カラフル・クリーム!

2011-04-03


cream

『クリーム“カラフル・クリーム” 特集』。

 
MSWLABR   /  CREAM  (2’34”)

1曲目にお送りしたのは、1967年のそのアルバムから、
スーラバーです。
ベース&ボーカルのジャック・ブルースが作曲。そして歌っています。
とにかくミックスでもベースが大きいし、歌っているにも関わらず、
ベースもグイグイ動いていますね。ジンジャー・ベイカーの明らかに
ジャジーな
リズムキープも印象的。
クラプトンは、今イチ目立ってませんね()
そして、それこそがCREAMなんです!

M
STRANGE BREW   /  CREAM 

さて、次にお送りしたのは、アルバムのオープニングナンバー
“ストレンジ・ブルー”です。
ちょっと自信なさげに歌っているのは、当時まだ21、22歳の
エリック・クラプトンですね。

当時、“ヤードバーズ”、そして“ブルースブレイカーズ”での活躍で、
イギリス1の白人ブルースロックギタリスト!なんて言われていた彼
ですが、
歌に関しては、まだまだ初心者。
メインボーカルを取るのは本当に恥ずかしかったみたいです。
確かに、緊張からなのか、声、出てません。迫力ないですよねー。

さてさて、ロック界最高峰の3ピースバンド:クリーム。
実際の活動期間は、1966年からのわずか2年半、なんですが、
当時の音楽シーン、そして後の音楽シーンに強い影響を残しています。

その始まりは、1966年。
ドラマーのジンジャー・ベイカーが、エリック・クラプトンの
在籍していた
“ジョン・メイオール&ブルースブレイカーズ”
LIVEを見に来たことが
キッカケになります。
LIVE後、ロンドンまでクラプトンを車に乗っけて、
送っていたジンジャーでしたが、
その道中、
お互いがお互いの演奏技術に惚れ込んでいて、
一緒にバンドをやりたい!と思っていたことが明らかになります。

って何だか、恋愛みたいですね()

えーー、じゃあ本当にバンド組もうよ!
なんて盛り上がった2人ですが、1つだけクラプトンが条件を出します。

ベースとボーカルは、”ジャック・ブルース”じゃなきゃイヤだ!

と言うんですね。

ジャック・ブルースとは、ジンジャー・ベイカーの元バンドメイト、
そして、”あんなに仲が悪いリズム隊はいない!”と言われたほど、
とにかく犬猿の仲、でした。

憧れのクラプトンとバンドが組める!でも、
死ぬほど会いたくないジャックと一緒に活動しなきゃいけない・・・。

ジンジャー・ベイカーは、究極の選択を迫られることになります。

M
DANCE THE NIGHT AWAY   /  CREAM   

次にお送りしたのは、1967年のそのアルバムから“夜通し踊ろう”。
ジャック・ブルースが、詩人のピート・ブラウンと作ったナンバーです。
サイケデリックな時代にありがちな曲ですよね。
イマ聞くとかなり時代を感じます。

さて、さっきの話の続き。

憧れのクラプトンとバンドが組める!でも、
死ぬほど会いたくないジャックと一緒に活動しなきゃいけない・・・。

究極の選択を迫られたドラマーのジンジャー・ベイカーですが、
やはりクラプトンの魅力には勝てず、
ジャックとのバンド結成をOKします。

ここに、スーパーバンド:CREAMが誕生するんですね。

3人は3人共に、イギリスロック界、ジャズ界では
cream of the crop
選ばれし者。最高のもの。と呼ばれていた為に、
こんなバンド名になったといわれています。
テクニックは申し分なし、アドリブ力も素晴らしい。
3人とも曲が書ける。そして、3人ともに名の知れたスター!

CREAM
は、あっという間に話題になって、
1966年のデビュー作は、一気に大ヒット作となります。
そして、その翌年。サイケブームの真っただ中でリリースされたのが、
今日特集している“カラフルクリーム”です。

M
SUNSHINE OF YOUR LOVE   /  CREAM 

次にお送りしたのは、1967年のそのアルバムから、名曲中の名曲!

最近では、あの美人女性ギタリスト:オリアンティがカヴァーして、
TVCMでも使われていましたね。
SUNSHINE OF YOUR LOVE”です。

やはり、こういったブルースを昇華したナンバーでクラプトンは
輝きますね。
そして、ジャックのボーカルも素晴らしい。
たまにハーモニーと掛け合いで入ってくるクラプトンのボーカルも
いいし、
ジンジャーベイカーのダルダル気味のタムとバスドラの音も、
タメがきいてていいですよね。

そして、ギターの音です。

この頃のクラプトンの使用ギターは、もちろん!ギブソンのSG
レスポール程太くなく、ストラトほどに繊細ではない。
そんなSGの理想的なサウンドが詰まっています。
当時はギター歪みの主流は“ファズ”という比較的チープな音でしたが、
クラプトンは、本当にリッチなオーヴァードライヴサウンドを
1967年で既に
確立していたのがわかりますよね。

M
TALES OF BRAVE ULYSSES   /  CREAM 

さて、イマお送りしたのは、1967年のそのアルバムから、
“英雄ユリシーズ”です。

途中のリズム展開、コード進行などは、明らかに
“ホワイトルーム”風ですよね。
明らかに、これを基に、
後の名曲“ホワイトルーム”が書かれたことがわかります。

さてさて、1967年にこの“カラフルクリーム”をリリースして、
ロックシーンの中で圧倒的な立ち位置を築いた彼らは、
翌年に2枚組のアルバム『クリームの素晴らしき世界』を
全米ナンバー1に
輝かせます。

イギリスのスーパースターは、あっという間に世界のスーパースター
になったんですね。
エリック・クラプトンがアメリカに進出したキッカケにもなっています。

そして、その年、クリームは解散。

初めに危惧した通り、やっぱりドラマーとベーシストの仲は最悪。
ステージ上はエゴの塊で、とにかく“自分が目立とう!”
というリズム隊の
攻防はすさまじくて、
相手が演奏しているときは自分の演奏を放棄しだす・・・
というとんでもないことまで起きてしまいました。

解散時クラプトンが言ったセリフはこちら。
『誰も他人の演奏なんて聞いてない。
 俺が演奏をやめたって、あの2人、気付かないんだから・・・』

まぁ、これじゃ解散しますよね。

クラプトンとドラマーのジンジャー・ベイカーはその後、
さらなるスーパーバンド:ブラインド・フェイスを結成することに
なります。

その名盤はまたいずれ、ご紹介しましょう。

M
MOTHER’S LAMENT   /  CREAM    
MBLUE CONDITION   /  CREAM