表参道も楽しめる成田山新勝寺|旅人:松本英子

2019-06-05

こんにちは!旅人の松本英子です^_^


今回は、『表参道も楽しめる成田山新勝寺』
ということで、千葉県成田市へ行ってきました!!


お正月には初詣のCMや、2月には芸能人の方々が豆まきをしているニュースで
目にしていた超有名なお寺さん。


毎年気になっていながら一度も参詣したことがなかったので、
今回初めて成田山新勝寺へ行ける!と楽しみで前日からワクワクしておりました。


そしてロケ当日、朝起きたらな、なんと!
警報レベルの豪雨が!!!あれれ~~??!
今回は雨女の師匠でもある作家の河合さんの担当回じゃないのに
「おっかしぃなぁ~~?」と河合さんのモノマネを心の中でしながら、、
いやいや移動中に晴れるかも?!と期待しつつ現地へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、見事な台風中継のリポーター状態でございます(笑)
風もかなり強かったので、早々にスタッフのビニール傘も壊れる始末。


でもでも、雨をネガティブに捉えてはなりませぬ!
これにはきっと意味があるんだわ!!と、
謎のポジティブシンキングで歩き始めた私たち。


お寺の門やお堂を表現しているかのような成田駅の駅舎には、
大きな提灯も下がっており成田山新勝寺がここからもう始まっているような
雰囲気がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

ロータリーのすぐ横には「表参道」と書かれたかなり高さのある石像が。
一番上には歌舞伎役者さんらしき石像が乗っており、、睨みをきかせておられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

歌舞伎ともゆかりが深いというのは、表参道に入ってからもよくわかり、
隈取りが飾ってあったり、市川團十郎さんが描かれた歌舞伎演目の看板が
あちこちのお店の壁面に飾られていたり、ポスターもいたるところに貼ってありました。


表参道沿いにはお土産物屋さんや飲食店が立ち並んでいるのですが、
参道を歩き始めて5分くらいすると一気に瓦屋根の長屋が立ち並び、
ぐっと趣のある景色が広がってきます。


その通りに差し掛かってすぐの左手に見つけたのがおせんべい屋さん。
「名前忘れちゃいました」食べ歩き専用でテイクアウトできるようなので、早速ゲット!!


クレープを包むような紙のカップに大きな割れせんべいが5枚も!これで300円。
食べてみるとあたたかくてとっても美味しいんです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

食べ歩きながら、今川焼きやらごまソフトクリームやらスイーツにも心惹かれつつ、、
歩みを進めると、鰻屋さんが多いことに気付きます。


表で鰻を焼いているいい匂いにも誘われ、ついついお店に入りそうになりますが、
まずは御参りしてからということで、成田山新勝寺の入口に到着!!

 

 

 

 

 

 

 

 

立派な総門からご案内頂いたのは、成田山新勝寺、企画課の松岡照英さん。
強い雨風の中、ご案内頂きました(涙)


まずは、新勝寺の表玄関であります総門。
造られたのは実は最近で、2008年の成田山開基1070年祭記念大開帳に
合わせて落慶されたとのこと。
柱も太く大きく、十二支の彫刻がされているなど荘厳な佇まい。


この総門から入り、最初に目の前に見えてくるのが仁王門です。

 

 

 

 

 

 

 

 

天保2年に再建された国指定重要文化財です。
中央に大きく下がっている真っ赤な提灯が非常に目立ちますが、「魚がし」の文字が。
これは、魚河岸講(築地の仲卸業者の方々)により奉納された大提灯だそうで、
昔から講の方々に支えられているというお話でした。


表門の左右には密迹金剛、那羅延金剛の二尊が。
裏仏としては広目天、多聞天の二天が奉安されています。
四体の迫力を感じることが出来ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

仁王門を出ると、橋が架かっており、そこには仁王池が。
亀の形をした大きな岩が池の真ん中にあり、
池の中にも本物の亀さんたちが顔をのぞかせておりました!!


池の橋を渡り、石階段を昇っていくと見えてくるのが、大本堂、そして三重塔です。
大本堂は昭和43年に建立されたということで、私が昭和54年生まれなので、
9歳先輩のお堂でした!早速、御参りさせて頂きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

堂内には御本尊不動明王、四大明王や平成大曼荼羅などが奉安されていて、
この日も御護摩祈祷が行われておりました。


平安の昔、朱雀天皇の勅命を受けた寛朝大僧正が、
平将門の乱を平定するために弘法大師開眼の不動明王の御尊像を遷座されたところに
成田山は開山されたという歴史があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

大本堂の表側には不動明王。
そして、裏側に回ると真裏に不動明王に姿を変える前の大日如来様がいらっしゃるので、ぐるりとお堂を一周されることをお勧めします!

 

 

 

 

 

 

 

 

そして大本堂の横には、高さ約25mの三重塔が。
1712年に建立された重要文化財で、
塔内には大日如来を中心に五智如来が奉安されています。


塔の周囲には十六羅漢の彫刻が施され、青、緑、赤と、色鮮やかで、
雲水紋の彫刻が本当に美しく、見ごたえがあります。

 


また、毎年、大本堂の辺りで2月3日の節分の日に行われる豆まきには、
歌舞伎役者の方々や著名人の方が参加されている事でも有名ですが、
何故歌舞伎役者さんがいつもいらっしゃるのか。。。
それには深い関わりが。


江戸歌舞伎の第一人者である市川宗家、初代團十郎がなかなか跡継ぎに恵まれず、
成田山の当時の本堂であった薬師寺で子授けを祈願したところ、
待望の男の子を授かり、またその後成田山不動尊にまつわる演目を上演すると
それが大当たり!!


これを機に「成田屋」の屋号を使うことになり、
現在に至るまで市川家と成田山新勝寺とは長きに渡り代々御縁が続いているとのこと。


七代目團十郎の時代には、天保の改革により質素倹約がうたわれ、
江戸を追放された際に成田山の延命院に身を寄せていたこともあったそうです。。


来年團十郎を襲名する海老蔵さんもよくご家族で訪れていらっしゃるそうで、
地元の皆さんとのご縁をしっかりと繋いでいらっしゃるんだなと、
素敵なお話をたくさん聞かせていただきました。。。

 


さて、この成田山新勝寺の凄いところはまだまだございます!
驚くのが、かつて本堂として建っていたお堂が今も境内に二つ、
表参道に一つ残っており現存しているということ。


その中の一つ、1858年に建立された重要文化財でもある「釈迦堂」は、
曳家で移設されたもので、昭和39年に現在の場所に移されたそうです。


今の大本堂の一つ前のお堂になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

現在の大本堂に比べると、小さく見えてしまうのですが、
総欅づくりのとても立派な歴史あるお堂で、
個人的には今回見せていただいた中で一番好きなお堂でした^_^


釈迦如来、千手観音の四菩薩が奉安されており、
外側周囲には五百羅漢や二十四孝の彫刻が見事にほどこされているのですが、
この彫刻の細やかさと立体感が、もう飛び出してきそうな程生き生きとしているんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中国の書物で親孝行が優れた24人のストーリーが描かれているわけですが、
そのそれぞれの親孝行場面を事細かに彫刻で表現しているのが本当に素晴らしくて、
雨が降りしきる中でも時間をかけて見たくなる程のものでした。

 


続いては、さらに石段を登り、釈迦堂の前に建てられていた、現在の大本堂の二つ前のお堂であります光明堂へ。こちらも重要文化財です。

 

 

 

 

 

 

 

 

1701年建立なので修復もされているのですが、柱もまだまだ立派に残っており、
正面入口には不動明王が持つ剣の大きな絵馬が掲げられ、
お祓いの際にはこの剣が用いられるとのこと。


中には大日如来、愛染明王、不動明王が奉安されています。


さらにお堂の後ろには、奥の院の洞窟が。
石壁でできており、高さわずか65cmという洞窟で、
その中に大日如来が安置されているんですが普段は見られません、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

奥之院の扉は成田祇園会の期間中にのみ開かれ、
秘仏の大日如来を拝観することが出来るそうです。

 


さらに奥へ奥へと足を伸ばすと、見えてきたのが真新しい建物。。


2017年に開基1080年祭記念事業として建てられた醫王殿は、
木造の総檜造りなので、お堂に入ると出来たてホヤホヤの檜の香りに包まれます!!

 

 

 

 

 

 

 

 

外観はもちろん中の造りも美しく見惚れるばかりだったのですが、
こういったお堂を建てる技術の伝承も本当に大変なんだという事を
松岡さんは仰っておりました。


薬師瑠璃光如来、日光菩薩、月光菩薩、十二神将が奉安されており、
健康長寿や病気平癒の祈願所になっているそうです。

 


さて、醫王殿の横に高い高い不思議な作りの建物が。
お堂と呼ぶにはどうも見た目があまりに変わっていて、その名も『平和の大塔』!

 

 

 

 

 

 

 

 

1984年に建立されたそうですから、私より5つ程歳下でした!
こちらは真言密教の教えを象徴する塔で、高さがなんと58mもあるんです!


そもそも建っている場所自体高台にありますので、かなりの存在感があります。


1階には大塔入口、成田山の歴史展、写経道場などの受付があり、2階には明王殿が。


不動明王、四大明王、昭和大曼荼羅、真言祖師行状図が奉安されており、
3,4階の経・法蔵殿には、御信徒による掛仏、
5階の金剛殿には五智如来が奉安されているそうです。


大きな大きな御本尊不動明王のお顔が、
というよりその瞳にギッと睨まれ全てを見透かされているようで
思わず固まってしまったのですが最後もしっかりお参りして、
今回のお堂巡りは終わりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

成田山新勝寺にはまだまだまだまだ見るべき場所が沢山ありまして、
MAPを見ましたところ、私たちキキタビ一行が今回まわらせて頂いたのは
ほんの三分の一程度のものでした。


境内敷地内には広大な成田山公園もあり、書道美術館や仏教図書館、
もちろんお堂もまだまだあります。
すべてをゆっくり回るとするならば、1日では足りないかも知れません!


ご案内頂きました松岡照英さんから最後に、
『松本さんのお子さんはお幾つですか?』とふいに聞かれたので『11歳です』と答えると、
なんと松岡さん、わずか12歳で成田山新勝寺に養子となり、
ご住職になられたんだそうです。


そのエピソードを最後の最後、帰り道に教えて下さったのがとても印象に残りまして。。
松岡さんご自身も当時を振り返って、
辛かったけれど今は感謝していると仰っていした。


もし自分の息子が戸籍からも外れてお寺に、、
なんて考えるだけで本当に凄い事だなと尊敬の思いが溢れて、
また当時のご本人や親御さんの心情を勝手に想像してしまって、
思わず涙がこぼれてしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

松岡さん、心のこもったご案内を本当にありがとうございました。

 


成田山新勝寺を後にした我々は、気になっていた鰻屋さんへ!!
こちらは総門の真隣にあります『駿河屋』さんです!


ご主人の木下塁さんはじめ、お店の方々が皆さんお優しく、
雨でずぶ濡れワンコ状態のキキタビ一同を心配してくださり、
タオルや温かいお茶をすぐにご用意いただいて、
もう至れり尽くせりのおもてなしをして頂き感謝でした!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元々は旅館だったという駿河屋さん。
昔は一泊しなければ遠くからは来られない方々が多かったこともあり
表参道沿には旅館が多かったそうです。


そんな旅館でよく出していたのが鰻で、
その名残から、成田山新勝寺の表参道には鰻屋さんが多数あり、
うなぎを焼くいい匂いがあちこちからしてくるんです!!


中でも駿河屋さんの鰻は、外が香ばしく中がフワフワな肉厚鰻がどどーんと
下のご飯が全く見えないほどの大きさでのせてありまして、
目から鼻から口からとにかく幸せ過ぎるうな重!!!
注文を受けてから備長炭を使い調理されているので、出来たての美味さがたまりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にこごりやお吸い物、お漬物も美味しすぎてぺろり!!至福のひとときでした。
二階の個室からは成田山新勝寺の境内がまるでお庭のように見える、
なんとも贅沢な立地!!またゆっくり伺いたい場所です。

 

 

 

 

 

 

 

 

帰り道も表参道を降りて駅前まで戻ってまいりました。
今回は雨風に悩まされてしまい、過酷な旅になってしまいましたが、、
むしろ思い出に残る旅がまた一つ増えました^_^


今度こそ晴れの日に!ゆっくり回るぞ!と心に誓いました(笑)
雨の中にも関わらずご案内くださった皆様に心から感謝です。


成田空港からもアクセスがよく近いので、
トランジットの時間で寄られる海外の方も多いとの事でしたが、
地元の皆さんのおもてなしの心と成田山新勝寺のパワーは、
日本が誇るものだなと強く感じました!!


あなたも是非一度は足を運んでみてはいかがでしょうか??
きっとまた訪れたくなりますよ!!