東京探訪 山手線一周ぶらり旅 池袋~大塚編1|旅人:井門宗之
2011-07-09
喧騒、喧騒、また喧騒。
駅前を歩くと配られたティッシュがすぐに5~6個集まり、
裏通りを行けば魅惑の大人パラダイス。ところがどっこい、少し歩けば芸術劇場や大学もある。
整然としている場所と、雑多な場所のコントラストがたまらない。
「この煮物…なんの煮物だっけ?」な街が池袋であります。
だがしかし、街を歩けばその煮詰まった感が、良い味を出しているのも事実。
老いも若きも男も女も、実に多様な方々が歩いているにも関わらず、妙な統一感がこの街にはある。
食べてみれば意外と旨いのに、イメージ先行でなかなか足を運ばない街:池袋(個人的意見です)。
ひょっとしたらこの街は【東京で一番、食わず嫌いな街】なのかもしれません。
ほうほう、また冒頭から名言出ちゃったな。
井門の長い旅日記の幕開けには十分な序文ではあるまいか…。
今回のぶらりはこの食わず嫌いな街・池袋を美味しく戴いちゃおうぢゃないか!と。
魅惑の池袋~大塚までのぶらり旅になったわけでございます。今回もお付き合いを!
いやね、今回のぶらりロケは久々のオリジナルメンバーなのですよ。
作家は軍師:久保氏。D:仏の横山氏。カメラマン:久保田君⇒慶吾に途中交代。
久保氏と横山氏ってのは凄くてですね、なんと毎回山手線ロケの前は二人でロケハンする。
このロケハンってのは何かってぇと、『ロケーション・ハンティング』の略でございまして。
外ロケをする前に、スタッフがロケ地に行って取材先などを決めていく作業です。
テレビや映画では当たり前に行われていますが、ラジオでロケハンってあまり聞かない。
そもそもラジオで旅番組をやっている局って、ヤジキタ以外にあるのだろうか…。
なので久保氏の行動表は穴が無い、もう針に糸を通す穴も無い(笑)
完璧にきちっと仕事をしてくる職人タイプの作家さんでございます。
久保氏、今回もメルシー。
*久保氏の名刺には、いましっかり“メルシー”と印刷されている。ぷぷぷ。
そんな職人作家メルシーが一体今回のぶらりで何を最初の取材先に選んだのか!?
池袋東口で待ち合わせをした我々が通りを挟んで向かい側に着いたと思ったら…
メルシー「はい到着~。」
早っ!!ってか最初のロケ地近っ!
でもですね、近い場所にあるからと言って侮れないのがこの番組。
我々の目の前にはレトロな店構えの洋菓子店が現れたのです。
洋菓子屋さんなんだけど、ほら、よくパンと洋菓子が一緒に売られている、
懐かしい感じのお店ありますよね?こちらはまさにその佇まい。
しかも2階が喫茶室になっているので、外にはショーケースもある。(3階はレストラン)
このショーケースがまた良い味を出しているんだよなぁ。池袋東口目の前ですよ?
池袋は言わずと知れた三大副都心の一つ(あとは新宿と渋谷)。
変化と流行の速度はやはり早いのですが、その時の移り変わりの中で独自の歩みを見せている。
気になるお店の名前はタカセ洋菓子店。
聞けば90年の歴史があるとのこと…。
池袋に店を構え、沢山の方々がここの甘い味に魅了されてきたわけです。
ショーケースに飾られた目にも鮮やかなサンプルの数々。
それはいま流行りの最新スイーツではないけれど、誰もが一度は憧れたメニューなのです。
チューリップ型の器に入ったチョコレートパフェ、チェリーの浮いたクリームソーダ、
あぁ、クリームあんみつもあるんだなぁ。おっ、プリンロイヤルサンデーなんてのもあるぞ。
そう言えば「パフェ」と「サンデー」の違いって何だろう??
歴史あるタカセで、色々と聞いてみよう!
こちら1階はパンと洋菓子のお店(美味しそうな商品に、もう足が止まる井門P)
そして2階が喫茶室…そう、パフェやサンデーが楽しめるのはここなのだ!
*ちなみに3階はレストラン、9階はコーヒーラウンジになっています。
こちら喫茶室の入り口にも懐かしいショーケースがあるのですが、
思わず額をケースにくっ付けて「食―べたーいー」ってしたくなる。
| そして、サンデー、サンデー、サンデー |
メルシー「やめなさいよ、34歳。」
久保田「まぁ、可愛さを出していくのも良いんぢゃないですか?」
井門P「むふふ、そうかね。」
横山「食-べーたーいー!」
一同「アンタかよっ!」
*横山氏は来年業界歴30周年を迎えます。
午前9時の池袋、賑々しい一行が店内に入ると、涼しい空調とレトロだけど清潔な店内。
そこにパリッとノリの効いた白シャツに蝶ネクタイ、黒いスラックスの初老の男性。
森「いらっしゃいませ。」
落ち着いたトーンで我々をにこやかに迎えてくれたのは、
タカセ洋菓子株式会社の常務取締役:森弘治さん。
御歳70歳というが、きびきびとした動きと見た目が物凄くお若い。
先代がまだ社長としてご健在との事で(90歳を過ぎてなお現役)、
御本人はもう社長業は子供にスライドさせてご自身はこの役職で留まるそうな。
「70過ぎて“社長に就任”もないでしょう?わははは(笑)」そう言って笑う。
僕は一発で森さんの事が好きになった。
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森「東京の街を歩いてるの?そう。
あのね、例えば銀座はスーツを着て遊びに行く街だとする。新宿はセーターを羽織って。
そしたら渋谷はブレザーを着て遊びに行く街。じゃあ池袋は何だと思う?
下駄履きにジーパン、Tシャツの街なんですよね。わははは(笑)」
時代は移り変わっていくけれど、街の個性はそうそう変わるものではない。
森さん曰く池袋という街はいまでも、景気・不景気関係の無い人々が集まるとか。
だからこそ、良い意味でゆるい街なのかもしれない。
森「池袋って街は、東京の中でも東京っぽくない所があるでしょ?」
実は池袋は北関東へ伸びる路線が多く、
よく“東京以外の関東人が集まる都会”などと揶揄される事も多い。
実際に僕もそれは感じていたし、埼玉に実家のある妻もそういう認識だった。
森さんはこの点に関して、長年僕が抱いていた疑問を一気に解消する話をしてくれたのだ。
森「この街はもともと都会っぽく無い所がある。
だから地方から遊びに来やすいんですよ。無理しなくても、“ちゃんと東京”ではあるから。
一度この街で東京に慣れてから、渋谷とか六本木とかに行けば良い。
池袋はそういう街なんです。最近は専門学校や予備校も多い。あと外国人も。
そんなに濃く無い東京感が、外から来た人にはちょうどいいんでしょう。」
森さんの街考察が素晴らしい。
スタッフも目から鱗のお話しを戴いた後で、タカセの洋菓子やパンの話。
実はこちらの人気商品にあんぱんがある。
あんぱんと言えば御存知、銀座木村屋さんのあんぱんが発祥と言われるが、
こちらはそのあんぱんを広く庶民の味として定着させた、とも言われているのです。
僕らが取材に訪れていた時間帯は、ちょうど第一弾のあんぱんが焼き上がる時間!
1階からお目当てのパンを職人さんが運んできてくれました!!
井門「森さん、戴いても良いんですか!?」
森「えぇ、今日はこしあんのと粒あんの2種類持ってきましたよ。」
井門「(感涙)では、いっただっきまーす!」
| …を頬張る34歳! |
まだホカホカのあんぱんは、表面のきつね色が美しく、
二つに割ろうと真ん中からちぎると、生地のモチモチ感が手に吸いついてくる様だ。
あんこの色も良い。顔を近付けると、ふわりと焼き立てのパンの芳香が漂ってくる。一口。
旨い!!餡の甘さと塩気が最高です。
そして生地のモッチリ感も、噛んでいるといつまでも続くかの様。
もちろん粒あんの方も言うまでもありません。とにかく旨い。
*余談ですが、お土産で買ったあんぱんを食べた妻が旨さに震えていました(笑)
| あんぱんは1階のパン&洋菓子コーナーで 買うことができる こしあんもつぶあんも130円! |
森「あんぱんは、今でも一日400~500個は出ますかね。
職人が丹精込めて作ってますから、味は昔と変わっていません。
女学校時代にこのパンを食べた女性が、今は孫を連れてくるんです。歴史を重ねてきました。」
ちなみにパンにも売れる季節があって、圧倒的に冬が良いそうです。
1~3月が売れるピーク…との事でしたが、
冷たいミルクでも合わせれば、ここのあんぱんはオールシーズンOKではなかろうか?
そうそう、冷たい物で思い出した。パフェとサンデーの違いだ。
森「パフェにも付いてきますが、ウチのホイップクリームは美味しいですよ!」
しばしの後に登場した【パフェ】と【サンデー】。
どちらも懐かしい風情に思わず目頭が熱くなる。
考えてみたら、こんなにも懐かしいスイーツが池袋駅の目の前で食べられるのに、
何で自分は今まで一度も足を運ばなかったのだろう…とかなり後悔。
これからは時たま、昔の自分にタイムスリップする為にここのパフェ達に会いにこよう!
…と話が逸れました…、ついに現れた【パフェ】と【サンデー】の話ね。
【パフェ】はチューリップ型の器にこんもり盛られたホイップクリームに目を惹かれ、
【サンデー】は平べったい器に横並びでアイスやシャーベット、フルーツが盛られている。
そして【パフェ】は定番の長いスプーンで、最後の一口も逃さない!
これはもう、言葉はいらないだろう。どうか、その味わいは画像からご想像下さい!
| …を頬張るおっさん! |
| おっさんが食べても「やっぱり旨っ!!」 |
こだわりのホイップクリームも、しっかりしてるのにアッサリいただける。
冷たいアイスに乗せて口に入れた時のマッチングがたまらない!
【パフェ】は底の方にあるコーンフレークのサクサク感も良いんですよね。
徐々に溶けていくアイスを、下のコーンフレークが受け止める。甘さが浸みて、何とも言えず美味!
ちなみに【サンデー】と【パフェ】の違いは、特に“味の面”では無いそうです。
強いて言うなら器と発祥の国が違う程度で、タカセさんでは同じ値段で出しています。
井門「は~、満足です。森さん、お店はこれ以上広げないんですか?」
森「えぇ、店を広げると、どうしても味がブレてしまう気がするんです。
100個作るにはそれ用の分量、1000個にはそれ用の味があります。
目の届かない場所で作られたものが、毎回タカセの味と同じかと言うと…。
だから今のこの目の届く範囲でやるに留めているんです。」
そうか、同じ味を守り続ける90年にはやはり相当な御苦労もあったのだ。
インターネットで誰もが発信者になれる現代では、尚更、
目の届かない場所で味が作られる事やお客さんに買われていく事が怖いという。
もちろん人それぞれの考え方はあるだろうが、これがタカセの森さんの考え方なのだ。
井門「でも変わらずにタカセがここに在り続ける事が嬉しいお客さんは、沢山いるはずです!」
森「そう言って戴けると…。皆さまのお越しをお待ち申し上げております。」
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◆
すっかり朝から甘い物を堪能し(まだ10時過ぎ)、血糖値の上がったヤジキタ一行。
少しぶらりをしながら池袋の街を覗いてみましょうか!
タカセ洋菓子店を出ると、道路を挟んで向かい側にある交番が【フクロウ交番】。
どうやら外観がフクロウの姿をしているらしいのですが…。どうでしょう?
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そして【サンシャインシティ】まで続く賑やかな通りが【サンシャイン60通り】。
その入口には宮城県のアンテナショップ【宮城ふるさとプラザ/コ・コ・みやぎ】が!
*髙政の蒲鉾とか沢山、帰りに購入して参りました!
◆
サンシャイン60までの道を行かずに、我々はまっすぐ、どちらかと言うと静かな方へ。
続いて向かった先は、昔ながらの横丁エリアでございます。
池袋には長い歴史を誇った【人世横丁】という横丁がありました。
この横丁の歴史は古く、それこそ戦後の闇市に端を発すると言います。
しかし時代の流れの中で再開発の手が伸び、2008年にその灯は消えてしまいました。
ちなみに【人世横丁】は青江三奈のミリオンセラー「池袋の夜」の歌詞にも登場する。
ここで我らが仏の横山がその美声を池袋の街に響かせたのだが…。
聴かせられないのが残念!!そのキーの高さはもはや女性Voなのであります!
来年の業界生活30周年は【ディナーショー~横山と語る夕べ~】でも開くか…。
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勿論ここにはもう【人世横丁】の影は無い。
今はそこに大きなビルが建ち、何食わぬ顔して池袋の街を見下ろしているからだ。
ところが、そのビルの奥にはまだまだディープな飲み屋街が広がっている!!
酒の匂い、夜の匂いに敏感なヤジキタ一行は美声を響かせた横山氏の先導で、
奥へ奥へと入っていったのであります!!
| 細い路地には飲み屋さんが並ぶ |
| ちなみに夜はこんな感じ |
奥へ奥へとは言ったものの、何せ狭い場所にお店がひしめき合っている状態。
飲み屋密集地の中で我々が見つけたとあるゲート、それが…
美久仁小路!!
「みくに・こうじ」と読む飲み屋小路は、何ともレトロな風情がぷんぷんです。
それもその筈、この小路も出来たのは人世横丁と同じ時代。
それこそ昭和20年代だというのだから、納得。
しかもこの小路、見上げるとなんと【サンシャイン60】の姿が…!!
昭和のノスタルジーと超高層ビルのコントラストを楽しみながら、一軒のお店に向かいました。
お邪魔したのは路地の途中にある『小料理 鹿の子』。
こちらは持ち主が同じ三軒の建物の一番右側。
伊佐美とか佐藤、魔王等の焼酎の一升瓶がガラスの向こう側に並んでいる。
久保田「あっ、おれ【魔王】好きなんですよ!」
一同「贅沢言うな、このポンポコピー!」
またもやお店の前で賑々しくしていると、一番左の家から漬けたての梅酒の瓶を抱えた女将さんが。
この方こそ、鹿の子の女将:村上文江さんであります。
村上さんは東京オリンピックの頃に池袋にやって来た、池袋の生き字引(文江さんごめんなさい…。)
かれこれ45年、この街の変遷を見て来た方であり、笑顔がキュート。
村上「それじゃ、隣の家の二階で話しましょうかね。」
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隣は何ともレトロな造りの昭和家屋。
こちらの二階とな…と引き戸をガラガラと開けると、何ともレトロな…。
入って左側は一畳の小上がり、右側には大人が3人も座ればぎゅうぎゅうになるL字のカウンター。
カウンター後ろの棚には少しのお酒の瓶と小さなキッチンスペース。
むか~しむかしはここも飲食店だったのだろう、と思わせる内装なのだ。
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4歩も奥へ行くと左手には急こう配の階段が。
その階段をえっちらおっちら10段も上がると、左手に4畳半の和室。
大きな火鉢に和箪笥等々、御主人や女将さんの集めた骨董が並んで良い風情なのである。
そして何と言っても部屋に付いてる窓からの眺めが最高。
二階から見下ろすと、美久仁小路が真下に見え、何とも気持ちが良い。
浴衣を着てうちわを扇ぎながら、ここでビールのグラスを傾ける美人が一人。
美女「あ~ら、今夜は寄っていかないのかえ?」
なーんて言われちゃった日には、もう毎日でもここに来るってなもんだチキショウめ!
*勿論ここは飲み屋として使われていないので、この部屋で飲む事は出来ない。
女将さんにここをお店として使わないのか、訪ねてみた。
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村上「お客さんにもね、言われるんですよ。どうしてここで飲ませてくれないのか?って。
でもね、この建物が古過ぎて階下の台所が法律上使えないんです。
ここは私がこっそり楽しむ場所で、お客さんは隣の『鹿の子』に来て下さい(笑)」
聞けば村上さんは元々【人世横丁】で御主人ととんかつ屋さんを営んでおられたそうな。
昔はこの界隈も景気の良いお客さんが多くて、よくスナックや他のお店にとんかつの出前を運んだ。
昔は人世横丁で芸能人の姿もよく見かけたという。さらに昭和53年にサンシャイン60が完成。
それを機にこの界隈の風景もがらっと変わっていった。
村上「サンシャインの出来る前まで、あの敷地は刑務所だったんです。
巣鴨プリズンなんて呼ばれた時代もありましたね。だからこの辺りも少し怖かったですよ。
いまの【サンシャイン60通り】も昔は【差し入れ通り】なんて呼ばれててね。
親分さんや兄貴分に差し入れを持っていく連中が、並んでいたんだもの。」
およそ240mの高さを誇るサンシャイン60は、完成当時【東洋一】だった。
【東洋一】のビルが池袋に出来るという事は、必然的にこの街を中からも外からも変えたのだろう。
サンシャイン60が出来てからは、この街にも若い人が増えてきたという。
ただし【人世横丁】はビルの陰になる部分でもあったので、
昭和の昔は池袋の闇を少し抱えたままだったと言っても過言ではなかっただろう。
バブル景気やその後の不景気、さらには2000年代半ばの横丁ブーム。
時代に翻弄されながら、でもようやく息を吹き返したかに見えたのだが…。
村上「2008年に人世横丁がなくなって。どうしようかって言ってた時に、
たまたま知り合いがここの店を手放すという話になって。
隣も空いてたからこの際いっしょに買っちゃえーって(笑)
主人はマンションより一軒家の方が良い人だから、今はここにして良かったと思ってます。」
そんな『鹿の子』を支えているのが、人世横丁時代からの常連さんだ。
今でも御主人の揚げるとんかつ目当てに常連さんが数多く訪れる。
村上「常連さんが会社の後輩を連れてきて、その後輩がまた後輩を、って。
そうやって良いお客さんに恵まれているんです、この店は。
お店が狭いので、どうしても常連さん優先になっちゃうけど、
予約してくだされば入れますので、おっしゃって下さいね!」
久保田「あっ、おれ【魔王】が好きなんですよね!」
一同「だまれ、小僧!!」
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女将さんの笑顔についつい長居してしまいそうになりますが、
お店では予約時にお願いすると「とんかつ」も出してくれるそうなので、
常連さんのご迷惑にならないようにヤジキタも『鹿の子』で飲み会を開かせて戴きます!
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◆
さてさて、池袋のぶらり旅なのに、まだ出ていない場所がある。
さっきから名前は散々登場しているのだが、そしてずーっと我らを見下ろしているのだが…。
そうです!!
サンシャイン60です!!
昭和53年完成した、高さおよそ240mの当時東洋一だったビル。
かく言う井門もここは東京に来ると必ず母が連れてきてくれた場所。
一番最初に東京に来た時、ここと浜松町の世界貿易センタービルに昇ったので、
まさに『ヤジキタセット』を5~6歳で堪能しているわけだ(笑)
ちなみに作家のメルシー久保氏は9歳の頃にサンシャイン入口の動く歩道に感動したとか。
よもやその頃、40過ぎて“メルシー”と呼ばれる様になるとは想いもしなかっただろう…。
ここサンシャインシティは複数の複合商業施設が入る一大ショッピング施設。
ホテルもあれば文化会館、プラネタリウムにナンジャ・タウンなど、
休日ともなれば家族連れやカップルで引っ切り無しに盛り上がる場所なのだ!
| ショッピングモール内には駄菓子屋も! |
我々はこの一大都市『サンシャインシティ』を詳しく案内していただく為に、
サンシャインシティ コミュニケーション部の宮島長清さんにお話しを伺った。
宮島さんはこちらサンシャインシティのエキスパート!
知らない事以外は何でも知ってる(ベタなこと言ってごめんなさい)。
宮島「サンシャイン60の展望台は武蔵野台地の上にあるので、今でも都内一なんです。
晴れた日には当然、富士山の姿も見られますし、都内のあらゆる高層建築が見られますよ!」
皆さんは高い場所は得意だろうか?
僕は苦手だ。この世で一番苦手な物は外が見えるタイプのエレベーターである。
自分が総理大臣になったらあれを禁止する法律を作ろうとまで…思わない思わない。
ちなみに言うと、我らが仏の横山氏も生粋の高所恐怖症。
二人で去年、小豆島の札所を取材した時なんて、それはそれはビビったもんだ。
*過去のHPの小豆島の回を参照。
宮島「こちらの展望台までのエレベーターは分速600m、35秒で到着します!」
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は…早いんですねぇ…。
へっぴり腰の我々を尻目に早速展望エレベーターへと向かう、鬼の宮島さん。
こちらのエレベーターは外が見えるタイプでは無いので、ひとまず安心。
しかしいざエレベーターに乗り込み上昇が始まると、あっと言う間に展望台に到着してしまう。
なんだか実感が無いなぁ、なんて思ったら大間違いですよ皆さん!
目の前に開けた景色の凄いこと!ぐるりと一周出来る展望台は、東京を360度堪能出来ます。
東京タワーに建設中の東京スカイツリー、新宿副都心に渋谷。
どこに緑があって、東京の道路がどんな風に巡っているのかが一目で分かる。
もちろん解説パネルも付いているし、カフェや売店も何やらお洒落であります。
| 真下を覗くとこんな感じ |
| 東京タワーみ~つけたっ! |
宮島「井門さんが好きそうな、ビルの真下が覗けるスペースに行きましょうか?」
だんだん分かってきたぞ…。宮島さん、Sだ…。(イニシャルMなのに。)
そうなのです、この展望台には特別に強化ガラスギリギリ近付けて、
そこから真下を見ると、それはもう手に汗握る場所があるのです…。
思い出すだけで恐怖体験ですけど、そういうのが平気な方は是非どうぞ!
*毎度の事ながら、ここから勇気を振り絞って下を覗いていると、
|
メルシー「宮島さん、まだ楽しそうな場所があるんですよね?(ニヤリ)」
宮島「はい、井門さんが好きそうな場所が…(ニヤリ)」
いや、ニヤリぢゃねぇよ(笑)
ほら~、もう僕よりも横山氏の方が口数減っちゃったぢゃないの~。
どうすんの?来年業界30周年よ、30周年。
横山「井門くん、ここは大人しく行こう!」
井門「え・え~っ!!」
さすが業界歴が長い人は違う。“郷に入りては郷に従え”この精神。
と言う訳で一行は宮島さんに先導されるまま、展望台の外にある階段へ。
その名も『スカイデッキ』。
ほら、もう嫌な予感でいっぱいの言葉達でしょ??
でも実際に行ってみると、怖さはほとんどありませんでした。
ここは屋外展望スペースの様相を呈しているのですが、
屋上の縁から随分離れた場所に背の高い柵が付いているので安全。
そしてやはりここで実感したのは、景色の良さ。
東京が一望できるどころか、この日は曇っていたにも関わらず横浜まで見え、
更には夜になると幻想的な大都会・東京を一望することも出来るとか。
| スカイデッキは海抜256m! |
宮島「夜は本当にカップルが多いですね~(笑)」
東京にも有名な展望台がいくつも出来た。
しかしここはその有名な場所を一望できる場所でもある。
池袋には高層ビルがさほど無いので、向こうから池袋を見るより、
ここから他のスポットを見た方が見応えがある…という事なのだ。
| 実は池袋には山手線の車庫があるのだ |
| 展望台にはカップル用のLOVEソファが! |
井門「“東京で一番、東京を見られる展望台”
かもしれませんね。お正月は初日の出も見られたりするんですか?」
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何だかちょっと見直したぞ、サンシャイン(上から景色を見ると、目線も上からになる)
ちょうどこれからは夏休みシーズン。お客さんも増えるんでしょうね。
宮島「井門さん!良いこと言った。実は8月4日に水族館が全面リニューアルなんです!」
『サンシャイン水族館』と言えば、都心にありながら本格的なアシカのショーが楽しめたり、
それこそ愛くるしいケープペンギンに会えたりする人気の水族館。
池袋というアクセスの良さも手伝って、都内のみならず様々な場所から人が集まる水族館である。
この水族館が8月4日(2011年現在)に完全リニュ―アルする。
ビルと同時に出来たので1978年営業開始なのだが、
全面リニューアルはなんと初めての試み。今はその準備中だという。
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宮島「今ならアシカの調教やペンギンが特別に見られますよ。」
一行「行きましょう!」
取材時、隣のビルの屋上がアシカ達の仮の住まいになっていました。
そこでは飼育員のお姉さん達と一緒に、一生懸命演技の練習をするアシカの姿が…。
手を振ったり、リングを鼻でキャッチしたりシャボン玉を吹いたり。
本番に向けてもう一息!という所がまた愛くるしいのであります。
その横ではたくさんのケープペンギン達がマイペースに生活していて、
さらに反対側には大きなくちばしのモモイロペリカン達がお休み中。
誰も知らないんだろうな…ここでこんな練習が密かに行われているなんて。
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お姉さん「近隣のビルの方から、いつまで練習が見られますか?って問い合わせが…。
毎日見ててくださって、愛着が随分湧いたみたいなんです(笑)」
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見よ、このアシカ達の愛くるしさパワーの凄さ!
離れたビルの会社員達をも魅了するのです。これは本番が楽しみだ。
全面改修という事で、隣の敷地では急ピッチで作業が行われていました。
今回の水族館の目玉は、サンシャインアクアリング!
約2mの高さのドーナツ型水槽。この中を生き物たちが泳ぎ回る。
お客さんの目線の少し上を、楽しそうにのびのびと生き物達が泳ぐ様は見応え十分なのだ。
宮島「オープンしてしばらくは混雑が予想されますが、
初めて全面改修する水族館をぜひ楽しみにいらして下さい!」
◆
なんだかすっかり癒されちゃったなぁ。
でも本当はナンジャタウンで餃子も食べたかったんだよなぁ。
え?それはプライベートで来いって?そうか、そうだよね。
サンシャインシティは見所いっぱいなので、1日遊べます!
メルシー「サンシャインを裏手に出ましたが、実はこの先に面白い場所があるんだよ。」
メルシーセレクション!
本日最後のメルセレは何でしょうか?(メルセレって…。)
造幣局東京支局
あるんですよ、支局が。本来なら大阪に本局があるんですが、日本には東京と広島に支局がある。
そしてここ東京支局で作っている物は従来の硬貨とは違うんです!
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我々は独立行政法人造幣局東京支局総務課(文書広報担当)主事:猪鼻勝さんにお話しを伺いました!
井門「ここは入場においくらぐらいかかるんですか?」
猪鼻「はい、無料です。」
何と、お金を作っているのに無料で入れる!!
しかも何が良いって、猪鼻さんの表情が常に仏様の様な穏やかな笑顔…。
うちの仏の横山を越える笑顔なのだ!!(あまり必要ない情報でしたか)
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