フォレストアドベンチャーでターザン気分!|旅人:安田美香
2011-04-15
わっしょーい!36歳ママさん旅人、安田美香でございます!
昨年ブリッと元気な男の子を出産し、現在9カ月の赤ちゃんの子育て奮闘中の安田なのですが…今日は子育てはちょっぴりお休み。育児で疲れた心と体をリフレッシュするべく、ヤジキタの旅へ出かけました!
春の嵐が吹き荒れる中、東京駅からJR東海道線にゆられること1時間半…神奈川県は小田原へ。
実は小田原市のお隣りの町、二宮で生まれ育った安田にとって、小田原は子どもの頃からめっちゃ慣れ親しんだ街。幼稚園&小学校の遠足に始まり、中学生になるとショッピング、高校生ではデートにと(小田原城に舞う桜の花びらを好きな人と一緒にキャッチできたら、ラブラブになれるといわれていたぞ!ムフフ)、小田原は何度も訪れた大好きな場所です。
そんな地元民・安田も知りませんでした…こんなおもしろい“冒険の森”が、小田原に上陸していたコトを…!
向かったのは『フォレスト アドベンチャー 小田原』。小田原駅から車でたったの15分なのに、鬱蒼とした森へ到着。
「ふわぁぁぁ…、木のイイ香りがするぅ…」
思いっきり深呼吸して、空を見上げてみる。森の木々たちは天に向かってスーッと伸びて枝を大きく広げ、空を覆い尽くしている。一歩足を踏み入れただけで、ここは別世界。私はスッポリと森に包まれている。
すると向こうから、森の住人がやってきた。
「おはようございます!今日ガイドさせていただく、フォレスト アドベンチャー 小田原の渋谷です」
「あ、人間か…。わ!すいません!お世話になります、安田美香です!」
「あの、安田さんて、二宮の安田さんだよね?憶えてる?俺、渋谷。」
「は?…渋谷…?ってえぇ!?え?え?まさか、し、渋谷くん!?」
なんと森の中で、20年ぶりに小中学校の同級生に再会(笑)。こんな偶然、あるんですねぇ。うれしい出会いのサプライズも、旅の醍醐味。「なんかさ、ちょっぴり照れくさいねぇー」なんて言いながら、森の冒険がスタートしました!
「まず、森の中でのルールを説明します」
渋谷くんの顔が、キリッと引き締まった。
「フォレストアドベンチャーは、生きている森を体験できる、自然共生型アウトドアパークです。元々はヨーロッパで企業の研修用に作られた施設だったんですが、評判が良かったため、一般に開放するようになりました」
簡単に言うと、子供の頃遊んだ“アスレチック”。ところが!そんじゃそこらのアスレチックとはわけが違うらしい。なんとおフランスからやってきた、こどもはもちろん、大人もリスクマネジメントや自立について学べちゃうアスレチックなんだそうな。
「今から、命綱(ハーネス)を着けてもらいます。大事なルールは“命綱とアスレチックのケーブルが必ず1か所つながっているコト”を常に確認しながら行動することです。
高い木の上に登るので、自分の安全は自分で守るという自己責任の意識を忘れないで下さいね」
…ムム。なにやら本格的だ。参加誓約書にサインをし、ハーネスを装着すると、浮かれていた気持ちが一気に引き締まる。ハーネスのおへそのあたりから2本のロープが伸びており、その先に銀色の金具が2つ付いている。1つはガチャリと鍵をかける、錠前のようなモノ。もう1つはローラーがついている、ケーブルカーの上の所に付いているような金具だ。
「この2つの金具をアスレチックのケーブルにかけて、進んでもらいます。では“セーフティブリーフィング(安全講習)へ進みましょう」
「まず講習用の低くて小さいコースで、練習してみましょう」
げげ!全然低くはないんですけど…(汗)。下から見上げるとかなりの高さがあるじゃあないですかっ。本当に練習用…?
インストラクターさんがデモンストレーションをしながら、装備の使い方を教えてくれる。注意点を頭にたたき込んだら、さっそく安田もチャレンジ!
「えーと、えーと…」とつぶやきながら、ハーネスについた金具を「カチャッ!カチャッ!」と、アスレチックのケーブルに掛け変えて、木をよじ登る、渡る、滑り降りる…。
どの金具をどこにかけてよいのやら、最初はあたふたしちゃいましたが、赤は赤に掛ける、青は青へと色分けしてあるのでわかりやすく、安田も何とかクリア!
「はい安田さん、合格です。それでは本コースへいってらっしゃい」
「は、ふぁ~い…行ってきや~す…」
すでに息切れ、汗びっしょりの安田は、こうしてさらに森の奥深くへ進んだのでありました(笑)
本コースに出ると、森はさらに深くなり、渓流のせせらぎの音、鳥たちのさえずりが迎えてくれる。フカフカの木の絨毯の小道をくねくねと登ると、1つめのアトラクションに到着。下から見上げると「え?これ登るの!?」と聞きたくなってしまう高さだ。
「では自己責任の下、命綱をしっかり掛け変えて楽しんで下さい」
え?渋谷くん、先に行っちゃうの…?そっか、手取り足取り付き添ってくれるワケじゃあないのね。うぅ、自分の甘さを痛感。
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腹を決めて、ハシゴの横に垂れ下っているロープにハーネスの金具をガチャリとかけ、安全を確保し、木に掛けられた縄のハシゴを「んっしょ!んっしょ!」と登る。
登り終えると、プラットホームという足場があるのでそこへ上がり、所定のケーブルに金具を掛け替える。
すると、自分が登っている木から向こうの木まで、1本のケーブルが渡してある。そのケーブルを綱渡りのように歩いて渡る。この時、頭上にももう1本命綱を掛ける用のケーブルが渡っているので、必ずガチャリと金具を掛け替えてから渡る。
渡り終えると、地面に向けて下ったケーブルが出てくるので、ここでローラーのついた金具を掛けて、ロ-プウェイのように「シャー!」と滑り降りる。
基本は、この繰り返しで9つあるアトラクションをクリアしていくのだ。
「ギョワー!」
「ひぇー!!」
「ひゃっほーい!!!」
…36歳、大の大人が大ハシャギの巻。(笑)
最初は高い所で飛んだり跳ねたりするのが怖かったけど、だんだん慣れてくると楽しさに変ってくるから不思議だ。なんといっても、最後にロープウェィのように滑り降りるのが楽しい。恐怖と闘いながら、思い切って「えい!」と踏み出すと、次の瞬間何ともいえない爽快感が訪れる。
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コースは次第に難易度が上がり、高さは9mほどになる。足がすくむ。でも負けたくない。…何に?自分の恐怖心に。私は夢中になっていた。
驚いたのが、自然の立ち木をそのまま生かしてコースにしていること。根の張った本物の木と木の間にケーブルが張ってあるので、私たちはその生きた木によじ登ったり、飛び降りたりするのだ。だから、風が吹いて木々が揺れると、登っている私たちも一緒に揺れる。
いわゆる日本のアスレチックというと、“切り出した木を使って組み立てられた遊具がポンっと置いてあって、それに登って遊ぶ”というのが普通だと思うけれど、それとは全く違っている。今この森で呼吸をしている生きた木々と触れ合うことができるのだ。エコなのがうれしい。また、本当の森を冒険しているのだという高揚感で胸がドキドキする。
「この木はなんと樹齢300年なんだよ」
コースの途中で、ガイドの渋谷くんがそう教えてくれた。
うわぁー、立派な杉の木!見上げると首が痛いくらいの高さだ。300年もこの森で世界を見てきたんだなぁ…神々しさと、癒しのパワーを体いっぱいに吸い込んで先に進む。
いよいよアトラクションは最後の難関へ。く、比べもんにならないほど高い!揺れる!難しい!!大ジャンプして、向かいのネットに飛び移らなくちゃいけないのだけれど、足がすくんでどうしても1歩が出ない。
すると渋谷くんが、「安田さん、考えたら飛べなくなっちゃうよ」と声をかけてくれた。
…なるほど。そうか。大人になると頭で考えてばっかりだ。頭でっかちで、がんじがらめになってる。…そんなのもったいないぜー!せーの!!
…ズサー!!!!!
↑この間、無言。怖すぎて記憶がありません。って、ラジオレポーターなのに、すいやせんっ!
あ。私、生きてる。
「飛べたじゃん。さ、安全確保!命綱掛け替えてくださいね」
「やったー!フィニッシュー!」
私たちは、約2時間かけてスタート地点に戻ってきた。うぅ、すでに筋肉痛の予感…(笑)。
でもなんだか、2時間前とは違った自分になっているような気がした。必死になって木にしがみつき、恐怖心をはねのけゴールしたという達成感…。とても晴れ晴れとした気分だ。フルマラソンを完走した時の感じに似ている。(…走ったこと無いけど)
「子どもたちに“どこがおもしろかった?”って聞くと、“あの1番難しかったとこ!”って答えるんだ。泣きながら“もうできない”ってベソかいたアトラクションが、1番楽しかったって…。俺、それ聞いたら感動しちゃって。」と、渋谷くん。
一生懸命がんばって、乗りこえた時の充実感。この手ごたえを感じられるからこそ、生きてくって楽しいんだなと、教えられた旅でした。
恐るべし、『フォレスト アドベンチャー 小田原』!1度行ったらやみつきになること間違いなしです。
身長110cm、小学生以上なら参加可能ですので、ぜひわんぱくなお子ちゃまたちにもおススメです。
ぜひターザンになって森を飛び回ってみてくださいねん!