山手線一周ぶらり旅 渋谷~原宿編 |旅人:井門宗之
2010-12-03
11月某日の渋谷。
ってか11月7日・日曜日の渋谷。
駅前のスクランブル交差点には、この日もどこから来たのか分からない程の人の海。
週末になると数百万人がこの街を訪れるというのも頷ける。
昔はよく思ったもんだ。祭りか?と。
しかし東京の、しかも山手線の駅にはこれだけの人数が集まる場所がいくつかある。
ここで我々も怯んではいられない(怯んでるのは井門Pだけ…)
【山手線ぶらり】もついにこの若者の街からスタートする日がやってきたと喜ぶべきなのだ!
♪渋谷・六本木、そう思春期も早々に、コレにぞっこんに!♪
でお馴染みの渋谷。悪そうな奴はだいたい友達、の渋谷であります。
*はい、今回の旅日記も少しだけ破綻しながらのスタートですよぅ。
さて、渋谷からスタートするにあたってちょっとだけ場所情報から。
ここ渋谷には待ち合わせスポットがいくつかあるのですが、皆さん御存知でしょか?
まず有名なのが【ハチ公前広場】ですね。映画にもなったハチ公。
その忠犬ハチ公ゆかりの場所に建てられたハチ公像の前は広場になっていて、
平日であろうが土日祝日であろうが関係なく沢山の人が待ち合わせ場所にしています。
夜になるとミュージシャンやパフォーマー達が集まるのですが、大体お巡りさんに怒られます。
ちなみに豆知識ですが、ハチ公像が建てられた時って、まだハチも生きていたんですってね!
除幕式にはハチもちゃんと出席していた、なんてエピソードもあります。
そしてもう一つが渋谷駅南口の【渋谷モヤイ像】。
新島の東京都移管100年を記念して、新島から渋谷区に寄贈されたとか。
前と後ろで違う顔を持つってのも、この像の特徴の一つですが、
こちらはバスのロータリーやタクシー乗り場側にあるので待ち合わせし易い場所なのでしょう。
ではこの待ち合わせ場所の宝庫・渋谷で、我々YAJIKITA一行はどこで待ち合わせたのか?
【井の頭線】と地下鉄【銀座線】の動線途中にある岡本太郎画伯の【明日の神話】前?
意外に井の頭線【マークシティ―】側エスカレーターの下?
東急東横線近くの【ビアードパパ】の前でシュークリームを頬張りながら?
駅から離れてTUTAYA渋谷店の前辺り?井の頭線西口、煙もくもくの【鳥竹】の前!?
まさかの【マークシティ―】道玄坂方面、渋谷FMの方なのか!?
いや待てよ、明治通り沿いのビックカメラの前って線も外せない…。
こんな風にして【渋谷駅近辺で待ち合わせる】となると、選択肢の多いこと多いこと…。
そんな中、今回『山手線ぶらり』初参戦となる作家のリンちゃんが提示したのが…、
ハチ公壁画前
これ意外と知らない方も多いんですが、JR渋谷駅の交番近くの壁の事なんです。
ここには壁一面に数頭のハチ公が壁画として描かれていて、
しかも待ち合わせ場所としては(人通りは物凄いですが)なかなかに良い。
壁にくっつく様にしてですね、そうだ、ハチ公の一部になったつもりで立つと良い。
今回の軍師リンちゃんの指令通り、ハチ公壁画前を待ち合わせ場所にしたYAJIKITA一行。
まさに渋谷を象徴する場所から、本日目指すはお隣の駅・原宿なのであります!!
さぁ、それではいつもの様に、今回のぶらりの面々を御紹介しましょうか!
ちなみに【山手線ぶらり旅】は通常の旅と違いスタッフの言葉もマイクに乗ります。
我々が受けた様々な驚きを「そのままに伝える」のが山手線の醍醐味でもあるからです!
まずはその驚きを構築してくれた軍師!元ミス○○○大学、作家・リンちゃん!
巧みな編集でYAJIKITAを物語へと変える男、D・横山氏!
そして何と、いつもの太っちょが水戸ロケの為、今回のカメラマンは若手の希望・古田君!
旅人は最近ストレスと疲労で故障者リストに入りたがっている、井門P!
渋谷のど真ん中をカメラとマイクとモヒカンと美女が歩いてる図は、かなり異色。
オープニングはスクランブル交差点の近くで収録したので、
「うわ、目立つかな…」と不安だったのですが、蓋を開けてみると何事も無く。
でもこれって逆に考えると【都会の無関心】なんでしょうね。
自分の世界とそれ以外の世界にしっかりと線を引いている。特に都会の人達は。
だから、何かやっていても「我関せず」なんだろうなぁ。ある意味で怖かったです。
ちょっとだけ不安な気持ちを抱えながらスタートだったのですが、
リンちゃんが先導して歩き始めた方向を見て更に不安が増長してしまいました。
リン「は~い、では井門さん。こちらに進んでいきまーす!」
(彼女が歩き始めたのは恵比寿方面)
井門「えっ?こっち行くと戻っちゃうでしょ?」
リン「だって、久保さんは余裕で戻ったりしてません?」
…く・久保氏…
*久保氏とは山手線企画の主であり、出演者を遠慮無しに引っ張り廻すツワモノの名である。
過去にレインボーブリッジ横断、山手線ではなく京急線ぶらり等、歩くの大好きな軍師なのだ。
しかた無い、久保氏はリンちゃんからすると作家の大先輩。
先輩がGO!としていた事を後輩にNO!とは言えないではないか。
ふと横山氏を見ると無言で頷いている。そうか、これもYAJI魂(ヤジこん)でありますな…。
我々一行はリンちゃんの言う通り、渋谷駅を出発し明治通りを一路、恵比寿方面へ(戻る)!
今回の【山手線ぶらり】にもテーマがしっかりとあります。
それは…渋谷-原宿、ゆったりサボり場探訪!
都内でも有数の流行の発信地でもあるこの街には、
都民でも知らない【ゆったり安らぎスペース】があると言うのです。
いやいや都会の真ん中にそんな場所って…と疑問に思っていた矢先それは現れました!
並木橋を過ぎ、東交番前の交差点を過ぎ、渋谷駅からテクテク歩くこと10分程度。
僕らの目の前に現れた建物の看板に書かれていた文字は…
渋谷区ふれあい植物センター
ふ・ふれあいてぇ…。
ガラス張りの半円状の外観は、何ともおしゃれな佇まい。
入場料が書いてあったり、何となく覗くと植物があったり…。
むむむ、植物園である事は間違いなさそうだが…何せ都会過ぎる(笑)
だって皆さん、ここ山手線沿いなんですよ!すぐ近くに電車、すぐ近くに明治通りですよ!
山手線沿いにこんな立派な植物園があるなんて…と、悩んでいても仕方無いので入場。
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こちらでお話を聞かせてくれたのは、植栽の宮内元子さん。
明るくて笑顔が素敵な宮内さんは、元々【庭師】の仕事をされていたという。
そんな時、この植物園で職員を募集しているのを発見し、ここで働きたい一心で応募。
2005年からこの施設で植栽として勤務しているのだそうだ。
やはり最初の想いから熱いせいか、楽しそうに色々と教えてくださる!
乾季になると根に水を溜める【バオバブの木】の話(園内にあります)、
多肉植物がオススメだと言う話、お弁当を食べにくる近隣のサラリーマンの話…etc.
我々にもオススメの多肉植物である【ハオルシア オブツーサ】を触らせてくれたのだが、
これがまた小さな葡萄のような部分にパンパンに水が入っている。
魅力的な形は、別名【緑の宝石】とも呼ばれるそうな。
『バニラの木からどうやってバニラビーンズを採るか?』この話も面白かった。
花が咲いた後にインゲン豆の様な“さや”が出来るのだが、“さや”の間は香りはしない。
これが腐ってきて周りの“さや”が発酵して、そこでようやくバニラの香りがしてくるのだ。
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園内は室内型植物園だけあって、常時25℃の室温が保たれている。
南国の植物も元気そうで、バナナもしっかりと実をつけているのだが、
このバナナ、木に生っている物を直接食べる事は出来ない。
バナナは青い果実をもいだ後に追熟させて甘くするのだ。
この【ふれあい植物センター】に生っているバナナも、いずれ食べ頃が来る。
ただそれがいつかは分からない。これは自然の流れに任せるしかないのです。
あなたが幸運の持ち主なら、たまたま遊びに行った時に【センター産バナナ】が味わえるかも?
1階から3階までセンター内は様々な仕掛けでいっぱい。
野外学習で地元の小学生達が沢山訪れるのも分かる気がする。
ここは渋谷の真ん中であるにも関わらず、何か人の気持ちの中にある“懐かしさ”も刺激する。
子供の頃に見た自然の風景が少しだけフラッシュバックするからかもしれない。
センター内に再現された唱歌【春の小川】の風景は、
我々を束の間、渋谷のど真ん中にいる事から忘れさせてくれました。有難う、宮内さん!
*ちなみに入場料は区営のため1回100円。年間パスポートは驚きの1000円です(笑)
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【渋谷区ふれあい植物センター】を後にした我々は、再び渋谷駅へとテクテク。
すでに往復で徒歩20分以上歩いている計算…。
リンちゃん「だって久保さんもやってますし。」
いやしかし、そこはリンちゃんは踏襲しなくても良いのでは…
リンちゃん「だって久保さんが…。」
でもさ、ホラ、これが初めての山手線ぶらりなわけだし…
リンちゃん「でも久保さんだって…。」
うん了解、OK!!
とは言いながらもですね、リスナーの皆さん。
やっぱり【山手線ぶらり】は歩かないと楽しく無いわけです(苦笑)
こうやって各作家の皆が色んなルートでぶらりを下調べしてくれるから、僕らも楽しい!
僕も横山氏も「リンちゃんはどうかなぁ?」と探りを入れていたのですが、
しっかりとYAJI魂(ヤジこん)は注入されていたようでした。ようこそ「ぶらり」の世界へ!
さて無事に渋谷駅に戻ってきた我々、すでに万歩計も良い数を稼いでる。
このまま再び明治通りを原宿方面へ!って言うか、ようやく原宿へ(苦笑)
渋谷の駅は上から見ると【銀座線・井の頭線】と【JR線・東横線】が十字の形にクロスしている。
ざっくり言うと、【銀座線・井の頭線】と並行する様にあるのが【道玄坂】や【宮益坂】。
【JR線・東横線】と並行する様にあるのが【明治通り】といった感じだろうか。
この明治通りを歩いていると見えてくるのが【宮下公園】である。
この公園、ちょっといわくありの公園でして。
10年以上都内に住んでいる僕も、実は数える程しか行った事がないここは、
1990年代に入ってからホームレスの数が急増した。
これはニュースにもなっていたのだが、近隣住民からの苦情もあり、
渋谷区は度々強制撤去などの手段を講じて来たのだ。
しかし支援団体も交えて事態は徐々に悪化、さらに渋谷区の財政も芳しく無く、
区はこの公園の命名権をスポーツブランドのナイキに売却。
スポーツ施設を備えた有料の公園として生まれ変わる筈だったのだが…。
取材には訪れていないので、宮下公園についてはこの辺で。
まぁ、この公園の背景は色んな角度から見る事が出来るでしょう。
気になった方は、御自身の意思で調べてみて下さい。
さて、明治通りを進む我々は若干急いでいた。
続いての現場“いわゆる”キャットストリートの取材でお世話になる方を、待たせているのだ。
その方とは、穏田商店会副会長:佐藤銀重さん77歳。
生まれも育ちもこの辺り、という生粋の東京っ子であります。
佐藤さんとは穏田神社で待ち合わせているのだけれど、これがなかなか見つからない。
見つからないのは佐藤さんでは無く、穏田神社。
日曜日の買い物客でごった返す原宿を、必死に走るYAJIKITA一行。
もはや【ぶらり】では無くなっている気もするが、そこは御愛嬌。
ようやく見つけた穏田神社は、見晴らしの良い坂の上に建ち、この街を見守る様な場所にあった。
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さて、我々が進んでいた明治通りから穏田神社に入ってくるには、
大通りから一本外れる道を来なければならない。
明治通りと挟んだ土地が、徐々に扇型になる様に蛇行するのが【渋谷川遊歩道】。
“いわゆるキャットストリート”と呼ばれる道なのであります。
“キャットストリート”と言う名前はファッション誌でよく目にする。
若者向けの様々なブランドやカフェ等が軒を連ねる道であり、
ここを突き抜ければ表参道ヒルズ等に出られるという、買い物にはとても便利な道だ。
僕らも通常何の意識もせずに“キャットストリート”と呼んでいたこの道。
生まれた時からここで暮らす佐藤さんは、渋い表情で首を横に振る。
“いわゆるキャットストリート”という名前は、
明確にいつの時代から使われる様になったかは、もう分からない。
そもそも猫も多かったこの道は、前述の通り便利な抜け道でもある。
抜け道として利用する人が増えると道沿いには自然とお店が増え、
お店が増えると通る人の数も増えていく…その繰り返しなのだ。
その内ここは誰からともなく“キャットストリート”と呼ばれる様になったそうだ。
なるほどこの道は現代の若者が作った“けもの道”の様なものなのかもしれない。
佐藤「ここはね、渋谷川遊歩道って名前が付いてるんです。」
確かに道を歩いていると、川があった跡を示すような欄干も残っている。
佐藤さんの仰る通りここには昔、確かに川が流れていたのだ。
しかも江戸時代には葛飾北斎の富嶽三十六景にも、水車と共に描かれたと言う。
それが現代に至り川の暗渠化に伴って、渋谷川の姿は表から姿を消したのだ。
僕ら一行も買い物客が溢れるこの場所に、川が流れていた時代を知らない。
しかし佐藤さんは言う、
佐藤「この辺に暮らしている自分くらいの年齢の奴は、
子供の頃に1度や2度くらい川に落ちたもんさ!釣りなんかもしてたからね。」
『昔を知らない』と言うのはある意味で罪な事なのかもしれない。
何故なら振り返る過去に“自然”が無いのだ。ここが人工的である記憶しかない人間に、
どうやって“昔のような自然を取り戻そう”と訴える事ができようか。
佐藤さん達、地元の方々にも同じような思いはあるのだろう。
この辺は変わってしまう。それはもはや仕方の無い事だと。
ただし、昔の姿を偲ばせる名前を消してしまう事は許せないのだ。
僕らが【渋谷川遊歩道】を安易に“キャットストリート”と呼ぶ事は、許せないのだろう。
町会の皆さんは会合などで集まって話す時は『あくまで俗称ですが…』と前置きを忘れないと言う。
子供の頃この川で釣りをし、蜻蛉を追いかけ、時には落ちたりした事を忘れない様にする為に。
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佐藤さんと別れた我々一行は、続いての場所目指して移動を開始した。
時計を見ると非常に取材ペースがスムーズにいっているのが分かる。
これは都内のロケだからっていうのもあるのだが、
今回の【山手線ぶらり】がいつものメンバーとちょっと違うってのもあるだろう。
カメラマンもいつもの太っちょで無い分、空腹を訴えて来ない。うーん、スムーズである。
お陰様で、くしくも同じ日にロケのあった水戸班は大丈夫だろうか?などと、
そっちを心配する心の余裕さえ生まれてしまう井門Pなのであります。
いかんいかん、ON TIMEで進むロケこそ理想のロケではないか(笑)
先に進んでいきまして、続いて一行が目指した場所は南青山にある銭湯。
…え?
南青山に、銭湯?
驚いた方も多いかもしれませんが、確かにあるんです!
表参道から徒歩3分ぐらいの場所でありましょうか。
青山通りから1本入るとすぐの所に、物凄くお洒落な外観に【清水湯】と書かれた看板がある。
恐る恐る近付いていく、その間にも、続々とお客さんが何吸い込まれていく。大繁盛。
階段とスロープのエントランス(あえて入口では無くエントランスと言おう)を抜けると、
白を基調とした館内が見える。ドアを入ると、目の前にダークブラウンのお洒落な鍵付き靴箱。
靴をしまっていよいよ中に入ると、右手に番台ならぬカウンター、
左手はお客さんが飲み物などを飲んだりして寛ぐ席が並んでいる。
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…なんなんだ、このお洒落さは!?(笑)
しかも颯爽と現れた御主人は、メタルフレームの眼鏡に白いシャツ。
お洒落な黒髪もかなり決まっていて、只者では無い感じが全身から漂っている。
井門「ご・御主人、この銭湯はいつからあるんですか?(きっと新しい事業とかなんだ)」
御主人「はい、文献資料はないですけど、ここに銭湯を構えてから100年以上ですよ!」
一同「え――――――――――――――!?」
御主人「ちなみに僕で4代目です。」
こちらの御主人は清水湯4代目の大倉正敬さんと言い、元々アパレルにいた方だそうだ。
なるほど、それでそんなにお洒落なんですね。
聞けば清水湯は港区にある7軒の銭湯の内の1軒。
この場所を守り続ける為に、御主人自ら大変な重労働に身を置かれている。
御主人の1日はこうだ。朝6時位に寝て、朝9時か10時に起きて掃除。
昼過ぎには銭湯を開けてお客さんを迎え入れ、夜まで営業。掃除をしたりして、寝るのは明け方。
まさに労働時間は苛酷を極める。僕らはその話に茫然としてしまったのだが…
大倉「新しい事に色々とチャレンジしているのが、楽しいんですよね!」
と言って目を細めながら笑うのであります。
大変な中にも“仕事の楽しさ”をきちんと見つけられる方なんだなぁ、と思う。
仕事が出来る人は、大変そうに仕事をしない。
楽しそうにすら見えてしまうし、その姿が実は次に繋がる仕事を呼ぶのだとも思うのです。
大倉さんの話を聴きながら、自分の仕事への姿勢に関しても考えてしまいました(苦笑)
取材した日は日曜日の夕方にも関わらず、大盛況。
住宅密集地では無く、都会のど真ん中である事を考えるとある意味凄い。
清水湯は『高濃度炭酸泉&シルク風呂』や『ジェットバス各種』、
『コンフォートサウナ』に『ロッキーサウナ』等々、実に様々な内容で楽しませてくれる。
でもね、ここは銭湯なので入浴料は450円でOKなのです!
大倉さんに聴くと、東京出張で利用される方もかなりいるとか。
タオルなんかも勿論揃っているので、東京散歩に疲れた時に利用してみては?
ふ~む、こんなリラックス出来る『サボリ場』もあるんだなぁ…。
表参道交差点から再びテクテク歩き、今度は神宮前交差点。
ラフォーレ原宿の前にはクリスマスツリーが点灯し、夕方の風の冷たさも冬の訪れを予感させるものだ。
この交差点では雑誌のファッションチェックなんかが頻繁に行われる。
お洒落に命を懸けた若者たちが集まるので、人間観察するのに飽きない場所でもあります。
渋谷とはちょっと違う若者が集うこの街に、最後に我々が目指すサボリ場がありました!
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◆URATAKE Girl’s Style
竹下通りから一本裏手にある2階建の建物は、ピンクや黒のキラッキラした外観。
外から中をそわそわしながら見てみると、1階には女子高生達がたくさん。
もはやYAJIKITA一行、リンちゃんがいないと危険な状態になっている…。
大丈夫か、大丈夫なのかこんな場所に来て!?
そんな我らの気持ちとは裏腹に、笑顔で一行を出迎えてくれたのは、
若干22歳の美人店長:山下友里江さんです!よっ、美女!
山下さんの案内で中に入ってみると、とてもじゃないけど井門1人で入れる場所ぢゃない事が分かる。
1階は最新機種のプリクラコーナー、そして2階が本丸であります。
男子禁制のパウダールーム!!ときたもんだ。
1階にいる女子高生の怪訝そうな視線を受けながら、
緊張した足取りで2階へと進むと…おぉっ!!これは凄い!!
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女優ライトの完備された鏡台、荷物が沢山入りそうなコインロッカー、
無料のコスメもしっかり揃い、しかも美味しいスイーツが食べられるカフェもある!
無料で使用できるのは、コテ・ストレートアイロン・ドライヤー・スタイリング剤、
なのでここでメイクしてから出かけるもよし、後は無料で雑誌も読めてしまうので、
友達とここでゆったりおサボリするもよし、自分に合った使い方をすれば良いのです。
う~ん、女子のサボリ場としては物凄く完成された場所なのではなかろうか!?
そんな事を考えながらリンちゃんの台本を見てみると、
●金曜日の夜、会社の後、デートや合コンに急に誘われても、
ここに来れば顔から髪の毛から全て盛れます!!
…なるほど、何だか良く分からないが、勢いが凄まじい(笑)
山下さんが仰るには、原宿にこういったパウダールームが無かったそうなんですね。
なので地方から遊びにきた子達も、荷物を入れる場所を探すのが大変だったり、
ゆっくりメイクを直す場所がなかなか見つからなかったりして大変だったと。
ここに来れば、試供品も沢山あるしコインロッカーもあるし、
要は一つの場所で全てが出来てしまうから楽ちん!と言うわけなのであります。
竹下通りなどは休みの日になると、小中学生も沢山集まります。
そんな時には男子禁制のこのパウダールームを利用すれば、親御さんも安心ではないでしょうか?
ちなみにここでは10月末にURATAKE GIRLS 夢宣言というイベントも行われたようです。
訪れた女の子達が思い思いの夢を宣言するイベント、
「美容師になりたい!」「女優になりたい!」
「保母さんになりたい!」「ブリーダーになりたい!」
集まった女の子達が宣言した夢は有名DJの創るクラブサウンドに乗せて、
「夢宣言」ミックスとなり、DVD・CDになるとか!?
常に何かの発信地となるURATAKE Girl’s Style、ぜひ皆さんもチェックして下さい!
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陽もとっぷり暮れまして…。
今回のYAJIKITA山手線ぶらり旅では『渋谷-原宿』にあるサボり場を探しました。
世界的に有名な流行の発信地で、果たしてサボる場所なんて見つかるのか?
そんな事を想いながらの旅だったわけですが、なんのなんの。
力強いエネルギーに溢れる街だからこそ、ちゃんと安らぎの場所もあるのです。
いや、ひょっとしたらその逆かもしれない。
全てを包む様な安らぎのスペースがあるからこそ、強いエネルギーが受け入れられる。
僕らがエンディングを迎えたJR原宿駅竹下口。
その裏手には広大な明治神宮がこの街を包み込むように鎮座している。
なるほどなぁ、と妙に納得してしまうわけです。
Q.東京のイメージは?
A.人が多い。
そんな風に答えるなら、一番東京を象徴する場所が渋谷-原宿間なのかもしれません。
人の往き来は尋常では無く、現在進行形で沢山の店が出来たり無くなったりもしている。
街に集まる情報の多さ、集まる人の数がこの街の姿を変えていったのでしょう。
でも丁寧に街の歴史をなぞってこの街を歩いてみたら、
実はそこにはしっかり根を張りながらも、静かに暮らしている人達が確かにいる。
一番東京っぽい速度が流れている街だからこそ、
その中にあるサボり場でゆったりこの街を眺めてみれば、
意外と冷静に東京という都市を考える事が出来るかもしれません。