ホワイトアルバム!

2011-05-15


the beatles

『ポール3度目の結婚おめでとう!
  THE BEATLES“ホワイトアルバム” 特集』。

M.      BACK IN THE USSR  

1曲目にお送りしたのは、1968年のそのアルバムから、
A面のスタートを飾るナンバーBACK IN THE USSR
もちろん、チャック・ベリーの“BACK IN THE USA
のパロディーですね!
そして、ウーーーーのコーラスは勿論、
ビーチ・ボーイズのパロディで
歌い方はジェリー・リー・ルイスの
パロディー・・・
とパロディだらけの曲ですが、
既に今ではこれがスタンダードになっている、という
不思議。

そして、バンドのノリは、確実に普段のビートルズのグルーヴと違う。
なぜなら、ドラムとボーカルがポール・マッカートニー。
ベースがジョン・レノンだから!!という遊びで作ったようなナンバー
です。
でも、最高ですよね!

M
   GLASS ONION   
M   OB-LA-DI, OB-LA-DA  

さて、次にお送りしたのは、1968年のそのアルバムから
ジョン・レノンの皮肉っぽさが満載の“グラス・オニオン”、
そして、今では完全なるスタンダード・ナンバーになっている
“オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ”でした。

もちろん、今日は2009年のリマスターバージョンで
お送りしていますが、
ポールのベースの音が、
とにかくクリアにパワフルになっていますよね。

そして、本当に細かな効果音が、そこかしこに使用されているのが、
よーーく分かります。

クラップ音も、笑い声も、全てが音楽として流れていくのが、
素晴らしいですよね。

そして、アレンジはかなりアヴァンギャルドだったりしますが、
ちゃーーんとPOPソングになっているのは、本当にすごいです。

ではでは、次はこのナンバー。
ビートルズに初めて外部のロックミュージシャンが参加した
記念すべき楽曲ですね。

M
   WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS   

次にお送りしたのは、1968年のそのアルバムから、
ジョージ・ハリソンが残した歴史的名曲。
そして、ビートルズにエリック・クラプトンがゲスト参加した、
という
夢のようなナンバー:
WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPSです。

リマスターで改めて聞くと、もちろんクラプトンのブルージーな
ソロもいいですが、
右チャンネルのすさまじく歪んでローが
出まくっているジョン・レノンのギター?バリトンギター?
物凄いです。これがベースの役割をしているので、
ベースは入ってないんですね。
ポールはピアノを担当しています。

なんだか、実はすっごく不思議な構成の曲だったんですね。すごい。

そして、このあたりから、“ビートルズの下っ端”だと
思われていたジョージの
作曲家としての快進撃が始まるんですね。
イヤー。それにしても、この曲を書いたころはまだジョージは25歳。
でも写真見ると40歳くらいに見えますね。

M
   MARTHA MY DEAR 
M   I’M SO TIRED   
M   BLACKBIRD 

次にお送りしたのは、1968年のそのアルバムB面から、
まずはB面オープニングの“マーサ・マイ・ディア―”、
ジョンのシャウトがかっこよすぎる“Im so tired”。

そして、ポール1人で録音された“blackbird”です。

このBLACKBIRD。美し過ぎて、中学生の頃いっつも1人で部屋で
弾いていたのが懐かしいです。
大人になって、ポールと同じマーチンのD-18を買って
弾いたときの感動は
今でも忘れられませんね。

ベーシストのジャコ・パストリアスとか、
日本ではBONNIE PINKなんかも
カバーしている、
とっても短い名曲です。

さてさて、このホワイト・アルバム。
イメージとしては、4人組のバンドだったビートルズが、
4人のソロ集団になっていくきっかけになった、
解散の序章となった、散漫なアルバム、
なんて感じの方もいるかもしれません。

でも、改めて聞くと、バンド4人それぞれの音もとにかく
際立っていて、
グルーヴも素晴らしい。
曲の構成が複雑なだけに、何度も何度もリハーサルして、
最高のグルーヴだけを残したんだな・・・と思わせてくれる、
とにかく“バンド:ビートルズ”が際立った作品だと思いますね。

リマスター・バージョンで聞くと、よりその感覚が強くなります。

では、次はB面最後のこの曲いきましょう。
さっきのブラックバードが、ポールのアコギ弾き語りなら、
こっちはジョンのアコギ弾き語りです。

オノ・ヨーコへの愛を、自らの母への愛と重ねて歌った名曲です

M
   JULIA    

M
   BIRTHDAY    

次にお送りしたのは、アルバムC面のオープニングナンバー!
へヴィーなR&Rナンバー“バースデー”です。
ギターリフも素晴らしいし、ポール&ジョンのツインボーカルは
やっぱり強力!

ちなみに、途中コーラスで“バースデ~”なんて歌っているのは、
オノ・ヨーコと、ジョージの嫁で後にクラプトンの嫁になる
パティ・ボイドです。

さてさて、この“ホワイトアルバム”の制作は、
まず、ビートルズインド紀行からスタートします。
ジョージのすすめでインドのマハリシの元に、瞑想修行にいった4人、
いや3人は、
<リンゴは飽きて食事も合わず、すぐ帰っちゃいました()>

ファンの大群から離れた地で、しがらみもなく思う存分
リフレッシュと作曲活動を
行いました。

ただ、現地に持って行けた楽器はギターのみ。

だから、この“ホワイトアルバム”は、ギターリフが際立った
ハードなR&Rナンバーが多いんでしょうか。
だからでしょうか、“LET IT BE”とか“Long and winding road
みたいな
ポールお得意のピアノバラードは1曲もありません。

そう。だからこそこんな曲が生まれたんでしょうか。

M
   HELTER SKELTER 

お送りしたのは、ハード・ロック、へヴィ・メタルの元祖!
なんて言われる衝撃的な1曲“ヘルタースケルター”です。
U2とか、モトリー・クルーなんかもカヴァーしてましたよね。

1
説には、THE WHOに対抗して作った曲、
なんてことも言われています。

さてさて、さっきの話の続きですが、
インドに瞑想修行に行って、たっぷり曲も作ってかえってきた
ビートルズは、
まず自らのレーベル:アップルを作ります。

理念だけは素晴らしかった、
(のちにはもろく崩れてしまいましたが・・・)
このアップルを設立して、意気揚々とレコーディングされたのが、
この“ホワイトアルバム”だったんですね。

ちなみに、最初にレコーディングされたのはこのナンバーでした。

M
   REVOLUTION 1   

次にお送りしたのは、アルバムD面のオープニングナンバー!
レボリューション1。

シングルのバージョンに慣れていると、かなりゆっくりに感じますね。
ジョンがスタジオの床に寝転がってボーカルを録った、
という話も残っています。

さてさて、ホワイトアルバム。
様々なジャンルの音楽がごった煮のように30曲。

自らのレーベルも設立して、はじめはバンド4人で頑張ろう!
とスタートしたレコーディングも、
それぞれが勝手に自分の曲を仕上げていく、
という分業になっていって、
途中では、
リンゴ・スターの脱退騒ぎも起こる!

というドタバタの中で、永遠ともいえるほどの
スタジオ作業が続きましたが、
とにかくそれぞれの曲の出来はすさまじいです。

次にお送りする曲なんて、およそロックバンドとは思えない
演奏ですが、
とにかく素晴らしい。

ポールのピアノ。ジョージのベース。
そして、相当珍しいですが、かなりジャジーなジョンのギターソロ。
やはり、このバンドは奇跡です。
ここまでの才能が4つ集まるなんて、本当に信じられません。

M
   HONEY PIE   

さて、ここまで“ホワイトアルバム・・・”って言ってきましたが、
もちろんそれは俗称。
本当はアルバムタイトルなんてありません。

ジャケットは真っ白。
ビートルズの文字だけがエンボス加工されて、
あとはシリアルナンバーのみ!

本当にシンプルなジャケで2枚組としてリリースされました!
<※でも、中には豪華ポートレイトと歌詞カード、
 ポスターがついてた!>

高価な2枚組にも関わらず、そしてシングルナンバーが1曲もない
にも関わらず、
世界中で大ヒット。
イギリスで8週連続、アメリカで9週連続1位。

そして、現在でも究極の名盤として、
いつまでも解き明かせない音楽のパズルとして、
世界中の音楽ファンに愛されています。

M
   GOOD NIGHT