キキタビ、ユネスコ無形文化遺産「佐原の大祭」に参戦!|旅人:藤原恵子

2017-10-26

みなさ〜ん2度目まして!!

旅人の藤原恵子です。

 

前回の京急線の旅からはやくも3か月季節は流れ流れて、秋。

 

秋といえば・・・秋祭り〜〜〜

ということで、千葉県香取市で開催された「佐原の大祭」に

参加させてもらっちゃいました!

 

題して・・・『キキタビ、ユネスコ無形文化遺産「佐原の大祭」に参戦!』

 

「佐原の大祭」は約300年の歴史を持つ伝統的なお祭り。

関東三大山車祭りの一つで、

さらには昨年12月にユネスコ無形文化遺産に登録され、

ますます注目が集まっているのです。

 

「祭りか〜〜〜。ジャパニーズの血が騒ぐわ〜〜〜〜!!」

と、タイ育ちなのにウズウズな私。

 

ところが残念ながら当日は朝からガッツリ雨!(涙)

(おかしいな、前回の京急線の旅も大雨だった・・・なぜだ??)

それでもお祭りは雨天決行とのことで、ほっとひと安心。

 

さらに佐原の町は「小江戸」と呼ばれる風情たっぷりな街並みが特徴。

 

小野川という川沿いを中心に、

伝統的な日本家屋がつらなる場所をしっかり守ろう、

この景観を生かそうという姿勢が認められ、

関東で初めて「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されたそうです。

 

そして佐原は、江戸時代に日本中を巡り、

日本地図を初めて書いた伊能忠敬が住んでいた町。

旧宅も残っているのです。

 

そんな街もテクテクしながら、「佐原の大祭」参戦するぞーーー!!

 

 

さて、JR佐原駅に到着したKIKITABI一行。

 

もうすでに!駅舎が!!瓦屋根で趣あふれる美しさ〜

 

で、駅舎に見とれていると、、、

どこからともなく聴こえてくるのはピーヒャララ〜と笛や太鼓のお囃子の音。

そして現れたのは巨大で立派な山車!!

大勢の地元の皆さんが半纏を着てねじりハチマキをして、山車を引っ張っています。

カ、カッコいい・・・!

そう、すでに「佐原の大祭」のゴングは鳴っているのです!!

私もこの方々に混ざって山車を引っ張るのかぁ〜。ドキドキ。

 

 

 

 

 

 

 

 

と、その前に、まずは佐原の街歩き

駅から少し歩くと「小野川」が登場。この川沿いを中心に、

江戸の面影を残した美しい町並みが続きます。

 

「あれ、江戸時代にタイプスリップしちゃった!?もしくは大河ドラマのセット??」

と思ってしまうほど、風情溢れる建物がずらり!

立派な瓦屋根の日本家屋、重厚感のある蔵などなど・・・

ローカルの皆さんの努力によって、丁寧にこの街の景観が残っているのです。

 

さらに川沿いに植わっている柳の木々がしだれていて、

ちょっと色っぽい風景にも見えたり

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな日本家屋、「醤油屋」とガラス扉に文字が書いてあったかと思いきや、

実はトンボ玉の手づくりワークショップを行っているお店だったり、

「酒屋」さんの看板が立ててあるのに中はオシャレなカフェだったり。

 

古い商店や民家が、バラエティー豊かなお店にその姿を変えて、

現代も営業を続けているのでした。

 

本当に素敵な街並み!住民の方の努力が伺えるな〜

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて向かったのは伊能忠敬さんがかつて暮らしていた旧宅。

ところで全然関係ないけど、「伊能忠敬」って言いにくいんですよね・・・

なんか早口言葉みたい。

 

収録しながら、ごるっちディレクターと何度も

「伊能忠敬!伊能忠敬!!」を連呼して口を慣らしつつ・・

「伊能忠敬旧宅!!!」無事言えました。

 

滑舌を試されているとしか思えないそんな場所に、いざ潜入〜!笑

 

 

入るとき「お邪魔しまーす」とつい言ってしまいます。人のおうちなので。

立派なたたずまいの門ですが、入場料は無料です!

 

伊能忠敬さんが婿養子として17歳から50歳までを過ごした旧宅は酒屋さんで、

お酒を販売していた店舗には一段高くなっているお座敷がありました。

 

炊事場も残されていて、

測量のための木造器械も展示してありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

伊能忠敬さんは、日本中を自分の足で歩いて日本地図を完成させたって、

ものすごい偉業を成しとげた方ですが、実は酒屋さんをリタイアした後・・・

 

つまり50歳、まさに50の手習いで江戸に出て、

天文学や測量を学んだ方なんだそうです。

 

そこからの日本地図作成!

シニア時代のセカンドライフを思いっきり充実させてこその、偉業なんでしょうね〜。

 

そんな伊能忠敬さんの書いた日本地図と、

現代の日本地図、見比べてもほぼほぼ一緒!!!

 

もちろん細かいところは違うでしょうが、

江戸時代にここまでの精度の地図を作るって・・・

さすがは歴史に名を残るお人でござる。

 

 

 

 

 

 

 

 

さーて!!

ついにやって来ました、「佐原の大祭」参戦TIME〜〜〜

参加させていただいたのは下宿というエリア。

 

地区ごとに山車が1台ずつあって、

その地域の皆さんが山車を引っぱって街中を練り歩くのです。

私も半纏をお借りして、さっそく下宿の皆さんと一緒に山車の曳き回し、

参加させてもらっちゃいます!

 

 

・・・その前に、今回お世話になった下宿の伊能慶享さんに、

「佐原の大祭」山車などについて詳しくお話をお伺いしました。

(伊能慶享さんは、伊能忠敬さんの子孫ではないそうです)

 

 

 

 

 

 

 

 

年に2回、夏祭りと秋祭りが行われる「佐原の大祭」

その理由を聞いてみると、

町の中心を流れる小野川を隔てて東西2つのエリアに分けて、

そのエリアごとに夏と秋でそれぞれお祭りを開催するからなんだそうです。

 

しかも夏と秋で出てくる山車も1台1台全部違って、

夏は10台、秋は14台の山車が佐原の町を練り歩きます。

そうなんです。秋のほうが山車の数が多いんです!

 

さーていざ近づいてきた山車。

高さは約10m!!超巨大で、下に立つと見上げて首が痛くなるほど。

 

トップにはこれまた巨大でリアルなつくりの大人形が乗っているのが

「佐原の大祭」の特徴なんですが・・・

雨なのでビニールシートでおおわれていて、そのお姿が見えない〜。涙

 

下宿の山車人形は、平家物語に出てくる源頼義。

この人形はそれぞれの山車で全て違うのですが、

中には浦島太郎とか桃太郎もいるんだそうですよ〜ユニークです!

 

 

 

 

 

 

 

 

山車本体に目線を移すと、

美しく細かーーーい透かし彫りがほどこされていて、

その上にお囃子を奏でる方々がたくさん乗っています。

 

その数、なんと総勢15人ぐらい!大所帯です。

「佐原囃子」と呼ばれるお囃子で、スタートの曲は必ず決まっているんだそうです。

 

ピ〜〜〜ヒャララ〜〜〜と調子良く始まった佐原囃子にのせて、

山車から伸びている縄?ロープ??を引っ張る「曳き廻し」

 

下宿の方々、30人ぐらいで縄を引きながら、お囃子にのって歌う!

そして、踊る!!

 

私も一緒に引かせていただきましたが・・・「重っっ!!!」

雨水を吸っていたのもあって、縄が想像以上に重かった〜。

 

途中で「体重をかければいいんですよ〜」

と教えていただいたのでその通りにすると、これが楽チン!

運動会の綱引きシステムですね。

 

だんだん慣れて余裕が出てきたので、

曲の途中で皆さんのマネをして歌って踊っちゃいました。

わたし正直、踊るの上手くないっす。

 

リズム感なさすぎて簡単なステップ踏むのも苦手です。

周りの皆さんに合わせて、ただただテンションで乗り切る!!

 

「わっしょい!!わっしょーい!!」

雨ニモマケズ、皆さんのかけ声にも力が入ってきます。

 

「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊りゃにゃソンソン

というのは阿波踊りのフレーズですが、これってお祭りに関しては本当ですねー。

 

どうせなら一緒に参戦して、同じように見よう見まねで歌って踊ると・・・

楽しい〜〜〜〜!!!!(キラキラッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

KIKITABIメンバーのスタッフさん達とも一緒に参加したかったな〜。

また、ちびっ子達が大人に混ざって一生懸命曳き回しをしていた姿も、

本当にキュートで胸キュンでした

 

参加していた女性の皆さんも半纏姿がかわいくて、、、

 

伊能さんいわく、

元々は男の祭りだった「佐原の大祭」に女性が参加するようになったことで、

全体のムードが明るく華やかになったそう。

 

曳き廻しの途中で道行くおばあちゃんが声をかけてきてくれたんですが、

「私の若い頃は祭りに参加できなかったから羨ましいわ〜いいわね〜〜」

と、おっしゃっていたのが印象的でした。

 

 

 

歌って踊って曳き廻しをして、良い具合に体がポカポカしてきたので、

再び歩き出すKIKITABI一行!

 

街歩きをして発見した「お祭りステージ広場」周辺で、

美味しそうな屋台の出店を発見!

 

 

 

 

 

 

 

 

まずgetしたのは、ヴィジュアルのインパクト絶大な長すぎるソーセージ!!

あらま〜なんとその長さ50cmですってよ奥さん

 

インスタ映えすること間違いなしですが、

食べても肉汁があふれまくり、とんでもなくジューシーです。

 

さらに目を引いたのは芋アイス!

実は千葉県って有数のサツマイモ産地だそうで。知らなかったなー。

 

特に佐原のある香取市やおとなりの成田市、多古町が有名だそうです。

芋アイスはサツマイモの甘みが濃厚で、後味はサッパリ。

曳き廻しで火照った体に染みて、心から癒されました

 

 

 

 

 

 

 

 

さてさて日も暮れてきまして、

いよいよ「佐原の大祭」最大の見せ場、クライマックスがやってきました!!

 

「のの字廻し」という、曲曳きのひとつが披露されるのです。

 

山車の前輪の片方を軸にして、

勢い良く「の」の字を書くようにぐるぐるっと山車を回転させるという曲曳きで、

いかに軸をずらさずに美しく回転させるかが腕の見せどころなんだそう。

各山車を引く若い衆達がその腕を競い合う!とのことで、

嫌でも期待が高まっちゃいます。

 

そんなわけで場所取りのために早めにスタンバイする我々KIKITABI一行。

 

「わたし待ーつーわ。 いつまでも待ーつーわ・・・」

 

 

なかなか始まらない。

雨の中、ポツーンとあみん気分で待ちわびること1時間弱・・・

 

だんだんと14台ある山車が少しずつ通りに集まって、並び出しました。

大勢の観客も集まってきて押し合いへし合い、ぎゅうぎゅうの満員電車状態!

もう熱気ムンムンです。

 

そんな中、先頭でスタンバイしていた山車をおおっていたビニールシートが!

OPENされたーーー!!

大人形が、ついにその姿を現したのであーる!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

小雨降る中でしたが、さすがは「佐原の大祭」ハイライト!

ここはビニールシート外しとくでしょ〜という小粋な計らいで、

ようやく大人形とご対面しました。

 

伊能さんが「大人形は遠くから見ると目が合うんですよ」

と、おっしゃっていましたが、

まさにバッチリ目が合うとドキッとしてしまうほど精巧な作りで、

イケメンさんな人形なのです!

 

しかも、提灯に明かりがともって、

美しくライトアップされた山車の姿も妖艶で幻想的。

 

 

 

 

 

 

 

 

この巨大な山車が、ついに動き出しました!!

 

大勢の観客が見守る中、

ぽっかりと空いた道の中心にゆっくりと移動してきた山車を、

若い男性陣が思いっきり担ぎ上げます。

 

前輪の片方だけを軸にして、

まさに「のの字」を描きながら優雅に回り続ける山車。

一周、二周・・・

 

まだ行くか!?と思っているうち、三周目も回し始める若い衆。

想像以上にゆっくりゆっくり、一定の速度で回すんですね〜。

 

それにしても山車を担いでまわし続ける彼らの顔が、どんどん険しくなってくる・・・

そりゃー相当重いし、苦しいだろうなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「頑張れ〜〜!!」と声援を送りながら、

三周まわしてようやく「のの字廻し」終了〜〜!!

方向転換して山車は去って行きました。

 

その後山車が回っていた地面を見ると、

軸にしていた車輪が回っていた跡がくっきりと刻まれていたのにビックリ!!

 

まるでミステリーサークルのように(古い??)まるーい円がいくつも出来ていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな熱気の中、無事に幕を閉じた秋祭り。

『キキタビ、ユネスコ無形文化遺産「佐原の大祭」に参戦!』と題してめぐった旅。

 

無形文化遺産としてますます祭りへの注目が増す中、

この伝統や町の美しい景観を守り続ける佐原の方々の努力そのものが、

この町の文化なんだなーと感じました。

 

少しずつ姿かたちを変えて時代にフィットさせながらも、

大事な佐原スピリットは変わらない!変わらせない!

そんな普遍的な思いにすっかり魅せられた旅となりました。

 

「小江戸」佐原の街歩きもぜひぜひオススメ!

 

今回のKIKITABI、旅人は藤原恵子でした。

Ciao!!