夏の風物詩“鵜飼”のオフシーズンを覗いてみよう! |旅人:岐阜エフエムアナウンサー 平松亜希子

2011-01-15

 

 

先週に引き続き・・・岐阜エフエム アナウンサーの平松亜希子です☆
今日は、岐阜市の「鵜飼」をご案内したいと思います。





金華山にそびえる岐阜城



冬の長良川・・・静かです





鵜飼とは、鵜を操って鮎を捕らえる伝統的な漁法。
1300年の歴史を誇る岐阜市の長良川鵜飼は
毎年5月11日~10月15日まで開催されます。

 

・・・あれ? 今は1月・・・

 

そうです! シーズンオフ!!!

 

鵜飼シーズン中は、毎晩活躍する「鵜匠さん&鵜」は
シーズンオフは何をしているんでしょうか?
長期休暇いいなぁ~♪ 鵜もまさに羽休め??

そこで、今回は、
「鵜匠さんのシーズンオフの生活」を覗いてみたいと思います!

 

 

鵜飼は長良川岸からも眺めることは出来ますが
やはり観覧船に乗って間近で楽しむのが一番です。
観覧船乗り場があるのは、岐阜市の「川原町」というエリア。

まずは、この川原町から散策してみましょう。
格子戸の町家がそのまま残る風情あふれる町並み。



 

 

 






ポストも丸型


 

 

 

この川原町を明治41年から見守り続けているのが
老舗御菓子屋「玉井屋本舗」さん。

 

 

 

 









 

 

 

お店はリニューアルしてとっても綺麗! 新しい木の香りが漂うお店です。
「玉井屋本舗」の社長・玉井博さんに、川原町の歴史について教えてもらいました。

戦国時代、齋藤道三が国盗りで名を馳せ、織田信長が天下統一の足がかりとした岐阜城。
岐阜城を山頂に置く金華山の麓に広がる城下町・川原町は
江戸時代から、木材等荷物運搬の川湊として栄えました。
戦災も免れ、今も古い町並みが残っています。

そんな川原町にある玉井屋本舗さんは、非常に有名な御菓子を作っていらっしゃいます。
岐阜県民のみならず、東海地方の方は9割以上の方が知っている(であろう)

 

 





登り鮎






鮎の形をしたカステラ生地の中に求肥が詰まった、
まさに岐阜を象徴した銘菓です。
お土産にはまずコレ! というほどの認知度。
もらった人も懐かしい味に喜び、子供も大好き♪
私も大好物です!!!

そして、もう一品、玉井さんがオススメだと出してくれたのは

 

 

 

 


献上かすていら


 

 

 

岐阜県特産の奥美濃古地鶏の卵を使った、素朴で濃厚・コクのあるカステラ。
正式名称は「フロイスから信長公へ 献上かすていら」と言うそうです。(長っ)

 

 

 

 


美味しい御菓子をありがとうございました♪


 

 

 

旅の途中、甘いもので一服も良いですね。
あ、・・まだ旅は始まったばかりか(笑)
よし! 甘いものでパワー充電!! 鵜匠さんに会いに、LET’S GO!!

長良川の鵜匠さんは6人。
皆さん、長良川沿いの「鵜飼の里」というエリアで暮らしています。
鵜匠さんのお一人、山下哲司さんのお宅にお邪魔しま~す!

 

 

 

 









『仙人』のような(←失礼)風貌の山下哲司さん。


 

 

 

「あごひげもシャンプーするんですか?」と質問したくなる気持ちをグッとこらえて・・・
今回は『鵜匠さんのオフシーズンの生活』を教えてもらいます。

鵜匠さんは、宮内庁式部職。公務員です。
世襲制であるので、産まれた時から鵜匠になることが約束された身。
当然、山下さんもこの道一筋。鵜飼については何でもご存知です。さすが!

山下さんは、見た目は怖そう(←だから失礼だって)ですが、
とっても気さくな方で、
「鵜飼の時の衣装を見せて!」とお願いすると、快く、着てくださいました♪♪♪

 

 

 


貫禄ありますね~。本物です。





 

 

 

鵜匠さんは、漁服・胸当て・風折烏帽子・腰みの・足半を身につけて漁をします。

オフシーズンの今は、シーズン中に使う足半を作ったり、
かがり火用の松の木を割って準備したり、鵜を操る手縄を作ったり・・・
オフシーズンといってもお休みではなく、シーズンに向けての準備で毎日大忙し。

 

 

 

 
















 

 

 

そして、もちろん「鵜の管理」も大事なお仕事。
大事なパートナーである「鵜」は、鵜匠さんと一緒に暮らしています。
私たちも鵜に会わせて頂きました☆

 

 

 

 


迫力ありますよね。ナゼ同じ方向を向いているのだ?








 

鵜匠さんは鵜と毎日コミュニケーションをはかり、健康状態をチェックして、
デビュー前の鵜は、訓練をしたり、
小屋を掃除するのもご飯をあげるのも、山下さんご本人がされます。
一緒に住んでいる奥様でもダメだそうですよ。鵜は繊細ですね。

小屋に放たれている鵜たちを見て
「あの子が一番相性良い、お気に入りだよ」と山下さん。
・・・え? どの鵜ですか??(ごめんなさい、全部一緒に見えます・・・)

1300年の歴史を持つ長良川鵜飼。
鵜匠さんと鵜は、こうしてコミュニケーションを取りながら、
1300年を歩んできているんですね。

 














 

さて、我々は山下さんに案内してもらい「鵜飼の里」をグルッと散歩。
他の鵜匠さん宅前も通り、
鮎を供養する「神明神社」、
鵜を供養する「鵜塚」などを、ご案内いただきました。

 

 




長良川に浮かぶ鵜舟。シーズンオフも川にいるんですね。






神明神社


鵜塚






鵜飼は5月11日に開幕。
かがり火の中、鵜匠が乗る6隻の舟が長良川を下り、
鵜匠の手には鵜を操る手縄が握られ、鮎を捕らえるその瞬間を、
是非、間近でご覧下さい。
6隻が横並びで下る「総がらみ」は必見です!

 

 

 


山下哲司鵜匠、ありがとうございました。


 

 

 

鵜舟に乗るのは鵜匠さん。
私達は、鵜飼観覧船に乗って鵜飼を楽しみます。
ということで!

続いては、観覧船を作っている「岐阜市鵜飼観覧船造船所」にやってきました。

 

 

 

 





 

 

 

まさに! 造船している所! 造りかけの船があります!!

 

 

 

 











 

この造船所は誰でも見学できるようになっていて、
岐阜市鵜飼観覧船事務所の杉原明さんが、
観覧船、造船について色々教えてくれました。
観覧船って、設計図が無いんですって!!! 驚き。
船大工さんの腕ですよね!!!

 

 

 

 


杉原さん、ありがとうございました。





 

 

 

造船所も、鵜飼シーズンオフは、次のシーズンで活躍する観覧船を作るのにフル稼働。
この新しい船も次の鵜飼シーズンでデビューします☆
せっかく作りかけの所をみせていただいたワケですし、
この船に乗りたいですね~♪

 

「鵜匠」「鵜」「船」「鮎菓子」・・・
「鵜飼」に関わる様々なキーワードに触れてきましたが、
肝心の『鮎』にお目にかかっていません!!!
旅の締めは、やっぱり「食」ですよね♪

私もお気に入りのお店。川原町にある・・・

 

 

 

 







 

 

 

鮎料理専門店『川原町泉屋』さん

ここでは「鮎ラーメン」がいただけるんです!!!

 

 

 

 

 








 

 

初めて食べる方はとりあえずビックリ
ラーメンの上に、炭火焼された鮎の開きがドーン! と乗っています。
それにしても、上品な薄味のスープ。
何故、薄味かというと・・・
鮎をほぐしながら食べていくので、鮎の旨みがスープに染み出します。
その味を生かすため! なのです。
毎日食べても飽きないラーメン♪♪♪

そして、もう一品。
川原町泉屋のご主人・泉善七さんがオススメ! と用意してくださったのは
『ピザ』!!!

 

えーっ? ピザ?!?!?!
ピザ、久々(ひさびさ)~♪・・・すみません。
ピザ大好きですが、「鮎のピザ」は初めてです☆












 

 

鮎の熟れ寿しを、ピザソースとして使うという、斬新なピザ。
これが、ウマイーーーーーーーーー!!!!
濃厚な、とっても濃厚なチーズのようで、驚愕の美味しさ。

あと、デザートでいただいた「白練りショコラ」が個人的に大ヒットです☆

 

 

 

 


ご馳走様でした♪





 

 

今回の旅は「シーズンオフの鵜匠さんの生活」を覗くことがテーマでしたが、
シーズン中だと鵜匠さんにあんなに親切に案内してもらえないですよね。
オフシーズンだからこそ、あれこれ教えていただけたのかも。

鵜飼はもちろんですが、川原町エリアも素敵なお店があり散策してほしいですし、
皆さんの岐阜へのお越しをお待ちしておりますよ♪
では5月11日に開幕する長良川鵜飼でお会いしましょう!!

 

 

 

 

 

 


≪オフショット・1≫


旅の基本? 鵜匠さんになってみました☆

 

 


よーく見ると、心霊写真のような・・・佐々木Dが写っています。