DEEP PURPLE “マシンヘッド!!!”

2011-10-09


deeppurple

『ハードロックの教科書!
  DEEP PURPLEMachine Head”特集』

イギリスで1位。ヨーロッパ各国でも1位。
そして、遂にアメリカでも7位!
とワールドワイドのブレイクを果たした
DEEP PURPLE1972年のアルバム“Machine Head”。
曲はたった7曲のみ。そこに物凄い密度で名曲たちが詰まっていま

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  SPACE TRUCKIN’   /  DEEP PURPLE    

1曲目にお送りしたのは、1972年にリリースされたアルバム
Machine Head』から、「Space Truckin」。
攻撃的なリフ。そして、パープルらしい“バカバカしい”歌詞。
SFチックですが、知性は全然感じませんね()
でも、曲の構成、アレンジなどは本当に緻密で知性の塊。すごいです。

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  HIGHWAY STAR  /  DEEP PURPLE   

さて、お送りしたのは、1972年のそのアルバムから、
もー説明もいらない名曲中の名曲!“ハイウェイ・スター”です。

これ聞いてワクワクしないロックファンはいないんじゃないでしょうか?
このドライブ感。そして攻撃的なボーカル。
荒々しく見えて、実は緻密に練られたギターワーク。
そして、キーボードソロ。最高です。

ただ、イマ改めてきくと、個々の楽器の音は結構控えめですよね。
ギターの歪だって、“あれ?こんなもん?”って感じ。
逆に、こんなサウンドメイクで、これだけのハードロックサウンドを
構築している
 バンドの力が凄いです。

さてさて、DEEP PURPLE
これまでのアルバム総売り上げは1億5千万枚!
とも言われるロック界の大御所。
イギリスが生んだスーパーロックグループ!です。
クラシカルなフレーズ、マイナーキーを多用した様式ハード・ロックの
先駆的存在。

早弾きギターの元祖!大音量バンドの元祖!なんて、
色んな言われ方をしますが、
実際に日本での当時のアルバム、
楽譜のセールスは、あのローリング・ストーンズをはるかに
上回るものだったそうですから、本当に1970年代ナンバー1の
ロックバンド、
だったんですね。

ちなみに彼らの結成は、1968年。デビュー曲“Hush”の
シングルヒットはあったものの、余り評価されていたとはいえない、
プログレとクラシックが混ざったような中途半端な
バンドでした。

その後、世の中はツェッペリン人気でハードロックというジャンルが
大メジャーになります。

その世の中の流れに乗るようにメンバーチェンジを行って、
DEEP PURPLE黄金の第2期メンバーが1969年に結集します。

キーボードは、ジョン・ロード
ギターはもちろん、リッチ―・ブラックモア
ベースは、ロジャー・グローバー
ドラムは、イアン・ペイス
そしてボーカルは、イアン・ギランです。

まぁ、結集当初はジョン・ロードの意向で、クラシカルな作風の
アルバムを作りますが、
ギターのリッチ―は
『イマ、時代はハードロックだ!1回だけでもいいから、
 お願いだから
ハードロックなアルバム作らせて!』
と懇願して、1970年。こちらも歴史的名盤
DEEP PURPLE IN ROCK』をリリース。
これが本国イギリス、そしてヨーロッパ、日本で圧倒的な支持を
得たことで、
“ハードロックバンド”DEEP PURPLE
生まれるんですね。

その後、1971年にアルバム『FIREBALL』をリリースして
イギリスで念願の1位を記録。
満を持して、その翌年に出たのが、この『Machine Head』。

この、とんでもない名曲が生まれることになります。

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SMOKE ON THE WATER  /  DEEP PURPLE   

2曲目にお送りしたのは、1972年のそのアルバムから
SMOKE ON THE WATER」。
ロック界で、最も有名なリフを持つ名曲です。

ちなみにリリース当初は、LIVEのセットリストにも入らないような
地味目の曲で、
本人たちも“ちょっと捨て曲?数合わせ?”
って思っていた節もあったような。

それがこれだけの名曲として語られている理由。

まぁ、ハッキリとは分かりませんが、アメリカのラジオ局のDJが
この曲を
気に入って頻繁にかけていた、とか、LIVE
LIVE IN JAPAN』での演奏が
素晴らし過ぎたから
(実際にLIVEヴァージョンがアメリカで4位のヒットに!)
とか、いろいろ言われていますが、まぁ最大の理由は、

『アマチュアがギターを練習するのに一番ぴったりだったから』
でしょうね。あらゆるロックギターのテクニックが詰まっていて、
リフはとにかく簡単で、ソロは適度に難しくて、
ちょーどいい塩梅の練習曲だったから、
全てのアマチュアギタリストが練習していくうちに、
こんな歴史的名曲に育って
いったんでしょうね。

まぁ、歌詞もとってもいい加減で、このアルバム『Machine Head
のレコーディング時の
トラブルを、何のひねりも、何の比喩もなく、
ストレートに語っています。

<あの伝説の火事!の話です。知らない人は調べてみよー!>

さて、そんなこんなで1972年にリリースされた
Machine Head」は、
チャートをあれよあれよと駆け上がって、
イギリスで1位。
ヨーロッパ各国でも1位。
そして、アメリカでも7位。チャートに2年以上も居座るほど、
ロングヒット。

DEEP PURPLE
は遂にアメリカでブレイクすることになります。

そして、このマイナーキーで奏でる爆音ロックが、
ハードロックの様式美として、
ロックの教科書になっていくわけですね。

ただ!

この『Machine Head』が、DEEP PURPLE最大の名盤、
というわけではないのが
面白いところ。

アルバムの完成度。演奏の充実度。斬新さ。楽曲などを総合すると、
デビッド・カヴァーデイル&グレン・ヒューズ在籍時の
第3期パープルの
BURN』とか『STORMBRINGER』の方が上、
という意見が多いし、
自分も激しく同意!します。

まぁ、これは全ての基本。ブラックコーヒーみたいなもの。
ここに色んなものが足されて、カフェラテとか、コーヒーゼリーなんか
出来ていくんですね。

とにかくパイオニア、というのは凄いんです。なんにしても。
これを聞かずして、ハードロックは語るなかれ!!

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LAZY  /  DEEP PURPLE