青森やじきたチャレンジ!|旅人:工藤彰乃
2011-05-07
まいど! 青森県担当の? 工藤彰乃です。
でも、訪れたのは「東日本大震災」前のこと。この旅の感動から1週間後に…。
今回、東北新幹線「はやぶさ」の開通記念も兼ねて青森へむかったのですが、
結局、新幹線もしばらく運休となってしまいました。
ですが、少しずつ復興は進み、東北新幹線「はやぶさ」も再び動き始めました。
今回の旅、これからも、たくさんの方に青森へ足を運んでいただけるように願いをこめて、
私が訪れた震災前の楽しさそのままにお伝えします。
| 「はやぶさ」一番列車到着ホームにはたくさんの メディアが待ち構えていた! そこで…。 |
| なので 普段はあまりやらないリハーサルを してみるカメラマン慶吾。 いつもは 「YAJIKITAはぶっつけ本番じゃなきゃ!」が 口癖のくせに…。 |
旅の始めは「新青森駅」へ。昨年の12月に開業したばかりの新幹線ホームです。
しかも、私が訪れたのは3月5日! 新しい新幹線「E5系はやぶさ」のデビュー日です。
というわけで、ホームはすごい人、人、人!! であふれかえっていました。
取材の人たちはもちろん、鉄道ファンの人たち、
そしてバスで来ている観光ツアーの人たちも集まって、大賑わいでした。
| ついに「はやぶさ1号」が到着! |
そして、いよいよ「はやぶさ」一番列車の到着です。
アナウンスの後、待ち構えていたのですが、
「はやぶさ」はとても静かでホームに入ってくるのが分からないほどでした。
スゥーっと滑らかな到着。そして、外観がとにかく美しい!
エメラルドグリーンとホワイトのボディ。
ピンクのラインが鮮やかで、ノーズがとても長くてシャープな写真で見るより「かっこいい新幹線」。
さすが最先端の新幹線です。
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内装も木質とオフホワイトの落ち着いた雰囲気で、ウールの絨毯。
本革で電動式のシート、専任アテンダントがサポートしてくれるなど、
ビックリするほど優雅な鉄道の旅が出来る「グランクラス」があるというので中を見てみたい!!
と思っていたのですが、
残念ながらホームから窓越しにしか見ることは出来ませんでした(苦笑)。
でも、鉄道ファンならずとも、「グランクラス」に一度は乗ってみたいですよねぇ。
| ダイヤブロックで作った「はやぶさ」発見! |
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その後、人ごみをかきわけホームを降りると、津軽三味線の演奏などが賑やかに迎えてくれます。
お土産物も「はやぶさ」をデザインしたものがいろいろと並んでいました。
もっとゆっくり見たかったのに、時間がなくて残念…。
次回は絶対に買い物したいです。
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| 青森県の各ゆるキャラクン達も勢揃い! |
さて、この後は…。中田美香さんからいろいろと指令がきて、
その指令に従って旅を進めていくとのこと。どんな指令なのかな?? と思っていると…
「のっけ丼で、青森らしさを演出せよ!」と。
丼で青森らしさ?? と理解できない私がスタッフに連れられて向かったのは、
青森市古川にある魚市場「青森魚彩センター」。
インフォメーションのご担当でお魚コンシェルジュでもある、鹿内一史さんに案内していただき、
市場をまわってみると、鮮魚が並んでいるのは他の市場と同じなのですが、
あちこちに「丼」の旗が掲げてあります。
旗のあるお店には、お刺身などが一切れから売っていて「100円」や「200円」の値札があり、
小さなトレイに乗っているものもあります。
青森魚彩センターでは「自分の好きなものを好きなだけのせた丼が作れるんです。」と鹿内さん。
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取材は午前中だったのでそうでもなかったけど 昼過ぎからは凄い人になるらしい…。 午前中がお勧めです! |
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旗の色は2種類あって、始めにオレンジの「丼」の旗があるお店で、
どんぶりに入った白飯を100円で買います。
それから市場の中をまわり、
青い「丼」の旗があるお店で自分の好きな具をのせていくというものです。
だから一切れから、100円や200円で買えるんですね。
しかも、鮮魚だけではなく、焼き魚や惣菜、ステーキのようなお肉、揚げ物、お漬物など、
種類も豊富にあって何をのせてもいいのです。
| どのお店にも「のっけ丼」用の具がずら~り! |
| お漬物だってのっけられる! |
お客さまは、どんな丼を楽しんでいるのかお伺いしたところ、本当に人それぞれで、好きなものを一種類だけ山盛りのせている方、組み合わせは気にせず、とにかく沢山の種類をのせている方など、みなさん自由に楽しんでいるそうです。
私は「青森を演出せよ!」という指令があったので、お店の方に伺いながら、
青森ならではの旬のものをのせることにしました。
まずは、「鮮魚 葛西」さんへ。
| タコや海老、のっけ中! |
「今はタイやぼたん海老、タコがおいしいよ。」と教えてもらい、さっそく白いご飯の上へ。
「タイは一切れじゃなくて、二切れ! やっぱり、海老も!!」と好きなものは多めに注文(笑)。
別のお店では獲れたてのホタテを!
さらに別のお店では「白子は今しか食べられないから!」と勧められて丼の上に。
あっという間に白飯が見えなくなりました。
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白子あるよ~って言われちゃったらねぇ~。でも、もうのらな~い!! 大盛りの丼にしておけばよかった…。 |
もっと乗せたかったのですが、丼がいっぱいになったのでこの辺で。
旬のもの以外に青森ならではの「ねぶた漬け」ものせ、5つのお店をまわり8種類。
1050円で丼ぶりが出来ました。
ちなみにその中身の詳細は…、
(1件目)ご飯100円。
(2件目)ボタンエビ100円×2匹で200円、タコ一皿50円、
ヒラメ一切れ100円、いくら一皿200円、鯛おまけ、合計550円。
(3件目)ホタテ100円×2で200円。
(4件目)白子100円。(試食もさせて貰う)
(5件目)ねぶた漬け100円。
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どうですか? 青森らしさ、演出できています??
「のっけ丼」は自分の好きな具をのせる楽しさと同時に、
お店の方と会話する楽しさもあり、大満足でした。
| 鹿内さん、ありがとうございました! |
もちろん味も! 新鮮なものだからどのお刺身も甘みがあって身もプリプリ。幸せです!!
季節によってお店に並ぶものも違うというので、また違う丼を楽しみたいです。
皆さんも青森市へ行ったときには、ぜひ「青森魚彩センター」へ足を運んでみてください。
オリジナル丼の「のっけ丼」は楽しくて美味しいですよ。
さて、続いての指令は…、「ハネトになって汗をかけ!」。
ということでやってきたのは、「青森市文化観光交流施設 ねぶたの家 ワ・ラッセ」です。
ねぶたのすべてが1年を通じて体感できる施設。
さっそく館内を、スタッフの平川理絵さんに案内していただきながら、伺いました。
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まずは「ワ・ラッセ」という変わった名前について聞きました。
すると、公募によって選考された名前で「ワ」には、人と人との「輪」や調和の「和」、
そして、ねぶたによって育まれる青森市民の「環」という意味があり、
そこにねぶたの掛け声である「ラッセラー」の「ラッセ」を複合させたというものでした。
なるほど、いろいろな思いの詰まった名前なんですね。
館内は、壁や床に黒が多く使われていて落ち着いた雰囲気でした。
これは、ねぶた祭りが行われる夜をイメージしているということでした。
階段を上がって「ねぶたミュージアム」に入るとトンネルのようになっていて、
明るいオレンジ色がねぶたの雰囲気を感じさせてくれ、ワクワクします。
ここでは祭りの歴史などを知ることが出来ます。
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画面をタッチしてねぶたの面が描ける 「マイねぶたを作ろう」にハマってしまった! 好きなパーツを選ぶと… |
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自分好みの顔に! |
| 絵心のない私は こんなことに!! |
先へ進むと、ねぶたホール。昨年の「大型ねぶた」5台を中心に展示されていました。
「大型ねぶた」にはそれぞれストーリーが反映されていて、
そのストーリーなど制作された内容も書いてあるのでとても分かりやすく、
内容を知ってじっくり見てみると、
本当に細かいところまで考えて作られているのだと知ることが出来ます。
こんなにじっくりと見ることが出来るのは、
止まったねぶたが見られる「ワ・ラッセ」ならではですね。
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ホールには「タッチねぶた」というのも展示してあります。
どのように作られているかがわかるもので、骨組みだけのところと、白い和紙が貼ってあるところ、
そこに絵が描いてあるところなどがあり、制作の工程がわかるようになっています。
中のライトも見えて、ねぶたの内側の仕組みもよく分かります。
名前の通り触ることも出来るので、より身近なものに感じられました。
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そして、指令に出てきた「ハネト」ですが、ご存知の方も多いかもしれませんが、
ねぶたのお祭りで山車の後ろで跳ねている参加者のこと。
つまり、「ハネトになって汗をかけ!」とは、私にハネトを経験するようにということですね。
私は「ハネトは踊っている人ですか?」と聞いたのですが、
ねぶたでは「踊る」という表現は使わず、名前の通り「跳ねる」という表現をするのだそうです。
なるほど…。
旅をした日は、ねぶたの団体「マルハニチロ佞武多会」が特別にハネトの実演をしていました。
そこで空き時間に、特別に跳ね方を教えて頂くことに!
| ハネトの中堤さんからレクチャーを受ける |
| 若井さん、中堤さん、急なお願いなのにありがとうございました! |
跳ね方は、片足で2回、反対の足で2回、を繰り返していくだけというシンプルなもので、
スキップ? と思いましたが、実際に見てやってみると、とんでもない! ハードなものでした。
結構高く跳ねるし、1回目と2回目の間で上げている足は蹴るようにするというのです。
早速チャレンジしてみましたが、これが難しい…。
さすが! 教えていただいたハネトの中堤大介さんの跳ね方は格好良く、私は不恰好なものでした。
やはり、そこに経験の差がでるのだそうです。
でも不恰好なりに、会長の若井さんたちのお囃子にあわせて跳ねるのは、とても楽しかったです。もっとやりたい! 実際のお祭りに参加してみたいと思いました。
が、その前にトレーニングが必要です。
お祭りの時には2時間も跳ね続けるというのですから(苦笑)。
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さて、次は…。「五所川原で、すこっぷ三味線をマスターせよ」と。
また、何だかわからない内容です。
「三味線」は知っているけれど「すこっぷ三味線」というのは知りません。
理解できないまま青森市から五所川原市へ移動、「ラヴ・ポーション」というライブハウスへ。
店長であり、津軽すこっぷ三味線・宗家家元の 舘岡屏風山(たておかびょうぶざん)さんに、伺いました。
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「津軽すこっぷ三味線」は一言でいうと、スコップを三味線の変わりに弾いてしまおうというもの。
もちろん、三味線のような音が出るわけではなく、
スコップと栓抜きを使って音楽に合わせてリズムを刻んで、
三味線を弾いている真似をするというものです。
演奏者も聴衆も本当に弾いている感覚を味わう演奏。
舘岡さんはとても明るい方で簡単な説明の後、
「それだけです! 簡単でしょ! 誰でも出来るから、さぁ、やってみよう!!」と、
勢いもよくて私はビックリ…。
焦っている私にスコップと栓抜きを渡し、持ち方と真ん中の溝を使って、
上から栓抜きを滑るように動かすと連続して音がでることなどを教えてくれた後、
「じゃあ、曲お願いします。」と始めるではありませんか! ちょっ、ちょっと!!!
そんな私の気持ちとは裏腹に、「好きなように叩けばいいから大丈夫。」と家元はまたニッコリ。
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ということで、演奏させていただきました。
始めは家元をまねて手を動かすのが精一杯で、ただ叩いていただけで余裕がなかったのが、
慣れてくるとなんとなくリズムをとり、音楽に合わせるということがわかってきました。
実際に演奏してみると、思っていたのとは全然違います。
とにかく楽しくて、いつの間にかムキになり、汗をかきながらやっていました。
単調なようで、結構難しいのです。
音があまり変わらないからこそ、
叩く位置を変えて響く音を微妙に変えたり回数を増やしたりして、リズムをうまくとっていく。
実際には演奏に関係ない左手も上下に動かすことによって、本当に演奏しているように見えるので、
慣れてくればくるほど、こんな風にしたら演奏しているように見えるかな?
リズムをもっとたくさん刻めないかな? と考え始め、実はとても奥が深いのです。
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それは、家元の演奏を見て聴けばすぐにわかります。
リズムも曲によってとても早いですし、動きが本当に演奏しているみたいでした。
2007年からは世界大会も開催しているというので、さらに驚きです。
でも、やればやるほど楽しい「津軽すこっぷ三味線」は、
日本だけでなく万国共通と実感しました。
しかも、最後には特別に認定証もいただけちゃいました!
とにかく、知っていた方も知らなかった方も、すこっぷ三味線は「見るより体験するべし」です。
お店で家元が暇そうにしているときは、お願いすると誰でも教えてくれるらしいですよ。
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今回の旅は、指令と聞いてどうなるかと思いましたが、かなり楽しい旅になりました。
旅は景色などをみるのもいいですが、
今回のように、その土地ならではのものを見つけて経験するのもいいですね。
また一味違った思い出を作ることができます。
みなさんも、ぜひ経験する旅を計画してみてはいかがでしょう。
≪オフショット・1≫
ギタースタンドに並ぶスコップ。とってもシュール!
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【はやぶさ一番列車出発式の様子も…】
今回の“チームYAJIKITA”は、3月5日の朝イチの飛行機で青森入り。
追うように東京駅を出発した東北新幹線「はやぶさ」下り一番列車の到着を、
「新青森駅」で待ち構えることにしました。
でも放送作家の久保だけは、取材先への許可申請やロケハンの為に一日早く青森入り。
YAJIKITA通の皆さんならご存知の方もいると思いますが、久保は…、鉄ちゃんです。
「はやぶさ」デビュー日の朝に、青森市内のホテルで寝てるなんて、ねぇ…(笑)。
そこで雪の早朝、出掛けることに。
青森駅、朝5時19分。真っ暗。ムチャ寒っ! 人っ子一人いないじゃ~ん!
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始発列車に乗って、お隣の「新青森駅」に!
青森駅とは違って凄い人の数!
6時10分発の「はやぶさ」一番列車に乗る方、見送る方、式典の参加者、そして我々メディアも…。
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| 和太鼓の演奏に見送られて… |
| そして無事に出発していきました! |
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東北新幹線ヒーロー「新幹線トレインジャー」! |
| こちらも一日駅長を務めた地元の小学生 越谷耕大くんと千葉綾乃ちゃん そして本当の新青森駅長 赤坂光広さん |