東・名・阪から日帰りで!標高2612m 長野・駒ケ根 お手軽天空ツアー!!|旅人:工藤彰乃

2011-11-12



今回の旅は、YAJIKITA初となる「日帰りバスツアー」の旅です!
ということで、出発は新宿駅の西口、バスターミナル。

 

朝、6時30分。
バスターミナルの室内や外には多くの人がいましたが、
周りに歩いている人はほとんどいません。
こんなに静かな新宿駅前は初めてです。と思っているうちに出発の時間です。

 

 

 

 

 


新宿駅西口から出発っ!




中央フリーウェイをどんどん西に


 

 

新宿バスターミナル 6時50分発のバスに乗って私たちが向かったのは、
長野県駒ヶ根市。旅の最終目的は、千畳敷カールで絶景を楽しむ! というものです。

 

新宿からは3時間30分ほど。しかし、長野県に入る頃から、なんと…!!
雨がポツポツ…。えっ! 今日の天気予報をチェックしたら、夕方からは雨だったけれど、お昼間は大丈夫だって…。なんだか嫌な予感です。

 

そんな雨の中、駒ヶ根バスターミナルに到着。
着いた時は小雨になっていて、ホッとしました。とはいえ、心配は消えない空模様で…

 

まずは、駒ヶ根観光協会の小田切康男さんに、駒ヶ根の旅の見所を教えていただきました。今回の旅の目的地となるのは「千畳敷(せんじょうじき)」。
足で登らなくても行ける、日本の最高地点。
ロープウェイで富士山の6合目より上まで行けるという、絶景が楽しめる場所です。
駒ヶ根駅前から行くと、その手前の「駒ヶ根高原」にも、たくさんの自然があるとのこと。いろいろと散策したいのですが…

 

お腹がすいたので、自然を楽しむ前に腹ごしらえです。
小田切さんに駒ヶ根名物を聞いてみると「ソースかつ丼」とのこと。
お薦めのお店を教えていただき、早速向かいました。

 

 

 



 





ただ、教えていただいたのは「中華料理きよし」というお店。
中華料理?? と思いつつ向かってみると!
外の看板のメニューには、坦々麺や中華丼などが載っていますが、
その中にソースかつ丼が一番大きく載っています。どういうことなのでしょう?

 

ご主人で駒ヶ根ソースかつ丼会の会長、下平勇さんにお話を伺いました。
今は中華料理屋ですが以前は定食屋だったということで、
代々受け継いだタレ(ソースかつ丼のソースを駒ヶ根ではタレと呼ぶそうです)を、
今も守ってメニューに加えているのだそうです。

 

駒ヶ根のソースかつ丼の特徴は、
肉厚であること、シャキシャキの千切りキャベツをご飯の上にのせてあることなど。
キャベツがあることで、あっさりと食べられ、消化も助けてくれるという丼ぶりです。
早速作っていただきました。

 

 

 

 

 







下平さん、ごちそうさまでした!


 




丼をあけると、ビックリするほど肉厚です!
香りもソースの照りも、食欲が沸いてきます!
私は、ソースかつ丼は初体験。
ウスターソースを想像していたのですが、ツンとした香りがありません。
食べてみると、衣はサクサクで肉は厚みがあるのに柔らかく、
ソースも想像していたものと違いあっさりしていました。さすが、秘伝のタレですね。
キャベツのシャキシャキ感もあって、本当に、本当に美味しかったです。
タレはお店によって違うというので、いろんなお店のソースかつ丼を味わってみたいです。

 

 

 


今度は駒ケ根駅前から路線バスに乗って!


 

 



さて、お腹がいっぱいになったので出発です。
駒ヶ根駅前から路線バスにのって「駒ヶ根高原」へ向かいました。

 

駒ヶ根高原は、観光ボランティアガイドの湯沢たきえさんに案内していただきました。
バスが着いたところは、直売所やお土産物屋さんなどがあり、
地ビールも飲める「駒ヶ根ファームス」というところ。

 

 

 

 


駒ケ根ファームス













 

 

その奥へ進んでいくと、とても長いつり橋(全長146m)の「こまくさ橋」がありました。
晴れた日には、橋から中央アルプスや南アルプスが見える絶景ポイントです。
橋の下には大きな石がゴロゴロと転がっていて、
これらは中央アルプスの山々から転がってきたというのですから驚きです。

 

 

 


大きな石が真っ二つになった「切石」







 

 




それらの石の中でも、7つの巨石が観光名所にもなっていて「七名石」と呼ばれています。その一つ「切石」に案内していただきました。
長径(ちょうけい:2つの石の長さの合計)10.4m 高さ3.1mの石が、
真っ二つに割れていて迫力がありました。
およそ9万年前に氷河によって千畳敷からしらび平へ。
およそ2万年前に土石流によって駒ヶ根高原へ運び出されたというのです。
ただ自然の雄大さに驚くばかりでした。

 

 

 

 






駒ヶ池の周辺も綺麗に紅葉してました!


 



そして切石から5分ほどのところにある「駒ヶ池」へ。
湖かと思ったら人口池なのだそうで、雪解け水を一度ここに溜め、
温めてから田んぼへひくために作られた池なのだということです。
もっと散策したいところですが、雨も降っていたので、
次は近くにある早太郎温泉へ寄ってみました。

 

 










 




「駒ヶ根ビューホテル四季」は男女合わせて7つのお風呂があり、
露天風呂のすぐ横には小川も流れていて、
川のせせらぎと庭の紅葉を楽しみながらゆっくりと入ることの出来るホテル。
温泉は無色透明でにおいもなく、やわらかいお湯でした。

 

 

 

紅葉を見ながらの温泉は、秋の露天風呂の醍醐味



 

 


早太郎温泉はアルカリ性単純温泉で、
効能は、神経痛、筋肉痛、関節痛、慢性消火器病ほか美肌効果もあるそうです。
といっても、今回は足だけ…。もっとのんびりと入りたかったなぁ。

 

ですが、今回は日帰りの旅。再びバスに乗って「しらび平ロープウェイ駅」へ向かいます。
赤や黄色に色づいていた山がとてもきれいでした。
ガイドの湯沢さんもあまり見たことがない!
というくらい、紅葉を楽しむのにちょうどいい時期で、
霞んでいるところがまた幻想的で印象的な景色でした。

 

 

 

 

 


駒ケ根高原からは一気に山道



しらび平ロープウェイ駅に到着








しらび平駅から上を見ると…、
千畳敷までの高低差がよ~く分かる



 

 

 


そして「しらび平ロープウェイ駅」に到着。ここは標高1662m。
ここから標高2612mの中央アルプス「千畳敷」へロープウェイで向かいます。

 

「千畳敷」には「千畳敷カール」という地形があります。
今から約2万年前に、
氷河のゆったりとした流れによって侵食されて形成された半円形の窪地で、
畳を1000枚敷いた広さがあることからそう呼ばれている千畳敷カール。
春は、春スキー。夏は一面の高山植物が咲き乱れ、
秋は周りの木々の紅葉と千畳敷の草紅葉、冬は雪景色が楽しめるなど、
四季を通して自然の景色を味わうことの出来る場所です。

 

ロープウェイは、高低差 992mを7分30秒という速さで登っていきます。
そのスピードは秒速7メートル。
そのスピードを実感したのは上りと下りのロープウェイがすれ違った時でした。
本当に「あっ」という間、「あっ」と思っている瞬間にすれ違いました。

 

 

 




ロープウェイに乗って最初の頃はまだ紅葉が…




ロープウェイの真下に滝が!



1~2分で辺りはモヤってくる




凄いスピードですれ違うロープウェイ



さらに上ると、徐々に木が無くなってくる


 

 

 

また、登っていく間に見える景色も自然の雄大さを感じる不思議な世界でした。
出発した辺りは緑の木も生えていて枝もまっすぐ伸びているのですが、
上へ行くにしたがって緑は減って雪の重さなどで木の枝も曲がっていき、
さらに上へ行くと岩だらけで木も生えなくなっていく。
その木々の間を長い滝が流れていて、
ロープウェイが登るにしたがって足の下を滝が流れている。とても印象的でした。

 

 

 


2612mの千畳敷駅に到着。
ここが日本で一番高い駅。
この日の気温は5度でした。




千畳敷駅と同じ建物にある「千畳敷ホテル」


 

 

 

 

 

そして「千畳敷」へ到着。ロープウェイを降りると目の前に広大な素晴らしい景色が!!!
となる予定でしたが…。
広がっていたのは、真っ白な世界でした。しかも、寒い!
気温は5度。やっぱり平地とは違います。
しかも、今日の目的は千畳敷カールで見られる絶景のはずだったのに、本当に残念です。予定していた散策も中止。

 

 

 

 

 





千畳敷カールは…、真っ白!!



 

 

 

今回は見ることができなかった景色ですが、
駒ケ根観光協会の小田切さんに送っていただいた天気のいい日の写真で、
絶景をお届けします。本来ならば、こんなに素晴らしい絶景が見られるのです。

 

 

 

 


夏の千畳敷は、緑いっぱい!



秋の千畳敷 この景色を見たかった…




冬の千畳敷は、雪で真っ白な世界!


 





いつかリベンジでもう一度来たいです。
その時は、ここ千畳敷にある千畳敷ホテルに泊まってみたいな。
日本で一番標高が高いところにあるホテルで、
部屋から絶景が楽しめるというのですから、いいですよねぇ。
こんなに標高が高いのに、雪が降ってもほとんど休むことなくロープウェイは動いていて、いつの季節でも来ることが出来るというのですから驚きです。
これからの季節、雪景色も素晴らしいんだろうな。

 

 






千畳敷カールと反対側は 南アルプスの山々が連なる絶景が見られるはずが…








景色を堪能しながら、とはいかなかったけれど、千畳敷カールでカールを食べてみました。(いえ、考えたのは私ではなく、作家の久保氏。おやじギャグですみません…)
気圧の違いで、持ってきたカールは袋がパンパンに膨らんでいて破裂しそうです。
そっと開けるとプシュ~と空気が抜けました。
何はともあれ、目的達成!? の千畳敷カールで食べたカールは美味しかったです(笑)

 

 

 

 

 

 


カールがパンパン!







 




案内してくださった湯沢さんはガイドのお仕事がない時は、
ご主人とリンゴを作っている方で、
私たちスタッフ一同にリンゴをプレゼントしてくれました。
散策も中止していたので、デザートにリンゴをいただきました。
蜜が入ったとっても甘いリンゴ。ありがとうございました。

 

 

 


湯沢さん、ありがとうございました!


 

 

絶景を諦めていた私でしたが、本当に一瞬だけ霧が晴れて視界が広がり、
うっすらと千畳敷が見渡せました。少しだけでも見られたので、嬉しかったです。

 

さて、旅の最後はやはりお土産。
ということで、再び小田切さんにお会いして、駒ヶ根のお土産を聞いてみると、
黒ごま製品ということでした。
ごまの90パーセントは輸入に頼っているのですが、
駒ヶ根は日本でも数少ないごまの生産地なのだそうです。

 

 

 


駒ケ根名物 黒ごま製品の数々

お世話になった 駒ケ根観光協会の
小田切さん(右)・奈良さんと一緒に!



 

 

 

 



いろいろな種類のお菓子があるそうですが、いくつか用意していただいたのは、
黒ごまのクッキー、パウンドケーキ、そして、羊羹。
お菓子以外にも、黒ごまだれ、可愛いビンに入ったすりごまなど。
まずはその中から、駒ケ根駅前にある「円月堂」というお菓子屋さんの、
珍しい黒ごまの羊羹をいただきました。
噛んだ瞬間からごまの香りが口の中に広がって、香ばしくて甘すぎなくて、
とても美味しかったです。
クッキーもケーキも、どれも香りがよく、個人的に大ファンになりました。
国産のごまは、特に香りが良いのが特徴だと聞き、納得です。

 

さぁ、お土産まで堪能したので、再びバスに乗って新宿へ。

 

新宿西口のバスターミナルに着いたのは、22時45分。
一日が早かったぁ。近いとはいえないけれど、
ここ新宿から長野県駒ヶ根市まで日帰り出来るなんてビックリです。
今日はお天気に恵まれず、絶景とはいかなかったけれど、雨ならではの景色も味わえたし、大自然の中に浸かって心がリラックスできたので、大満足!一日で、十分楽しめました。
みなさんも、ぜひ絶景を目指して「千畳敷」へ出かけてみてくださいね。

 

 

 

 

 





無事に新宿に戻って来ました~!


 





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