鹿児島の魅力再発見~錦江湾・桜島編~|旅人:中田美香
2011-09-17
鹿児島湾と、桜島が織り成す絶景。
これを存分に満喫できる湾岸沿いに、我々YAJIKITA一向は立った。
「よっし!じゃー、この場所でオープニングのコメントを収録しよう!」
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すると、まさにその瞬間、絶好のタイミングで「ボー、ボー♪」と汽笛が鳴り響いた。
“音で感じる旅番組”を制作する我々にとって、その土地ならではの音はまさに生命線だ。そして、このような嬉しい偶然は滅多になく、だからこそ堪らない瞬間なのだ。
スタッフ一同、固唾を飲みながら、汽笛が鳴り止み、無事にその音が録音されるのを待った。ん?・・・・・・そのハズだったのだが。
「オォ~!!!オォ~~~」と、奇声を上げるKYなヤツが!
何を隠そう、それはこのワタクシでありまして(苦笑)。
いやはや、なんとも。
ナゼに旅日記の冒頭からそんな暴露話をしているのかといいますと・・・。
ワタクシ、今回の旅は完全に舞い上がっておりまして・・・(苦笑)。
エッヘン!
旅番組のキホン~その心得。
「リポートする本人がまずはココロから楽しむコト」。
つまり、ワタクシ、今回このコトを“素”で実践してまいりました、ハイ。
あ、番組を聴いて下されば、そんなコトとっくにバレてますよねぇ・・・orz
改めまして。
今年3月、九州新幹線が全線開業。各地から鹿児島までの距離がグッと縮まった。
そこで、今回の旅のタイトルは、ズバリ!『鹿児島の魅力再発見~桜島編~』。
ご一緒して下さったのは、ホスピタリティーに溢れ、鹿児島の魅力を知りつくした、FM鹿児島の中村香アナウンサー。
「鹿児島のシンボルでもある桜島は、山肌が七色に変化するんですよ~」と中村さん。
時間帯によって七変化する桜島・・・。
気になっていると、「まずは、朝イチに錦江湾で鯛釣りをしましょう」と中村さん。
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半信半疑のまま、翌朝早くに釣り船に乗り込む。
釣りも、釣り船に乗り込むことも、初体験のワタクシにとっては全てが“おっかなびっくり”だ。
錦江湾は“宝の海”とも呼ばれ、年間を通じ、さまざま楽しめる最高の釣り場なのだそう。
初心者でも、女性であっても、比較的釣りやすいポイントらしい。
この日、中村さんとワタクシ、そして放送作家のミラクル氏の3人が釣竿を垂らした。
船長である正岡さんの指示に従い、針にエビを2匹つけ、マキエカゴにもエビを詰め込み、仕掛けをスルスルスルっと海中に沈め、待つこと10分。
再びグーグーグーと電動でリールを引き上げ、エサを確認。
あ!
針についたエビは、アタマの部分だけがガバッとなくなっていた。
船長曰く「これが鯛の喰い方」なんだそうだ。
つまり、鯛がいるという証拠だ!
一同の期待がグングンと高まった。
続けて、針にエサを再びつけ、マキエを準備し、ジャポーンと沈め、またしても10分待つ。
しーーーーーん。
静寂のみ。
引き上げる。
ギョエ!
また喰われる・・・。
再度エサをつけて、ジャポーンと沈める。
また引き上げる。
ギョ、ギョエ!
またまた喰われている・・・∞
ひたすらこの作業の繰り返し。
でも、船長さんの動きをよ~く観察していると、ふむふむ・・・餌を沈める距離などを微妙に調節してるぞ。
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そうこうしているうちに、ワタクシはあまりの単調な作業についにウトウト・・・。
と、その時だった。
放送作家のミラクル氏がエサを換えるためにゆっくりとリールを引き上げたかと思ったら、ボソッと。
「あ、釣れてた・・・!!!」。
「うっそ!?どういうコト?え?あれ?結構デカイ!?しかも、鯛だぁ~」!!!
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ワタクシの目もシャキーンと冴えわたる。
釣れたと分かった瞬間から「オレ、やっぱり持ってるな」とミラクル氏。
一同「し~ん」。
「今回の番組が成立するためにも、中田美香が真鯛を釣らないと!」
と、ますますスタッフからプレッシャーをかけられる。
んだよ~、も~・・・
待てど暮らせど、ワタクシの釣り竿だけは動かないんだもん・・・。
そんな中、中村さんが「美香ちゃーん、鯛が釣れたよ~~!鯛の強い引きを感じてみなー」と声をかけてくれた。
やさしいぞ、中村さん。
ゆっくりゆっくり、中村さんの釣り竿を引かせて頂き、グーッと手を押される感覚を味わいながら、鯛を釣り上げる。
おおお~~~。
初めての経験。
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その後もなんと4時間に渡って船上での釣りを楽しみ、そのあいだ不思議とミラクル氏のこの日のミラクルは続き、彼の鼻は、もう錦江湾から桜島へ届かんばかり・・・(笑)。
結果は、タイ4匹、オオモンハダが2匹、イトヨリが2匹。そのうちの4匹はミラクル氏が釣りましたです>くやしー。
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正直、これまで釣りの魅力を分からずにいたワタクシだったが、今回船長さんや中村さんの姿を拝見していて、釣りとはつくづくゲームのような、まさしく潮や風を読む駆け引きそのものが醍醐味なのかなぁと思った。
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噴煙をあげる雄大な桜島、その北側の遠くにそびえる霧島連山、南には開聞岳、そして鹿児島市内の景色を見渡すと、ホント得した気分。
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白熊とは、ご存知、削りたての氷にたっぷりの練乳をかけ、フルーツや豆類がてんこ盛りなかき氷のことだ。
特に、このお店の白熊は、見た目の存在感もバッツグン!
通常のサイズで注文すると、メロン1個分の大きさで出てきてこれまたビックリ!
アタマの中が「キ―ン・・・痛っ!」となるあの感覚を噛みしめながら、ペロリいただきました。
可愛さと美味しさがタンマリと詰まった白熊。
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続いて、いざっ、鹿児島のシンボル“桜島”に上陸!
鹿児島港から24時間運航をしている桜島フェリーに乗って、わずか15分。
島の中に入ると、そこはちょっと別世界なようにも感じられる。
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桜島の詳細について、桜島ビジターセンターで桜島を研究していらっしゃるNPO法人桜島ミュージアム理事長、福島大輔教授に教えて頂く。
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高さ1,117メートル、周囲52キロ、面積80キロ平方メートル。
古くからの噴火の記録が数多く残っていて、最近の大きな噴火は大正3年。
この時に、大隅半島と陸続きになったそうだ。
火山の噴火というと、頂上からドカーンというイメージだったが(単純でスミマセン)、過去の桜島の噴火事例をみてみると、中腹で噴火をしているそうだ。
さらに、2カ所で噴火をしていて、それが丁度反対側になっていると説明された。
ヘ~~!
通常は、何もない裸の土地から豊かな森になるまで200年以上は優にかかるそうだ。
桜島は、溶岩流が様々な時代に流れ出ていて、その200年間の流れをみることが出来る、まさに天然の博物館だと福島さんが話をしてくださった。
活発に活動し続け、目の前で噴火が見られる桜島だが、今後大噴火する可能性をお訊きすると「確実に噴火する」と福島さんはおっしゃる。
でも、早ければ噴火の数カ月前に、遅くても噴火の数日前にはそれを予想することが出来るそうだ。
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眼前に北岳・中岳・南岳を仰ぎ、眼下には溶岩原が広がり、その麓にはフェリーボートが発着する桜島港がみえる。
改めて、展望台から桜島を見てみると、至るところに砂防ダムが作られていた。
この眺めを通して、ダイナミックな自然の迫力を実感。
大地のパワーをひしひしと感じました。
最後は、フェリー乗り場のすぐ近くにある桜島マグマ温泉でひとっ風呂。
温泉から錦江湾の大パノラマを一望しながら、柔らかい湯でリラックス!
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その夜、釣った魚を「寿司・うお処天」で堪能。
鯛のお刺身はもちろん、煮付け、焼き魚、唐揚げまで、ホント美味しく頂きました。
| う、うまい!の顔 |
人は、大自然に生かされていることを実感させられた旅となりました。
あ~、思い出すだけでもまた行きたくなってくる~!
来週も、旅人はワタクシ中田美香でお送りします。
テーマは「鹿児島の魅力再発見第2弾」。
“指宿・霧島編”ですよ~♪
お楽しみに♪