床に伝わり、身体全体に振動を感じます。
出発から一気に加速すると、あっという間に土浦市街のマンションやビル達が小さくなり、湖上をぐんぐん進でいく。
ついさっき、りんりんロードから見た霞ヶ浦。とても静かに見えた湖面は、遊覧船のエンジンによって水しぶきが舞い上がり荒々しく感じられ、遠くには、船に乗った私たちを見送るような蓮の畑。
同じ景色なのに、角度を変えると全然違って見える!!!
今回の旅の中で、この遊覧船に乗り「運が良ければ見ることが出来る!」と言われていたのが、帆曵船。
霞ヶ浦、土浦エリアで、夏の風物詩とも言われているこの船は、元々は帆曳漁のための船でしたが、昭和40年頃、トロール漁の普及により姿を消し、以来は観光用として、土日を中心に見ることができるのだそう。
観光協会にもそのポスターが貼られていて、「これだ!これだ!」とミラクル吉武が興奮していた。天候が良くないと、湖には出られないらしいから、きちんと狙っていかなくてはいけないね!
ポスターの写真には、木造の船に大きな白い帆が張られた帆曳船が写っていて、その帆の大きさが畳90畳分と聞いたときは驚いたのですが…写真だけだと、あまりイメージできず…本当にそんなに大きいのだろうか?そんなに凄いの?と思っていた私。
しかし!
遊覧船が速度を落として、私の目に、霞ヶ浦に浮かぶ帆曳船が飛び込んで来たときには…思わず声を失いました。
真っ白い大きな帆が、風をうけてなびいているその姿の立派なこと!雄大なこと!美しいこと!
空と湖の青が、より帆の白をくっきりはっきりと際立たせていて、眩しいくらい。
乗船しているお客さん全員が、シャッターを切り、その姿をしっかりと目に焼き付けていました。
帆曳船に乗っている漁師の方が、コチラに向かって大きく手を振ってくれ、さらにこの日は、筑波山も見えて、非常に贅沢な絵を存分に堪能できました。
船長さんの丁寧な解説と、次第に身体が慣れてくるエンジンの振動も心地よく、あっという間の40分、霞ヶ浦の寛大な姿に癒された湖上の旅でした。
さて、ここからは少し足を伸ばしましょう!
「あれ?昨日(ひよっこロケ)でバンジーのくだり、終わったと思ってる?」
なんて、また永尾さんとミラクルの意地悪トークが始まり、それを笑ってごまかし(内心はまだビクビクしていた…)到着したのが、小町の館。(あー…よかった。ホッ)
里山を背景に、綺麗な平屋が立ち並ぶ小町の館は、絶世の美女とうたわれた歌人・小野小町の伝説を後世に語り継ぎながら、豊かな自然に触れ合うことができる施設です。
入り口の大きな水車や施設の裏手に広がる段々畑など、心落ち着く「田舎」は広がっていて、小野小町の顔はめパネルも発見!
へ~面白いな~と思って見ていたら、
「お姉ちゃん!それに顔入れたら、小野小町みたいな美人になれるよ!」
と地元のおじちゃんからの声がけ。
なるほど~!!!おじちゃんの目には、私は美女だと映らなかったわけね!よしよし、ハメてやろうじゃないの!!!!
今回の旅の終着地でもある小町の館をご案内してくださったのは、久保谷秀明さん。
会って間もないのに、「顔ハメパネルしてきたんですけど、私小野小町に見えますか!?」なんて罰ゲームのような質問をしてしまってすみません。
「え~…あ~…う~ん…あ~…え~…」
と笑顔で本音を語らずにごまかしてくださった久保谷さんの優しさが染みました!!!
(茨城って、優しい人が多い!!!!)
「小町だけに困ってる!」という、私のどうしよもないギャグにも笑顔を向けてくださり…。
もう、いろいろ磨き直します!ここで!!!!!
さて、ここ小町の館は、小野小町に関する資料展示はもちろん、体験館では蕎麦打ちやジャム作り等、地域資源を活かした体験もできて、都市と農村の交流の拠点にもなっているのだという。
この辺りの蕎麦はとても美味しく、高級品らしい。お土産コーナーには、地元のそば粉も置いてあり…その名も『小町蕎麦』!美人蕎麦だね!!
ここ土浦は、旅の途中で小野小町が病に倒れ、生涯を終えた場所だという話を久保谷さんが教えてくれました。
里山と田んぼとその脇を流れる水路を眺めて落ち着くこの場所には、小野小町の想いが未だに生きているのかもしれません。
今日1日で巡って来た土浦市の、蔵、蓮畑、帆曳船、小野小町伝説…
地元の人々によって、ずっと大切にされてきた歴史あるものが土浦市には満載です。
土浦市を作ってきた歴史や文化、それを見守り続けて来た霞ヶ浦。
日本第2位の湖には、どこの県にも負けない確かな魅力がありました。
魅力度ランキング最下位だと!?!?!?
誰がその目線でそんなこと言ってるんじゃ!
そんなこと言う前に、一度自分の目で確認せんか!!!!(46位の栃木県も同様だぞ!!!!)
スタッフが、
「第2位を満喫できたなら、次回は、いよいよ日本一のバンジージャンプを跳んだらどう?」
とのアドバイス。
なるほどね!
断る!!!!!!!